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  • ワイドスパン 

スパンとは間隔、間(ま)のこと。柱や壁の間隔を広く取ることができれば、光や風を室内に取り込みやすくすることができる。従来は1間からせいぜい2間程度の開口部だったが、3間以上ある全面開口も可能になり、南面する部屋に採用するケースが多く見られるようになった。これにより部屋の開放感も増すことになる。一般的に70平方メートル程度の住戸で窓のある開口部の幅が7~8m以上あればワイドスパンとされているが、結露、断熱性能等にも配慮して検討することが必要。 

  • 和解(土地収用法における~) 

収用の裁決が申請され、収用委員会が審理を開始した場合において、収用委員会はいつでも審理の途中で和解を勧告できる。この勧告にしたがって起業者と収用される相手方の双方の合意により和解が成立した場合には、和解調書が作成され、これをもって権利取得裁決と明渡裁決が同時にあったものとみなされる(土地収用法第50条)。

  • 和解調書 

紛争を解決するために当事者が互いに譲歩して合意に達することを「和解」というが、裁判所が関与してこの「和解」が行なわれることがあり、これを「裁判上の和解」という。(裁判所が関与しない和解は「裁判外の和解」である)

具体的には、民事訴訟が提起された場合に裁判所が関与して行なわれる「訴訟上の和解」と、簡易裁判所において当事者どうしの和解を公的に証明してもらう「即決和解」が、「裁判上の和解」に該当する。(なお即決和解は「起訴前の和解」ともいう)

このような「裁判上の和解」がなされた場合には、裁判所書記官がその和解を調書に記載する。こうして和解を記載した調書のことを「和解調書」と呼んでいる。

和解調書は、債務者に給付義務を強制的に履行させる手続(強制執行)を行なう際に、その前提として必要とされる「債務名義」のひとつである

  • 枠組壁工法 

木材でつくった枠(わく)に、構造用合板等を釘で打ち付けて、壁・床・屋根を形成する工法。
壁そのものが垂直方向と水平方向の強度を持つ点に最大の特徴がある。
本来は北米で生まれた工法だが、わが国では昭和49年の建設省告示により自由に建築できるようになった。

  • 和小屋 

垂直な小屋束によって屋根の荷重を支えるような小屋組のこと。
伝統工法や在来工法の木造建築物で用いられる。

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2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

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ラーメン構造(高層マンションの~)
高層の新築分譲マンションの販売広告で「ラーメン構造」「鉄骨ラーメン構造」「重量鉄骨ラーメン構造」と表示されていることがある。具体的には次の2通りがある 

1)「鉄骨鉄筋コンクリート構造」のことを指している場合
「鉄骨鉄筋コンクリート構造」では、鉄骨の柱と鉄骨の梁で荷重を受け、水平方向の外力に対抗する。そのため、コンクリート壁の量を削減することが可能となり、壁の位置や開口部を比較的自由に変更することができるというメリットがある。
また風力・地震などの外力にも強く、高層マンションで多用される。 

その反面、「鉄骨鉄筋コンクリート構造」は柱と梁が太くなり、居室の内部空間がやや狭く感じるというデメリットもある。このデメリットを克服するために、柱と梁を外壁に突き出したデザインにするという工法(これを「アウトフレーム」という)が採用されることがある。 

2)「鉄筋コンクリート構造」のことを指している場合
鉄筋にコンクリートを巻くことにより、鉄筋コンクリート製の柱・梁を形成する場合には、その柱・梁が強固な骨組となるので、「ラーメン構造」となる。
これも1)と同様に、壁量を削減し、壁の位置や開口部を比較的自由に設けることができるというメリットを持つ。 

実際の新築分譲マンション広告で「ラーメン構造」とうたわれるときは、上記1)の「鉄骨鉄筋コンクリート構造」を指すことが多い。
また最近の超高層マンションでは、上記1)・2)と異なるラーメン構造(鉄骨の代わりに鋼管を使用した「鋼管コンクリート構造」など)が採用されることがある 

  • ラーメン構造(建築学上の~) 

柱・梁という部材どうしが剛接合(ごうせつごう)され、水平方向の外力などに対抗できる強い骨組を形成しているような建築構造のことを、建築学では「ラーメン構造」と呼んでいる。「ラーメン」とは「枠(わく)」という意味である。 

「剛接合」とは、部材の接合部が完全に固定されており、水平方向の力がかかっても接合部が回転・変形しないということを指している。 

こうした建築学上の「ラーメン構造」は具体的には次のようなものである。 

1)鉄筋コンクリート構造
通常の鉄筋コンクリート構造は、壁が外力に対抗する役割を担っており、「ラーメン構造」ではない。(「壁構造」である)
これに対して、鉄筋にコンクリートを巻くことにより、鉄筋コンクリート製の柱・梁を形成する場合がある。この場合には、その柱・梁が強固な骨組となるので、「ラーメン構造」である。 

2鉄骨)鉄筋コンクリート構造
「鉄骨の柱」と「鉄骨の梁」が溶接とボルトで強固に接合されることで鉄骨骨組そのものが非常に頑強な「ラーメン構造」となっている。普通、「ラーメン構造」という言葉を使用するときはこの鉄骨鉄筋コンクリート構造を指すことが多い。 

3)重量鉄骨構造
3階建て共同住宅などで多用されるこの重量鉄骨構造では、「鉄骨の柱」と「鉄骨の梁」がボルト接合されることで頑強な骨組の「ラーメン構造」となっている。 

  • ラジエントヒーター 

ニクロム線を発熱・発光させ、その放射熱により加熱を行なう調理用ヒーターのこと。
最近は発光までの時間が数秒という立ち上がりの極めて早いタイプが開発されており、これはクイックラジエントヒーターと呼ばれている。 

  • ラバータイル 

ゴム製の内装用タイル。クッション性が優れており、床仕上げに用いる。 

  • 欄間 

日本の伝統建築で、鴨居と天井の間に設けられた開口部のこと。
高窓ともいう  

 リ

  • リート 
  • 不動産投資信託のこと。「Real Estate Investment Trust」の頭文字を並べて「REIT」(リート)と呼ばれている 

     

     

    • 履行遅滞 

    債務不履行のひとつ。債務を履行することが可能であるにもかかわらず、債務を履行すべき時期を過ぎても、債務者の故意または過失により、債務を履行しないことをいう 

     

     

    • 履行の着手 

    わが国の売買契約等では、解約手付けが交付されることが多い。解約手付とは、手付の放棄(または手付の倍額の償還)によって、任意に契約を解除することができるという手付のことである(民法第557条第1項)。 

    具体的には、売買契約成立時に買い主が売り主に解約手付を交付する。買い主は手付を放棄すればいつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよい(これを「手付流し」という)。
    また売り主も、手付の倍額を買い主に償還することで、いつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよい(これは「手付倍返し」という)。
    このように手付相当額の出費を負担するだけで、いつでも売買契約関係から離脱できるのである。 

    しかし、このような手付流し・手付倍返しによる契約解除はいつまでも可能なのではなく、契約の相手方が「履行の着手」を行なった時点からはこのような契約解除ができなくなるとされている(民法第557条第1項)。そのため、この「履行の着手」が重要な意味を持つことになる。 

    過去の判例では、「履行の着手」とは「客観的に外部から認識できるような形で、契約の履行行為の一部をなしたこと、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をしたこと」と解釈されている(最高裁判決昭和40年11月24日)。
    具体的に言えば、単に物を引き渡すための「準備」や、代金を支払うための「準備」をしただけでは「履行の着手」には該当しないと考えられている。 

    実際に履行の着手があったと判断された事例には、「他人物売買において、売り主が他人の不動産を取得して登記を得たこと」、「買い主が代金の用意をして、売り主に物の引渡しをするように催告したこと」などがある。 

    なお手付流し・手付倍返しによる契約解除は、契約の「相手方」が履行の着手を行った時点からは契約解除ができなくなる。従って「自分が履行の着手をしたが、相手方は履行の着手をしていない」状態であれば、自分から手付流し・手付倍返しによる契約解除を行なうことは可能である 

     

     

    • 履行不能 

    債務不履行のひとつ。債権が成立した時点より後に、債務者の故意または過失により、債務の履行が不可能となったことをいう。 

     

     

    • 理事 

    区分所有建物の区分所有者が組織する管理組合の理事会において、理事会を構成する役職者である。 

    理事は、管理組合の集会において区分所有者の中から選出される。理事は理事会の一員として、理事会で議決権を行使し、管理規約で定められた理事会の職務を執行する。 

     

     

    • 理事(法人の~) 

    民法上の法人のすべての行為について代表する権限を持ち、法人の運営を行なう者のこと。法人は1名または数名の理事を置くこととされている(民法第52条)。 

     

     

    • 理事会 

    区分所有建物の区分所有者が組織する管理組合において、管理規約の定めにもとづいて、管理組合の業務を執行する機関のことである。管理組合の最高の意思決定機関は集会(いわゆる管理組合の総会)であるが、機動的に管理組合を運営するために、日常的な業務執行機関として理事会をもうけているのである。 

    理事会は、管理組合の理事によって構成され、理事長が議長となる。理事会では、管理組合の業務全般について集会の決議・管理規約等によって定められた範囲内で、理事会としての意思決定が行なわれる。 

    特に重要な理事会の職務としては次のものがある(この部分は国土交通省の「中高層共同住宅標準管理規約より抜粋)。
    1)収支決算案、事業報告案、収支予算案、事業計画案の作成
    2)管理規約の変更案、使用細則の制定又は変更に関する案の作成
    3)長期修繕計画の案の作成
    4)その他の総会に提出する議案の作成 

     

     

    • 理事長 

    区分所有建物の管理組合の理事会を招集し、理事会の議長を務める役職者である。 

    理事長は、一般的に、理事会の理事の互選により選出される。理事長は理事会を主宰するだけでなく、共同生活の秩序を乱す行為に対して勧告を行なう権限や、専用部分の修繕に対して承認を行なう権限などを通常持っている(これらの理事長の権限は管理規約・使用細則により定められている)。 

    また通常、理事長は、区分所有法第25条に定める「管理者」になるので、管理者として集会を招集する(同法第34条)、集会の決議を実行する(同法第26条)などの大きな権限を持っている。 

     

     

    • 理事の代表権の制限 

    社団法人や財団法人の理事は、法人のすべての事務について代表する権限を持つ(民法第53条)。
    しかし、この理事の代表権は定款、寄附行為または社員総会の決議によって制限されることがある(民法第53条但書)。 

    ただし、法人と取引をする相手方は、理事の代表権には制限がないと信じるのが普通であるから、理事の代表権が定款等によって制限されていることを知らない(=善意の)相手方に対しては、法人は理事の代表権が制限されていると主張することができない(民法第54条)。
    つまり善意の相手方は民法第54条によって保護されているということができる。 

    また善意といえないような相手方であっても、民法代110条の類推適用よって救済される場合がある。 

     

     

    • リノベーション 

    新築を除く住宅の増築、改装・改修、模様替え、設備の取り替えや新設などの改造工事を総称してリノベーションという。リフォーム、リモデルなどとも。
    既存建物の耐震補強工事もリノベーションの一種である 

     

     

    • リバースモーゲージ 

    金融機関や自治体などが、高齢者の所有する住宅または土地を担保として、生活資金や医療費等を高齢者に毎月少額ずつ融資すること。
    融資期間中、元金返済および利息支払は不要であり、融資期間の終了時(高齢者の死亡時など)に元金・利息が一括返済される。一括返済の方法は担保不動産の売却でもよいし、他の金融資産による返済でもよい。 

    リバースは「逆の」、モーゲージは「抵当」という意味なので、リバースモーゲージは直訳すれば「逆抵当」となる。一般的には「逆抵当融資」や「住宅担保年金」と和訳されている。
    通常の住宅融資では最初に一括して融資が行なわれ、毎月の返済が進むごとに融資残高が減少していくの対して、リバースモーゲージでは融資残高が毎月増加してゆき、融資期間終了時に一括返済が行なわれる。このように通常の住宅融資とは逆の過程をたどるため、リバースモーゲージという名称がある。 

     

     

    • 留置権 

    ある人が他人の物を占有していて、しかもその物に関係する債権を有しているときは、その人はその物を、債権の担保とするために、占有しつづけることができる。
    この権利を「留置権」と言う(民法第295条)。 

     

     

    • 立木 

    立木とは、樹木の集団のことをいう。
    立木は原則として定着物であるので、土地とその法律的運命をともにする。しかし立木法により登記された場合や明認方法をほどこされた場合には、土地とは別個に取引することができる 

     

     

    • 緑化施設整備計画認定制度 

    都市緑地保全法の立木とは、樹木の集団のことをいう。
    立木は原則として定着物であるので、土地とその法律的運命をともにする。しかし立木法により登記された場合や明認方法をほどこされた場合には、土地とは別個に取引することができる 

     

     

    • 緑化重点地区 

    市町村が定める「緑の基本計画において指定される地区(都市緑地保全法2条の2)。
    市町村の緑化事業のモデルとなるような地区であり、人口密集地の再開発地区などが指定されることが多い。 

     

     

    • 緑地協定 

    緑地を守るために、地域住民が都市緑地保全法に従って締結する協定のこと(都市緑地保全法第14条から第19条)。 

    緑地協定を締結するためには、都市計画区域内の相当規模の一団の土地の所有者たちや、都市計画区域内の道路・河川に隣接する相当区間の土地の所有者たちが全員で合意し、市町村長の認可を受ける必要がある。 

    認可を受ける際には、緑地協定区域の範囲、樹木等の種類、保全・植栽する場所、垣・さくの構造、有効期間などを事前に決定しておく必要がある。 

    この協定が締結された場合には、締結後にその協定区域内の土地の所有権者や借地権者となった者も、その協定を遵守する義務がある(都市緑地保全法第18条)。 

     

     

    • 緑地保全地区 

    無秩序な市街化(スプロール現象)の防止、公害の防止、神社寺院等の環境の保護、自然環境の保護などを目的として、市町村が都市計画で定める地区である 

    一般的には、市街地と郊外部との中間地帯にこの緑地保全地区を設置することが多い。 

    緑地保全地区では、建築物・工作物の建築、宅地造成、土石の採取、木竹の伐採などを行なう際には、知事の許可を受けなければならない(都市緑地保全法第6条)。 

    ただし不許可によって生じた損失については補償される 

     

     

    • 隣地斜線制限 

    「建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる」という規制である。 

    隣地高さ制限が適用されるのは、第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域を除く10種類の用途地域である(第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域には、隣地高さ制限が適用されない代わりに、絶対高さの制限が適用される)。 

    隣地高さ制限は建築基準法56条と同法別表第3で詳しく規定されている。 

    ただし隣地高さ制限による高さの限度は、最も厳しい場合でも20メートルとされている。従って、一般住宅や低層・中層の共同住宅を建築する場合には、隣地高さ制限は実質的に関係がないものと考えてよい。 

     

     

    • 隣地高さ制限 

    「建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる」という規制である。

    • 礼金 

    建物の賃貸借契約を新規に締結する際に、借り主から貸し主に対して、契約締結の謝礼として支払われる金銭。将来契約が終了し、退去する際にも、借り主に返還されない。  

    • ルーバー 

    日照調整のために天井または壁面(開口部)に設けられる、固定または可動の羽根状の板。 

    • ルーフバルコニー 

    マンションにおいて、下の階の住戸の屋上部分を、上の階の居住者のためのバルコニーとしているものを「ルーフバルコニー」という。
    通常のバルコニーと比べて広い空間を確保することができる。  

    • REINS 

    レインズ(REINS)とは Real Estate Information Network Systemの頭文字を並べた名称。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構(「指定流通機構」という)が運営しているコンピューターネットワークシステムの名称である。 

    このネットワークシステムにより、指定流通機構の会員である不動産会社間では、パソコンまたはFAXを用いて、リアルタイムでの不動産情報の交換が行なわれている。
    また、指定流通機構そのものを「レインズ」と呼称することもある 

    • レインズ 

    レインズ(REINS)とは Real Estate Information Network Systemの頭文字を並べた名称。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構(「指定流通機構」という)が運営しているコンピューターネットワークシステムの名称である。 

    このネットワークシステムにより、指定流通機構の会員である不動産会社間では、パソコンまたはFAXを用いて、リアルタイムでの不動産情報の交換が行なわれている。
    また、指定流通機構そのものを「レインズ」と呼称することもある。 

    • 歴史的風土特別保存地区 

    古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和41年制定)により、古都の歴史的風土を保存するために指定される区域を「歴史的風土保存区域と言う。 

    歴史的風土保存区域中の重要な地域は「都市計画」によって「歴史的風土特別保存地区」とすることができる(同法第6条)。
    「都市計画」によって「歴史的風土特別保存地区」が決定されたときは、その旨を表示する標識が設置されることとなっている(同法第6条第2項)。 

    「歴史的風土特別保存地区」において、建築物の建築、工作物の建築 、宅地造成、土地開墾、土地の形質変更、土石採取、水面の埋立・干拓、木竹の伐採を行なうには、知事または指定都市の市長による「許可」が必要とされている(同法第8条)。 

    また「歴史的風土特別保存地区」においては、屋外広告物の表示・掲出、建築物・工作物の色彩変更についても知事または指定都市の市長の許可が必要とされており、景観や伝統建築物が厳しく保護されていることに特徴がある(同法第8条)。 

    なお、上記の許可を得ることができないために、損失を受けた者がある場合には、府県は通常生ずるべき損失を補償する必要がある。ただし、他の法律(建築基準法など)でも不許可処分であるときや、社会通念上都市計画の趣旨に著しく反するときは、損失補償を受けることができない(同法第9条)。 

    また、上記の許可を得ることができないため、土地の利用に著しい支障をきたす場合に、買い入れの申出があったときは、府県は、当該土地を時価で買い入れる必要がある(同法第11条)。 

    • 歴史的風土保存区域 

    昭和41年制定により、古都の歴史的風土を保存するために指定される区域を「歴史的風土保存区域」と言う。 

    ここで言う「古都」とは京都市、奈良市、鎌倉市、天理市・橿原市・桜井市・斑鳩町・明日香村および逗子市のことである(同法第2条)。 

    歴史的風土保存区域は、国土交通大臣が指定する(同法第4条)。 

    歴史的風土保存区域において、建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、土地開墾、土地の形質変更、土石採取、水面の埋立・干拓、木竹の伐採を行なうには、知事または指定都市の市長への「届出」が必要とされている(同法第7条)。  

    • 歴史的風土保存法 

    正式名称は「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」。
    歴史的風土保存法では、これらの古都において「歴史的風土保存区域を設定し、古都の伝統と文化を保存することを定めている。 

    ここで言う古都とは、京都市、奈良市、鎌倉市、天理市、橿原市、桜井市、斑鳩町、明日香村、逗子市の9市町村に限定されている。  

    • 連続フーチング基礎 

    連続フーチング基礎ともいう。
    建物の土台にそって、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
    建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
    なお布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。 

    • 連帯保証 

    債務者の債務を、他人が保証することを「保証」という(民法第446条)。この「保証」の特殊な形態として、保証人の責任を強化した「連帯保証」がある(民法第454条)。
    融資取引や不動産取引において単に「保証」という場合には、実際には「連帯保証」であることが非常に多いので、保証契約を締結する際には狭い意味での「保証」なのか、それとも「連帯保証」であるのかを慎重に確認しなければならない。 

    1)催告の抗弁権と検索の抗弁権について
    主たる債務者の債務を、他人が保証することを「保証」という(民法第446条)。以下ではこの民法第446条の保証を「普通保証」と呼ぶことにする。 

    普通保証では、保証人が債権者から保証を履行する(肩代りする)ように求められた時には、まず先に主たる債務者に請求し、主たる債務者の財産を調べるべきであることを保証人は債権者に主張することができる。このような保証人の主張権を「催告の抗弁権、検索の抗弁権」と呼んでいる(民法第452条・第453条)。 

    これに対して保証人の責任を強化した「連帯保証」では、連帯保証人は「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」を持たない。従って、主たる債務者が債務の弁済を怠った場合には、債権者は、連帯保証人の催告の抗弁と検索の抗弁を受けることなく、ただちに連帯保証人に肩代りを請求できる。この点で連帯保証のほうが普通保証よりも債権者にとって有利である。 

    2)主たる債務の消滅等の主張について
    普通保証では、保証人が債権者から保証を履行する(肩代りする)ように求められた時には、主たる債務者の債務がすでに完済されているなどの事実があるときは、保証人はその事実を債権者に主張することができる。
    具体的には、主たる債務者が既に債務を弁済していること、主たる債務者の債務の返済期限がまだ到来していないこと、主たる債務者の債務が時効にかかって消滅していること、債権者と主たる債務者との間に相互に相殺できる債権があること、債権者が主たる債務者に対して債務を免除していること、などを保証人は主張することができる。このような保証人の主張権は、保証があくまで主たる債務を肩代りするものであるという保証の本質から考えて当然のことである(これを「保証債務の附従性」と呼ぶ)。
    連帯保証でも普通保証と全く同様に、主たる債務の消滅等の主張を連帯保証人は債権者に対してすることができる。 

    3)請求の絶対効について
    連帯保証に特有の性質として、債権者からの請求が絶対効を持つことが挙げられる(民法第458条・第434条)。これは債権者が連帯保証人に履行を請求すれば、主たる債務者に履行を請求したことになるという趣旨であり、主たる債務の時効中断において意味がある。
    ただし注意したいのは、よく似たような事例として、連帯保証人が債権者に対して「債務の承認」をした場合には、こうした絶対効は生じないという点である。つまり連帯保証人が債務承認をしたとしても、主たる債務者が債務承認をしたことにはならないのである(大審院判決昭和12年11月27日など)。 

    4)保証人が複数いる場合について
    普通保証の場合、保証人が複数いれば、その保証人相互には意思の連絡がなくても、法律上当然に、「共同保証」になるとされている(民法第456条・第427条)。この共同保証とは、保証人が主たる債務を人数分で平等に分割してそれぞれ肩代りするという意味である。例えば、主たる債務が100万円、普通保証による保証人が4人いれば、1人の保証人の肩代りする金銭は25万円に限定される。このように普通保証における保証人の責任が頭割りになることを「分別の利益」という。
    ところが、連帯保証の場合には「分別の利益」がないものとされている(民法第458条)。従って、例えば主たる債務が100万円、連帯保証による保証人が4人いれば、1人の保証人の肩代りする金銭は100万円になる。つまり債権者は連帯保証による保証人の誰に対してでも、主たる債務の全額の肩代りを要求できるという趣旨である。このような面からも連帯保証は債権者にとって非常に有利である 

     ロ

    • ローン特約 

    不動産の買い主が、金融機関やローン会社からの融資を前提として、不動産を購入しようとしているとき、融資を受けることができなければ、不動産の購入自体ができなくなる可能性がある。
    そのため実際の不動産取引では、あらかじめ予定していた融資が金融機関等によって承認されなかった場合には、買い主は不動産を購入する契約を解除して、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。こうした特約を「ローン特約」と呼んでいる。 

    「ローン特約」は買い主が一定の場合に解除権を行使することを認める特約であるが、その特約の文言の解釈をめぐって紛争になることが少なくない。 

    「ローン特約」には次の事項を明記しておくのが望ましい。 

    1)買い主に解除権が発生するための具体的な条件
    (どの金融機関からいくらの融資をいつまでに受けることを予定しているか。融資の承認が下りなかった場合に、他の金融機関等に融資を要請する義務を負うか等)
    2)買い主が解除権を行使した際の、売り主の義務
    (売り主の手付金・代金返還義務の内容)
    3)買い主に解除権を行使した際の、買い主の義務
    (損害賠償義務が存在しないこと等)  

    • 老人ホーム 

    高齢者が生活や医療上の支援を受けながら集団で居住する場所。「特別養護老人ホーム「養護老人ホーム「有料老人ホーム「経費老人ホーム「グループホーム」の5種類があり、その生活の質や費用には、かなりの違いがある。なお、最近注目されている「ケアハウス」は「軽費老人ホーム」の1種である。 

    • 老年者控除 

    ある個人について、その年齢が満65歳以上であるときには、基礎控除のほかに、50万円の所得控除が認められている。これを老年者控除という。  

    • 陸屋根 

    水平な屋根のこと。
    屋根面(屋上面)の全体に防水加工を施し、雨水がルーフドレン(屋上排水口)へと流れ込むよう小さな勾配をつけて、雨水の排水を確保したものである。
    防水加工としてはアスファルト防水、シート防水などが用いられる。 

    • 路地状部分 

    ある土地が、狭い通路を通じて道路に出ることができるような形状になっているとき、この土地は「敷地延長」や「旗ざお地」と呼ばれる。 

    こうした土地の通路にあたる部分のことを「路地状部分」と呼んでいる。  

    • ロ準耐 

    準耐火建築物のひとつで、「建築基準法第2条9号の3ロ」に規定されている建築物のこと。 

    主要構造部が、準耐火構造と同等の準耐火性能を有すると同時に、延焼のおそれのある開口部を防火戸等とした建築物である。 

    具体的には、主要構造部を「不燃構造」または「外壁耐火構造」とし、延焼のおそれのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物のことである。  

    • 路線価 

    宅地の価額がおおむね同一と認められる一連の宅地が面している路線(公衆が通行する道路のこと)について、その路線に面する宅地の1平方メートル当たりの価額を千円単位で表示したものを「路線価」と言う。 

    宅地の価格水準が基本的にはその宅地が面する道路によって決定されるという発想にもとづいて、宅地の価格水準を道路ごとに表示したものと考えることができる。 

    公的な土地評価では、相続財産評価及び固定資産税評価においてこの路線価が使用されている。 

    相続財産評価では市街地の宅地については路線ごとに「路線価」を定め、この路線価を基準として各種の補正率を適用し、宅地の財産評価を行なう。 

    この相続財産評価の路線価は、地価公示価格・売買実例価額・鑑定評価額・精通者意見価格などを参考として各国税局の局長が評定する。評定の基礎となる「標準宅地」としては全国で約40万地点が定められている。 

    この相続財産評価の路線価は、毎年1月1日を評価時点として評定され、毎年8月上旬に一般に公開されている。
    なお、相続財産評価の路線価は、平成4年以降は地価公示の8割程度となるように評定されている。 

    • ロックウール 

    岩綿のこと。断熱・保温・耐火性に優れている。 

    石綿(アスベスト)の原料となる蛇紋石・角閃石などは、石自体が繊維状に細分されるのに対し、岩綿の原料である安山岩などは、高温で溶かし、圧縮した空気や高圧蒸気を吹き付けて繊維状にする。 

    • ロフト 

    次のような3つの意味がある。 

    1)屋根裏の空間を利用して造られた部屋
    2)床から天井までの高さが大きい部屋において、天井近くに設置された物置等に利用できる空間
    3)1つの住戸内において、2つの部屋が上下に連続した形で造られているとき、上の方の部屋 

    わが国では主にマンション・アパートで2)の意味で使われることが多い。  

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

    ヤ行 不動産言語

    ヤ行

    • 役員(免許の基準における~) 

    宅地建物取引業法第5条第1項(免許基準)では、その事由に該当した場合には宅地建物取引業の免許を与えることができない事由を列挙している。これらの欠格事由における役員とは次の1および2の者を指しており、実質的に支配力を有する者を含む幅広い概念である。

    1:業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者

    2:相談役、顧問、その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者

    このように、名称の如何を問わず、宅地建物取引業を営む法人または個人に対して、実質的に支配力を有する者を、宅地建物取引業法第5条第1項(免許の基準)では「役員」と呼んでいる。
    なお上記2の「同等以上の支配力」の認定に際しては、「名刺、案内状等に会長、相談役等の役職名を使用しているか否かが一つの基準となる」と説明されている

    • 屋根不燃区域

    防火地域と準防火地域にあるすべての建築物は、耐火建築物または準耐火建築物としない場合には、その屋根を不燃材料で造り、または不燃材料でふくことが必要である(建築基準法63条)。

    しかしその反面、防火地域または準防火地域以外のエリアでは、この屋根不燃化の規定(建築基準法63条)は適用されない。

    そこで建築基準法では、こうしたエリアであっても、特定行政庁の判断により、屋根の不燃化を強制できるという制度を設けている。これが「屋根不燃区域」である。

    具体的には、特定行政庁が、防火地域または準防火地域以外のある区域を「屋根不燃区域」に指定すると、その区域内では屋根を不燃材料で造り、または不燃材料でふかなければならないことになる(建築基準法22条)。

    またこの「屋根不燃区域」に指定されると、外壁や軒裏について特別な防火規制をクリアーしなければならないことになる(建築基準法23条・24条・24条の2)。

    この「屋根不燃区域」を指定するには、都道府県都市計画審議会または市町村都市計画審議会の意見を聴く必要がある。

    実際にこの「屋根不燃区域」は、木造家屋が密集する地域などで広汎に指定され、都市の防火に大きな役割を果たしている

     

    • ユーティリティ 

    住まいにおける家事作業の中心となる室のこと。家事作業をするために必要な設備が集中的に設けられ、作業台なども整備される事も多い。台所の近くに設置されることが多い。 

    • 有害物質 

    水質汚濁防止法において定められた26種類の物質のこと。

    水質汚濁防止法では、人の健康に被害を生ずる恐れが大きい物質として、水質汚濁防止法施行令第2条で次の26種類の物質を指定している。
    これら26種類の物質から「アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物および硝酸化合物」を除外した25種類の物質は、土壌汚染対策法の特定有害物質に該当する。
    なお、ダイオキシン類については、ダイオキシン類対策特別措置法おいて排出基準が定められているので、水質汚濁防止法の有害物質からは除外されている。

    水質汚濁防止法の有害物質は具体的には次の通りである(平成14年12月13日以降)。
    1.カドミウムおよびその化合物
    2.シアン化合物
    3.有機燐化合物(パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、EPN)
    4.鉛およびその化合物
    5.六価クロム化合物
    6.砒素およびその化合物
    7.水銀およびアルキル水銀その他の水銀化合物
    8.ポリ塩化ビフェニル
    9.トリクロロエチレン
    10.テトラクロロエチレン
    11.ジクロロメタン
    12.四塩化炭素
    13. 1・2―ジクロロエタン
    14. 1・1―ジクロロエチレン
    15.シス―1・2―ジクロロエチレン
    16. 1・1・1―トリクロロエタン
    17. 1・1・2―トリクロロエタン
    18. 1・3―ジクロロプロペン
    19. テトラメチルチウラムジスルフイド(別名チウラム)
    20. 2―クロロ―4・6―ビス(エチルアミノ)―s―トリアジン(別名シマジン)
    21. s―4―クロロベンジル=N.N―ジエチルチオカルバマート(別名チオベンカルブ)
    22. ベンゼン
    23. セレンおよびその化合物
    24. ほう素およびその化合物
    25. ふっ素およびその化合物
    26. アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物および硝酸化合物  

    • 有害物質使用特定施設 

    水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の特定施設のうちで、特定有害物質製造・使用・処理している施設のこと。

    環境省の調べ(平成12年度)によると、101種類の特定施設を設置している工場・事業場等は、全国で約30万ヵ所にのぼる。しかし有害物質使用特定施設は、全国で約27,000ヵ所にとどまると環境省では推計している。

    なお、ダイオキシン類については、ダイオキシン類対策特別措置法おいて規制されていることを理由として、土壌汚染対策法の特定有害物質からは除外されている。そのため、廃棄物処理施設等については土壌汚染対策法の有害物質使用特定施設から除外されるケースが多いものと思われる。

    さらに、敷地面積が300平方メートル以下の工場・事業所の敷地(周辺の地下水が飲用に供されている等の状態にないものに限る)については、同情汚染状況調査を行なう必要が生じた場合であっても、土壌ガス調査・土壌溶出量調査は実施する必要がないとされている(土壌汚染対策法施行規則附則第2条)。

    このため、小規模なクリーニング店については有害物質使用特定施設に該当する場合であっても、事実上、土壌汚染状況調査が実質的に免除されていると言うことができる。

    なお、社団法人土壌環境センターでは、平成11年12月の時点で、特定有害物質およびダイオキシン類と重金属を扱う工場・事業場が全国で最大限に見積もって92万8千ヵ所あるものと推計している。

    • 遊休土地転換利用促進地区 

    市街化区域における遊休土地の有効利用を促進するために市町村が定める地区。
    遊休土地利用転換促進地区は、平成2年の都市計画法の改正により導入された地区である。

    この地区は、市街化区域内で相当規模の土地が低・未利用の状態のまま存続しつづけることで、周辺地域の計画的な土地利用に著しく支障をきたす場合を想定し、そのような場合に市町村が適切に指導・助言・勧告をすることにより、積極的な土地利用を促そうとする制度である。

    • 有形文化財 

    有形の文化的所産であって、わが国にとって歴史上または芸術上の価値が高いもの(これらのものと一体化している土地等を含む)を「有形文化財」という(文化財保護法第2条)。
    有形文化財は、建造物と美術工芸品(絵画・工芸品・彫刻・書跡・典籍・古文書・考古資料・歴史資料)の2種類に区分される。
    有形文化財のうち重要なものは重要文化財に指定され、さらに世界文化の見地から特に価値の高いものは国宝に指定されている。 

    • 郵送申請(不動産登記における~) 

    不動産の登記を申請する際に、登記申請書等の必要書類を、郵便で郵送することによって申請することをいう。
    従来の不動産登記法では、一部の例外を除き、不動産登記を書面で申請するには必ず登記所に出頭する必要があるとされていた。
    しかし平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法(以下、新不動産登記法という)では、すべての登記所において、郵送申請が認められた。
    なお、新不動産登記法の施行後、登記所はオンライン庁と非指定庁2種類に分かれることになるが、どちらの登記所であっても、郵送申請が認められる。

    従来の不動産登記法では、権利の登記については出頭主義を採用していたが、不動産登記法の全面改正(平成17年3月7日施行)の際に、不動産登記のオンライン申請が新設されたことにより、この出頭主義は廃止された。これに伴い、出頭しないで申請できる「郵送申請」が解禁されたものである(旧不動産登記法第26条第1項「出頭主義」の廃止)。
    この結果、オンライン庁では、オンライン申請、(出頭による)書面申請、郵送申請という3種類の申請方法が可能になっている。また未指定庁では(出頭による)書面申請、郵送申請の2種類の申請方法が可能である。

    なお郵送申請に特有の問題として、申請書類が登記所の窓口に到達した時点が、登記受付時点となる。このため、同一の不動産に関する2個以上の登記申請が、同時に受け付けられる可能性がある。この点につき不動産登記法では、それらの申請を「同時にされたものとみなす」として解決している。この場合、受付番号も同一となる(不動産登記法第19条第2項、第3項)

    • 有料老人ホーム 

    老人福祉法第29条にもとづく民間の老人ホーム。60歳以上の高齢者が常時10人以上入居し、食事の提供などのサービスを受ける老人ホームのこと。有料老人ホームは、特別養護老人ホームの民間版と言えるもので、入所者は契約によって入所する。入居一時金、入居費用ともに非常に高額であるのが一般的である。 

    • 床組 

    木造建築物において、床面を支えるための骨組のことを「床組」という

    • 床下換気 

    耐震性を高める布基礎(ぬのきそ)が普及した結果、床下の湿気により、土台が木材腐朽菌のせいで腐食するなどの問題が起きるようになった。

    そのため法律(建築基準法施行令第22条)では、床下の換気について、「壁の長さ5メートルごとに布基礎に換気用の穴(300平方センチ以上)を設けて、その換気孔にねずみの侵入を防止するための格子などを付けること」を義務付けている。

    ただし、他の有効な床下防湿の措置を講じたときは、換気孔を設ける必要はない。

    • 床面積 

    建築物の各階において、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積を言う(建築基準法施行令2条1項3号)。

    なお具体的な床面積の判定の方法については、建設省(現国土交通省)が、通達(昭和61年4月30日付建設省住指発第115号)によって詳しい基準を設けている。

    • UB 

    浴槽と床・壁・天井を一体成型した強化プラスチック製の浴室のこと。浴槽だけのものと、浴槽・便器・洗面台を一緒にしたものがあり、後者は単身者向けのマンションなどでよく用いられている。

     

    • 要役地 

    地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことである(民法第280条)。
    この地役権が設定されている場合において、利便性を高めようとする土地(すなわち自分の土地)のことを要役地という。

    例えばA氏が、自分の所有地から公道に出るために、B氏の所有する土地を通行しようとして、B氏の所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
    このときA氏の所有地は、通行路の開設によって利便性を高めているので、A氏の所有地は「要役地」である。

    • 洋小屋 

    小屋組に斜材を組み入れて、水平方向の力に対して強い構造としたもの。
    ツーバイフォー工法木造建築物などで用いられる。 

    • 養護老人ホーム 

    老人福祉法第20条の4、第11条1項1号にもとづく老人福祉施設のひとつ。特別養護老人ホームに入所するにいたらない程度の要介護状態にある65歳以上の高齢者や、経済的に困窮している65歳以上の高齢者を受け入れるものである。 

    • 養生 

    コンクリートやモルタルを硬化させて性能を安定させ維持できるよう保護すること、また、左官や塗装の仕上がり面を防護することをいう。cureには療養、治療という意味があるように、水分を補給したり、温度条件を保つなどの対応が必要で、こうした行為を含めて養生という。

    • 容積率 

    延べ面積を敷地面積で割った値のこと。
    例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の延べ面積が90平方メートルならば、この住宅の容積率は90%ということになる。

    建物の容積率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。
    さらに、前面道路の幅が狭い等の場合には、指定された容積率を使い切ることができないケースもあるので、注意が必要である。 

    • 要素の錯誤 

    法律行為の重要な部分のことを「要素」という。この「要素」に関して錯誤がある場合には、民法第95条により意思表示をした本人を保護し、法律行為を原則的に無効としている

    • 用途地域 

    建築できる建物の種類を定めた地域のこと。都市計画法第8条第1項第1号に規定されている。

    • 擁壁 

    崖をおおう人工の壁のこと。

    主に、敷地と道路に高低差がある場合や、敷地の背後に崖がある場合に設置される。

    単に崖を補強するものではなく、土砂の崩壊を防止することがその役割であり、大きな荷重を支えることができるような性能を持つ必要がある。

    • 予告登記 

    売買の無効または取消しにより、登記抹消を求めるなどの裁判が提起された場合に、この裁判の存在を知らしめて一般に広く警告するために、裁判所書記官の職権によってなされる警告的登記のこと。
    例えば不動産の売買にもとづく所有権移転登記がなされた場合で、その売買が売り主に対する詐欺によってなされたものであったため、売り主が売買の取消しを行なったうえで移転登記の抹消をもとめる民事裁判を提起したとする。この場合、裁判所書記官の職権により、登記記録の甲区に、「×番所有権抹消予告登記」という「予告登記」がなされることになる。

    ただしこの予告登記の制度は、実効性が薄いこと、濫用される実態があることという理由により、新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)では廃止されている。

    • 予告登記制度の廃止 

    売買の無効または取消しにより、登記抹消を求めるなどの裁判が提起された場合に、裁判の存在を知らしめて警告するために、裁判所書記官の職権によってなされる警告的登記が予告登記であるが、この制度は新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)では廃止された。

    その理由として第一に、予告登記制度が、競売を逃れるために濫用されていたことが挙げられる。例えば、競売にかけられそうな不動産を所有している者が、馴れ合いで他人に不動産を売却し、同じく馴れ合いで登記抹消訴訟を提起すれば、予告登記がなされる。このように予告登記のある不動産は、たとえ差し押さえて競売にかけたとしても、裁判の存在が障害となって、買い手がつきにくいことが予想される。このように競売逃れに予告登記が濫用されていた実態がある。

    また理由の第二に、原因行為の取消し(例えば売買契約の取消し)はすでになされているのであるから、予告登記より後にその物件を購入する者は、取消し後の第三者になる。すると、予告登記よりも後に、所有権移転登記を済ませてしまえば、登記を得た者の権利が優先されてしまう (取消し後の第三者は、先に登記を具備すれば、旧所有者に対する関係では優先される)。つまり予告登記を無視して購入したとしても、実害が生じないともいえる。このような意味で予告登記の実効性が薄いことも理由に挙げられている。 

    • 予想分配金 

    不動産投資信託において投資法人が投資主に支払うことを予想した分配金のこと。確定額ではなく、投資法人の業績により変動することが多い。

    投資法人はその会計期間(通常6ヵ月)の終了後2ヵ月以内に決算を発表することとされており、このとき、終了した会計期間における投資口1口当たりの分配金が発表される。
    それと同時に、次の会計期間の終了後に支払うと予想される投資口1口当たりの分配金も発表されることになっており、これを「予想分配金」と呼んでいる。

    例えば、ある投資法人の第3期目の会計期間が「2003年1月1日~同年6月30日まで」で、2003年8月25日にその第3期分の決算発表があったとする。
    この決算発表では第3期の分配金が公表される。それと同時に、第4期(2003年7月1日~同年12月31日まで)の予想分配金も公表される。ここで仮に、第3期の分配金が「2万円」、第4期の予想分配金が「2万1,000円」であったものとする。

    予想分配金は、会計期間が開始してから2ヵ月程度の早い時期に公表されるものなので、あくまで不確実な予想にすぎない。賃貸不動産の稼働率が予想より上昇すれば、利益が増えるので、予想分配金は増える。また金利が予想より上昇すれば、利益が減少する結果、予想分配金は減少するという具合である。

    このため上記の例でいえば、第4期の予想分配金が「2万1,000円」というのは、あくまで2003年8月25日の時点での予想に過ぎない。第4期の終了時(2003年12月31日)までの4ヵ月における稼働率や金利動向により大きく変化する可能性がある。

    このような予想分配金の変動については、投資法人が随時公表する賃貸不動産の稼働率を、投資法人のホームページで確認することによりある程度は推測することができる。

    正式な情報の開示としては、会計期間終了時に、投資法人が予想分配金の修正を公表する。上の設例で言えば、第4期の会計期間の終了時(2003年12月31日)の直後に、第4期の予想分配金の額が例えば「2万4,000円」へと修正されて一般に公表されることになる。

    こうして修正された予想分配金は、その後2ヵ月以内に行なわれる決算発表において、完全に確定した額として公表される。修正された予想分配金とこの確定値とは、本来は一致するはずだが、実際には決算処理を行なう過程で僅かにズレが生じることが多い。

    • 予約 

    予約とは、将来において契約を締結するということを、事前に当事者どうしで合意することを指す。予約においては、当事者の一方が予約完結権を持つのが一般的である。

    例えば、将来において売買契約を締結するという予約(売買予約という)において、買い主が予約完結権を持ったものとする。
    そうすると将来、買い主が売り主に対して「この物を購入するという予約完結権を行使する」という意思を表示すれば、売り主の承諾を待つまでもなく、売買契約が自動的に成立することになる。
    このように予約という仕組みを使えば、予約完結権を持っている者が任意に売買契約を締結する権利を持つことになるので、予約完結権者に強い権利があると言うことができる。

    なお、予約完結権を持つ者を「予約完結権者」または「予約権者」と呼び、その反対に予約完結権の行使を受ける者を「予約義務者」と呼ぶことがある。

    上記では当事者の一方が予約完結権を持つ場合を述べたが、このような予約は「一方の予約」と呼ばれる。このほかに当事者の両方が予約完結権を持つ場合も考えることができる(当事者のどちらでも意思を表示すれば自動的に契約が成立するという予約)。このような予約は「双方の予約」である。
    また将来において締結される契約のことを「本契約」と呼ぶことが多い

    • 予約完結権 

    予約とは、将来において契約を締結するということを事前に当事者どうしで合意することを指す。このような予約においては、当事者の一方が予約完結権を持つのが一般的である。

    予約完結権を持つ者が契約を行なう旨の意思を表示をすれば、相手方の承諾を待つまでもなく、契約が自動的に成立する。つまり予約完結権とは、予約を本契約へと強制的に移行させる権利であると言うことができる。

    なお、売買の一方の予約における予約完結権、再売買の予約における予約完結権は、仮登記によって保全することができる

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

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    マ行 不動産言語

    マ行

    • 埋蔵文化財 

    共同住宅における火災時の避難を容易にするために、共同住宅の敷地のうち、1階の住戸の窓に直面する敷地部分において、幅員数メートルの空地(くうち)を設け、その空地を避難経路として利用できるようにしたものである(空地とは建築物を建てられていない土地という意味である)。

    この窓先空地の制度は、東京都や横浜市など一部の自治体でのみ実施されている制度である。根拠法令は建築基準法第40条と、同条にもとづき地方自治体が独自に制定する地方自治体の条例である(この条例の名称は「建築安全条例」「建築基準条例」などであり、地方自治体により異なる)。

    もっとも厳しい窓先空地制度を実施している東京都では、東京都建築安全条例においておよそ次の1)から3)のようなルールを設けており、このルールを満たさない共同住宅は建築確認を取得することができない(以下は東京都建築安全条例第19条より要約)。

    1)共同住宅の住戸には、住戸の床面積の合計に応じて、次の数値以上の幅員を持つ「窓先空地」に直接面するような窓を設けなければならない。
    ア)耐火建築物の場合
    200平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5メートル
    200平方メートルを超え、600平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2メートル
    600平方メートルを超え、1000平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3メートル
    1000平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4メートル
    イ)耐火建築物ではない建築物の場合
    100平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5メートル
    100平方メートルを超え、300平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2メートル
    300平方メートルを超え、500平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3メートル
    500平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4メートル

    2)窓先空地から道路・公園・広場等までを幅員2メートル(住戸の床面積の合計が200平方メートル以下の場合には幅員1.5メートル)以上の通路で避難上有効に連絡させなければならない。
    3)上記1・2の住戸の床面積の合計には、道路に直接面する窓を有する共同住宅の住戸は算入しないものとする。(例えば、1階の全住戸を道路に面する窓を持つ構造とすれば、1・2の規制は適用されない) 

    • 間口 

    土地と道路が接する長さのこと。

    • 間仕切り壁 

    建築物の内部空間を仕切るための内壁のことであり、室と室とを区画する壁のことである。
    間仕切り壁は、耐力壁、地震力、風圧力に対抗する壁)である場合もあれば、そうでない場合もある。

    • マスタープラン 

    他の計画の上位に位置付けられる総合的な計画のこと。
    都市計画法では「市長村の都市計画に関する基本的な方針」のことを指している。 

    • 抹消登記 

    登記の記載を抹消する登記のこと。
    抹消登記を申請するためには、その抹消によって登記上利害関係を有する者がいる場合にはその者の承諾(その者の承諾が得られない場合には承諾に代わる裁判の謄本)が必要である。 

    • 窓先空地 

    共同住宅における火災時の避難を容易にするために、共同住宅の敷地のうち、1階の住戸の窓に直面する敷地部分において、幅員数メートルの空地(くうち)を設け、その空地を避難経路として利用できるようにしたものである(空地とは建築物を建てられていない土地という意味である)。

    この窓先空地の制度は、東京都や横浜市など一部の自治体でのみ実施されている制度である。根拠法令は建築基準法第40条と、同条にもとづき地方自治体が独自に制定する地方自治体の条例である(この条例の名称は「建築安全条例」「建築基準条例」などであり、地方自治体により異なる)。

    もっとも厳しい窓先空地制度を実施している東京都では、東京都建築安全条例においておよそ次の1)から3)のようなルールを設けており、このルールを満たさない共同住宅は建築確認を取得することができない(以下は東京都建築安全条例第19条より要約)。

    1)共同住宅の住戸には、住戸の床面積の合計に応じて、次の数値以上の幅員を持つ「窓先空地」に直接面するような窓を設けなければならない。
    ア)耐火建築物の場合
    200平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5メートル
    200平方メートルを超え、600平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2メートル
    600平方メートルを超え、1000平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3メートル
    1000平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4メートル
    イ)耐火建築物ではない建築物の場合
    100平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5メートル
    100平方メートルを超え、300平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2メートル
    300平方メートルを超え、500平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3メートル
    500平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4メートル

    2)窓先空地から道路・公園・広場等までを幅員2メートル(住戸の床面積の合計が200平方メートル以下の場合には幅員1.5メートル)以上の通路で避難上有効に連絡させなければならない。
    3)上記1・2の住戸の床面積の合計には、道路に直接面する窓を有する共同住宅の住戸は算入しないものとする。(例えば、1階の全住戸を道路に面する窓を持つ構造とすれば、1・2の規制は適用されない) 

    • マンション 

    日本におけるマンションは、一般的には、鉄骨コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造で、3階建て以上の分譲共同住宅・賃貸共同住宅を指している。ただし賃貸共同住宅の場合には、PC造・重量鉄骨造であっても、マンションと呼ばれることがある。

    本来、マンションは英語では「大邸宅」を指す。日本におけるマンションは欧米では「アパートメント」と呼ばれている。

    • マンション管理業 

    マンション管理表では、マンション管理業とは「管理組合から委託を受けて、業として分譲マンションの「管理事務」を行なうこと」であると定義している(同法第2条)。

    ここで言う「管理事務」とは、「基幹事務」を含む場合だけを指すものとされている。(基幹事務とは「管理組合の会計及び出納」や「維持又は修繕に関する企画等」を言う)

    このため、単に建物管理員業務や清掃業務だけを行なう場合は、上記の「基幹事務」を行なわないので、「管理事務」に該当しない。従って、マンション管理法上はマンション管理業に該当しないことになる。

    なお、マンション管理業を行なう場合には、国土交通大臣への登録を行なう義務がある。この登録をしないでマンション管理業を行なった場合には、1年以下の懲役または10万円以下の罰金の対象となる。 

    • マンション管理業者 

    マンション管理業を行なう者であって、国土交通大臣の登録を受け、マンション管理業者名簿に登録された者を「マンション管理業者」と言う(マンション管理法第2条第8号)。

    マンション管理業者は、その事務所ごとに、30の管理組合の事務を委託されるごとに1名の割合で、専任の管理業務主任者を置く義務がある(マンション管理法第56条)。

    マンション管理業者は、管理組合と管理委託契約を締結する際には、契約締結前の重要事項説明を管理業務主任者に行なわせる義務がある(マンション管理法第72条)。

    また契約成立時に交付する書面(通常は管理委託契約書を指す)には、管理業務主任者が記名押印する必要がある(マンション管理法第73条)。

    なお、マンション管理業者は毎年、管理組合等に報告を行なう義務がある(マンション管理法第77条)。 

    • マンション管理士 

    満慮ン管理法にもとづき、国土交通大臣が毎年実施する「マンション管理士試験」に合格し、登録の手続を終えて、マンション管理士登録証の交付を受けた者のこと(マンション管理法第2条、第31条、第8条など)。

    マンション管理士は、管理組合や区分所有者の相談を受け、助言・指導を行なうことができる(マンション管理法第2条)。 

    • マンション管理法 

    マンションの管理の適正化を推進するために、マンション管理士の資格を創設し、マンション管理業者登録を義務付け、管理業務主任者の設置義務を創設する法律のこと。

    正式名称は「マンション管理の適正化の推進に関する法律」。平成12年12月8日に成立し、平成13年8月1日より施行されている。 

    • マンション建替え円滑化法 

    マンションの建替えを円滑化するために、2002年(平成14年)12月18日より施行されている新しい法律。正式名称は「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」。

    1)法制定の背景
    マンションの建替えについては、基本的な枠組みは「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」で定められている。
    しかし従来の区分所有法では、マンション建替え決議(区分所有法第62条第1項)の要件が不明確であった。
    具体的には、旧区分所有法第62条では、建替えは「効用を維持し、又は回復するのに過分の費用を要するに至ったときは5分の4以上の多数決で」決議できる旨が規定されていた。このため「過分の費用」の解釈をめぐり紛争がたびたび生じていた。
    そこで区分所有法は大改正され、5分の4以上の賛成があれば、その他の条件を問わずに建替え決議ができることになった。改正後の区分所有法は2003年6月1日から施行されている。
    このような区分所有法の改正に合わせて、マンション建替えの方法を簡略化・合理化するための新法が制定される運びとなった。それがマンション建替え円滑化法である。

    2)円滑化法の基本的内容
    円滑化法では、?マンション建て替えを実行するためのマンション建替組合の設立、?マンション建替組合の事業計画に対する都道府県知事の認可、?権利変換手法の導入、?建替組合以外の個人による建替え、を柱としている。

    3)組合による事業の実行
    マンション建替え決議(改正区分所有法第62条第1項)に合意した者は、その4分の3以上の同意により、「マンション建替組合」を設立することができる(円滑化法第9条)。
    建替え決議の合意者は全員がこの組合員となる(円滑化法第16条)。またディベロッパーが建替組合に参加することもできる(円滑化法第17条)。
    さらに建替組合は、建替えに不参加の区分所有者に対して、その区分所有権と敷地利用権を建替組合に売り渡すように請求できる(円滑化法第15条)。これは区分所有法第63条の売渡し請求権を、建替組合が主体となって行使するための規定である。
    このように円滑化法では建替組合による事業の実行を原則としている。マンション建替え事業の進行に伴い、従来のマンションを取り壊すため、その時点で従来の「マンション管理組合」は自動的に消滅してしまう。そこで建替えに参加する者だけで、先に「建替組合」を結成させて、その建替組合の主導のもとに建替え事業を進めようという趣旨である。

    4)組合の事業計画の認可
    マンション建替組合の設立に先立って、建替組合は事業計画に関して都道府県知事の認可を得なければならない(円滑化法第9条)。
    この知事による認可には政令基準が設定されており、再建後のマンションの住戸の広さが50平方メートル以上であること等が必要である(円滑化法第12条、同施行規則第13条から第15条)。

    5)権利変換手法の導入
    マンション建替え事業の進行に伴い、従来のマンションを取り壊すため、従来のマンションの権利はいったん消滅し、再建後のマンションの権利を新規に取得することになる。
    しかしこれでは手続きが煩雑であり、特に従来の区分所有権に付着していた抵当権の扱いが大きな問題になることが多かった。
    そこで円滑化法では、従来の権利が消滅することなく、原則としてそのまま再建後のマンションに自動的に移行するという法的仕組みである「権利変換」を採用している。権利変換の計画は建替組合が決定するだけでなく、都道府県知事の認可を得なければならない(円滑化法第57条・第58条)。

    6)個人による事業の実行
    このように円滑化法では建替組合の主導を基本としているが、従来のマンションの戸数が少ない等の場合には必ずしも組合形式によらずに、参加する区分所有者全員の合意のもとに簡易な方式で事業を進める方が合理的である。
    そこで円滑化法では、「個人」が1人または数人で事業計画を定め、関係権利者全員の同意を得て、マンションの建替えを実行できることとした(円滑化法第45条)。これは組合施行に対して「個人施行」と呼ばれている。
    個人施行でも、事業計画について知事の認可が必要である。権利変換手法を用いることも組合施行と同じである。また「個人」とは、関係者権利者全員の同意があれば、ディベロッパーでもよい。

    • マンション建替組合 

    マンション建替え決議(区分所有法第62条第1項)が決議された場合に、決議に合意した者のうちのの4分の3以上の同意により設立される、マンションの建替えを目的とする組合のこと(マンション建替え円滑化法第9条)。
    この組合の設立が同意されたときは、建替え決議の合意者は全員がこの組合員となる(円滑化法第16条)。またディベロッパーがこの組合に参加することもできる(円滑化法第17条)。

    • マンション標準管理規約 

    分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約について一定のガイドラインを示すために、国土交通省(旧・建設省)が作成したマンション管理規約のモデルのこと。
    当初は「中高層共同住宅標準管理規約」という名称であったが、平成16年1月より「マンション標準管理規約」へと名称変更されている。

    A)中高層共同住宅標準管理規約の制定
    建設省(現・国土交通省)の審議会である住宅宅地審議会は、区分所有法の昭和58年の大改正に対応するため、昭和57年に「中高層共同住宅標準管理規約」を答申し、建設省はその周知と普及を推進してきた。この「中高層共同住宅標準管理規約」の主な内容は次のとおりである。
    1)敷地、建物、付属施設の範囲
    2)専有部分の範囲、共用部分の範囲
    3)敷地・付属施設・共用部分に関する各区分所有者の持つ共有持分の割合
    4)専用使用権の範囲
    5)使用細則(使用に関する詳細な規則)の設定
    6)管理、管理組合、集会、理事会、会計等に関する事項

    B)中高層共同住宅標準管理規約の大改正
    その後、分譲マンションが急激に普及したことにより、この「中高層共同住宅標準管理規約」は平成9年2月に建設省より改正・告示された。平成9年の主要な改正点は次のとおり。
    1)大規模修繕を円滑に進めていく上での前提となる長期修繕計画の作成を、管理組合の業務として明確に位置付け。
    2)駐車場の使用に関するトラブルを防止するため、駐車場の使用に関する諸規定を整備。
    3)専用部分のリフォームをめぐるトラブルを防止するため、専用部分のリフォーム工事の手続規定を整備。
    4)専用部分である設備のうち共用部分と一体となった部分(例えば配管の枝管)の管理については、共用部分の管理と一体として行なうことが適当な場合が多いので、管理組合が一体として管理を行なう規定を設けた。
    5)団地形式や店舗併用形式のマンションが増えてきていることから、団地型と複合用途型の標準管理規約を新たに作成、追加した。(これにより単棟型・団地型・複合用途型の3タイプが設けられた)

    C)マンション標準管理規約の制定
    その後、マンション管理適正化法の施行(平成13年8月)、マンション建替え円滑化法の施行(平成14年12月)というマンション法制度の大きな変化に対応するため、平成16年1月に「中高層共同住宅標準管理規約」は改正された。このとき名称も「マンション標準管理規約」へと変更されて、現在に至っている。

    • 御影石 

    御影石(かこうがん)のこと。
    かつて兵庫県の御影で花崗岩が多く採れたことから、花崗岩を御影石とも呼ぶようになった。

    • 未完成物件の売買の制限 

    宅地建物取引業者が未完成物件を売ることを原則的に禁止するという規制のこと。これは一般消費者を保護するための措置である(宅地建物取引業法第33条の2)。

    (1)概要
    宅地建物取引業者が自ら売り主になって、未完成の宅地または建物を、造成中または工事中の段階で販売することは、原則的に禁止されている(法第32条の2本文)。これは、売買取引に精通していない一般の買主を保護するための規定である。

    (2)未完成物件の売買が許される場合
    しかし造成中の宅地の分譲や、工事中の建物の分譲が全く行なえないことになっては不動産実務上、非常に不便であることは明らかである。
    そこで、法第33条の2第2号では、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」を講じることを要件として、未完成物件の売買を許すこととした。
    具体的には、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」が行なわれている未完成物件については、造成中・工事中であっても、未完成物件の売買契約(予約を含む)を締結してよいこととした。

    ここで「未完成物件に関する手付金等の保全措置」とは、法第41条第1項に規定されている「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」のことである。
    これは、工事完了前に買い主が交付する手付金等について、銀行が保証し(保証委託契約)または保険会社が保証保険を付する(保証保険契約)という保全措置である。

    (3)手付金等保全措置が不要な未完成物件の場合
    なお、手付金等の額が代金の5%以下でかつ1,000万円以下であれば、法第41条第1項の「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」を講じなくてよいとされている。
    このような手付金等保全措置が不要な未完成物件については、手付金等保全措置を行なわないままで、未完成物件の売買契約(予約を含む)を締結してよい、とされている。

    (4)適用範囲
    この「未完成物件の売買の制限」(法第33条の2)は、消費者を保護するための規定である。
    従って、宅地建物取引業者どうしの売買については、未完成物件であっても、手付金等保全措置を全く講じないで売買することができる(法第78条第2項)。

    • 未指定庁(不動産登記における~) 

    不動産登記のオンライン申請をすることができない登記所のこと。
    平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、新たにオンライン申請の制度を創設した。このオンライン申請が可能な登記所は「オンライン庁」と呼ばれ、平成17年3月から法務大臣が順次指定している。最初のオンライン庁に指定されたのは、さいたま地方法務局上尾出張所(平成17年3月指定)であり、平成17年度中には約100庁がオンライン庁となる予定である。
    このオンライン庁として指定されていない登記所が「未指定庁」である。現在、登記所の大半は「未指定庁」であるということができる。

    未指定庁の特徴は次のとおりである。
    ・不動産登記のオンライン申請ができないこと
    ・不動産登記の書面申請するにあたっては、従来どおり登記済証添付する必要があること
    ・登記完了後には、登記済証が交付されること 

    • 未成年後見人 
    • 未成年者 
    • 未線引き区域 
    • みぞかき補償 

    同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用することで、収用されない残地に、通路、みぞ、かき、さく、その他の工作物の新築、改築、増築、修繕、盛土、切土をする必要が発生する場合がある。
    このとき起業者はこれに要する費用を損失補償しなければならない。これを一般的に「みぞかき補償」と呼んでいる(土地収用法第75条)。

    この「みぞかき補償」は、起業者自らが工事を代行することがある。

    • 認印 

    個人の印鑑であって、市区町村長に対してあらかじめ印鑑登録を行なった印鑑(実印)ではない印鑑のこと。 

    • 緑の基本計画 

    死別等により親権者がいない場合や、親がいても親権喪失等により親権を行なうことができない場合には、最後の親権者の指定(民法第839条)または家庭裁判所の職権による選任(民法第840条)によって、未成年者を後見する(保護する)者を置くことができる。

    これを「未成年後見人」という。

    未成年後見人は、未成年者の財産を管理し、法律行為を代理する権限を持つ(民法第859条)。

    • みなし道路 

    幅が4メートル未満の道路であって、建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道路のこと。

    その法律の条項の名称をとって「2項道路」と呼ばれることが多い

    • 民間非営利組織 

    英語の「Non Profit Organization」を日本語に翻訳したものが「民間非営利組織」である。

    民間非営利組織は、略称で「NPO(エヌ・ピー・オー)」と呼ばれるものであり、福祉・医療・教育などの問題に取り組む民間の非営利的な団体のことである。

    • 民間非政府組織 

    「Non Governmental Organization」を日本語に訳した言葉であり、国連に協力する政府以外の非営利の民間団体を指す言葉である(国連憲章第71条)。

    一般的には、環境問題や平和問題などに取り組んでいる大規模な非営利の民間団体のことを、「民間非政府組織(NGO)」と呼んでいる。 

    • 民俗文化財 

    民俗文化財とは、わが国の国民の生活の推移の理解のために欠くことのできないものであって、次のいずれかに該当するものをいう(文化財保護法第2条)。

    1)衣食住・生業・信仰・年中行事等に関する「風俗慣習」
    2)衣食住・生業・信仰・年中行事等に関する「民俗芸能」
    3)上記1)または2)に用いられる衣服・器具・家屋・その他の物件など

    国は重要な民俗文化財を「重要有形民俗文化財」「重要無形民俗文化財」として指定している(文化財保護法第56条の10)。

    • 民法第94条第2項の類推適用 

    本人が相手方と通じて、虚偽の意思表示をすることを虚位表示といい、民法では虚偽表示に基づく法律行為を原則として無効としている(民法第94条第1項)。
    それと同時に、民法第94条第2項では、このような虚偽表示にもとづく法律行為の無効は、善意の(=事情を知らない)第三者に対しては主張することができないものとされている。

    このように、相手方との通謀(つうぼう)でなされた虚偽の意思表示は原則として無効であるが、実際には相手方との「通謀」が存在するとは言えないような事例も多く見られる。判例では、このような通謀性に欠けるケースであっても、できるだけ94条を類推適用し、善意(かつ無過失)の第三者を保護しようとしている。

    例えば
    1)本人Aが相手方Bの承諾なく、AB間の売買を仮装した場合
    例えば本人Aが相手方Bに知らせないまま、仮装の土地売買契約を行ない、それをもとに土地の登記名義をBに移転したところ、後からこれを知ったBが登記名義を利用して、その土地を第三者Cに売却したという場合である。
    この場合、本来ならば通謀がないので民法94条は適用できないが、判例では、仮装の登記名義を作り出したAに責任があり、事情を知らない(=善意の)第三者であるCがその登記名義を信頼したことを保護する必要があるので、第94条第2項を類推適用し、AはCに対してAB間の土地売買契約の無効を主張できないとした。(なおこの場合、Cは信じたことについて無過失であることまでは要求されない)

    2)相手方Bが本人Aの承諾なく、AB間の売買を仮装した場合
    これは上記1)と反対に、Bが勝手にAの土地を購入したかのような土地売買契約書を作り、それをもとに土地の登記名義をBに移転してしまい、さらにBがこの土地をCに転売するというようなケースである。
    この場合、虚偽の登記名義を作り出すことについてAは責任がないので、基本的には民法94条を類推適用せず、Aを保護すべきである。しかしAが虚偽の登記がなされたことに気付きながら、それを黙認していた場合には、Aに責任があると言える。
    そこで判例ではAが虚偽の登記を黙認していた場合には、Aは、善意かつ無過失のCに対して、AB間売買契約の無効を主張できないとしている。

    3)本人Aと相手方Bが仮装の仮登記をしていたところ、相手方Bが本人の承諾を得ないまま仮登記を本登記にあらため、Bが登記名義を取得してしまった場合
    これはAB間で「仮登記」については通謀があったが、本登記についてはBが勝手に行なったというケースである。
    このようなケースについて判例では、虚偽の本登記を作り出すことについて、本人Aはその基礎となる仮登記の作出について責任があることを重視し、Aは、善意かつ無過失のCに対して、AB間売買契約の無効を主張できないとしている。
    (なおこの場合に、Bがあたかも与えられた権限を超えた代理人のように行動していることから、判例では民法第110条(権限踰越の表見代理)の趣旨も加えてこのような結論に至ったとしている(昭和43年10月17日最高裁判決))

    • 民法第110条の類推適用 

    民法第110条は、権限踰越の表見代理を定めた規定である。権限踰越の表見代理とは、代理人が本人から与えられた基本権限の範囲を超えて、基本権限外の行為をした場合に、相手方が基本権限内の行為であると信じ、そう信じることについて正当の理由があるときは、代理人と相手方との取引の効果を本人に帰属させるという制度である。
    このように民法第110条は本人と代理人(正確には表見代理人)との関係に関する規定であるが、法人と代表機関(理事など)との関係にもこの民法第110条が類推適用される場合がある。具体的には次のとおりである。

    1)理事の代表権の制限について
    理事の代表権は定款などにより制限することが可能である(民法第53条但書)が、法人と取引をする相手方が、理事の代表権が定款等によって制限されていることを知らない場合(=善意である場合)には、法人は理事の代表権が定款などで制限されていると主張することができない(民法第54条)。
    しかし、相手方が善意とは言えないような場合には、相手方は民法第54条による保護を受けることができない。そこで判例ではこのような事例について民法第110条を類推適用することとしている。

    例えば法人Aの理事Bが、本来は定款により土地の処分には理事会の承認が必要であるのに、この理事会の承認があったと偽って、相手方Cに土地を売却してしまったとする。このときCは理事会の承認が必要という「定款による代表権の制限」を知っていたのであるから、もはや民法第54条の保護を受けることはできない。
    そこで判例では、法人Aと理事Bとの関係が、本人と表見代理人との関係と同一の構造を持っていることに着目し、この場合に民法第110条を類推適用する。

    具体的には、相手方Cは、理事Bが、理事会の承認を得たことにより土地を売却するという正当な権限を持っているものと信じ、そう信じるにつき過失がない(つまりCが善意無過失)のであれば、Cは民法第110条の「正当な理由」を具備したことになり、民法第110条により保護される。(昭和60年11月29日最高裁判決など)

    2)理事の代表権の法令による制限について
    上記1)とは異なり、理事の代表権が法令で制限されている場合には、民法第54条を適用する可能性がはじめから存在しない。
    〔法令による代表権の制限がある場合には、その制限を超えて、理事が代表行為を行なうことが法律上初めから不可能だからである〕
    そこでこうした場合にも、判例は民法第110条の類推適用によって相手方を救済することを認めている。例えば、地方自治体Dの首長Eが、自分の借金返済にあてるため、法律上必要な手続を経ないままに、自治体名義でFから金銭を借り入れたとする。相手方Fは、首長Eが法律上必要な手続を正式に経ていると信じ、そう信じるにつき過失がない(つまりFが善意無過失)のであれば、Fは民法第110条の「正当な理由」を具備したことになり、民法第110条により保護される。

     

    • 無形文化財 

    演劇・音楽・工芸技術などの無形の文化的所産で、わが国にとって歴史上または芸術上価値の高いものを「無形文化財」という(文化財保護法第2条)。具体的には歌舞伎・能楽・文楽などの芸能、陶芸・染織などの工芸技術がこれに該当する。

    無形文化財のうち重要なものは、重要無形文化財に指定されている(文化財保護法第56条の3)。

    • 無限責任中間法人 

    中間法人法にもとづいて設立された中間法人であって、中間法人の債務について社員が連帯責任を負う法人のこと。

    中間法人法は平成14年4月1日にあらたに施行された法律であり、いわゆる権利能力なき社団に該当するような非営利団体に法人格を付与することを目的とした法律である。無限責任中間法人はこの中間法人法により設立が可能とされている法人である。

    無限責任中間法人は、「構成員(社員)に共通する利益を図る」ことを目的とし、構成員(社員)に利益(剰余金)を配当せず、中間法人の債務について構成員(社員)が個人財産で連帯責任を負うという特徴がある。

    無限責任中間法人の設立・運営等は次のとおり。

    1)設立
    無限責任中間法人は、社員になろうとする者2名以上が共同して、運営の規則である定款(ていかん)を作成し、主たる事務所の所在地を管轄する法務局で、設立登記を行なう必要がある。
    なお有限責任中間法人は300万円以上の基金の拠出が必要であるが、無限責任中間法人については基金の拠出は必要とされない(その反面、法人の債務について社員が連帯責任を負う)。

    2)運営
    無限責任中間法人は社員によって構成され、社員が原則として過半数の意思決定により業務を執行する。このため理事・監事は置かれない(ただし業務執行社員および代表社員を定めることができる)。
    また無限責任中間法人の社員は個人でなければならない(株式会社や社団法人などの法人が社員となることはできない)。社員の数は2名以上であればよく、上限はない。法人成立後に社員の変更があった場合には、定款を変更しなければならない。
    社員は無限責任中間法人が支出した経費を支払う義務を負う。また無限責任中間法人の債務について法人の財産のみでは完済できないときは、社員は連帯してその債務を個人財産で負担しなければならない(中間法人法第97条)。
    なお、中間法人は「剰余金の分配を目的としない」ので、毎期発生する利益を社員に配当することはできない。

    3)財務
    無限有限責任中間法人には貸借対照表、損益計算書の作成が義務付けられている(中間法人法第9条第4項)。ただしこれらの書類を取引先の請求に対して公開する義務はない。

    4)税務
    無限責任中間法人は、権利能力なき社団・特定非営利活動法人・非営利の社団法人などと類似した機能を営んでいるが、法人税法上は普通の会社と同等の扱いを受ける。
    権利能力なき社団・特定非営利活動法人・非営利の社団法人は収益事業にのみ法人税が課税され、それ以外の事業(=公益事業など)については法人税が非課税である(なお非営利の社団法人は収益事業に軽減税率が適用される)。
    これに対して、無限責任中間法人はすべての事業について一般の会社と同じ法人税率で課税される。ただし消費税については社団法人と有限責任中間法人は同じ扱いである(中間法人法第156条)。

    • 無権代理 

    代理とは、「他人の行為の効果が本人に帰属する」という法制度である。この代理が成立する根拠は、本人と他人との間に、代理権を発生させるという合意(すなわち代理権授与行為が存在することであるとするのが判例・通説である。
    従って、代理人に代理権が存在しない場合や、代理人が代理権の範囲を超えて行動した場合には、その代理人の行為はもはや正当化することができないので、代理としての効果を失うことになる。その結果、その代理人の行為は、代理人自身のために行なった行為となり、代理人自身が全面的に責任を負うことになる。このような権限のない代理人の行為を「無権代理」と呼んでいる。

    無権代理は、本人に対する関係では無効であるから、本来は本人に対して無権代理が何らかの効果を及ぼすことはありえないはずである。しかし民法では、取引の相手方を保護するために、次の2つの場合には、例外的に無権代理を本人に対する関係で有効にするという規定を設けている。

    1)本人による追認
    無権代理による取引を、本人が後から追認した場合には、その取引は原則としてはじめから有効であったものとなる(民法第117条、第116条)。本来は無効な行為を、本人の意思により有効にすることができるという規定である。
    なおこの場合、取引の相手方は本人に追認を催告すること等ができる。

    2)表見代理
    無権代理による取引の相手方が、無権代理人を真実の代理人だと誤信したことについて、何らかの正当な事情があった場合には、その取引を有効なものとすることができる。この制度を表見代理という。

    • 無権代理人の責任 

    表見代理による取引(権限のない代理人が行なった契約など)は、有効な代理行為ではないので、本人に対する関係では当然に無効であるだけでなく、無権代理人に対する関係でも無効となるはずである。しかし仮に無権代理による取引が、常に無効であるとするならば、取引の相手方の保護に欠け、代理制度そのものへの信頼が失われかねない。

    そこで、民法では、無権代理による行為が、本人に対する関係で無効と判断された場合には、無権代理人自身が、取引を履行し、または相手方の損害を賠償しなければならないと定めている(民法第117条)。これは法律によって無権代理人に特に重い責任を負わせたものであるということができる。

    具体的には、本人が無権代理人の行為を追認せず、かつ無権代理人が正当な代理権の存在を立証できない場合には、取引の相手方は、取引を履行し、または損害を賠償することを無権代理人に要求することができる(民法第117条第1項)。このような無権代理人の履行責任・損害賠償責任は無過失責任である(つまり無権代理人に何ら落ち度がなくて無権代理人として行動したとしてもこれらの責任を負わなければならない)。

    このような重い責任を無権代理人に負わせる反面として、取引の相手方は、善意無過失であることが必要とされる。つまり、代理権限がないことを知っていたか、または不注意により知らなかったような相手方は、無権代理人の履行責任・損害賠償責任を追及することはできない(民法第117条第2項)。
    <この点につき、取引の相手方は軽過失があっても無権代理人の責任を追及できるという学説があるが、判例は取引の相手方には無過失を必要としている>

    なお、上記のような民法第117条の無権代理人の責任は、不法行為責任を排除するものではない。従って、無権代理人が故意または過失により無権代理人として行動し、相手方に損害を与えた場合には、相手方は民法第117条の無権代理人の責任と民法第709条の不法行為責任のどちらでも追及することができる。

    • 無権代理の相手方の催告権 

    無権代理による取引は、本人に対する関係では本来無効であるが、本人がこの取引を追認した場合には、その取引ははじめから有効であったものとなる(民法第117条、第116条)。

    この場合において、無権代理人と取引を行なった相手方は、本人に対して、無権代理人の行為を追認するか否かを答えるように催告することができる(民法第114条)。この催告は、相手方が悪意(=無権代理であること知っていた)であっても行なうことができる。法律関係の早期安定を図るための規定である。

    なお本人が返答しないときは追認を拒絶したものとみなされる(つまり本人に対する関係では無権代理による取引は無効に確定する。このとき相手方は無権代理人の責任を追及するほかない(民法第117条))。

    • 無権代理の相手方の取消権 

    無権代理による取引は、本人に対する関係では本来無効であるが、本人がこの取引を追認した場合には、その取引ははじめから有効であったものとなる(民法第117条、第116条)。

    このため、取引の相手方は、本人が追認するか否かが判明するまでの期間は、取引が確定的に無効であるか否かが定まらないという不安定な状態に置かれる。

    そこで、民法では、取引の相手方は、無権代理による取引を取消すことができるという規定を設けている(民法第115条)。取引の相手方がこの取消権を行使すれば、本人はもはや追認することができなくなり、無権代理による取引は無効なものとして確定する。

    なお、この取消権を行使できるのは、善意の(=無権代理であることを知らなかった)相手方に限られる。また取消権を行使した場合には、相手方は、無権代理人の責任を追及する(民法第117条)こともできなくなる。

    • 無指定 

    都市計画区域の外側にある土地のことを「無指定」や「無指定区域」などと呼ぶことがあるが、これはあくまで通称である。

    また、「非線引きの都市計画区域(非線引き区域)」においては、中心部には「用途地域」が指定されているが、中心部以外には「用途地域」が指定されていないことが多い。
    そこで「非線引きの都市計画区域」で「用途地域」がない土地のことを「無指定」と呼ぶこともある。

    • 棟上げ 

    棟木を納めること、もしくはその時に行なう儀式のこと。
    新築への祝福と神の守護に感謝を示し、同時に無事建設されることを祈願する。建築工事の着工と完了の中間にあり、建物の形態がおおよそ整った時点を指す。  棟木を納めること、もしくはその時に行なう儀式のこと。
    新築への祝福と神の守護に感謝を示し、同時に無事建設されることを祈願する。建築工事の着工と完了の中間にあり、建物の形態がおおよそ整った時点を指す。 

    • 無免許営業等の禁止

    宅地建物取引業の免許を受けないで、宅地建物取引業の営業(または表示行為・広告行為)を行なうことは、法律上禁止されている(宅地建物取引業法第12条)。これを無免許営業等の禁止という。具体的には次のとおり

    1)無免許営業の禁止(法第12条第1項)
    宅地建物取引業を無免許で営むことは、宅地建物取引業法の免許制度の根本をゆるがす重大な違反行為である。
    そのため、無免許の営業を行なった者には、宅地建物取引業法上の最も重い罰則として、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両者の併科)が予定されている(法第79条第2号)。

    2)無免許の表示行為・広告行為の禁止(法第12条第2項)
    無免許の者が実際に営業を行なわない場合(または営業が事後的に立証できない場合)であっても、無免許の者が看板等において宅地建物取引業者である旨を表示した場合(表示行為)や、無免許の者が宅地建物取引業を営む目的で広告をした場合(広告行為)については、そうした表示行為・広告行為そのものが宅地建物取引業法上の処罰対象とされる。

    具体的には、そうした無免許の表示行為・無免許の広告行為を行なった者に対しては、30万円以下の罰金が予定されている(法第82条第2号)。

     

    • MB 

    電気・ガス・水道のメーター(計器)をまとめて収納したもの。住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。なお、上下水道管用のスペース(パイプスペース)の中にこのメーターボックスを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。 

    • 名義貸しの禁止 

    宅地建物取引業者が他人に名義を貸して営業(または表示行為・広告行為)を行なわせることは、法律上禁止されている(宅地建物取引業法第13条)。これを名義貸しの禁止という。
    具体的には次のとおり。

    1)名義貸しによる営業の禁止
    名義を貸して他人に営業させることは、宅地建物取引業法の免許制度の根本をゆるがす重大な違反行為である。
    そのため、名義を貸した側には「名義貸しの禁止」の規定が適用され(法第13条第1項)、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両者の併科)という重い罰則が予定されている(法第79条第3号)。

    2)名義貸しによる表示行為・広告行為の禁止
    名義貸しによる営業については上記1)の罰則が適用されるが、実際に営業を行なわない場合(または営業が事後的に立証できない場合)であっても、看板における名義の使用(表示行為)や広告における名義の使用(広告行為)という事実があれば、そうした名義貸しによる表示行為・広告行為があったこと自体が宅地建物取引業法上の処罰対象になる。

    具体的には、名義を貸して表示行為・広告行為を行なわせた側には、「名義貸しの禁止」の規定が適用され(法第13条第2項)、30万円以下の罰金が予定されている(法第82条第2号)。

    ちなみに名義を借りた側に対する処罰については下記のとおり。

    名義を借りて営業を行なった者が「無免許営業などの禁止」(法第12条第1項)に該当する場合には、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両者の併科)という重い罰則が適用される(法第79条第2号)。
    また名義を借りて表示行為・広告行為を行なった者が「無免許営業等の禁止」(法第12条第2項)に該当する場合には、30万円以下の罰金が予定されている(法第82条第2号)。 

    • 名勝 

    記念物であって、庭園・橋梁・峡谷・海浜・山岳等の名勝地で、わが国にとって芸術上・鑑賞上価値の高いものに該当し、文部科学大臣が官報に告示することによって指定したものを「名勝」という(文化財保護法第69条)。 

    • 明認方法 

    樹木や果実のように土地の上に生育するものは、土地の定着物であり、土地の構成部分であるので、本来は土地から分離して処分することはできないとされている。

    しかし樹木の木肌を削って所有者名を墨書する、あるいは所有者を印した立て札を立てるなどの方法により、土地とは独立した物であることを示し、独立した所有権が成立していることを公示した場合には、土地から独立した取引の対象とすることができる。
    このように土地から独立して樹木・果実などの所有権を公示する方法のことを明認方法という。

    明認方法は不動産登記と同等の効力があることとされている。従って、先に明認方法を施された樹木・果実などが存する土地が後で売却された場合には、土地の譲受人は、樹木・果実などの所有権を取得することができない(=明認方法により所有権を公示した者が優先する)。

    • メゾネット 

    マンションにおいて、上下2階にわたる住戸のことを「メゾネット」という。
    上下に広い空間を確保し、一戸建てのような内部空間を作ることができる。 

    • 免許 

    宅地建物取引業を営もうとする者は、都道府県知事または国土交通大臣に宅地建物取引業の免許を申請し、免許を受けることが必要である(宅地建物取引業法第3条)。

    不正の手段で宅地建物取引業の免許を受けた者や、無免許で宅地建物取引業を営んだ者には、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金という罰則が予定されている(法第79条第1号、第2号)。

    免許を受けるには、宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、一定の不適格な事情(欠格事由)に該当しないことが要件とされている(法第5条第1項)。
    この免許の欠格事由は、法律により詳細に規定されている
    また宅地建物取引業の免許を受けるには、免許申請書および免許申請書の添付書類を都道府県知事または国土交通大臣に提出する必要があり、その記載事項等は詳細に法定されている(法第4条第1項、第2項、施行規則第1条の2)。

    なお、宅地建物取引業の免許の有効期間は5年とされている(法第3条第2項)。
    免許の有効期間の満了後、引き続き宅地建物取引業を営むためには、有効期間満了の日の90日前から30日前の期間内に免許の更新の申請書を提出する必要がある(法第3条第3項、施行規則第3条)。 

    • 免許換え 

    宅地建物取引業者が事務所の新設・移転・廃止を行なうのに伴い、新たな免許権者より新規に免許を受け、従前の免許が失効すること。

    宅地建物取引業者は一つの都道府県内に事務所を設置する時はその都道府県知事より免許を受け、二以上の都道府県で事務所を設置する時は、国土交通大臣より免許を受ける。
    しかし、既に免許を受けている宅地建物取引業者が、事務所を新設・移転・廃止しようとする場合には、事務所の所在地である都道府県が変更されることにより、新規に免許を受ける必要が生じることがある。このような免許の新規取得は「免許換え」と呼ばれている。具体的には次のとおり。

    1)免許換えが必要となる場合
    次の3種類のケースである(宅地建物取引業法第7条)

    ア:国土交通大臣免許から都道府県知事免許への免許換え
    例えば東京と大阪に事務所を設けていた宅地建物取引業者が、大阪の事務所を廃止する場合には、国土交通大臣免許から東京都知事免許への免許換えが必要である。

    イ:都道府県知事免許から国土交通大臣免許への免許換え
    例えば大阪にのみ事務所を設けていた宅地建物取引業者が、東京にも事務所を新設する場合には、大阪府知事免許から国土交通大臣免許への免許換えが必要である。

    ウ:都道府県知事免許から別の都道府県知事免許への免許換え
    例えば東京にのみ事務所を設けていた宅地建物取引業者が、東京の事務所を廃止し、大阪に事務所を新設する場合には、東京都知事免許から大阪府知事免許への免許換えが必要である。

    2)免許換えの申請に必要な書類
    免許換えは、免許の新規取得と同一の扱いである。
    従って免許換えの申請では、免許申請書、免許申請の添付書類は、新規の免許取得の場合と同一である。
    そのため、免許換えの申請をする際には、事務所の代表者の氏名、専任の宅地建物取引主任者の氏名、事務所の名称と所在地、事務所を使用する権原に関する書面、事務所の写真などをすべて申請・添付しなければならない。

    3)免許換えの申請の相手方
    免許換えの申請をする相手方は、新たな免許権者とされている(従来は「従前の免許権者を経由して、新たな免許権者に申請する」とされていたが、平成12年に宅地建物取引業法施行規則第4条の5が改正されたことにより、現在では「直接新たな免許権者に申請する」こととされている)。新たな免許権者は、免許を与えた場合には、従前の免許権者に遅滞なく通知する(施行規則第4条の5)。

    例えば、ある宅地建物取引業者(東京都知事免許)が東京都の事務所を廃止して、大阪府に事務所を新設する場合には、その宅地建物取引業者は直接大阪府知事に対して免許換えの申請をする(大阪府知事は新たな免許を与えた場合には、遅滞なくその旨を従前の免許権者である東京都知事に通知する)。

    4)新たな免許の有効期間
    免許換えにより取得した新たな免許の有効期間は、新たな免許を受けた時から5年間である(従前の免許の残存有効期間が満了した時から5年間ではない)。
    新たな免許が与えられた時点で、従前の免許は自動的に失効する(法第7条第1項本文)。

    5)他の届出との関係
    免許換えの申請により新たな免許を取得する場合には、従前の免許に関する廃業等の届出(法第11条)は不要。従前の免許に関する宅地建物取引業者名簿の登載事項の変更の届出(法第9条)も不要である。

    • 免許権者 

    宅地建物取引業の免許を与える権限を持つ行政機関のこと(宅地建物取引業法第3条第1項)。
    免許権者は、宅地建物取引業を営もうとする者が設置する事務所の所在地より異なる。

    1)同一の都道府県内に事務所を設置しようとするとき
    この場合、免許権者は「都道府県知事」である。
    例えば、東京都内に本店と宅地建物取引業を営業する支店を設置して、宅地建物取引業を営もうとする場合には、免許権者は「東京都知事」である。

    2)2以上の都道府県内に事務所を設置しようとするとき。
    この場合、免許権者は「国土交通大臣」である。
    例えば、大阪府内に本店を設置し、東京都内に宅地建物取引業を営業する支店を設置して、宅地建物取引業を営もうとする場合には、免許権者は「国土交通大臣」である。(ただし実際の免許申請手続では、大阪府知事を経由して国土交通大臣に免許を申請する)

    なお、都道府県知事から免許を受けた宅地建物取引業者を「知事免許」、国土交通大臣から免許を受けた宅地建物取引業者を「大臣免許」と呼ぶことがある。

    • 免許申請書 

    宅地建物取引業の免許を受けようとする者が、国土交通大臣または都道府県知事に提出する申請書のこと。免許申請書の様式は、宅地建物取引業法施行規則の様式第1号で定められている(施行規則第1条)。
    免許申請書に記載すべき事項は次のとおりである(宅地建物取引業法第4条第1項)。

    1)商号または名称 (第4条第1項第1号)  
    2)法人である場合においてはその役員の氏名、事務所の代表者の氏名 (第4条第1項第2号、施行令第2条の2)
    3)個人である場合においてはその者の氏名、事務所の代表者の氏名 (第4条第1項第3号、施行令第2条の2)
    4)事務所の名称および所在地 (第4条第1項第4号)  
    5)事務所ごとに置かれる専任の宅地建物取引主任者の氏名 (第4条第1項第5号)  
    6)他に事業を行なっているときは、その事業の種類 (第4条第1項第6号) 

    • 免許申請書の添付書類 

    宅地建物取引業を営もうとする者が、宅地建物取引業の免許を申請する場合には、次の書類を免許申請書に添付しなければならないとされている(宅地建物取引業法第4条第2項)。

    1)宅地建物取引業経歴書 (法第4条第2項第1号)  
    2)免許の欠格事由(法第5条第1項各号の事由)に該当しないことを誓約する書面 (法第4条第2項第2号)  
    3)事務所について専任の宅地建物取引主任者の設置義務を満たしていることを証する書面 (法第4条第2項第3号)
    4)免許申請者(法人の場合は役員(相談役、顧問含む))、事務所の代表者、専任の宅地建物取引主任者が、成年被後見人および被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書。これらの者が禁治産者、準禁治産者、破産者で復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書 (施行規則第1条の2第1号、第1号の2)
    5)法人である場合において、相談役および顧問の氏名と住所、発行済株式総数の100分の5以上の株式を有する株主または出資額の100分の5以上の額に相当する出資をしている出資者の氏名(名称)と住所、およびその株式の数またはその出資の金額を記載した書面 (施行規則第1条の2第2号)
    6)事務所を使用する権原に関する書面(施行規則第1条の2第3号)
    7)事務所付近の地図および事務所の写真(施行規則第1条の2第4号)
    8)免許申請者、事務所の代表者、専任の宅地建物取引主任者の略歴を記載した書面 (施行規則第1条の2第5号)
    9)法人である場合においては、直前1年の各事業年度の貸借対照表および損益計算書 (施行規則第1条の2第6号)
    10)個人である場合においては、資産に関する調書 (施行規則第1条の2第7号)
    11)宅地建物取引業に従事する者の名簿 (施行規則第1条の2第8号)
    12)法人である場合においては法人税、個人である場合においては所得税の直前1年の各年度における納付すべき額および納付済額を証する書面 (施行規則第1条の2第9号)
    13)法人である場合においては、登記簿謄本(施行規則第1条の2第10号)
    14)個人である場合においては、住民票抄本またはこれに代わる書面(施行規則第1条の2第11号)

    • 免許の基準 

    宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、宅地建物取引業の免許を申請した場合には、国土交通大臣または都道府県知事は、一定の事由に該当する場合には、免許を与えることができないとされている(宅地建物取引業法第5条第1項)。具体的には次のとおりである。

    1)免許申請書等で、重要な事項の虚偽記載等がある場合
    宅地建物取引業を営もうとする者が提出した免許申請書や免許申請書の添付書類において、重要な事項について虚偽の記載があり、または重要な事実の記載が欠けている場合には、免許を与えることができない(法第5条第1項本文)。

    2)専任の宅地建物取引主任者の設置義務を満たさない者
    宅地建物取引業を営もうとする者が、その事務所に関して宅地建物取引主任者の設置義務を満たさない場合には、免許を与えることができない(法第5条第1項第9号)。

    3)成年被後見人、被保佐人、復権を得ない破産者
    宅地建物取引業を営もうとする個人が、”>成年被後見人被保佐人、破産者で復権を得ないものであるときは、免許を与えることができない(法第5条第1項第1号)。

    4)一定の事情で免許の取消しをされてから5年を経過しない者
    宅地建物取引業を営もうとする個人が、次のア・イ・ウの事情により免許を取消されてから5年を経過しない者であるときは、免許を与えることができない(法第5条第2号)。

    ア:不正の手段により免許を受けたために、免許を取消された者(法第66条第1項第8号)
    イ:業務停止処分に該当する行為<法第65条第2項の行為>を行ない、特に情状が重いために、免許を取消された者(法第66条第1項第9号)
    ウ:業務停止処分を受けて、業務停止処分に違反したために、免許を取消された者(法第66条第1項第9号)

    5)免許の取消しをされた法人の役員であった者で、法人の免許の取消しから5年を経過しない者
    宅地建物取引業を営んでいた法人が、上記4)のア・イ・ウの事情により免許の取消しを受けた場合において、聴聞の公示の日(免許取消し処分に係る聴聞の日時・場所が公示された日)の60日前以内にその法人の役員(注)であった者は、法人の免許の取消しから5年を経過しない場合には、個人として免許を受けることができない(法第5条第1項第2号)。

    6)一定の時期に廃業・解散等した個人(または法人の役員)で、廃業の届出等から5年を経過しない者
    これは免許取消し処分が下されることを回避するために、廃業・解散等してしまった場合を指している(法第5条第1項第2号の2、第2号の3)。

    7)刑事罰の執行を終えてから5年を経過しない者等
    免許を取得しようとする個人が、過去に一定の刑事罰を受けた経歴がある場合には、原則として刑の執行を終えてから5年間は、免許を受けることができない。

    8)免許の申請前5年以内に、宅地建物取引業に関し不正または著しく不当な行為をした者 (法第5条第1項第4号)

    9)宅地建物取引業に関し不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな者 (法第5条第1項第5号)

    10)営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者で、その法定代理人が上記3)から9)のいずれかに該当するもの (法第5条第1項第6号)
    未成年者は、婚姻をした場合(離婚後を含む)または営業の許可を受けた場合には、成年者と同一の能力を有することとなり、法定代理人の同意なくして有効に法律行為を行なうことが可能になる。しかし未婚かつ営業許可のない未成年者は法定代理人の同意を必要とする。そこでこうした未成年者については法定代理人が上記3)から9)の欠格事由に該当しないことが要求されている。

    11)法人が免許を取得しようとする場合に、その役員(注)のうちに、上記3)から9)までのいずれかに該当する者があるもの (法第5条第1項第7号)

    12)法人が免許を取得しようとする場合に、その事務所の代表者のうちに、上記3)から9)までのいずれかに該当する者があるもの (法第5条第1項第7号)

    13)個人が免許を取得しようとする場合に、その事務所の代表者のうちに上記3)から9)までのいずれかに該当する者のあるもの (法第5条第1項第8号)

    (注)上記5)・6)・11)における役員は、実質的な支配力を有する者を含む広い概念である

    • 免許の基準(刑事罰) 

    宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、宅地建物取引業の免許を申請した場合には、一定の事由に該当する場合には、免許を与えることができない。
    このような免許の欠格事由のひとつとして、免許を取得しようとする個人が、過去に一定の刑事罰を受けた経歴がある場合には、原則として刑の執行を終えてから5年間は、免許を受けることができないとされている(法第5条第1項第3号)。具体的には次のとおりである。

    1)禁固以上の刑を受けた場合(法第5条第1項第3号)
    刑罰には重い順に「死刑、懲役、禁固、罰金、拘留、科料」があるとされている。なお行政法規違反に対する「過料」は刑罰ではない

    宅地建物取引業法では「禁固以上の刑を受けた場合には、刑の執行を終わった日(または刑の執行を受けることがなくなった日)から5年間は、免許を受けることができない」旨を定めている(法第5条第1項第3号)。
    従って「死刑、懲役、禁固」の刑を受ければ、その罪名に関係なく、原則として刑の執行を終わった日から5年間は免許の欠格事由に該当することとなる。

    2)一定の犯罪について罰金刑を受けた場合(法第5条第1項第3号の2)
    暴力や背任などの犯罪については、罰金刑であっても、刑の執行を終わった日(または刑の執行を受けることがなくなった日)から5年間は、免許を受けることができない(法第5条第1項第3号の2)。具体的には次の4種類の犯罪である。

    A:「宅地建物取引業」への違反に対する罰金の刑
    B:「傷害罪・暴行罪・脅迫罪・背任罪・傷害助勢罪・凶器準備集合罪」に対する罰金の刑
    C:「暴力行為等処罰に関する法律」への違反に対する罰金の刑
    D:「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」への違反に対する罰金の刑

    3)「刑の執行を終わった日から5年間」の意味
    懲役と禁固の場合は、刑は監獄で執行することとされているので、「刑の執行を終わった日」とは監獄から出獄した日である。この日から5年間は宅地建物取引業の免許を受けることはできない。
    罰金の場合は、金銭を納付することが執行にあたるので、「刑の執行を終わった日」とは罰金を納付した日である。この日から5年間は宅地建物取引業の免許を受けることはできない。

    4)「刑の執行を受けることがなくなった日から5年間」の意味
    これは「仮出獄における残刑期満了の日から5年間」という意味である。
    仮出獄(いわゆる仮出所)とは、有期刑では刑期の3分の1(無期刑では10年)を経過したときに地方更正保護委員会の処分により仮に出獄することをいう。

    仮出獄の場合には、仮出獄を取消されることなく、残りの刑期を無事に経過すれば、刑の執行が終了したものとなる。従って仮出獄の場合は、「刑の執行を受けることがなくなった日から5年間」とは「残刑期がすべて終了した日から5年間」という意味である。

    5)執行猶予の場合
    執行猶予とは、刑の言い渡しをした場合に、情状等を考慮して、刑の執行を一定期間猶予することである。執行猶予期間が無事終了したときは、刑の言い渡しそのものが失効する。
    つまり執行猶予の場合は、執行猶予期間が経過すれば、犯罪そのものが消滅することとなる。従って執行猶予期間が経過すれば、その翌日から宅地建物取引業の免許を受けることが可能となる。

    6)恩赦の場合
    大赦・特赦の場合には、刑の言い渡しそのものが失効するので、上記5)の執行猶予と同じ結論となる。

    7)時効の場合
    時効(公訴時効)とは、犯罪行為が終わったときから一定期間が経過することにより、刑事訴訟を提起することができなくなるという制度である。
    そのため、時効が完成した日が「刑の執行を受けることがなくなった日」に該当すると解釈されている。従って、時効完成の日(=刑の執行を受けることがなくなった日)から5年間は免許を受けることができない。

    • 免許の基準(廃業等) 

    宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、宅地建物取引業の免許を申請した場合には、一定の事由に該当する場合には、免許を与えることができない。

    この免許の欠格事由のひとつとして、過去に免許の取消しをされた個人や法人の役員(注1)については、5年間は個人として免許を受けることができないとされている(法第5条第1項第1号、第2号)。

    しかしこの法第5条第1項第1号および第2号の規定では、聴聞の公示の日以降に宅地建物取引業自体を廃業し、または法人自体を解散または合併により消滅させて、免許取消し処分を不当にまぬがれた個人や法人が対象外とされてしまう。

    そこで法第5条第1項第2号の2および第2号の3では、こうした不当な廃業・解散・合併消滅についても、免許の欠格事由に該当することとしている。具体的には次のとおり。

    1)対象となる個人または法人
    次のア・イ・ウに該当する悪質な違反行為を犯し、免許取消し処分に係る聴聞の日時・場所が公示された個人または法人が対象となる。
    ア:不正の手段により免許を受けたこと(法第66条第1項第8号)、
    イ:業務停止処分に該当する行為<法第65条第2項の行為>を行ない、特に情状が重いこと(法第66条第1項第9号)
    ウ:業務停止処分を受けて、業務停止処分に違反したこと(法第66条第1項第9号)

    2)対象となる廃業・解散・合併消滅
    次のように聴聞の公示日以降における廃業の届出・解散の届出・合併消滅が対象となる
    【注:●廃業の届出、解散の届出、合併による消滅について相当の理由がある場合には、免許の欠格事由とならない。(例えば個人が重病で廃業するなど)
    ●聴聞公示日以降に、破産した場合には、免許の欠格事由とならない。これは免許取消し処分を免れるために故意に破産することは通常考えにくいという理由にもとづく。
    ●聴聞公示より前に、廃業の届出、解散の届出、合併による消滅がなされた場合には、個人・法人役員について免許の欠格事由が生じることはない。法第5条第1項第2号の2および第2号の3は、聴聞公示がなされた場合に適用される規定であり、聴聞公示がなされないならば適用されないからである。】

    A:個人の廃業の届出
    上記1)のア・イ・ウに該当する個人が、免許取消し処分に関する「聴聞の日時及び場所」が公示された日以降、免許取消し処分の日(または処分しないことが決定された日)までの期間内に、宅地建物取引業の廃止の届出(法第11条第4号)を提出したこと。
    この場合には、廃業の届出から5年間、その個人に免許の欠格事由が生じる。

    B:法人の廃業の届出
    上記1)のア・イ・ウに該当する法人が、免許取消し処分に関する「聴聞の日時及び場所」が公示された日以降、免許取消し処分の日(または処分しないことが決定された日)までの期間内に、宅地建物取引業の廃止の届出(法第11条第4号)を提出したこと。

    この場合には、「聴聞の日時及び場所」が公示された日の60日前以降にその法人の役員(※)であった者に免許の欠格事由が生じる。(これは、宅地建物取引業の違反行為から聴聞公示日までの期間内に役員を辞職して逃れようとする役員を捕捉するための役員連座規定である)
    その役員に関して免許の欠格事由が生じる期間は「廃業の届出から5年間」である。(「役員辞職から5年間」ではないことに注意)
    ※宅地建物取引業法第5条第1項(免許の基準)における「役員」とは、その名称の如何を問わず、実質的な支配力を有する者を含むという幅広い概念とされている。

    C:法人の解散の届出
    これは上記Bの「宅地建物取引業の廃止の届出(法第11条第4号)」を「法人の解散の届出(法第11条第5号)」に置き換えただけで、それ以外は全く同じである。
    その役員に関して免許の欠格事由が生じる期間は「解散の届出から5年間」である。

    D:法人の合併による消滅
    これも上記Bの「宅地建物取引業の廃止の届出(法第11条第4号)」を「法人の合併による消滅」に置き換えたものである。
    ただし、その役員に関して免許の欠格事由が生じる期間は「合併による消滅から5年間」である(「合併による消滅の届出から5年間」ではないことに注意)。

    以上のように、聴聞公示後になされた不当な廃業の届出・解散の届出・合併消滅については、届出または合併消滅から5年間にわたり免許の欠格事由が生じることとされている。

    • 免許の基準(役員の連座) 

    宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、宅地建物取引業の免許を申請した場合には、国土交通大臣又は都道府県知事は、一定の事由に該当する場合には、免許を与えることができないとされている。

    この免許の欠格事由のひとつとして、一定の悪質な事情により過去に免許の取消しをされた法人において、一定期間内にその法人の役員であった者は、その法人の免許の取消しから5年を経過しない間は、個人として免許を受けることができないとされている(法第5条第1項第2号)。具体的には次のとおりである。

    1)役員の範囲について
    役員とは、その名称の如何を問わず、実質的な支配力を有する者を含むという幅広い概念とされている。

    2)過去における法人の免許の取消しの事由について
    法人の免許が次のア・イ・ウに該当する悪質な事由によって取消されたことが要件である。

    ア:法人が、不正の手段により免許を受けたために、免許を取消されたこと(法第66条第1項第8号)
    イ:法人が、業務停止処分に該当する行為<法第65条第2項の行為>を行ない、特に情状が重いために、免許を取消されたこと(法第66条第1項第9号)
    ウ:法人が、業務停止処分を受けて、業務停止処分に違反したために、免許を取消されたこと(法第66条第1項第9号)

    3)その法人の役員であった時期について
    その法人の役員のすべてが法第5条第1項第2号の欠格事由に該当するわけでなく、次のAまたはBの時期にその法人の役員であった者だけが、法第5条第1項第2号の欠格事由に該当するとされている。

    A:法人の免許が取消された時点
    B:法人の免許の取消しに係る「聴聞の期日及び場所」が公示された日の前60日から、法人の免許の取消しまでの期間

    このうちBは、宅地建物取引業の違反行為があってから、聴聞の公示までに役員を辞職して逃れようとする役員をも捕捉して対象にするという規定である。

    なお、聴聞の公示日以降に宅地建物取引業を廃業しまたは法人を解散して、免許取消し処分を不当に免れようとする法人の役員についても同様の役員連座規定を設けている。

    • 免許の申請 

    宅地建物取引業を営むためには、宅地建物取引業の免許を国土交通大臣または都道府県知事に申請して免許を受けることが必要である(宅地建物取引法第4条)。

    1:免許の申請の方法
    次の区分により都道府県知事または国土交通大臣に免許を申請する。

    ア)ある一つの都道府県内に事務所を設置して、宅地建物取引業を営もうとするとき

    この場合はその都道府県の知事に免許を申請する。例えば東京都内に本店と二つの支店を置く場合には、東京都知事に免許を申請し、東京都知事から免許を受ける。

    イ)二つ以上の都道府県内に事務所を設置して、宅地建物取引業を営もうとするとき

    この場合は、国土交通大臣から免許を受ける必要がある。ただし実際の免許申請手続は主たる事務所の所在地である都道府県の知事を経由して行なうこととされている(法第4条)。
    例えば大阪府内に本店を置き、東京都内に支店を置く場合には、大阪府知事を経由して国土交通大臣に免許を申請し、国土交通大臣から免許を受ける。

    2:免許申請書
    国土交通大臣または都道府県知事に提出する免許申請書には、商号や役員の氏名などを記載しなければならない(法第4条第1項)。

    3:免許申請書の添付書類
    上記の免許申請書には、納税証明書、従業者名簿などの書類を添付しなければならない(法第4条第2項)。

    • 面格子 

    本来は、断面が丸や平角の鉄棒を窓などの開口部に取り付けたもの、すなわち鉄格子である。現代ではアルミ製(枠付き)のものが多い。防犯対策として台所の窓等に設ける。 

    • 免震構造 

    大地震による揺れをできるだけ小さくして、心理的恐怖感や家具の転倒などによる災害を少なくするために、建物の基礎と土台の間に防振ゴム(積層ゴム)を挿入するなどの構造を免震構造という。これまではマンションでの採用が多かったが、最近は一戸建て住宅に採用するケースも多い。振動を通常の2~3割程度に和らげる効果があるとされており、今後さらなる増加が予想される

    • 免税業者 

    消費税が課税される取引(課税取引)にもとづく売上高を「課税売上高」と呼ぶ。

    前々年における課税売上高が3,000万円以下であるとき、その会社または個人事業者については、今年の売上について消費税が課税されない扱いとなっている。このような会社または個人事業者のことを「免税業者」という。

    免税業者については、その取引において消費税額を取引の相手から受け取るかどうかは、免税業者の自由な選択に委ねられている。

    なお、免税業者は仕入の際に支払った消費税額を必要経費に計上することができないというデメリットがある。
    従って仕入の際に支払った消費税額を必要経費に計上することを希望する場合には、自ら税務署に「課税業者となる旨の届出」を行なうことによって、課税業者を選ぶ道が設けられている。

    最後に、資本金が1千万円以上の新設法人は、1年目から自動的に消費税が課税される事業者となるので、注意したい。

     

    • 木造 

    建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと

    • 木造軸組工法 

    木造建築物の工法のひとつ。
    「在来工法」とは、「伝統工法」を母胎としながら、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれた木造建築物の工法である。

    この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などの様々な呼び方がされるが、その内容は基本的に同じである。

    「在来工法」の特徴としては次のことが挙げられる。

    1)鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する

    2)筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる

    3)壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える

    4)その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する

    これらの工夫により構造的に強い木造建築が初めて可能となった。

    ちなみに建築基準法では、木造建築物についてさまざまなルールを設けているが、これらのルールの前提として想定されているのはこの「在来工法」である。

    • 目論見書(不動産投資信託における~) 

    不動産投資信託が募集・売り出しされる際に、投資法人から投資を希望する投資家へと交付される文書で、投資法人の概況を記載した文書のこと。

    目論見書は、不動産投資信託の募集・売り出しの引き受けを行なう各証券会社の窓口にて、希望者は誰でも交付を受けることができる。最近では各証券会社の個人向けオンライン取引において、PDFファイルでも簡単に入手できるようになっている。

    • モジュール 

    建築生産における規格化・標準化を図るための基準寸法のこと。または、構成材のサイズを定めるために、ある法則で秩序だてられた寸法組織のこと。一般的には尺である91cmを基本寸法とするが、最近は1mを基本寸法とするメーターモジュールが採用されるケースが増えてきている。

    • 盛り土 

    傾斜のある土地を平らな土地にするために、土砂を盛ること。

    • 盛土(土壌汚染対策法の~) 

    汚染土壌について、土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置のひとつ。地表面を50センチメートル以上の土で覆うことにより、汚染土壌の飛散を防止することである。

    • モルタル 

    セメントと砂に、水を加えて練り合わせたもの。
    左官材料として多用される。

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

    ハ行 不動産言語

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    • パーゴラ 

    イタリア語で葡萄棚という意で、蔦・藤などのつる性植物を絡ますように造ったトンネル状の棚のこと。開放的であると同時に、植物による日除けのスペースであり、庭園における景観的美しさも兼ね備えている。

    • パース 

    透視図法、すなわちある点から放射状に線を引いて投影した図のこと。物を立体的に表現し、平・立面図に比べてイメージを把握しやすい。従って、建築物の完成予想図としてよく用いられる。描く部分によって外観透視図・室内透視図がある。「パースペクティブ」とも。 

    • 媒介 

    不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のひとつ。

    「媒介」とは、宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主と買主(又は貸主と借主)との間に立って、取引成立に向けて活動するという意味である。
    「仲介」とは「媒介」と同じ意味である。 

    • 媒介契約 

    「媒介」とは、宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主と買主(又は貸主と借主)との間に立って、取引成立に向けて活動するという意味である。

    宅地建物取引業者がこうした活動を行なう際に、依頼者(売主・買主・貸主・借主)と宅地建物取引業者との間に締結される契約を「媒介契約」と呼ぶ。

    媒介契約の方法や内容については、宅地建物取引業法第34条の2によって厳しい規制が加えられている。 

    • 媒介契約書 

    宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。(

    • 媒介報酬(仲介報酬) 

    宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。

    • ハイカロリーバーナー 

    標準的なガスバーナーの2倍以上の火力をもつガスバーナーを「ハイカロリーバーナー」という。
    またハイカロリーバーナーを組み込んだ2口以上のバーナーをもつガスコンロ(ガステーブル)のことを「ハイカロリーバーナー」と呼ぶこともある。

    標準的なガスバーナーは、強火の場合で1時間当たり約2,000キロカロリーの熱量を発生させる。この熱量とは、20度の2リットルの水を約5分で100度に沸騰させるという熱量のことであるが、実際には外部に逃げる熱量が50%以上あるため、10分近くかかる。

    これに対して、ハイカロリーバーナーは1時間当たり4,000キロカロリー以上の熱量を発生させることができ、調理時間を大幅に短縮するだけでなく、中華料理のような強い火力を必要とする調理も家庭でできるようにしたものである。

    またハイカロリーバーナーでは、火力が外部に逃げることを防ぎ、かつ鍋の取っ手が加熱されることを防止するために、炎が上向きに立ち上がるようにしたタイプや炎を内向きにしたタイプなど、熱効率を大幅に高めた機種が開発されている。

    また高火力による油の飛び散りへの対策として、ガスコンロ(ガステーブル)の表面をフッ素樹脂加工や結晶ガラスとし、調理後の掃除を簡単にしたタイプも発売されている

    • 廃業等の届出 

    宅地建物取引業者において死亡・破産・解散・廃業などの事情が発生した場合に、一定の者が行なうべき届出のこと(宅地建物取引業法第11条第1項)。この届出を行なうのは、次の5つの場合である。

    1)宅地建物取引業者(個人)が死亡したとき(法第11条第1項第1号)
    宅地建物取引業者の相続人は、死亡の事実を知った日から30日以内に、免許権者(その免許を与えた知事または大臣のこと)に対して、廃業等届出書(施行規則第5条の5、施行規則様式第3号の5)を提出する義務を負う(死亡の場合、廃業等届出書の提出期間は「死亡の日から30日以内」ではなく「死亡の事実を知った日から30日以内」であることに注意。また宅地建物取引業者が死亡した時点で、免許は自動的に失効する。廃業等届出書を提出した時点で免許が失効するのではないことに注意)。

    2)宅地建物取引業者(法人)が合併により消滅した場合(法第11条第1項第2号)
    その法人を代表する役員であった者は、法人が合併により消滅した日から30日以内に、免許権者に廃業等届出書を提出する義務を負う(合併により法人が消滅した場合、法人が消滅した時点で免許は自動的に失効する。廃業等届出書を提出した時点で免許が失効するのではないことに注意。また、合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    合併による消滅には、吸収合併と新設合併がある。
    吸収合併については、例えば甲法人が解散して乙法人に吸収されるのならば、解散する甲法人の代表者が廃業等届出書を提出する義務を負う。
    新設合併については、例えばA法人(宅地建物取引業の免許あり)とB法人(宅地建物取引業の免許なし)が解散して、新会社であるC法人を新規に設立するのならば、A法人の代表者が廃業等届出書を提出する義務を負う。

    3)宅地建物取引業者(個人または法人)が破産した場合(法第11条第1項第3号)
    破産管財人は、破産した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う(破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号))。

    4)宅地建物取引業者(法人)が、合併および破産以外の理由により解散した場合(法第11条第1項第4号)
    その法人の清算人は、合併・破産以外の理由で解散した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う。
    (破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号)。さらに合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業)については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    5)宅地建物取引業者(個人または法人)が、宅地建物取引業を廃止した場合(法第11条第1項第5号)
    宅地建物取引業を廃止した場合とは、上記1)から4)に該当しない場合であって、宅地建物取引業を業として営むことをやめる場合を指す。一般的には「廃業」と呼ばれる。
    この場合には、宅地建物取引業者であった個人または宅地建物取引業者であった法人を代表する役員は、廃業した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う。
    (破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号)。さらに合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    • 配偶者控除 

    ある個人に配偶者がいて、その配偶者が給与収入を得ている(他の収入はない)というケースを考える。
    このとき、配偶者の給与収入が103万円以下であるならば、その個人の所得について38万円の所得控除を受けることができる。これを配偶者控除という。

    • 配偶者特別控除 

    ある個人に配偶者がいて、その配偶者が給与収入得ている(他の収入はない)というケースを考える。

    このとき、その配偶者の給与収入が141万円以下であるならば、その個人の所得について、次のような所得控除(配偶者特別控除)を受けることができる。

    1)配偶者の給与収入が103万円以下のとき
    その個人の所得から控除される配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が少ないほど大きくなる。配偶者特別控除は最大で38万円である。

    2)配偶者の給与収入が103万円を超え141万円以下のとき
    その個人の所得から控除される配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が103万円に近づくほど大きくなる。配偶者特別控除は最大で38万円である。 

    • 排出水 

    水質汚濁防止法では、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設}と定義している。
    こうした特定施設を設置する工場・事業場等(「特定事業場」という)から、河川・湖沼・沿岸等の公共用水域に排出される水のことを「排出水」と呼んでいる。
    ただし特定事業場から公共下水道に放出される水は「排出水」ではない。(水質汚濁防止法第2条)

    • 排水基準 

    排出水に含まれることが許容される有害物質等の濃度に関する基準のこと。水質汚濁防止法もとづく政令(=排水基準を定める省令(昭和46年総理府令第35号))により制定された基準である。
    水質汚濁防止法では、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設と定義する。

    こうした特定施設を設置する事業者については、水質汚濁防止法では次の2つの方法により、上記の排水基準を遵守するよう監視する仕組みとなっている。
    1)特定施設を設置する際に、事業者が事前に都道府県知事に特定施設設置等の届出行なうことを義務付け、その届出において報告する事項により、排水基準を満たす構造等を備えていることを確認する。
    2)特定施設を設置する事業者に対して、排出水および特定地下浸透水の汚染状態の測定義務付け、排水基準を遵守していることを記録させる。

    • 売買契約 

    当事者の一方がある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。

    売買契約は諾成契約とされている。つまり当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引渡されたときに成立するのではない)。
    また売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。
    また売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。

    当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立した時、売り主には「財産権移転義務」が発生し、買い主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。

    • PS 

    上下水道管(さらにはガス湯沸器など)を収納したスペースのこと。住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。このパイプスペースの中に電気・ガス・水道のメーターを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

    なおこのPSやMBPSは、住戸の外部にあるときは、住戸の使用面積(専有面積、賃貸面積)には一般的に算入されない。

    • 白紙委任状 

    ある人に一定の行為を委任することを記載した書面を委任状という。
    委任状は、登記申請手続き等で必要な書面である。
    この委任状には、委任者の氏名、受任者の氏名、委任事項の詳細などを記載するが、これらの記載の一部(例えば委任事項)が空欄となっているものを白紙委任状という。白紙委任状を交付された受任者が、空欄を濫用した場合については、代理権授与表示による表見代理が成立する場合がある。

    • パティオ 

    スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる中庭。一般的には、多彩なタイル張りの床、噴水、植木などで構成された中庭。スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる。

    • 幅木 

    壁の最下部で床に接する所に水平に設けられた化粧材のこと。壁の最下部を物がぶつかる等の損傷や汚染から保護し、床の納まりをよくする。木材、石、タイル、金属板、プラスッチック等が用いられる。

    • はめ殺し窓 

    開閉できない、枠に直接ガラスなどが固定された窓。「はめ殺し」ともいう。 

    • パラペット 

    次の2つの意味がある

    1)陸屋根(水平な屋根)の周囲を取り囲むように設置された低い壁。
    2)店舗の屋上や、店舗の正面の上方に取り付ける壁。

    1)の意味のパラペットは、落下防止や雨水の侵入を防止するために設置されるものであり、2)の意味のパラペットは主に看板を取り付けるために設置されるものである。

    • パラボラアンテナ 

    衛生からさまざまな情報を受信するためのお椀型のアンテナのこと。一般的には、衛星放送受信用のアンテナ(BSアンテナ)のことを指す。
    最近のマンションでは、各住戸でそれぞれ設置する必要がないよう、あらかじめ共用のパラボラアンテナを設置し、各住戸への配線によって衛生放送が見られるようにしたものも多い。

    パラボラとは放物線のことで、アンテナの内部が放物線の用に半円を描いている所から、この名前がついた。放物線の焦点は光が集まる点としての性質をもっており、この原理を生かし、アンテナに届いた電波は、中央部に設置された受信機に集められる。

    パラボラアンテナは電波指向性が高いため、アンテナを電波の来る方向へある程度正確に向ける必要がある。 

    • バランスがま 

    浴室内に設置される風呂釜(ふろがま)のこと。浴槽の脇に設置するタイプの風呂がまである。浴槽と風呂がまが接しているため、エネルギーの損失が少なく経済的という利点がある。

    バランスがまは、浴槽にためた水を沸かす機能だけでなく、追いだき機能・沸かし直しの機能を持つ。またシャワー機能をもつ機種もある。ただし台所・洗面台への給湯機能は持たない。

    バランスがまを設置する場合には、給排気を安全に行なうために、浴室内から戸外へと通じる排気筒を浴室内に設置する必要がある。また換気を確保するために浴室に換気窓を設けるケースが多い。 

    • 梁 

    小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。 

    • バリアフリー 

    高齢者や身体障害者など、体の不自由な人々の行動を妨げる物的・心理的障害を取り除くという意味。バリアフリーデザインはその障害となる物を除去し、生活しやすいよう設計されたものである。段差を出来る限りつくらずにスロープ等を用いることも一つの手法である。 

    • バルコニー 

    建物の壁面から突き出した床の部分。ベランダとも言う。

    バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共有部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。

    またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

    • ハロゲンヒーター 

    ハロゲンランプ(石英管内にタングステンフィラメントを内蔵し、ハロゲンガスを封入したもの)を熱源とする調理用ヒーターのこと。
    ハロゲンランプが放射する光の80%以上が熱(赤外線)であることに着目し、この放射熱を調理に応用したものである。

    ハロゲンヒーターの特徴として、熱効率がガスバーナー(ガスコンロ)に比べて高いこと、火力が強いことが挙げられる。また熱源であるハロゲンランプの寿命は5,000時間から1万時間程度である。

    ただしハロゲンヒーターでは、土鍋、ガラス鍋、ホーロー鍋などは使用することができない(超耐熱ガラス鍋・耐熱ホーロー鍋は使用できる)。

    なお最近は、ハロゲンランプを使用した暖房器具も発売されており、この暖房器具もハロゲンヒーターと呼ばれている。 

    • パントリー 

    食料品や食器を入れておく小室、または配膳室のこと。厨房に隣接して配置する場合と、食事をとる部屋に近づける場合があり、配膳における一連の動作がスムーズに進むように設計すると良い。 

     
     ヒ

     

    • PC造 

    プレキャストコンクリートを使用した建築構造のこと。

    鉄骨の骨組にプレキャストコンクリートをはめこむことによって造られる建築構造である。

    この建築構造は工事期間とコストが少なくてすむため、賃貸マンションなどに多用されている。 

    • Pタイル 

    プラスチック系床材であって、タイル状に成型されているものを「プラスチックタイル」または「Pタイル」という。

    Pタイルには、その材料によって、塩化ビニル系タイル、アスファルト系タイル、ゴム系タイルなどの種類がある。

    ただし、一般的に「Pタイル」と言う場合には、塩化ビニル系タイルのうち硬質のもので、大きさが30センチ×30センチのものを指していることが多い。

    この一般的な意味でのPタイルは、硬質で耐久性・耐磨耗性に優れており、学校、オフィス、商業施設で多用されている。  

    • ヒートアイランド現象 

    都市部の高温化現象のこと。
    この現象を防止するには、日中のコンクリートの熱吸収を抑制するとともに、蒸発する水分量を増やして熱の放散を促進することが必要である。
    建築物の屋上に設けた緑地(屋上緑化)は、その両面で大きな効果を発揮する。

    • ビアジェ 

    フランスにおける高齢者の所有不動産に関する特殊な売買契約のこと。
    高齢者が住宅を買い主に売却し、その対価として、買い主から高齢者に対して高齢者が生存する期間に限り毎月一定額の金銭が支払われ、しかも高齢者はその住宅に終生住み続けることができるという契約である。

    高齢者から見れば、長生きをするほど買い主からの受取金額が増えてゆき、しかも家賃を支払うことなく住み続けることができるので、長生きが有利である。しかし買い主から見れば、高齢者が長生きをするほど不利となる。このようにビアジェは買い主にとって危険性の高い契約であるが、その反面、住宅を通常よりも低額で取得できる可能性があるというメリットがある。

    フランスではすでにローマ時代からこのビアジェという売買契約が行なわれていたという。現在ではフランスでは年間4,000件以上と言われるビアジェの成約件数があり、不動産取引の約2%を占めているとされている。

    このようにビアジェがフランスで普及している理由としては、(1)フランス民法典にビアジェが明文化されていること、(2)フランスの法制度では、不動産売買契約が官吏である公証人によって必ず確定・認証されるため、複雑な不動産売買契約が法律上安全に締結できること、などが考えられる。 

    • ビオトープ 

    野生生物の棲息できる最小空間を表すドイツ語。都市から失われる自然を回復するための対策として、自然環境を積極的に整備・育成するため、緑地帯や人工池、河川をつくったりする工夫が施されている。

    近年では特定の生物種に限定せず、多様な野生生物が棲息できる生態系としての湖沼、湿地、草地、雑木林などをビオトープと呼ぶようになっている。残った自然を保全する保全型ビオトープや壊された自然を復元する復元型ビオトープなどが全国各地で実践されている。

    • 非オンライン庁(不動産登記における~) 

    不動産登記のオンライン申請ができない登記所のこと。

    • 日影規制 

    高い建物が日照をさえぎることによる日照被害を軽減しようとするものである(建築基準法56条の2)。

    実際に日影規制を実施するには、地方自治体による条例の制定が必要だが、現在ではほとんど全ての自治体が日影規制条例を制定し、日照被害の軽減に努めている。

    日影規制の対象区域は、地方自治体が条例で指定した区域である。この区域の指定は、住居系の7つの用途地域(第1種低層住居専用地域から準住居地域まで)、近隣商業地域、準工業地域の中で行なうことが必要である。

    逆に言えば、商業地域、工業地域、工業専用地域では、日影規制の区域を設けることはできない。また、新宿高層ビル街のような特定街区では、日影規制を行なうことができない(建築基準法60条)。 

    • 日影規制(具体的な内容) 

    日影規制の対象区域にある「一定以上の高さ」の建物を対象にする。
    対象となった建物について、その建物の外側に10メートルの範囲内で建物の影が映る時間を計算し、その時間が一定時間以内におさまるように建物の高さが制限される。

    従ってこうした計算方法で計算した結果、一定時間を超える日影が発生すると判明した場合には、建物の設計を変更しなければならないとされている。
    日影規制の対象区域であっても、実際に日影規制の対象となるのは「一定以上の高さ」の建物だけである。この対象となる建物は用途地域ごとに決められており、具体的には次のとおりである。
    1)第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域
    軒の高さが7メートルを超えるもの、または地上3階建て以上であるもの
    2)第1種中高層住居専用地域および第2種中高層住居専用地域
    建物の高さが10メートルを超えるもの
    3)第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域
    建物の高さが10メートルを超えるもの
    このように2階建ての住宅であれば、通常は上記1)から3)に該当せず、日影規制とは関係がないのであるが、3階以上の一般住宅や共同住宅は日影規制が適用される場合が非常に多いと考えられるので、建築設計の段階で日影規制をクリアするよう注意することが必要である。 

    • 非課税取引 

    消費税の性格や社会政策的配慮により、消費税が課税されない取引のことを「非課税取引」という。

    • 光ファイバー 

    ガラスやプラスチックの細い繊維を芯として光をとおす通信ケーブルのこと。通信データを光の信号でやりとりするため、高速・大容量の情報通信が可能になる利点がある。

    ADSLの通信速度が2Mbps~数十Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)であるのに対して、光ファイバーでは計算上は100Mbpsの通信速度が出るとされている(ただし現時点では設備上の問題から100Mbpsは実現しないことが多い)。このため光ファイバーは、映画などの動画を配信できる次世代の情報通信技術として注目されている。

    なお、光ファイバーを各家庭へ引き込むことを「FTTH」(Fiber To The Home)と言うが、ここから転じて、家庭用の光ファイバー通信サービスのことを「FTTH」と呼ぶ場合がある。

    • 美観地区 

    美観地区は、「市街地の美観を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。
    具体的には、建築物の色彩や、屋外広告を規制する地区であると言ってよい。

    美観地区が定められると、この美観地区内では、地方自治体の条例によって、建築物の構造や設備を規制することが可能となる。

    ただし美観地区が定められていても、その美観地区内での条例はまだ制定されていないというケースが多い。

    美観地区が最もよく整備されているのは京都市で、約1,800haを美観地区に指定し、市街地景観整備条例によって建物の外観を規制している。 

    • 被災市街地復興推進地域 

    大規模な災害により被害を受けた市街地の復興を推進するために定められる地域。
    平成7年に制定された被災市街地復興特別措置法にもとづいて市町村が指定する地域である。

    被災市街地復興推進地域は、次の要件に該当する市街地の区域について、市町村の都市計画で指定される(被災市街地復興特別措置法第5条、都市計画法第10条の4、都市計画法第15条)。
    1)大規模な火災、震災等により相当数の建築物が滅失したこと
    2)公共施設の整備状況、土地利用の動向からみて不良な街区の環境が形成されるおそれがあること
    3)緊急かつ健全な復興のため、土地区画整理事業、公共施設の整備事業等を実施する必要があること

    このような要件を満たす区域について被災市街地復興推進地域が指定された場合には、地域内の土地において、建築行為等が厳しく制限され、土地の造成・建築物の建築等には知事(または市長)の許可が必要となる(被災市街地復興特別措置法第7条)。

    またこの知事(または市長)の許可が得られないために土地所有者に著しい支障が生ずる場合には、都道府県・市町村等は当該土地を時価で買い取るべきものとされている(被災市街地復興特別措置法第8条)。 

    • 非指定庁(不動産登記における~) 

    不動産登記のオンライン申請ができない登記所のこと。

    • 非線引き区域 

    市街化区域と市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと

    • ひな壇 

    桃の節句で雛人形を飾る段々状のステージが原意。宅地を開発する際、平坦に整地できない場合、自然の起伏を活かすか、段々状に土を削ったり(切土)、盛ったり(盛土)する。どちらが良いかは一概に言えないが、ひな壇造成された土地の場合、一般に盛土部分の地耐力は切土部分より弱い。またひな壇の上部の方が、湿気が少ないとされている。 

    • 非農地証明 

    各市町村に設置された農業委員会が発行する証明書のひとつである。

    • 被保佐人 

    精神上の障害があるために、保佐人を付けられた者のこと。
    保佐とは「たすける」という意味である。

    精神上の障害により物事を判断する能力が著しく不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「保佐開始」の決定をし、「保佐人」を職権で選任する(民法第11条、第876条の2)。

    こうした手続により保佐人を付けられた者のことを「被保佐人」と呼ぶ。

    この「被保佐人」の制度は、平成12年の民法改正によって創設されたもので、それ以前は「準禁治産者」という名称であった。

    被保佐人は、財産にかかわる重要な法律行為(不動産売買や不動産賃貸借など)を自分だけでは有効に行なうことができない。
    こうした重要な法律行為を行なうには保佐人の同意が必要であり、もし保佐人の同意を得ないで重要な法律行為を行なった場合には、後でその法律行為を取消すことが可能である。
    ただし重要でない法律行為や、日用品の購入などは有効に自分だけで行なうことができる(民法第12条)。

    従って、被保佐人との契約を行なうには、その保佐人の同意を必ず取得するべきである。 

    • 被補助人 

    精神上の障害があるために、補助人を付けられた者のこと。

    精神上の障害により物事を判断する能力が不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「補助開始」の決定をし、「補助人」を職権で選任する(民法第14条、第876条の7)。

    こうした手続により補助人を付けられた者のことを「被補助人」と呼ぶ。

    この「被補助人」の制度は、精神上の障害の程度が軽微な人について、法律行為を円滑に行なうことができるように、平成12年の民法改正によって創設された制度である。

    被補助人は、精神上の障害の程度が軽微であるので、重要な法律行為であっても基本的には単独で有効に行なうことができるが、家庭裁判所が必要と判断した場合には、特定の重要な法律行為について、補助人の同意が必要とされたり、補助人が法律行為を代理する場合がある(民法第16条、第876条の9)。

    どのような法律行為について「同意」や「代理」を必要とするかは、本人、配偶者、親族などの請求によって家庭裁判所が審判する(民法第16条、第876条の9)。

    従って、被補助人との契約を行なうには、その補助人と事前に協議するべきである。

    • 表見代理 

    無権代理による取引(権限のない代理人が行なった契約など)は、本人に対する関係では本来無効である。しかし取引の相手方が、無権代理人を真実の代理人だと誤信したことについて、何らかの正当な理由がある場合には、その取引は有効なものとされる。この制度を表見代理という。

    表見代理には、代理権授与表示による表見代理、代理権消滅後の表見代理、権限踰越表見代理という3種類がある。

    これら3種類の表見代理は、本人に何らかの落ち度(帰責要因)があることを基礎として、その帰責要因をもとにあたかも真実の代理人であるかのような外観が作出され、その外観を信頼して取引に入った相手方を保護するものである。

    • 標識の掲示 

    免許証番号などを記載した「標識」を、宅地建物取引業者の事務所その他の一定の場所に掲示することを「標識の掲示」という。

    (1)趣旨
    無免許営業を防止すること、責任の所在を明確にすること等の目的で、宅地建物取引業者に義務付けられたものである(宅建業法第50条第1項)。

    (2)標識に記載すべき事項
    標識に掲示すべき事項は、免許証番号、免許有効期間、商号、代表者氏名、主たる事務所の所在地など(施行規則第19条第2項)。

    • 表示規約 

    不動産の広告に関する不動産業界の約束事であり、政府(公正取引委員会)が正式に認定したものを「不動産の表示に関する公正競争規約」という。不動産業界では一般的に「表示規約」または「広告規約」と呼んでいる。

    この表示規約が最初に作られたのは昭和38年のことであり、その後、10回以上も改正されて、不動産の広告に関する最も詳細な規制として、不動産会社にひろく遵守されている。

    この表示規約の改正作業や、表示規約に違反した不動産会社への警告などを行なっているのは、全国各地に設立されている「不動産公正取引協議会」である。

    • 表示行為 

    内心的効果意思(具体的にある法律効果を意欲する意思)を外部に表示する行為のこと

    • 表示登記 

    土地・建物に関する物理的状況を表示した登記のこと。

    • 表示の登記 

    登記記録の表題部になされる登記のこと。不動産の物理的状況・外形的状況などが記載される。「表示登記」ともいう。 

    • 標準管理規約 

    分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約について一定のガイドラインを示すために、国土交通省(旧・建設省)が昭和57年に作成したマンション管理規約のモデルのこと。
    現在は名称が変更され、「マンション標準管理規約」となっている。

    • 標準媒介契約約款 

    国土交通省が定めた標準的な媒介契約の契約条項のことである。
    媒介契約に関しては、宅地建物取引業法第34条の2で具体的な規制が行なわれているが、さらに消費者保護の観点から標準的な契約条項を普及させることが必要と考えられたので、建設省(現国土交通省)は、住宅宅地審議会の答申を踏まえて、「標準媒介契約約款」を作成し、告示したものである〔昭和57年5月7日建設告示第1110号(最終改正平成9年1月17日)〕。

    宅地建物取引業者が媒介契約書を作成する場合においては、宅地建物取引業法施行規則第15条の7第4号により、「標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別」を契約書に記載しなければならない。
    従って法律上は、宅地建物取引業者が媒介契約書を作成する場合に「標準媒介契約約款」を使用しないことも可能とされている。

    ただし「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方「(国土交通省のガイドライン)では、「媒介契約制度の的確な運用を図るため、宅地建物取引業者間の大量取引における販売提携、販売受託等の特殊な事情のあるものを除き、標準媒介契約約款を使用することとする」と明言されている。

    従って国土交通省は「標準媒介契約約款」を使用するよう指導していると言うことができる。 

    • 表題登記 

    一筆の土地または一個の建物に関して、最初になされる表示登記のこと。
    新築された建物などの場合、登記記録そのものが存在していないので、登記記録そのものを新規に作成する手続が必要になる。
    この場合、新規に登記記録を作成するには手順として、まず表題部を作成する必要があり、このような登記を「表題登記」と呼んでいる。

    建物の新築の場合、表題登記は建築後1ヵ月以内に申請しなければならない。1ヵ月以内に申請しない場合は過料に処せられる(ただし1ヵ月経過後も表題登記の申請はでき、申請義務がある)。

    なお「表題登記」という用語は、従来は使用されていなかったが、不動産登記法の全面改正(平成17年3月7日施行)により新たに導入されたもの

    • 表題部所有者 

    一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録において、まだ所有権保存の登記がされていない時点で、表題部に所有者として表示されている者のこと

    • ビルトイン 

    あらかじめ壁面などに組み込んで用いられる方式、すなわち造り付けのこと。ビルトインエアコン、ビルトインクローゼットなどがよく見られる。室内における出っ張りを減らし、すっきりと美しく納めることができる。 

    • ピロティ 

    本来はフランス語で「杭(くい)」のこと。そこから派生して、建築物を柱だけで支え、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことを「ピロティ」と称するようになった。

    現在の建築用語では、1階部分の一部にあり、2階の重みを柱だけで支えた空間のことを「ピロティ」と呼んでいる。

    このピロティは駐車スペースや作業場に使用しやすいので、オフィスビルやマンションで多用されている。

    また一戸建て住宅でも、2階部分を1階部分より大きくすることで、1階にピロティを設け、駐車スペースとすることがある。 

    • ピロティの面積 

    ピロティの面積は、建築基準法では次のように扱われる。
    1)床面積の計算
    主に通行専用の用途であれば、建築基準法上の「床面積」に含まない。
    しかし自動車車庫として使用する場合には「床面積」に含めなくてはならない。
    2)建築面積(いわゆる建坪)の計算
    ピロティは建築面積に含める必要がある。

    • 品確法 

    住宅の性能の表示基準を定めるとともに、住宅新築工事の請負人と新築住宅の売主に10年間の瑕疵担保責任を義務付ける法律。平成12年4月から施行されている


     フ

    • フーチング 

    基礎の底部を幅広くした構造のこと。
    断面は「T」の字を逆さまにしたような形状となる。

    このフーチングを地盤面の下に埋め込むことにより、基礎全体を水平方向に安定させると同時に、地盤の支持力を高めている。 

    • ファサード 

    建物(主に店舗)を正面から見た場合の外観のこと

    • VOC 

    英語のVolatile Organic Compoundsの頭文字を並べたもの。常温で揮発する有機化合物(揮発性有機化合物)のことで、代表的なVOCとしては、ホルムアルデヒド、クロルピリホス、トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレンなどがある。
    これらのVOCは、建材や家具の塗料・接着剤・樹脂として、また防虫剤・防蟻剤として現在広く利用されている。

    VOCは空気中の濃度が一定以上になるとごく微量であっても臭気、目・鼻・喉への刺激、めまい、頭痛などを引き起こすものであり、化学物質過敏症の原因になるとも考えられている。高濃度になると発ガン性を持つとされる。シックハウスの症候群の主要な原因物質である。

    こうしたVOCに関して厚生労働省医薬局審査管理課化学物質安全対策室では、現時点で入手可能な毒性についての知見から、人がその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値(濃度指針値)を次のように定めて公表している。

    ホルムアルデヒド:1立方メートルあたり0.1ミリグラム(濃度に換算して0.08ppm)以下
    トルエン:1立方メートルあたり0.26ミリグラム(濃度に換算して0.07ppm)以下
    キシレン:1立方メートルあたり0.87ミリグラム(濃度に換算して0.20ppm)以下
    パラジクロロベンゼン:1立方メートルあたり0.24ミリグラム(濃度に換算して0.04ppm)以下
    エチルベンゼン:1立方メートルあたり3.8ミリグラム(濃度に換算して0.88ppm)以下
    スチレン:1立方メートルあたり0.225ミリグラム(濃度に換算して0.05ppm)以下

    こうした人体に悪影響を与えるVOCの実態を把握するため、国土交通省では平成12年度に全国約4,500戸の住宅を対象とする実態調査を行なった。その結果は次のとおりであった。
    1)ホルムアルデヒド(濃度指針値0.08ppm)の平均濃度は0.071ppm。指針を超える住宅は約27.3%あった。
    2)トルエン(濃度指針値0.07ppm)の平均濃度は0.038ppm。指針を超える住宅は約12.3%あった。
    3)キシレン(濃度指針値0.20ppm)の平均濃度は0.005ppm。指針を超える住宅は約0.13%あった。
    4)エチルベンゼン(濃度指針値0.88ppm)の平均濃度は0.008ppm。指針を超える住宅はなかった。

    このような実態調査等にもとづき、国では平成14年7月12日に建築基準法を改正・公布し、居室(住宅だけでなく職場・学校等を含む)におけるVOCの規制を開始することとなった

    • 風致地区 

    風致地区は「都市の風致を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。

    風致地区は、都市の内部にありながら公園・庭園・寺院・神社などを中心として緑豊かな環境が残っているエリアについて、環境の保護のために指定されることが多い。

    風致地区では、地方公共団体の条例によって、建築物の高さ、建ぺい率などが厳しく規制され、緑豊かでゆとりのある環境が維持されている(都市計画法第58条)。 

    • 付加一体物 

    抵当権の効力は「不動産に付加してこれと一体を成したる物」に及ぶとしており、これを通常「付加一体物」と呼んでいる(民法第370条)。
    この付加一体物とは、具体的には、土地の附合物、建物の附合物、建物の従物、土地の従物である。

    • 不完全履行 

    債務不履行のひとつ。債務の履行がなされたが、債務者の故意または過失により、その履行が完全なものでないことをいう。 

    • 吹抜け 

    2つ以上の層にまたがって設けられる室やスペースのこと。階段室は言うまでもなく吹抜けだ。風や熱の吹き抜けが容易で、また遮蔽するものがないために、開放的で快適な空間を生み出す。冷暖房効果を高めるために、天井扇を付けることが望まれる。

    • 復代理 

    代理人がその代理権限の範囲内で、さらに代理人を選任することを「復代理」と言う。この場合に選任された代理人は「復代理人」と言う。(民法第104条から第107条)

    • 復代理人 

    代理人は、本人から与えられた権限内の行為の全部または一部を、他の者を選任して行なわせることができる。
    このとき、代理人から選任された他の者を「復代理人」という。

    1)復代理人の代理権の範囲
    復代理人の権限は、本来の代理人(原代理人という)から与えられた範囲に限定される。このため原代理人が与えた権限の範囲を復代理人が逸脱した場合には、復代理人の行為は無権代理となる。また原代理人の代理権が消滅すれば、復代理人の代理権も消滅するものと解されている。

    2)復代理人の代理行為の効果
    復代理人の代理行為については、その法律効果は、直接、本人に帰属することとされている。つまり復代理人は、原代理人を代理するのではなくて、本人を直接的に代理するものとされている(民法第107条第1項)。

    3)復代理人がいるときの原代理人の地位
    復代理人を選任した後においても、原代理人が本人を代理することには何ら変化がない。原代理人の代理権は従来の通り存続する。

    4)原代理人(任意代理人)による復代理人の選任と監督責任
    本人と原代理人の関係が「任意代理」である場合は、本人は原代理人を特別に信任しているのだから、原代理人が復代理人を選任することは原則的に許されない。選任できるのは「本人の許諾があるとき」と「やむをえない事情があるとき」に限られる(民法第104条)。
    こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項)。ただし「本人の許諾があるとき」は、原代理人の責任は軽減されている(民法第105条第2項)。

    5)原代理人(法定代理人)による復代理人の選任と監督責任
    本人と原代理人の関係が「法定代理」である場合は、原代理人は法律上当然に代理人となったのであり、その代理権の範囲も広範・多岐にわたる。そのため、原代理人が復代理人を選任することは自由とされている(民法第106条)。
    こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項・第106条)。なお、原代理人の責任を軽減する民法第105条第2項の規定は、法定代理人である原代理人には適用されない(民法第106条)。

    • 袋地 

    ある土地が他の土地に囲まれているために、公道に出るには他の土地を必ず通行しなければならない場合には、この囲まれている土地のことを「袋地(ふくろち)」と言う。

    • 附合物 

    不動産(または動産)に附合した動産のことを「附合物」という(民法第242条)。
    具体的には、分離できない造作は建物の附合物であり、取り外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って附合物は「構成部分」と言い換えることもできる。

    附合物は不動産の構成部分であるから、不動産を売買すれば当然に附合物を売買したことになり、また不動産に抵当権を設定すれば、当然に抵当権の効力は附合物に及ぶことになる

    • 不在者の財産管理 

    不在者とは、住所または居所を去って、容易に帰ってくる見込みがない者をいう。不在者は失踪宣告を受けた者を含み、失踪宣告を受けた者よりも広い概念である

    • 付属建物 

    建物に付属した建物のこと。主たる建物に付属した小屋・勉強部屋・作業部屋・物置・便所などであり、建物登記簿上は表題部に「付属建物」として登記される(未登記の場合も多い)。

    付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が売買されれば附属建物も同時に売買されることになる(ただし当事者で異なる合意をすることは可能)。

    また、付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が登記されれば、附属建物が未登記であっても、登記の対抗力は附属建物に及ぶとされるし、建物に抵当権を設定した場合には、付属建物にも抵当権の効力が及ぶとされる。

    • 負担水準 

    その年度の、土地の固定資産税課税標準額決定する際に必要となる数値である。具体的には次の式で求めた数値のことである。

    「 前年度の土地の固定資産税課税標準額 ÷ (今年度の土地の固定資産税評価額×課税標準の特例率)×100%=負担水準 」

    例えば、ある住宅用地(地積100平方メートル)の12年度・13年度・14年度における固定資産税評価額がすべて600万円であるとする。
    またこの住宅用地の13年度における固定資産税課税標準額が70万円であるとする。
    なおこの住宅用地は「小規模住宅用地」であるので、課税標準の特例率は6分の1である。

    上記の例では、14年度におけるこの土地の負担水準は、次のように算出される。
    「 負担水準=70万円÷(600万円×1/6)×100% =70% 」

    したがって負担水準とは、その土地の課税標準額が、固定資産税評価額の比較から見てどの程度に達しているかを図る指標であると言うことができる。 

    • 負担付贈与 

    受贈者が一定の給付をなすべきことを特約した贈与のこと(民法第553条)。

    贈与は無償契約であるが、負担付贈与は負担(受贈者がなすべき給付のこと)の範囲内では有償契約に近いということができる。
    そのため負担付贈与では、贈与者は、その負担の限度において、売り主の担保責任と同じ責任を負わなければならない(民法第551条)。

    • 復旧(区分所有法における~) 

    区分所有物が、地震・火災・爆発などにより損害をうけた場合に、その損害を受けた部分を元の建物の状態に戻すことをいう。

    専有部分の損害について、区分所有法および民法によれば、各区分所有者が専有部分を単独で所有しているので、原則的には区分所有者が単独で(集会の決議等を経ないで)専有部分の復旧を行なうことができるのであるが、実際には管理規約の定めにより、専有部分を復旧するには理事長の承認等の手続を必要としているケースがほとんどである。なお専有部分の復旧工事にかかる費用は、その専有部分の区分所有者の自己負担となる。

    次に、共有部分の損害については、「小規模滅失」と「大規模滅失」により取り扱いが異なる。
    1)小規模滅失の場合
    損害を受けて効用を失った建物の部分(専有部分と共用部分の両方)の価格が、建物全体の価格の2分の1以下に相当する場合を「小規模滅失」という。
    この小規模滅失の場合には、区分所有法の規定によれば、それぞれの区分所有者が単独で(集会の決議等を経ないで)、損害を受けた共用部分を復旧することができる(区分所有法第61条第1項)。しかし実際には、管理組合の集会の普通決議を経ることがほとんどである(区分所有法第61条第3項・第4項)。
    共用部分の復旧工事にかかる費用は、共用部分の持分割合に応じて区分所有者全員が費用を分担する(区分所有法第61条第2項)。

    2)大規模滅失の場合
    損害を受けて効用を失った建物の部分(専有部分と共用部分の両方)の価格が、建物全体の価格の2分の1を超える場合を「大規模滅失」という。
    この場合には、復旧を行なうためには、区分所有者の集会の特別決議(区分所有者数の4分の3以上および議決権の各4分の3以上の賛成)により可決した場合にのみ、共用部分の復旧を行なうことができる(区分所有法第61条第5項)。
    このように大規模滅失については、復旧にかかる費用が巨額であること、建物自体の建替えも検討する必要があること等により、特別多数の賛成が要件とされている。

    なお、大規模滅失における復旧決議に賛成しなかった区分所有者は、復旧決議に賛成した区分所有者に対して、自己の所有する建物および敷地に関する権利を、時価で買い取るように請求することができる(区分所有法第61条第5項・第8項)。
    これは復旧に参加する意思のない区分所有者がすみやかに区分所有建物の権利関係から離脱できるように配慮した規定である。

    なお、上記の「小規模滅失」および「大規模滅失」のどちらについても、集会における区分所有者数の5分の4以上及び議決権の5分の4以上の賛成により、区分所有建物の「建替え決議」を可決して、建物全部を建て替えることも可能である(区分所有法第62条)。 

    • 普通決議 

    分譲マンションのような区分所有建物において、管理組合の集会で議案を議決する際に、通常の議案について過半数の賛成により可決することを「普通決議」という。
    この反対に、特に重要な議案について4分の3以上の賛成などの特別多数の賛成により可決することは「特別決議」と呼ばれる。

    区分所有法では、「集会での議案の議決は、原則として区分所有者数の過半数及び議決権の過半数の賛成で可決する」という旨を定めている(区分所有法第39条第1項)。
    従って、通常の議案については、区分所有者数の過半数と議決権の過半数の賛成があれば可決できることになり、こうした決議方法を「普通決議」と呼んでいるのである。

    ただし実際には、管理組合の集会において、区分所有者の出席が少なく(かつ書面による権利行使や代理人の選任も行なわれず)、上記のような過半数の決議要件を満たすことが困難なケースもある。こうした場合に備えて、管理組合が管理規約において、普通決議の要件を「過半数」よりもあらかじめ緩和しておくことも可能とされている(区分所有法第39条第1項)。

    • 普通借地権 

    借地借家に関する法制度は、かつては借地法・借家法の二本立てであったが、平成4年8月1日に借地借家法が施行されたことにより、一本化された。

    この新借地借家法(平成4年8月1日施行)にもとづく借地権であって、定期借地権ではない借地権のことを「普通借地権」と呼ぶ。

    これに対して、旧借地法にもとづく通常の借地権のことを「旧法上の借地権」と呼ぶことがある。

    普通借地権と旧法上の借地権の間には、次のような違いがある。

    1)旧法上の借地権は、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には、非堅固な建物(木造を指す)については存続期間を30年とし、堅固な建物については存続期間を60年としていた。
    しかし普通借地権では建物の堅固・非堅固による区別がなく、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には存続期間を30年とした。
    2)旧法上の借地権は、建物が老朽化し、朽廃した場合には、借地権が自動的に消滅することとされていた(旧借地法第2条、第5条)。しかし普通借地権にはこうした朽廃による消滅の規定がない。

    このようにいくつかの相違点があり、しかも現在でも、旧法上の借地権による借地と普通借地権による借地が並存しているため、不動産広告等では両者の違いを明記することが多い。 

    • 物上保証人 

    ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する手段のひとつとして、「第三者(C)の財産に対してAが抵当権をつける」ことがある。
    これは第三者Cが、Cの財産をBのために差し出すということであり、このような方法による債権の担保を「物上保証」という。またこのときのCを「物上保証人」という。

    • 不動産 

    不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
    定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。

    • 不動産鑑定 

    不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)に基づき、不動産鑑定士または不動産鑑定士補が不動産の経済価値を判定することを言う。

    不動産の経済価値を判定する方法としては、金融機関による担保評価や、不動産会社による簡易査定などがあるが、不動産鑑定は公式かつ最も信頼性の高い方法であると言える。

    地価公示における標準地の評価や、都道府県地価調査おける基準地の評価は、不動産鑑定によって行なわれる。

    また民事裁判において、相続された不動産の評価や、金融機関が担保とする不動産の評価が問題になるケースでは、不動産鑑定士または不動産鑑定士補に依頼し、不動産鑑定を行なうのが一般的である。

    • 不動産鑑定士 

    国土交通省が毎年実施する不動産鑑定士試験のすべてに合格し、国土交通大臣への登録を受けた者を不動産鑑定士と言う。不動産鑑定士の登録を受けるには、不動産鑑定士試験の3次試験に合格し、2年以上の実務経験があることが必要である。

    不動産鑑定士は職務上高度な倫理が求められるので、法律(不動産の鑑定評価に関する法律)の規定により、故意に不当な鑑定評価をした場合には、登録抹消などの厳しい懲戒処分が行なわれる。

    また不当な鑑定評価をした疑いが生じた場合には、誰でも、知事または国土交通大臣に対して調査等を行なうように要求することができる(不動産の鑑定評価に関する法律第42条)。 

    • 不動産鑑定士補 

    国土交通省が毎年実施する不動産鑑定士試験の一部に合格し、国土交通大臣への登録を受けた者を不動産鑑定士補と言う。不動産鑑定士補の登録を受けるには、不動産鑑定士試験の2次試験に合格し、2年以上の実務経験があることが必要である。

    不動産鑑定士補は職務上高度な倫理が求められるので、法律(不動産の鑑定評価に関する法律)の規定により、故意に不当な鑑定評価をした場合には、登録抹消などの厳しい懲戒処分が行なわれる。

    また不当な鑑定評価をした疑いが生じた場合には、誰でも、知事または国土交通大臣に対して調査等を行なうように要求することができる(不動産の鑑定評価に関する法律第42条)。 

    • 不動産鑑定事務所 

    不動産鑑定を専門とする事務所のこと。法律(不動産の鑑定評価に関する法律)上の名称は「不動産鑑定業者」である。

    不動産鑑定事務所は、少なくとも1名以上の不動産鑑定士を雇用しなければならない。ただし不動産鑑定事務所の代表者は不動産鑑定士でなくともよい。
    不動産鑑定事務所は知事または国土交通大臣への登録を受けなければならず、毎年1回、事業の実績を知事または国土交通大臣へ報告する義務がある。

    法律(不動産の鑑定評価に関する法律第31条)の規定により、この事業実績の報告書は、都道府県庁または国土交通省で一般人が閲覧することができる。 

    • 不動産質 

    不動産に質権を設定することを不動産質という。不動産質権を取得した債権者(=不動産質権者という)は、不動産を使用収益して利益をあげることができるが、その反面、債権の利息を債務者に請求することができないという特徴がある。ただし当事者がこれと異なる特約をした場合には特約が優先する(民法第356条から第359条)。

    また不動産質権の存続期間は10年以内とされており、存続期間終了時には10年以内の期間で更新することができる(民法第360条)。

    • 不動産収入 

    不動産収入とは、家賃収入、管理費収入、共益費収入、礼金収入、駐車場使用料収入などのことである。

    • 不動産取得税 

    不動産を有償または無償で取得した場合や改築等により不動産の価値を高めた場合に、その取得者等に課税される地方税のことである。
    不動産の所在地の都道府県が課税の主体となるので、実際の徴収事務は都道府県が行なうこととされている。

    不動産取得税の税率は原則的に「不動産の固定資産税評価額の4%」とされている。

    ただし「住宅の建物部分」に係る不動産取得税については「建物部分の固定資産税評価額の3%」とされている(地方税法附則第11条の2)。
    ちなみにここで言う「住宅」には別荘を含まない。ただし週末を過ごすため郊外に購入した2つめの住宅や、勤務地の近くに購入した2つめの住宅といったいわゆる「セカンドハウス」はここで言う「住宅」に含まれる。

    なお、一定の要件を満たす「住宅の建物部分」や一定の要件を満たす「住宅用土地」については、不動産取得税の税額そのものの大幅な軽減措置が設けられている。

    不動産取得税は原則的には、不動産を取得した者に対して、不動産の取得の日において課税される(地方税法第73条の2第1項)。
    ただし、新築によって建物を取得した場合には「最初に使用された日」または「譲渡された日」が「取得の日」とみなされて、その日における所有者が納税義務を負うケースがある(地方税法第73条の2第2項)。具体的には次のとおりである。

    1)「最初に使用された日」が「取得の日」となるケース
    賃貸業を行なう個人が、建築業者に賃貸建物を新築させた場合には、新築の日ではなく、最初に借家人が使用した日が「取得の日」となる。
    また一般の個人が建築業者に自己の居住用の建物を新築させた場合には、新築の日ではなく、最初にその個人が入居した日が「取得の日」となる。

    2)「譲渡された日」が「取得の日」となるケース
    建売分譲業を行なう会社が、建築業者に建売住宅を新築させた場合には、新築の日ではなく、建売住宅が販売された日に課税される。このとき納税義務者は建売住宅の購入者となる。

    なお、上記1)、2)の場合において、新築の日から6ヵ月を経過しても、最初の使用や譲渡が発生しない場合には、その6ヵ月を経過した日が「取得の日」とみなされる。

    • 不動産所得 

    不動産の貸付けによる不動産収入がある場合において、次の計算式で求めた金額のことを「不動産所得」と呼ぶ。

    • 不動産登記制度 

    不動産に関する所有権等の権利の取得・消滅を、第三者に対して公示するために、登記記録を作成し、登記記録を登記所に備え付けて一般に公開する制度のこと。

    この制度により不動産の物的状況・権利関係が一般に公示され、不動産の取引を安全に行なうことが可能となっている。 

    • 不動産登記簿 

    不動産の物的状況や権利関係を公示するために、登記所に備え付けられた書類のこと。
    不動産登記簿には、建物登記簿と土地建物登記簿の2種類があり、どちらもその不動産を管轄する登記所に保管されている。

    不動産登記簿は、1個の不動産ごとに1組の登記用紙を使用し、多数の不動産の登記用紙をまとめて1冊のバインダーに綴じ込んだものである。
    1組の登記用紙は「表題部」「甲区」「乙区」という3つの部分から構成されている。
    「表題部」は不動産の物的状況を記載した部分である。「甲区」にはその不動産の所有権に関する事項、「乙区」にはその不動産の所有権以外の権利(賃借権・抵当権等)に関する事項が記載されている。

    不動産登記簿は誰でも自由に閲覧することができ、また誰でも登記簿の写しを自由に入手することができる。 

    • 不動産投資信託 

    不動産を運用対象とする投資信託のこと。アメリカでは「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとって「REIT」(リート)と呼ばれている。

    不動産投資信託(リート)は、もともと1960年にアメリカで生まれた金融商品である。不動産投資信託(リート)の基本的な仕組みは、多数の投資家から資金を集め、不動産投資信託を運営する「投資法人」がその資金を不動産(オフィスビルなど)に投資し、不動産から生ずる賃料収入などを投資家へ配分するというものである。

    この不動産投資信託(リート)の最大の特徴は、投資法人が獲得した利益について、その利益のほとんどを投資家へ還元するならば、投資法人にかかる法人税は免除されるという点である。つまり投資法人は不動産と投資家との間を橋渡しする単なる器(うつわ)にすぎないという考え方により、投資法人自体は法人税非課税とされているのである。

    1960年にアメリカで誕生したリートの市場は1990年代に入って急拡大し、アメリカでは200以上のリートが株式市場に上場されて、有力な金融商品となっている。

    これに対して、かつて日本国内では法律上の問題から不動産投資信託(リート)を設立することができなかったが、平成12年に従来の「証券投資信託法」が改正され、「投資信託及び投資法人に関する法律」(改正投信法)となったことにより、日本でも不動産投資信託(リート)が解禁された。

    日本国内での投資信託の対象となる資産は、従来は有価証券(株式、社債など)に限定されていたが、この平成12年の法改正により、投資信託の対象資産に、不動産が加えられた。これにより日本でも、不動産を対象とする投資信託が初めて可能になったのである。この法改正によって登場した不動産を運用対象とする投資信託は「不動産投資信託」「日本版リート」「Jリート」等と呼ばれている。

    このような日本の不動産投資信託には、法的な仕組みとして、会社型投資信託と契約型投資信託の2種類があるが、現在のところ会社型投資信託が大半を占めている。また日本の不動産投資信託は、証券取引所に上場することが可能とされており、平成13年(2001年)9月10日の初上場以来、既に多数の不動産投資信託が東京証券取引所および大阪証券取引所に上場され、通常の上場株式と同様に毎日売買されている。

    日本の不動産投資信託(会社型)では、投資主体である会社は「投資法人」と呼ばれ、その会社に出資する投資家は「投資主」と呼ばれる。また実際に不動産の取得・運用・売却を指揮する不動産投資のプロフェッショナルは「投資信託委託業者」と呼ばれている(投資信託委託業者は「資産運用会社」とも呼ばれる)。

    最後に、日本の不動産投資信託に投資する際のポイントをいくつか挙げたい。
    第1に、投資口(投資家が投資法人に出資する単位。普通の会社における株式に相当する)が20から100万円程度に設定されており、比較的購入しやすいものとなっている。

    第2に、投資法人から投資家へ還元される分配金(通常の会社では配当金に相当する)は投資口価格(通常の会社では株価に相当する)に対して、3~4%という高水準にある。このため、預貯金や国債と比較して高い利回りを期待することができる。ただし投資口価格の下落による損失の危険もあることに留意したい。

    第3に、投資法人の投資先はオフィスビル・商業ビル・賃貸マンションなど多岐にわたるが、各投資法人ごとに特色があるので、投資口を購入する際に各投資法人の運用方針を、「資産運用報告書」などで理解しておくのが望ましい(資産運用報告書は各投資法人のホームページで公開されている)。

    第4に、投資法人は、資金を投入した不動産に関する情報の開示(ディスクロージャー)を法律により義務付けられている。具体的には、投資信託法(および政令)により「資産運用報告書」を開示しなければならない。この運用報告書には、投資対象であるひとつひとつの物件の稼働率・賃料収入が明記されている。ただし物件に入居しているテナントの名称までは開示されない(ごく一部の大口テナントの名称は有価証券報告書に記載される)。投資口を購入する際には、こうした物件の稼働率をチェックしておきたい。

    第5に、投資法人の売上は、賃料収入と不動産の売却益から構成される。その反面、保有する不動産の時価の上昇・下落は売上高には算入されない。そこで不動産の購入価格(簿価)と不動産の時価とのズレに関する情報を投資家に開示する必要が生じる。この点、上場された不動産投資信託については「有価証券報告書」において、不動産鑑定士の鑑定による会計期末の各物件の時価を表示することが投資法人に義務付けられているので、投資口の購入の際の参考とすることができる。 

    • 不動産特定番号(不動産登記における~) 

    平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法により導入された、すべての土地、すべての建物に付与される番号のこと。

    • 不動産の時価評価 

    主に上場企業が保有する不動産を「時価」で評価し、上場企業の財務内容を投資家に対して適正に開示することをいう。

    従来わが国では、上場企業の財務諸表を作成する場合には、不動産は取得価額で評価することが原則とされており、不動産の価格が上昇あるいは下落したとしても、その評価益や評価損を当期利益に含めて計上する必要は原則としてなかった。

    そのため業歴の長い企業では多額の土地の含み益を内部に抱え込んでいることが多く、投資家からはその含み益が判断しにくいという問題があった。

    また近年のように不動産価格が大幅に下落する局面では、販売用不動産や固定資産に多額の含み損が発生しても、その評価損が外部に開示されないため、投資家にとってはやはり有用な情報が得られないという問題があった。

    • 不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約) 

    不動産の広告に関する不動産業界の約束事であり、政府(公正取引委員会)が正式に認定したものを「不動産の表示に関する公正競争規約」という。不動産業界では一般的に「表示規約」または「広告規約」と呼んでいる。

    この表示規約が最初に作られたのは昭和38年のことであり、その後、10回以上も改正されて、不動産の広告に関する最も詳細な規制として、不動産会社にひろく遵守されている。

    この表示規約の改正作業や、表示規約に違反した不動産会社への警告などを行なっているのは、全国各地に設立されている「不動産公正取引協議会」である。

    • 不動産保存の先取特権 

    「不動産保存の先取特権」は民法第326条に定められた権利である。
    不動産に関する権利の保存費用を負担した人がいる場合に、その人がその旨を登記すれば、先取特権が発生し、不動産を競売して保存費用を取り戻せるという権利である。

    実際には、建物新築を請け負う建設会社が、棟上げを終えると同時に、この「不動産保存の先取特権」を登記し、棟上時から完成時までの間の建築費を「不動産保存費」として確保することが多い。

    この「不動産保存の先取特権」を登記すると、それ以前に登記された抵当権よりも優先するとされている(民法第339条)。

    そのため、建設会社が金融機関に対抗する有力な法的手段として多用されている。 

    • 不同沈下 

    建物荷重や外力の作用によって、場所によりむらがある沈み方で地盤下に沈下する現象。傾斜や地盤の状況、基礎の形状等が原因となり、地震時に軟化現象等を引き起こすことによって起きる。建築物の構造に障害を引き起こす可能性のある場合は、地盤改良、基礎形状の見直し等有効な対策を講じる必要がある。 

    • プラスター 

    鉱物性の粉末と水その他の材料を練り合わせ液体状の材料で、時間の経過とともに硬化するもの。左官材料などに用いられる。
    英語では「plaster」と表記する。

    • プラスターボード 

    石膏を心材とし、両面をボード用原紙で被覆した板のこと。
    施工が簡単で、温度・湿度による変化が非常に少ないことから、壁材、天井材(あるいは壁・天井の下地材)として多用されている。

    • プレイロット 

    おおまかには、都市における幼児対象の幼児公園のこと。砂場やブランコ、滑り台などの静的な遊具を設けて、幼児のための遊び場とする。特に、団地やマンション等の敷地内における、乳児用を対象とした簡単な遊び場のことをいう。 

    • プレキャストコンクリート 

    英語表記は「Precast Concrete」。
    工場であらかじめ製作された鉄筋コンクリートパネルのことである。
    現場で鉄筋コンクリートの壁等を製作するには時間と費用がかかるが、プレキャストコンクリートを使用することによって建築に要する時間とコストを大幅に削減することが可能となった

    • フレックスウォール 

    建築物の内部空間を区画するために設けられる開閉可能な間仕切りのこと。可動間仕切りとも呼ばれる。

    フレックスウォールは、ひとつの部屋を必要に応じて2つに仕切ることができる。
    フレックスウォールには、アコーディオン式(折り戸式)のものや、引き戸式のものなどさまざまなな種類がある。

    また小窓のついた家具調のものや、床から天井まで隙間無く覆う壁のようなものなど、形状もさまざまである。 

    • プレハブ住宅 

    現場での施工の前に、あらかじめ工場で部材の加工、組立を行ない、それを現場で組み立てる住宅。生産性の向上、質の均一性、精度の向上を目的とし、現場作業を軽減させることから工期も短縮できる。また、工場生産により価格が抑えられることなどの特徴がある。 

    • フローリング 

    木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。

    フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。

    近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。

    フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。 

    • 風呂がま 

    浴槽にためた水をガスで瞬間的に加熱し、風呂を沸かす機器のこと。「ガス風呂がま」とも言う。
    風呂がまは、ガス給湯器の一種ではあるが、台所・洗面台への給湯機能は持たず、風呂の湯沸し機能・追いだき機能・沸かし直し機能だけを持つ。またシャワー機能を備えている機種とそうでない機種がある。

    • プロムナード 

    遊歩道、散歩道のこと。タイル舗装したり、洒落たストリートファニチャーを設置したり、植裁を施したりして、商店街の活性化を図り、またビルの間道をやすらぎ空間として利用する事例が増えてきている。

    • 文化財保護法 

    文化財を保存・活用することを目的とし、従来の「国宝保存法」「史跡名勝天然記念物保存法」などを統合して昭和25年に制定された法律。

    • 分割登記 

    一個の建物を数個の建物に分ける登記のこと。
    建物に付属建物(離れなど)がある場合、分割登記により別々の建物として登記記録を作ることができる。 

    • 文教地区 

    特別用途地区のひとつ。
    教育施設の周囲や通学路において、教育上好ましくない業種(例えばパチンコ店や風俗店など)の進出を規制するという地区である。

    市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。

    従って文教地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。 

    • 分電盤 

    配電盤より配電された幹線を、分岐する箇所に設置する装置。分岐配線するという役目だけではなく、保守点検を行ないやすくするという利点も兼ね備えている。 

    • 分配金 

    不動産投資信託の投資法人おいて、利益の分配として投資家に対して支払われる金銭のこと。通常の株式会社でいえば「配当金」に類似する。

    分配金は、投資法人の会計期間の終了後に支払われる。不動産投資信託の投資法人の会計期間は通常6ヵ月に設定されているので、不動産投資信託の購入者(すなわち投資主)は、通常、年2回「分配金」を受け取ることができる。

    分配金の原資となるのは原則として、投資法人の「当期純利益」である。当期純利益とは、その会計期間中の所得(税引前当期利益)から、法人税等を差し引いた後に残る、最終的な利益を指している。

    また分配金の原資に関しては、出資総額(通常の会社でいえば資本金・資本準備金に相当)を原資にあてることも法律上は可能である。これは「出資の払い戻し」と呼ばれる。ただし現在のところ、上場されている不動産投資信託では出資の払い戻しは行なわれていない。

    ところで投資法人には、投資法人の課税の特例(租税特別措置法第67条の15)により、法人税が事実上ほぼ免除されるという特長がある。
    すなわち投資法人では、税引前当期利益(税法上の所得)の90%超に相当する額を、投資主へ分配金として支払うならば、その分配金に相当する額を法人税法上の「経費」として計上することができる。

    具体的には、例えば、ある投資法人の1会計期間(6ヵ月)の税引前当期利益(税法上の所得)が100億円、分配金が99億円、法人税等の税率が40%であったとしよう。
    この場合、分配金を損金(経費)扱いできるので、投資法人が支払うべき法人税等は(100億円-99億円)×40%=4,000万円となる。その結果、当期純利益は100億円から4,000万円を差し引いた残額、すなわち99億6,000万円となる。

    このような「投資法人の課税の特例」により法人税等が事実上ほぼ免除されるので、投資法人では「税引前当期利益」、「分配金」、「当期純利益」がほぼ等しいという現象が起きる。上記の設例でいえば、税引前当期利益は100億円、分配金は99億円、当期純利益は99億6,000万円である。

    実際に、上場されている不動産投資信託では、税引前当期利益(税法上の所得)の100%近くを分配金にあてていることが多い。

    なお、分配金の金額は、会計期間終了後2ヵ月以内に投資法人の役員会で正式に決定される。
    上場された不動産投資信託の過去の実績を見ると、投資口価格いわゆる株価に相当)に対して3%~5%に相当する金額が、(投資口1口当たりの)分配金の1年間の合計として支払われている。 

    • 分筆 

    土地登記簿上で一筆の土地を、数筆の土地へと分割すること。

    • 分筆登記 

    一筆の土地を分割して数個の土地にするという登記のこと。

     

     

    • ペアガラス 

    複層ガラスともいう。遮音性・断熱性を高めるため、ガラスを二重にしたサッシのこと。結露を防ぐ性能をもつタイプもある。 

    • ベイウィンドウ 

    出窓(張出し窓)のこと。もともとはサンフランシスコで湾の景色を見るために設けられたベイビューウインドウのことであったが、現在は出窓の総称として使われる。
    長方形、多角形、弓形等がある。 

    • 閉鎖登記簿 

    一筆の土地または一個の建物の登記記録が閉鎖された場合に、その閉鎖された登記記録が保存される帳簿(または磁気ディスク)のこと。
    一筆の土地または一個の建物に登記記録が閉鎖されるのは、土地が合筆される場合、建物が滅失した場合などがある。

    また、登記所がコンピュータ化し、従来の紙の登記簿が磁気ディスクの登記簿へ置き換えられるのに伴い、従来の紙の登記簿そのものが閉鎖される。これも「閉鎖登記簿」という。

    こうした閉鎖登記簿は、土地登記簿で50年間、建物登記簿で30年間保存されている。希望すれば、閉鎖登記簿の閲覧や、閉鎖登記簿の謄本(閉鎖謄本)の交付を受けることもできる。 

    • 閉鎖謄本(不動産登記における~) 

    閉鎖登記簿の写し(謄本)のこと。
    現在、登記所の大半はコンピュータ化され、従来の紙の登記簿は、現在では磁気ディスクの登記簿へ置き換えられている。
    しかし従来の紙の登記簿は、従来どおり登記所に閉鎖登記簿として保管されており、希望すれば閲覧したり、写し(謄本)の交付を受けたりすることができる。
    閉鎖謄本の交付を受けるには、登記事項証明書・登記簿謄本抄本交付申請書の中に、「閉鎖登記簿」というチェック欄があるので、その欄をチェックし、必要事項を記入して提出する。 

    • 壁心 

    建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のこと。「壁芯」と書くこともある。

    この「壁心」の考え方で計算すると、壁の厚みの分が床面積に加算されるので、実際に使用可能な部分の床面積よりもやや大きな床面積となる。

    建築基準法では、建物の床面積とは「壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積」であると規定しているので、建築基準法は壁心の考え方を採用していると言うことができる(建築基準法施行令2条1項3号)。

    なおこの「壁心」と異なる床面積の測定方法として「内法(うちのり)」がある。 

    • べた基礎 

    基礎の底部がすきまなく連続し、基礎の底部が一枚の板状になっている基礎のこと。

    • ベランダ 

    建物の壁面から突き出した床の部分。バルコニーとも言う。
    バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共有部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。 

    • 変更登記 

    不動産登記において、登記がなされた後に、登記と実体とにずれが生じた場合に、訂正するための登記のこと。登記名義人の住所変更の登記、登記名義人の氏名変更の登記などがある。 

    • 変更の登録 

    宅地建物取引主任者の登録を受けた者は、宅地建物取引主任者資格登録簿に登載された事項に変更があったときは、変更登録申請書を遅滞なく提出しなければならない。これを変更の登録という。

    • 変更の届出 

    宅地建物取引業者に関する一定の事項を登載した名簿(宅地建物取引業者名簿)の登載事項について変更が生じた場合に、宅地建物取引業者が行なうべき届出のこと(宅地建物取引業法第9条)。

    • ペントハウス 

    次の2つの意味がある。
    1)建物の最上階に設けられた非常に高級な部屋
    2)建物の屋上に造られた階段室・昇降機塔などのこと
    わが国では主に2)の意味で用いられる。

    なお、わが国の建築基準法では、建築面積の8分の1までの広さのペントハウス(2の意味)は、建築物の高さ及び階数に原則的に算入しないという特例がある(建築基準法施行令第2条)。 

     


     ホ

    • ポーチ 

    建物の入り口部分で、建物の屋根とは別の庇(ひさし)を持ち、建物の外壁から突き出している部分を「ポーチ」と言う。(建築用語では庇型ポーチと言う)
    ただし、建物の外壁に大きなくぼんだ空間を造り、そのくぼみの内側に玄関ドアを設けた場合もその空間を「ポーチ」と言うことがある。(建築用語では寄り付き型ポーチと言う)

    • ポーチの面積 

    一戸建て住宅の場合、ポーチの面積は、建築基準法では次のように扱われる。

    1)床面積の計算
    庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、主に通行専用の用途である限りは、建築基準法上の「床面積」に含まないこととされている。
    しかしポーチが通行専用ではなく、例えば車庫や作業場として使用される場合には、建築基準法上の「床面積」に含める必要がある。

    2)建築面積(いわゆる建坪)の計算
    庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、建築面積に含める必要がある。

    ただし庇型ポーチで、庇を支える柱がない場合には、庇が外壁から突き出した長さが1メートル以下であれば建築面積から除外される。

    • ホーム・エクイティー・コンバージョン・モーゲージ 

    米国の住宅都市開発省(HUD)が1989年に開発したリバースモーゲージ商品のこと。住宅資産転換融資と訳される。また頭文字をとってHECMと略称される。
    HECMでは、融資主体は各民間金融機関であり、連邦政府は高齢者の返済を保証するなどの形で融資契約に関与している。
    民間金融機関にとっては、リバースモーゲージを高齢者に対して行なう際には、一括返済の最終的な期限が高齢者の死亡時とされるので、高齢者が長生きをすれば、その長い年月において担保不動産の価格が下落し、一部返済不能に陥る危険性が高くなる。
    HECMではこのような民間金融機関の抱える不動産値下がりによる損失の可能性をなくすために、国が高齢者に代わって返済不能部分の返済を肩代わりするという保険の仕組みが設けられている。この保険は、FHA(連邦住宅庁)保険と呼ばれている。
    このFHA保険などによってHECMはもっとも安全なリバースモーゲージ商品となり、米国のリバースモーゲージの利用者全体の約3分の2がこのHECMの利用者となっている。 

    • ホールダウン金物 

    布基礎(ぬのきそ)にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物で、アンカーボルトよりも長い。
    ホールダウン金物は、1階の床組の水平材(これを土台という)にあけておいた穴にとおして、柱の側面にボルトで締めて緊結する。つまりホールダウン金物は、柱と布基礎を緊結するものである。

    特に3階建て住宅などでは水平方向の力がかかるときに柱が土台から浮き上がることがあるが、ホールダウン金物はこの浮き上がりを防止する効果がある。

    • ボウウィンドウ 

    ベイウインドウの形状の一つで、弓形のものをボウウインドウという。bowとは弓(弓形)のこと

    • 防火構造 

    建物の外壁や軒裏について、建物の周囲で火災が発生した場合に、外壁や軒裏が延焼を抑制するために一定の防火性能を持つような構造のことである(建築基準法2条8号)。
    このため、防火構造は一般に「外壁・軒裏防火構造」と呼ばれることも多い。

    • 防火地域 

    防火地域は、都市計画で指定される地域であり、火災を防止するため特に厳しい建築制限が行なわれる地域である(建築基準法61条)。

    • 防災街区整備地区計画 

    都市計画法第12条の4に規定する4種類の「地区計画等」のひとつ。密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に従い、都市計画によって定められる。

    防災街区整備地区計画は、火事・地震が発生した場合に延焼防止・避難確保のために支障を来している地区について、公共施設などの防災機能を整備しようとする計画である。

    防災街区整備地区計画を定めるための条件は、特定防災機能(火事または地震が発生した場合に延焼防止・避難確保のために必要とされる機能)を確保するだけの公共施設がないこと、特定防災機能に支障を来していること、用途地域が定められていること、である(密集市街地防災街区整備促進法第32条)。

    • 報酬額の制限 

    宅地建物取引業者による媒介または代理によって、宅地建物の売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者から所定の報酬を受け取ることができる。

    この報酬の額は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者と宅地建物取引業者の間で約定されるものである。
    またこの報酬の額の上限は、宅地建物取引業法により国土交通大臣が告示で定めるものとされており(法第46条第1項)、宅地建物取引業者はその告示の規定を超えて、報酬を受けてはならないという制限がある(法第46条第2項)。

    このような宅地建物取引業法の規定を受けて、昭和45年に建設省告示「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額を定める件」(いわゆる報酬告示)が告示されている(最終改正平成16年2月18日)。報酬額の制限の概要は次のとおり。

    1)報酬が発生する場合
    宅地建物取引業者の媒介または代理により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は依頼者に報酬を請求することができる(法第46条第1項)。
    しかし、宅地建物取引業者自らが売り主または貸し主として売買・交換・貸借が成立した場合には、その売り主または貸し主である宅地建物取引業者は取引当事者の立場にあるので、買い主または借り主に報酬を請求することはできない。
    またこの報酬は成功報酬と解釈されており、原則として売買・交換・貸借が媒介または代理により成立した場合にのみ報酬請求権が発生するとされている(標準媒介契約約款の規定等による)。

    2)売買の媒介における報酬額の上限
    売買の媒介の場合に、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることができる報酬額の上限は、報酬に係る消費税相当額を含めた総額で、次のとおりである(報酬告示第二)。

    ア:売買に係る代金の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)のうち200万円以下の部分について…5.25%
    イ:200万円を超え400万円以下の部分について…4.2%
    ウ:400万円を超える部分について…3.15%

    例えば、売買に係る代金の価額(建物に係る消費税額を除外)が1,000万円の場合には、200万円の5.25%、200万円の4.2%、600万円の3.15%で、10.5万円・8.4万円・18.9万円の合計として37万8,000円が依頼者の一方から受ける報酬額の上限となる(ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

    3)交換の媒介における報酬額の上限
    交換の媒介の場合には、交換する宅地建物の価額に差があるときは、いずれか高い方を「交換に係る宅地建物の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)」とする(報酬告示第二)。
    例えば、A社がX氏と媒介契約を結んでX氏所有の800万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介し、B社がY氏と媒介契約を結んでY氏所有の1,000万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介して交換が成立したとすれば、A社の報酬額の上限は800万円でなく、1,000万円をもとに計算する。従ってA社の報酬額の上限は37万8,000円である(ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

    4)貸借の媒介の場合
    宅地または建物の貸借の媒介において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬の上限は原則として借賃(ただし借賃に係る消費税額を除外する)の1月分の0.525倍である。ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含んでいる(報酬告示第四)。
    また、宅地建物取引業者が当該依頼者の承諾を得ているときは、最高で借賃の1月分の1.05倍を依頼者の一方から受けることができる。

    なお、宅地または非居住用の建物(店舗・事務所など)の賃貸借において、権利金が授受されるときは、その権利金の額を上記2)の「売買に係る代金の額」とみなして、売買の媒介の場合と同様に報酬額の上限を算出することが可能である(報酬告示第六)。

    5)代理の場合
    売買・交換・貸借の代理において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬額の上限は、上記2)・3)・4)の2倍となる(報酬告示第三・第五)。

    6)複数の宅地建物取引業者の関与
    複数の宅地建物取引業者が関与する場合には、それらの業者の受ける報酬額の合計は、上記2)・3)・4)の2倍を超えることはできない。

    7)特別の依頼に係る広告費用
    依頼者が特別に依頼した広告の料金に相当する額は、上記の1)から6)のほかに、宅地建物取引業者が依頼者から受けることができる(報酬告示第七)。 

    • 法人 

    法律により権利・義務の主体となることを認められた団体のこと。社団法人、財団法人、株式会社、学校法人、宗教法人などである。また名称が「組合」であっても、法人である場合がある(協同組合など)。
    法人を設立するには法律の規定が存在することが必要であり、法律に定める要件を満たさない場合にはその団体は法人となることができない。

    • 法人格 

    法人の権利能力のことを法人格という。法人は権利能力を有している(換言すれば法人格を有している)ので、権利義務の主体となることができる。
    例えば、法人が法人名義で財産を取得したり、財産を法人名義で登記したり、契約を法人として締結することが可能である。

    • 法人学説 

    本来、権利義務の主体となることができるのは人間(自然人)に限られ、法人は権利義務の主体となることができなかったのであるが、近代社会では当然のように法人を権利義務の主体と認め、法人に権利能力を付与している。その理論的根拠に関する学説を法人学説という。

    主な法人学説には、法人実在説、法人擬制説、法人否認説あり、わが国の法制度は法人実在説に立脚しているとされている。

    • 法人の権利能力・行為能力 

    民法第43条では「法人は法令の規定に従い、定款又はは寄附行為に定められた目的の範囲内において、権利を有し義務を負う」と規定している。
    この規定は、法人の権利能力の範囲を制限し、それと同時に法人の行為能力の範囲をも定めた規定であると解されている(判例、通説)。

    すなわち、定款または寄附行為に記載された目的を超えた行為を法人の代表機関=理事など)が行なった場合には、その理事などの行為は、法人の権利能力(および行為能力)の範囲を超えるので、その理事などの行為は法人に帰属しないという趣旨である。

    しかしながら実際には法人の理事が一見「目的の範囲」を超える行為を行なうことは多く見られるので、これをどのように解釈すべきかが問題となる。

    1:目的の範囲を一見超えていると見られる理事の行為
    定款には記載のない種類の行為を理事が行なった場合について、判例では、「目的の範囲」を極力拡大して解釈することにより、理事の行為を法人の行為として法人に帰属させている(例えば会社の政治献金を「目的の範囲内」と解釈する。)

    2:理事の不法行為
    理事が「目的の範囲内」の行為によって、不法に他者に損害を与えた場合には、法人がその不法行為について損害賠償責任を負う(民法第44条第1項)。この場合にも、理事の職務行為を広く解釈することにより、法人の損害賠償責任の範囲を広く解釈する)。

    • 法人の不法行為責任 

    民法第44条第1項では「法人の代表機関=理事など)が、定款または寄附行為に記載された目的の範囲内で、職務を行なって他人に損害を加えた場合には、法人がその損害賠償の責任を負う」旨を定めている。
    この規定について、法人実在説立場からは、法人が社会的実在である以上、法人自身が不法行為を行なうことは当然にあり得るので、目的の範囲内で法人は損害賠償責任を負うのが当然であると解釈されている(ただし法人擬制説・法人否認説では理事の不法行為について、法人に責任を負わせた特例的な規定であると解釈されている)。

    この法人の不法責任について、「理事などが職務を行なうについて他人に損害を加えた」という部分の解釈が重要である。
    もし理事の職務執行の範囲を厳格に解釈するならば、理事の職務執行に「不法行為」が含まれることはあり得ないので、この民法第44条第1項の規定が無意味なものとなってしまう。そこで判例では、理事の職務執行の範囲を広く解釈している。

    具体的には判例では「外形上、理事の職務行為と認められるもの、及び社会通念上その職務行為に関連するもの」を理事の職務執行としている(これを外形理論という)。
    このように理事の職務執行を広く解釈することにより、法人と取引をする相手方を保護しているのである。
    なお、民法第44条第1項により法人が不法行為責任を負う場合でも、理事個人も個人として不法行為責任を負うものとされている(判例)。

    • 法人否認説 

    法人否認説は、権利義務の主体となることができるのは人間(自然人)に限定されるので、法人とは個人または財産そのものであるとする考え方である。
    この説では、法人自体の行為はありえないので、理事の行為が法人に帰属しているに過ぎないと解釈される

    • 防水パン 

    洗濯機を置くための皿状の台のこと。洗濯機パンともいう。 

    • 法第15条第1項の国土交通省令で定める場所 

    宅地建物取引業法では、その第15条第1項で、一定の場所には、成年で専任の宅地建物取引主任者を置かなければならないと定めている。
    この専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所のことを、宅地建物取引業法では「事務所等」と表現している。

    「事務所等」とは具体的には次の2種類の場所を指す言葉である。

    • 法定講習 

    宅地建物取引主任者試験に合格し、都道府県知事の登録を受けた者が、宅地建物取引主任証交付を申請する際に、主任者証の交付を申請する日が宅地建物取引主任者資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、都道府県知事の定める「講習」を受講する義務が生じる(宅地建物取引業法第22条の2第2項)。
    この宅地建物取引業法第22条の2にもとづく講習を「法定講習」と呼ぶ。
    また、宅地建物取引主任者証の有効期間の更新を希望する場合にも、この「法定講習」を有効期間満了の前に受講することが義務付けられている。

    「法定講習」を実施するのは都道府県知事であるが、実際には知事が指定した実施機関が講習を実施している。
    どのような機関が実施機関となるかは各都道府県により異なっているので、法定講習を受講する際には、各都道府県の宅地建物取引業法を所管する課や、宅地建物取引業の業界団体へ問い合わせる必要がある。 

    • 法定代理 

    本人・代理人の意思に関係なく、法律の規定にもとづいて発生する代理権のこと。具体的には子に対する親権者の権限、成年被後見人に対する成年後見人の権限などが法定代理である

    • 法定代理人 

    「法定代理人」とは、法律の規定によって定められた代理人という意味である。
    これに対して、当事者同士の合意によって定められた代理人は「任意代理人」と呼ばれる。

    • 法定地上権 

    土地とその上の建物を同じ所有者が所有している場合に、競売等により土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際に、民法などの規定により建物のために地上権が自動的に発生することとされている。このように土地建物が強制的に分離処分される際に、法律の規定により建物のために発生する地上権を「法定地上権」と呼ぶ。

    民法第388条では、抵当権の実行(いわゆる任意競売)により、土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際に、建物のために法定地上権が発生すると規定する。また民事執行法第81条では、競売(いわゆる強制競売)の際にも、建物のために法定地上権が発生すると規定する。また租税徴収法では租税滞納による物件売却(いわゆる公売)の際にも、建物のために法定地上権が発生すると規定している。

    このように各法律で法定地上権を規定している理由は、競売等により土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際には、建物が敷地を利用する権利がいったん消滅することとなり、建物を土地から撤去しなければならないという不都合が生じるので、そうした不都合を回避するために、建物に地上権(法定地上権)を付与するという趣旨である。

    • 法律行為 

    法律関係を変動させようとする意思にもとづく行為のこと。

    • 保管振替制度 

    上場株券を証券保管振替機構に預託し、株券の受け渡しを簡略化する制度のこと。

    • 保佐人 

    被保佐人に対して、保佐開始の審判のときに、家庭裁判所が職権で選任する保佐人のことである(民法876の2条)。

    保佐とは「たすける」という意味である
    保佐人は、重要な財産行為について同意する権限を持つ(民法12条)。

    • 補償金の支払請求 

    事業認定の告示があったときに、土地所有者や土地に関する関係人が、補償金の前払いを請求できるという制度のこと。

    土地所有者または土地に関して権利を有する関係人(先取特権・質権・抵当権・差押債権・仮差押債権の権利者を除く)は、事業認定の告示の日以後に、補償金の支払請求をすることができる(土地収用法第46条の2)。

    ただし、収用者(起業者)が収用の裁決の申請をしていない場合には、収用の裁決の申請の請求(土地収用法第39条第2項)と一緒に、補償金の支払請求しなければならない(土地収用法第46条の2)。

    起業者は、補償金の支払請求を受けたとき、2ヵ月以内に、自己の見積りによる補償金を支払わなければならない(土地収用法第46条の4)。なお、このときの支払額と、収用の裁決による補償金額のずれについては、権利取得裁決で清算されることになっている。

    権利取得裁決では、補償金の支払請求がされた土地の算定方法は、事業認定の告示を基準とした相当な価格に、補償金の支払請求の支払期限(土地収用法第46条の4)までの物価変動率を乗じたものとされている。

    • 保証債務 

    主たる債務者の債務を、別の者が保証したとき、この保証人の債務を「保証債務」という。

    例えばAがBから借金をし、Aの友人であるCがその借金の保証人になったとしよう。このときAは主債務者、Bは債権者、Cは保証人、AB間の債務は「主債務(しゅさいむ)」、BC間の債務は「保証債務」と呼ばれる。

    保証債務とは、正確には「主債務者Aが債務を履行しない場合に、保証人CがAの代わりに債務を履行するという保証人Cの債務」である(民法446条)。従って保証人Cは、主債務者Aが借金を返済しない場合にのみ借金返済の義務を負うことになる。

    つまり債務履行の責任はまず主債務者にあり、保証人は補充的に債務を履行するだけである。このような保証債務の性質を「補充性」と呼んでいる(ただし連帯保証には補充性がない)。保証債務の主な特徴は次のとおりである。

    1)附従性にもとづく抗弁権
    保証債務は主債務を保証するものであるので、主債務自体が消滅すれば、保証債務もまた消滅する。このように主債務と保証債務が連動することを「附従性(ふじゅうせい)」という(民法第448条)。
    こうした保証債務の附従性により、保証人は主債務の消滅などの理由を債権者に主張することができる。例えば、主債務者Aの主債務が当初1,000万円であったが、主債務者が200万円を弁済したことにより主債務が800万円にまで縮減したとする。このとき、債権者Bが保証人Cに対して1,000万円を返済するように請求したとしても、保証人Cは債務が800万円であることを債権者Bに対して主張することができる。これを附従性にもとづく抗弁権という。

    2)補充性にもとづく抗弁権
    前述のように保証債務は補充性を有するので、保証人は債権者に対し、先に主債務者から弁済を受けるように主張することができる。具体的には催告に抗弁権(民法452条)、検索の抗弁権(民法第453条)が保証人に与えられている。

    3)保証人の求償権
    保証人は主債務者に代わって債務を弁済した場合には、その弁済した金額を保証人が主債務者に請求することができる(民法第459条)とされており、これを保証人の求償権という。
    ただし保証人が主債務者に代わって債務を弁済する際には、弁済の前と弁済の後に主債務者に通知をするべきである。これは保証人が弁済した後で主債務者が弁済すること(二重弁済)などを避けるためである(民法第463条、第443条)。

    なお、保証の特殊な形態として、保証人の責任を大幅に強化した「連帯保証」があり、実際の契約ではこの連帯保証が用いられることが多い。

    • 保証書(不動産登記における) 

    所有権移転登記を申請しようとする売り主が、登記済証を紛失している場合に、登記済証の代わりに作成する書類のこと。通常はこの保証書の作成は、不動産の売り主が司法書士に依頼する。

    保証書は、不動産の売り主がその不動産の真正な所有者であるということを2名の保証人が保証するという内容の書面である。
    2名の保証人は、いずれかの登記所(問題となっている不動産を管轄する登記所でなくてもよい)で登記を受けている成年者であることが必要である。

    なお、保証された者が実は真正な所有者でなかった場合には、保証人は損害を受けた者に対して民事上の賠償責任を負うことになるので注意が必要である。 

    • 補助人 

    被補助人に対して、補助開始の審判のときに、家庭裁判所が職権で選任する補助人のことである(民法876の7条)。

    補助人は、家庭裁判所が必要と判断した場合には、特定の重要な財産行為について同意する権限を持ち、代理する権限を持つ(民法16条・120条・876条の9)。

    • 補正(不動産登記における~) 
    • 舗装(土壌汚染対策法の~) 

    汚染土壌について、土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置のひとつ。

    汚染土壌との接触を遮断するため、汚染土地に厚さ10センチメートル以上のコンクリート舗装または厚さ3センチメートル以上のアスファルト舗装などを施すことである。(環境省の「土壌汚染対策法ガイドラインを参考とした)

    • 保存登記 

    初めてする所有権の登記のこと。登記記録上では、権利部の甲区に「所有権保存 所有者A」のように記載される。

    所有権の保存の登記をすることができるのは、原則として、表題部所有者である(不動産登記法第74条)。

    • ほふり 

    上場株券等の保管・受け渡しを合理化するために平成3年に設立されたわが国唯一の機関。
    平成16年現在で上場株券の約6割を保管している。

    昭和59年11月に「株券等の保管及び振替に関する法律」が施行され、この法律に基づき、平成3年10月より「保管振替制度」が実施されている。

    証券保管振替機構は、この保管振替制度に基づくわが国唯一の保管振替機関であり、わが国の公開会社の発行済株式のうち60%以上の株券を保管している。
    また平成16年現在、証券保管振替機構の取扱会社数は4,000社近くにのぼり、すべての公開会社の発行する株券等が取扱い対象となっている。

    証券保管振替機構の保管対象とする証券は「上場株」「店頭株」「転換社債」「転換社債型新株予約権付社債」「株価指数連動型投資信託受益証券(ETF)」「投資証券」などである。

    なお証券保管振替機構の組織形態は当初は財団法人であったが、平成14年4月より株式会社に移行した。現在の正式名称は「株式会社証券保管振替機構」である。 

    • 保留地 

    土地区画整理事業を実施した際に、事業主体が取得する宅地のことを「保留地」という。
    土地区画整理事業では、事業が施行される区域内のすべての宅地は、従来の宅地所有者に交付される新しい宅地(換地)となるのが原則である。
    しかし事業にかかる費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地は換地とせず、その土地を事業主体が取得することができるとされている。このような土地を「保留地」という(土地区画整理法第96条)。
    保留地は将来的には事業主体が一般人に売却して、その売却代金を事業費用に充てることが多い。 

    • ホルムアルデヒド 

    ホルムアルデヒドは、無色で刺激臭のある気体状の有機化合物(化学式はHCHO)であり、VOC(揮発性有機化合物)のひとつである。またホルムアルデヒドが一定の割合で水に溶けたものをホルマリンという。
    ホルムアルデヒドは建材や家具に多く使用されており、シックハウス症候群を引き起こす主要な原因物質のひとつであると言われている。
    ホルムアルデヒドは塗料・接着剤・フェノール樹脂などとして広く用いられる。建築関係では特に合板、繊維板、パーティクルボード、壁紙、フローリング材などに多用されるほか、合板を用いた家具にも使用されている。

    ホルムアルデヒドの有害性については、一般的には空気中の濃度が0.05ppmで臭気を感じ、0.8ppmでほとんどの人が目の刺激、鼻・喉の乾燥を感じるとされている(1ppmは100万分の1という意味)。また低濃度であっても長期間にわたって人体に吸収されることにより、化学物質過敏症を引き起こすとも考えられている。

    厚生労働省では、現状において入手可能な科学的知見に基づき、人がその濃度の暴露を一生涯受けたとしても、健康への有害な影響を受けないであろうとの判断により設定された安全な指針として、ホルムアルデヒド濃度を0.08ppm以下(重量換算で1立方メートルあたり0.1ミリグラム以下)にすることを勧めている。

    しかしながら国土交通省が平成12年度に実施した全国約4,500戸の住宅を対象とする実態調査においては、ホルムアルデヒドの平均濃度は0.071ppmであり、厚生労働省の濃度指針値0.08ppmを下回るが、同指針を超える住宅が全体の約27.3%に達していた。
    住宅の建築経過年数別に比較すると、築後4・5年の住宅が最も濃度が高く、築後2~3年のものや築後1年以内のものは逆に濃度が低くなっていた(これは近年シックハウス対策が普及しつつあるためと考えられる)。
    また同じく国土交通省が平成13年夏に新築住宅1,726戸を対象に行なった調査では、13.3%の新築住宅でホルムアルデヒドの濃度が厚生労働省の指針値を上回っていた。

    こうしたことから国では平成14年7月12日に建築基準法を改正・公布し、ホルムアルデヒドの規制に乗り出している。具体的には遅くとも平成15年7月12日までに建築基準法施行令を改正し、ホルムアルデヒドを含む建材の使用面積を制限する予定である。
    また、マンションなど気密性の高い住宅では、ホルムアルデヒドを発散するおそれのある建築材料を使用しない住宅等であっても、家具からの発散があるため、原則として、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置を義務付ける予定である。 

    • ホワイエ 

    劇場の談話室、休憩室を表すフランス語。ホテルなどではラウンジ、ロビーと称するが、ホワイエも同意である。

    • ボンエルフ 

    歩行者の快適性を考慮しながら、歩行速度程度の自転車や低速自動車の通行を可能にした歩車融合型のコミュニティ道路。車の速度を歩行者と同じ程度まで低下させるために、通行部分の蛇行やハンプ(路上の凹凸)を設置している。オランダ語で「生活の庭」の意。 

    • 本下水 

    下水道が完備されている区域を「下水道の処理区域」という。
    下水道の処理区域では、汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、汚水をそのまま公共の下水道管(汚水管)へと放流することができる。
    このことを不動産業界では、公共の下水道管(汚水管)が完備しているという意味で、「本下水」と呼んでいる。

    ただし不動産販売のパンフレット等では「下水:公共下水道へ直接放流」のように表記する方が一般に理解しやすいと思われる。 

    ハ行
     

     

    • パーゴラ 

    イタリア語で葡萄棚という意で、蔦・藤などのつる性植物を絡ますように造ったトンネル状の棚のこと。開放的であると同時に、植物による日除けのスペースであり、庭園における景観的美しさも兼ね備えている。

    • パース 

    透視図法、すなわちある点から放射状に線を引いて投影した図のこと。物を立体的に表現し、平・立面図に比べてイメージを把握しやすい。従って、建築物の完成予想図としてよく用いられる。描く部分によって外観透視図・室内透視図がある。「パースペクティブ」とも。 

    • 媒介 

    不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のひとつ。

    「媒介」とは、宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主と買主(又は貸主と借主)との間に立って、取引成立に向けて活動するという意味である。
    「仲介」とは「媒介」と同じ意味である。 

    • 媒介契約 

    「媒介」とは、宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主と買主(又は貸主と借主)との間に立って、取引成立に向けて活動するという意味である。

    宅地建物取引業者がこうした活動を行なう際に、依頼者(売主・買主・貸主・借主)と宅地建物取引業者との間に締結される契約を「媒介契約」と呼ぶ。

    媒介契約の方法や内容については、宅地建物取引業法第34条の2によって厳しい規制が加えられている。 

    • 媒介契約書 

    宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。(

    • 媒介報酬(仲介報酬) 

    宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。

    • ハイカロリーバーナー 

    標準的なガスバーナーの2倍以上の火力をもつガスバーナーを「ハイカロリーバーナー」という。
    またハイカロリーバーナーを組み込んだ2口以上のバーナーをもつガスコンロ(ガステーブル)のことを「ハイカロリーバーナー」と呼ぶこともある。

    標準的なガスバーナーは、強火の場合で1時間当たり約2,000キロカロリーの熱量を発生させる。この熱量とは、20度の2リットルの水を約5分で100度に沸騰させるという熱量のことであるが、実際には外部に逃げる熱量が50%以上あるため、10分近くかかる。

    これに対して、ハイカロリーバーナーは1時間当たり4,000キロカロリー以上の熱量を発生させることができ、調理時間を大幅に短縮するだけでなく、中華料理のような強い火力を必要とする調理も家庭でできるようにしたものである。

    またハイカロリーバーナーでは、火力が外部に逃げることを防ぎ、かつ鍋の取っ手が加熱されることを防止するために、炎が上向きに立ち上がるようにしたタイプや炎を内向きにしたタイプなど、熱効率を大幅に高めた機種が開発されている。

    また高火力による油の飛び散りへの対策として、ガスコンロ(ガステーブル)の表面をフッ素樹脂加工や結晶ガラスとし、調理後の掃除を簡単にしたタイプも発売されている

    • 廃業等の届出 

    宅地建物取引業者において死亡・破産・解散・廃業などの事情が発生した場合に、一定の者が行なうべき届出のこと(宅地建物取引業法第11条第1項)。この届出を行なうのは、次の5つの場合である。

    1)宅地建物取引業者(個人)が死亡したとき(法第11条第1項第1号)
    宅地建物取引業者の相続人は、死亡の事実を知った日から30日以内に、免許権者(その免許を与えた知事または大臣のこと)に対して、廃業等届出書(施行規則第5条の5、施行規則様式第3号の5)を提出する義務を負う(死亡の場合、廃業等届出書の提出期間は「死亡の日から30日以内」ではなく「死亡の事実を知った日から30日以内」であることに注意。また宅地建物取引業者が死亡した時点で、免許は自動的に失効する。廃業等届出書を提出した時点で免許が失効するのではないことに注意)。

    2)宅地建物取引業者(法人)が合併により消滅した場合(法第11条第1項第2号)
    その法人を代表する役員であった者は、法人が合併により消滅した日から30日以内に、免許権者に廃業等届出書を提出する義務を負う(合併により法人が消滅した場合、法人が消滅した時点で免許は自動的に失効する。廃業等届出書を提出した時点で免許が失効するのではないことに注意。また、合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    合併による消滅には、吸収合併と新設合併がある。
    吸収合併については、例えば甲法人が解散して乙法人に吸収されるのならば、解散する甲法人の代表者が廃業等届出書を提出する義務を負う。
    新設合併については、例えばA法人(宅地建物取引業の免許あり)とB法人(宅地建物取引業の免許なし)が解散して、新会社であるC法人を新規に設立するのならば、A法人の代表者が廃業等届出書を提出する義務を負う。

    3)宅地建物取引業者(個人または法人)が破産した場合(法第11条第1項第3号)
    破産管財人は、破産した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う(破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号))。

    4)宅地建物取引業者(法人)が、合併および破産以外の理由により解散した場合(法第11条第1項第4号)
    その法人の清算人は、合併・破産以外の理由で解散した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う。
    (破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号)。さらに合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業)については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    5)宅地建物取引業者(個人または法人)が、宅地建物取引業を廃止した場合(法第11条第1項第5号)
    宅地建物取引業を廃止した場合とは、上記1)から4)に該当しない場合であって、宅地建物取引業を業として営むことをやめる場合を指す。一般的には「廃業」と呼ばれる。
    この場合には、宅地建物取引業者であった個人または宅地建物取引業者であった法人を代表する役員は、廃業した日から30日以内に、免許権者に対して、廃業等届出書を提出する義務を負う。
    (破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書を提出した時点で、免許が失効する(法第11条第2項)。また、破産、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、廃業等届出書が提出されない場合であっても、免許権者においてこれらの事実が判明したならば、免許権者は免許を必ず取消さなくてはならない(法第66条第1項第7号)。さらに合併による消滅、合併および破産以外の理由による解散、廃業については、免許取消し処分をまぬがれるための不当なものであるときは、免許の欠格事由となる。

    • 配偶者控除 

    ある個人に配偶者がいて、その配偶者が給与収入を得ている(他の収入はない)というケースを考える。
    このとき、配偶者の給与収入が103万円以下であるならば、その個人の所得について38万円の所得控除を受けることができる。これを配偶者控除という。

    • 配偶者特別控除 

    ある個人に配偶者がいて、その配偶者が給与収入得ている(他の収入はない)というケースを考える。

    このとき、その配偶者の給与収入が141万円以下であるならば、その個人の所得について、次のような所得控除(配偶者特別控除)を受けることができる。

    1)配偶者の給与収入が103万円以下のとき
    その個人の所得から控除される配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が少ないほど大きくなる。配偶者特別控除は最大で38万円である。

    2)配偶者の給与収入が103万円を超え141万円以下のとき
    その個人の所得から控除される配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が103万円に近づくほど大きくなる。配偶者特別控除は最大で38万円である。 

    • 排出水 

    水質汚濁防止法では、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設}と定義している。
    こうした特定施設を設置する工場・事業場等(「特定事業場」という)から、河川・湖沼・沿岸等の公共用水域に排出される水のことを「排出水」と呼んでいる。
    ただし特定事業場から公共下水道に放出される水は「排出水」ではない。(水質汚濁防止法第2条)

    • 排水基準 

    排出水に含まれることが許容される有害物質等の濃度に関する基準のこと。水質汚濁防止法もとづく政令(=排水基準を定める省令(昭和46年総理府令第35号))により制定された基準である。
    水質汚濁防止法では、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設と定義する。

    こうした特定施設を設置する事業者については、水質汚濁防止法では次の2つの方法により、上記の排水基準を遵守するよう監視する仕組みとなっている。
    1)特定施設を設置する際に、事業者が事前に都道府県知事に特定施設設置等の届出行なうことを義務付け、その届出において報告する事項により、排水基準を満たす構造等を備えていることを確認する。
    2)特定施設を設置する事業者に対して、排出水および特定地下浸透水の汚染状態の測定義務付け、排水基準を遵守していることを記録させる。

    • 売買契約 

    当事者の一方がある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。

    売買契約は諾成契約とされている。つまり当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引渡されたときに成立するのではない)。
    また売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。
    また売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。

    当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立した時、売り主には「財産権移転義務」が発生し、買い主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。

    • PS 

    上下水道管(さらにはガス湯沸器など)を収納したスペースのこと。住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。このパイプスペースの中に電気・ガス・水道のメーターを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

    なおこのPSやMBPSは、住戸の外部にあるときは、住戸の使用面積(専有面積、賃貸面積)には一般的に算入されない。

    • 白紙委任状 

    ある人に一定の行為を委任することを記載した書面を委任状という。
    委任状は、登記申請手続き等で必要な書面である。
    この委任状には、委任者の氏名、受任者の氏名、委任事項の詳細などを記載するが、これらの記載の一部(例えば委任事項)が空欄となっているものを白紙委任状という。白紙委任状を交付された受任者が、空欄を濫用した場合については、代理権授与表示による表見代理が成立する場合がある。

    • パティオ 

    スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる中庭。一般的には、多彩なタイル張りの床、噴水、植木などで構成された中庭。スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる。

    • 幅木 

    壁の最下部で床に接する所に水平に設けられた化粧材のこと。壁の最下部を物がぶつかる等の損傷や汚染から保護し、床の納まりをよくする。木材、石、タイル、金属板、プラスッチック等が用いられる。

    • はめ殺し窓 

    開閉できない、枠に直接ガラスなどが固定された窓。「はめ殺し」ともいう。 

    • パラペット 

    次の2つの意味がある

    1)陸屋根(水平な屋根)の周囲を取り囲むように設置された低い壁。
    2)店舗の屋上や、店舗の正面の上方に取り付ける壁。

    1)の意味のパラペットは、落下防止や雨水の侵入を防止するために設置されるものであり、2)の意味のパラペットは主に看板を取り付けるために設置されるものである。

    • パラボラアンテナ 

    衛生からさまざまな情報を受信するためのお椀型のアンテナのこと。一般的には、衛星放送受信用のアンテナ(BSアンテナ)のことを指す。
    最近のマンションでは、各住戸でそれぞれ設置する必要がないよう、あらかじめ共用のパラボラアンテナを設置し、各住戸への配線によって衛生放送が見られるようにしたものも多い。

    パラボラとは放物線のことで、アンテナの内部が放物線の用に半円を描いている所から、この名前がついた。放物線の焦点は光が集まる点としての性質をもっており、この原理を生かし、アンテナに届いた電波は、中央部に設置された受信機に集められる。

    パラボラアンテナは電波指向性が高いため、アンテナを電波の来る方向へある程度正確に向ける必要がある。 

    • バランスがま 

    浴室内に設置される風呂釜(ふろがま)のこと。浴槽の脇に設置するタイプの風呂がまである。浴槽と風呂がまが接しているため、エネルギーの損失が少なく経済的という利点がある。

    バランスがまは、浴槽にためた水を沸かす機能だけでなく、追いだき機能・沸かし直しの機能を持つ。またシャワー機能をもつ機種もある。ただし台所・洗面台への給湯機能は持たない。

    バランスがまを設置する場合には、給排気を安全に行なうために、浴室内から戸外へと通じる排気筒を浴室内に設置する必要がある。また換気を確保するために浴室に換気窓を設けるケースが多い。 

    • 梁 

    小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。 

    • バリアフリー 

    高齢者や身体障害者など、体の不自由な人々の行動を妨げる物的・心理的障害を取り除くという意味。バリアフリーデザインはその障害となる物を除去し、生活しやすいよう設計されたものである。段差を出来る限りつくらずにスロープ等を用いることも一つの手法である。 

    • バルコニー 

    建物の壁面から突き出した床の部分。ベランダとも言う。

    バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共有部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。

    またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

    • ハロゲンヒーター 

    ハロゲンランプ(石英管内にタングステンフィラメントを内蔵し、ハロゲンガスを封入したもの)を熱源とする調理用ヒーターのこと。
    ハロゲンランプが放射する光の80%以上が熱(赤外線)であることに着目し、この放射熱を調理に応用したものである。

    ハロゲンヒーターの特徴として、熱効率がガスバーナー(ガスコンロ)に比べて高いこと、火力が強いことが挙げられる。また熱源であるハロゲンランプの寿命は5,000時間から1万時間程度である。

    ただしハロゲンヒーターでは、土鍋、ガラス鍋、ホーロー鍋などは使用することができない(超耐熱ガラス鍋・耐熱ホーロー鍋は使用できる)。

    なお最近は、ハロゲンランプを使用した暖房器具も発売されており、この暖房器具もハロゲンヒーターと呼ばれている。 

    • パントリー 

    食料品や食器を入れておく小室、または配膳室のこと。厨房に隣接して配置する場合と、食事をとる部屋に近づける場合があり、配膳における一連の動作がスムーズに進むように設計すると良い。 

     
     ヒ

     

    • PC造 

    プレキャストコンクリートを使用した建築構造のこと。

    鉄骨の骨組にプレキャストコンクリートをはめこむことによって造られる建築構造である。

    この建築構造は工事期間とコストが少なくてすむため、賃貸マンションなどに多用されている。 

    • Pタイル 

    プラスチック系床材であって、タイル状に成型されているものを「プラスチックタイル」または「Pタイル」という。

    Pタイルには、その材料によって、塩化ビニル系タイル、アスファルト系タイル、ゴム系タイルなどの種類がある。

    ただし、一般的に「Pタイル」と言う場合には、塩化ビニル系タイルのうち硬質のもので、大きさが30センチ×30センチのものを指していることが多い。

    この一般的な意味でのPタイルは、硬質で耐久性・耐磨耗性に優れており、学校、オフィス、商業施設で多用されている。  

    • ヒートアイランド現象 

    都市部の高温化現象のこと。
    この現象を防止するには、日中のコンクリートの熱吸収を抑制するとともに、蒸発する水分量を増やして熱の放散を促進することが必要である。
    建築物の屋上に設けた緑地(屋上緑化)は、その両面で大きな効果を発揮する。

    • ビアジェ 

    フランスにおける高齢者の所有不動産に関する特殊な売買契約のこと。
    高齢者が住宅を買い主に売却し、その対価として、買い主から高齢者に対して高齢者が生存する期間に限り毎月一定額の金銭が支払われ、しかも高齢者はその住宅に終生住み続けることができるという契約である。

    高齢者から見れば、長生きをするほど買い主からの受取金額が増えてゆき、しかも家賃を支払うことなく住み続けることができるので、長生きが有利である。しかし買い主から見れば、高齢者が長生きをするほど不利となる。このようにビアジェは買い主にとって危険性の高い契約であるが、その反面、住宅を通常よりも低額で取得できる可能性があるというメリットがある。

    フランスではすでにローマ時代からこのビアジェという売買契約が行なわれていたという。現在ではフランスでは年間4,000件以上と言われるビアジェの成約件数があり、不動産取引の約2%を占めているとされている。

    このようにビアジェがフランスで普及している理由としては、(1)フランス民法典にビアジェが明文化されていること、(2)フランスの法制度では、不動産売買契約が官吏である公証人によって必ず確定・認証されるため、複雑な不動産売買契約が法律上安全に締結できること、などが考えられる。 

    • ビオトープ 

    野生生物の棲息できる最小空間を表すドイツ語。都市から失われる自然を回復するための対策として、自然環境を積極的に整備・育成するため、緑地帯や人工池、河川をつくったりする工夫が施されている。

    近年では特定の生物種に限定せず、多様な野生生物が棲息できる生態系としての湖沼、湿地、草地、雑木林などをビオトープと呼ぶようになっている。残った自然を保全する保全型ビオトープや壊された自然を復元する復元型ビオトープなどが全国各地で実践されている。

    • 非オンライン庁(不動産登記における~) 

    不動産登記のオンライン申請ができない登記所のこと。

    • 日影規制 

    高い建物が日照をさえぎることによる日照被害を軽減しようとするものである(建築基準法56条の2)。

    実際に日影規制を実施するには、地方自治体による条例の制定が必要だが、現在ではほとんど全ての自治体が日影規制条例を制定し、日照被害の軽減に努めている。

    日影規制の対象区域は、地方自治体が条例で指定した区域である。この区域の指定は、住居系の7つの用途地域(第1種低層住居専用地域から準住居地域まで)、近隣商業地域、準工業地域の中で行なうことが必要である。

    逆に言えば、商業地域、工業地域、工業専用地域では、日影規制の区域を設けることはできない。また、新宿高層ビル街のような特定街区では、日影規制を行なうことができない(建築基準法60条)。 

    • 日影規制(具体的な内容) 

    日影規制の対象区域にある「一定以上の高さ」の建物を対象にする。
    対象となった建物について、その建物の外側に10メートルの範囲内で建物の影が映る時間を計算し、その時間が一定時間以内におさまるように建物の高さが制限される。

    従ってこうした計算方法で計算した結果、一定時間を超える日影が発生すると判明した場合には、建物の設計を変更しなければならないとされている。
    日影規制の対象区域であっても、実際に日影規制の対象となるのは「一定以上の高さ」の建物だけである。この対象となる建物は用途地域ごとに決められており、具体的には次のとおりである。
    1)第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域
    軒の高さが7メートルを超えるもの、または地上3階建て以上であるもの
    2)第1種中高層住居専用地域および第2種中高層住居専用地域
    建物の高さが10メートルを超えるもの
    3)第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域
    建物の高さが10メートルを超えるもの
    このように2階建ての住宅であれば、通常は上記1)から3)に該当せず、日影規制とは関係がないのであるが、3階以上の一般住宅や共同住宅は日影規制が適用される場合が非常に多いと考えられるので、建築設計の段階で日影規制をクリアするよう注意することが必要である。 

    • 非課税取引 

    消費税の性格や社会政策的配慮により、消費税が課税されない取引のことを「非課税取引」という。

    • 光ファイバー 

    ガラスやプラスチックの細い繊維を芯として光をとおす通信ケーブルのこと。通信データを光の信号でやりとりするため、高速・大容量の情報通信が可能になる利点がある。

    ADSLの通信速度が2Mbps~数十Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)であるのに対して、光ファイバーでは計算上は100Mbpsの通信速度が出るとされている(ただし現時点では設備上の問題から100Mbpsは実現しないことが多い)。このため光ファイバーは、映画などの動画を配信できる次世代の情報通信技術として注目されている。

    なお、光ファイバーを各家庭へ引き込むことを「FTTH」(Fiber To The Home)と言うが、ここから転じて、家庭用の光ファイバー通信サービスのことを「FTTH」と呼ぶ場合がある。

    • 美観地区 

    美観地区は、「市街地の美観を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。
    具体的には、建築物の色彩や、屋外広告を規制する地区であると言ってよい。

    美観地区が定められると、この美観地区内では、地方自治体の条例によって、建築物の構造や設備を規制することが可能となる。

    ただし美観地区が定められていても、その美観地区内での条例はまだ制定されていないというケースが多い。

    美観地区が最もよく整備されているのは京都市で、約1,800haを美観地区に指定し、市街地景観整備条例によって建物の外観を規制している。 

    • 被災市街地復興推進地域 

    大規模な災害により被害を受けた市街地の復興を推進するために定められる地域。
    平成7年に制定された被災市街地復興特別措置法にもとづいて市町村が指定する地域である。

    被災市街地復興推進地域は、次の要件に該当する市街地の区域について、市町村の都市計画で指定される(被災市街地復興特別措置法第5条、都市計画法第10条の4、都市計画法第15条)。
    1)大規模な火災、震災等により相当数の建築物が滅失したこと
    2)公共施設の整備状況、土地利用の動向からみて不良な街区の環境が形成されるおそれがあること
    3)緊急かつ健全な復興のため、土地区画整理事業、公共施設の整備事業等を実施する必要があること

    このような要件を満たす区域について被災市街地復興推進地域が指定された場合には、地域内の土地において、建築行為等が厳しく制限され、土地の造成・建築物の建築等には知事(または市長)の許可が必要となる(被災市街地復興特別措置法第7条)。

    またこの知事(または市長)の許可が得られないために土地所有者に著しい支障が生ずる場合には、都道府県・市町村等は当該土地を時価で買い取るべきものとされている(被災市街地復興特別措置法第8条)。 

    • 非指定庁(不動産登記における~) 

    不動産登記のオンライン申請ができない登記所のこと。

    • 非線引き区域 

    市街化区域と市街化調整区域とに区分されていない都市計画区域のこと

    • ひな壇 

    桃の節句で雛人形を飾る段々状のステージが原意。宅地を開発する際、平坦に整地できない場合、自然の起伏を活かすか、段々状に土を削ったり(切土)、盛ったり(盛土)する。どちらが良いかは一概に言えないが、ひな壇造成された土地の場合、一般に盛土部分の地耐力は切土部分より弱い。またひな壇の上部の方が、湿気が少ないとされている。 

    • 非農地証明 

    各市町村に設置された農業委員会が発行する証明書のひとつである。

    • 被保佐人 

    精神上の障害があるために、保佐人を付けられた者のこと。
    保佐とは「たすける」という意味である。

    精神上の障害により物事を判断する能力が著しく不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「保佐開始」の決定をし、「保佐人」を職権で選任する(民法第11条、第876条の2)。

    こうした手続により保佐人を付けられた者のことを「被保佐人」と呼ぶ。

    この「被保佐人」の制度は、平成12年の民法改正によって創設されたもので、それ以前は「準禁治産者」という名称であった。

    被保佐人は、財産にかかわる重要な法律行為(不動産売買や不動産賃貸借など)を自分だけでは有効に行なうことができない。
    こうした重要な法律行為を行なうには保佐人の同意が必要であり、もし保佐人の同意を得ないで重要な法律行為を行なった場合には、後でその法律行為を取消すことが可能である。
    ただし重要でない法律行為や、日用品の購入などは有効に自分だけで行なうことができる(民法第12条)。

    従って、被保佐人との契約を行なうには、その保佐人の同意を必ず取得するべきである。 

    • 被補助人 

    精神上の障害があるために、補助人を付けられた者のこと。

    精神上の障害により物事を判断する能力が不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「補助開始」の決定をし、「補助人」を職権で選任する(民法第14条、第876条の7)。

    こうした手続により補助人を付けられた者のことを「被補助人」と呼ぶ。

    この「被補助人」の制度は、精神上の障害の程度が軽微な人について、法律行為を円滑に行なうことができるように、平成12年の民法改正によって創設された制度である。

    被補助人は、精神上の障害の程度が軽微であるので、重要な法律行為であっても基本的には単独で有効に行なうことができるが、家庭裁判所が必要と判断した場合には、特定の重要な法律行為について、補助人の同意が必要とされたり、補助人が法律行為を代理する場合がある(民法第16条、第876条の9)。

    どのような法律行為について「同意」や「代理」を必要とするかは、本人、配偶者、親族などの請求によって家庭裁判所が審判する(民法第16条、第876条の9)。

    従って、被補助人との契約を行なうには、その補助人と事前に協議するべきである。

    • 表見代理 

    無権代理による取引(権限のない代理人が行なった契約など)は、本人に対する関係では本来無効である。しかし取引の相手方が、無権代理人を真実の代理人だと誤信したことについて、何らかの正当な理由がある場合には、その取引は有効なものとされる。この制度を表見代理という。

    表見代理には、代理権授与表示による表見代理、代理権消滅後の表見代理、権限踰越表見代理という3種類がある。

    これら3種類の表見代理は、本人に何らかの落ち度(帰責要因)があることを基礎として、その帰責要因をもとにあたかも真実の代理人であるかのような外観が作出され、その外観を信頼して取引に入った相手方を保護するものである。

    • 標識の掲示 

    免許証番号などを記載した「標識」を、宅地建物取引業者の事務所その他の一定の場所に掲示することを「標識の掲示」という。

    (1)趣旨
    無免許営業を防止すること、責任の所在を明確にすること等の目的で、宅地建物取引業者に義務付けられたものである(宅建業法第50条第1項)。

    (2)標識に記載すべき事項
    標識に掲示すべき事項は、免許証番号、免許有効期間、商号、代表者氏名、主たる事務所の所在地など(施行規則第19条第2項)。

    • 表示規約 

    不動産の広告に関する不動産業界の約束事であり、政府(公正取引委員会)が正式に認定したものを「不動産の表示に関する公正競争規約」という。不動産業界では一般的に「表示規約」または「広告規約」と呼んでいる。

    この表示規約が最初に作られたのは昭和38年のことであり、その後、10回以上も改正されて、不動産の広告に関する最も詳細な規制として、不動産会社にひろく遵守されている。

    この表示規約の改正作業や、表示規約に違反した不動産会社への警告などを行なっているのは、全国各地に設立されている「不動産公正取引協議会」である。

    • 表示行為 

    内心的効果意思(具体的にある法律効果を意欲する意思)を外部に表示する行為のこと

    • 表示登記 

    土地・建物に関する物理的状況を表示した登記のこと。

    • 表示の登記 

    登記記録の表題部になされる登記のこと。不動産の物理的状況・外形的状況などが記載される。「表示登記」ともいう。 

    • 標準管理規約 

    分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約について一定のガイドラインを示すために、国土交通省(旧・建設省)が昭和57年に作成したマンション管理規約のモデルのこと。
    現在は名称が変更され、「マンション標準管理規約」となっている。

    • 標準媒介契約約款 

    国土交通省が定めた標準的な媒介契約の契約条項のことである。
    媒介契約に関しては、宅地建物取引業法第34条の2で具体的な規制が行なわれているが、さらに消費者保護の観点から標準的な契約条項を普及させることが必要と考えられたので、建設省(現国土交通省)は、住宅宅地審議会の答申を踏まえて、「標準媒介契約約款」を作成し、告示したものである〔昭和57年5月7日建設告示第1110号(最終改正平成9年1月17日)〕。

    宅地建物取引業者が媒介契約書を作成する場合においては、宅地建物取引業法施行規則第15条の7第4号により、「標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別」を契約書に記載しなければならない。
    従って法律上は、宅地建物取引業者が媒介契約書を作成する場合に「標準媒介契約約款」を使用しないことも可能とされている。

    ただし「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方「(国土交通省のガイドライン)では、「媒介契約制度の的確な運用を図るため、宅地建物取引業者間の大量取引における販売提携、販売受託等の特殊な事情のあるものを除き、標準媒介契約約款を使用することとする」と明言されている。

    従って国土交通省は「標準媒介契約約款」を使用するよう指導していると言うことができる。 

    • 表題登記 

    一筆の土地または一個の建物に関して、最初になされる表示登記のこと。
    新築された建物などの場合、登記記録そのものが存在していないので、登記記録そのものを新規に作成する手続が必要になる。
    この場合、新規に登記記録を作成するには手順として、まず表題部を作成する必要があり、このような登記を「表題登記」と呼んでいる。

    建物の新築の場合、表題登記は建築後1ヵ月以内に申請しなければならない。1ヵ月以内に申請しない場合は過料に処せられる(ただし1ヵ月経過後も表題登記の申請はでき、申請義務がある)。

    なお「表題登記」という用語は、従来は使用されていなかったが、不動産登記法の全面改正(平成17年3月7日施行)により新たに導入されたもの

    • 表題部所有者 

    一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録において、まだ所有権保存の登記がされていない時点で、表題部に所有者として表示されている者のこと

    • ビルトイン 

    あらかじめ壁面などに組み込んで用いられる方式、すなわち造り付けのこと。ビルトインエアコン、ビルトインクローゼットなどがよく見られる。室内における出っ張りを減らし、すっきりと美しく納めることができる。 

    • ピロティ 

    本来はフランス語で「杭(くい)」のこと。そこから派生して、建築物を柱だけで支え、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことを「ピロティ」と称するようになった。

    現在の建築用語では、1階部分の一部にあり、2階の重みを柱だけで支えた空間のことを「ピロティ」と呼んでいる。

    このピロティは駐車スペースや作業場に使用しやすいので、オフィスビルやマンションで多用されている。

    また一戸建て住宅でも、2階部分を1階部分より大きくすることで、1階にピロティを設け、駐車スペースとすることがある。 

    • ピロティの面積 

    ピロティの面積は、建築基準法では次のように扱われる。
    1)床面積の計算
    主に通行専用の用途であれば、建築基準法上の「床面積」に含まない。
    しかし自動車車庫として使用する場合には「床面積」に含めなくてはならない。
    2)建築面積(いわゆる建坪)の計算
    ピロティは建築面積に含める必要がある。

    • 品確法 

    住宅の性能の表示基準を定めるとともに、住宅新築工事の請負人と新築住宅の売主に10年間の瑕疵担保責任を義務付ける法律。平成12年4月から施行されている


     フ

    • フーチング 

    基礎の底部を幅広くした構造のこと。
    断面は「T」の字を逆さまにしたような形状となる。

    このフーチングを地盤面の下に埋め込むことにより、基礎全体を水平方向に安定させると同時に、地盤の支持力を高めている。 

    • ファサード 

    建物(主に店舗)を正面から見た場合の外観のこと

    • VOC 

    英語のVolatile Organic Compoundsの頭文字を並べたもの。常温で揮発する有機化合物(揮発性有機化合物)のことで、代表的なVOCとしては、ホルムアルデヒド、クロルピリホス、トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレンなどがある。
    これらのVOCは、建材や家具の塗料・接着剤・樹脂として、また防虫剤・防蟻剤として現在広く利用されている。

    VOCは空気中の濃度が一定以上になるとごく微量であっても臭気、目・鼻・喉への刺激、めまい、頭痛などを引き起こすものであり、化学物質過敏症の原因になるとも考えられている。高濃度になると発ガン性を持つとされる。シックハウスの症候群の主要な原因物質である。

    こうしたVOCに関して厚生労働省医薬局審査管理課化学物質安全対策室では、現時点で入手可能な毒性についての知見から、人がその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値(濃度指針値)を次のように定めて公表している。

    ホルムアルデヒド:1立方メートルあたり0.1ミリグラム(濃度に換算して0.08ppm)以下
    トルエン:1立方メートルあたり0.26ミリグラム(濃度に換算して0.07ppm)以下
    キシレン:1立方メートルあたり0.87ミリグラム(濃度に換算して0.20ppm)以下
    パラジクロロベンゼン:1立方メートルあたり0.24ミリグラム(濃度に換算して0.04ppm)以下
    エチルベンゼン:1立方メートルあたり3.8ミリグラム(濃度に換算して0.88ppm)以下
    スチレン:1立方メートルあたり0.225ミリグラム(濃度に換算して0.05ppm)以下

    こうした人体に悪影響を与えるVOCの実態を把握するため、国土交通省では平成12年度に全国約4,500戸の住宅を対象とする実態調査を行なった。その結果は次のとおりであった。
    1)ホルムアルデヒド(濃度指針値0.08ppm)の平均濃度は0.071ppm。指針を超える住宅は約27.3%あった。
    2)トルエン(濃度指針値0.07ppm)の平均濃度は0.038ppm。指針を超える住宅は約12.3%あった。
    3)キシレン(濃度指針値0.20ppm)の平均濃度は0.005ppm。指針を超える住宅は約0.13%あった。
    4)エチルベンゼン(濃度指針値0.88ppm)の平均濃度は0.008ppm。指針を超える住宅はなかった。

    このような実態調査等にもとづき、国では平成14年7月12日に建築基準法を改正・公布し、居室(住宅だけでなく職場・学校等を含む)におけるVOCの規制を開始することとなった

    • 風致地区 

    風致地区は「都市の風致を維持するために定める地区」である(都市計画法第9条)。

    風致地区は、都市の内部にありながら公園・庭園・寺院・神社などを中心として緑豊かな環境が残っているエリアについて、環境の保護のために指定されることが多い。

    風致地区では、地方公共団体の条例によって、建築物の高さ、建ぺい率などが厳しく規制され、緑豊かでゆとりのある環境が維持されている(都市計画法第58条)。 

    • 付加一体物 

    抵当権の効力は「不動産に付加してこれと一体を成したる物」に及ぶとしており、これを通常「付加一体物」と呼んでいる(民法第370条)。
    この付加一体物とは、具体的には、土地の附合物、建物の附合物、建物の従物、土地の従物である。

    • 不完全履行 

    債務不履行のひとつ。債務の履行がなされたが、債務者の故意または過失により、その履行が完全なものでないことをいう。 

    • 吹抜け 

    2つ以上の層にまたがって設けられる室やスペースのこと。階段室は言うまでもなく吹抜けだ。風や熱の吹き抜けが容易で、また遮蔽するものがないために、開放的で快適な空間を生み出す。冷暖房効果を高めるために、天井扇を付けることが望まれる。

    • 復代理 

    代理人がその代理権限の範囲内で、さらに代理人を選任することを「復代理」と言う。この場合に選任された代理人は「復代理人」と言う。(民法第104条から第107条)

    • 復代理人 

    代理人は、本人から与えられた権限内の行為の全部または一部を、他の者を選任して行なわせることができる。
    このとき、代理人から選任された他の者を「復代理人」という。

    1)復代理人の代理権の範囲
    復代理人の権限は、本来の代理人(原代理人という)から与えられた範囲に限定される。このため原代理人が与えた権限の範囲を復代理人が逸脱した場合には、復代理人の行為は無権代理となる。また原代理人の代理権が消滅すれば、復代理人の代理権も消滅するものと解されている。

    2)復代理人の代理行為の効果
    復代理人の代理行為については、その法律効果は、直接、本人に帰属することとされている。つまり復代理人は、原代理人を代理するのではなくて、本人を直接的に代理するものとされている(民法第107条第1項)。

    3)復代理人がいるときの原代理人の地位
    復代理人を選任した後においても、原代理人が本人を代理することには何ら変化がない。原代理人の代理権は従来の通り存続する。

    4)原代理人(任意代理人)による復代理人の選任と監督責任
    本人と原代理人の関係が「任意代理」である場合は、本人は原代理人を特別に信任しているのだから、原代理人が復代理人を選任することは原則的に許されない。選任できるのは「本人の許諾があるとき」と「やむをえない事情があるとき」に限られる(民法第104条)。
    こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項)。ただし「本人の許諾があるとき」は、原代理人の責任は軽減されている(民法第105条第2項)。

    5)原代理人(法定代理人)による復代理人の選任と監督責任
    本人と原代理人の関係が「法定代理」である場合は、原代理人は法律上当然に代理人となったのであり、その代理権の範囲も広範・多岐にわたる。そのため、原代理人が復代理人を選任することは自由とされている(民法第106条)。
    こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項・第106条)。なお、原代理人の責任を軽減する民法第105条第2項の規定は、法定代理人である原代理人には適用されない(民法第106条)。

    • 袋地 

    ある土地が他の土地に囲まれているために、公道に出るには他の土地を必ず通行しなければならない場合には、この囲まれている土地のことを「袋地(ふくろち)」と言う。

    • 附合物 

    不動産(または動産)に附合した動産のことを「附合物」という(民法第242条)。
    具体的には、分離できない造作は建物の附合物であり、取り外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って附合物は「構成部分」と言い換えることもできる。

    附合物は不動産の構成部分であるから、不動産を売買すれば当然に附合物を売買したことになり、また不動産に抵当権を設定すれば、当然に抵当権の効力は附合物に及ぶことになる

    • 不在者の財産管理 

    不在者とは、住所または居所を去って、容易に帰ってくる見込みがない者をいう。不在者は失踪宣告を受けた者を含み、失踪宣告を受けた者よりも広い概念である

    • 付属建物 

    建物に付属した建物のこと。主たる建物に付属した小屋・勉強部屋・作業部屋・物置・便所などであり、建物登記簿上は表題部に「付属建物」として登記される(未登記の場合も多い)。

    付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が売買されれば附属建物も同時に売買されることになる(ただし当事者で異なる合意をすることは可能)。

    また、付属建物は、通常は建物の従物であると考えられるので、建物が登記されれば、附属建物が未登記であっても、登記の対抗力は附属建物に及ぶとされるし、建物に抵当権を設定した場合には、付属建物にも抵当権の効力が及ぶとされる。

    • 負担水準 

    その年度の、土地の固定資産税課税標準額決定する際に必要となる数値である。具体的には次の式で求めた数値のことである。

    「 前年度の土地の固定資産税課税標準額 ÷ (今年度の土地の固定資産税評価額×課税標準の特例率)×100%=負担水準 」

    例えば、ある住宅用地(地積100平方メートル)の12年度・13年度・14年度における固定資産税評価額がすべて600万円であるとする。
    またこの住宅用地の13年度における固定資産税課税標準額が70万円であるとする。
    なおこの住宅用地は「小規模住宅用地」であるので、課税標準の特例率は6分の1である。

    上記の例では、14年度におけるこの土地の負担水準は、次のように算出される。
    「 負担水準=70万円÷(600万円×1/6)×100% =70% 」

    したがって負担水準とは、その土地の課税標準額が、固定資産税評価額の比較から見てどの程度に達しているかを図る指標であると言うことができる。 

    • 負担付贈与 

    受贈者が一定の給付をなすべきことを特約した贈与のこと(民法第553条)。

    贈与は無償契約であるが、負担付贈与は負担(受贈者がなすべき給付のこと)の範囲内では有償契約に近いということができる。
    そのため負担付贈与では、贈与者は、その負担の限度において、売り主の担保責任と同じ責任を負わなければならない(民法第551条)。

    • 復旧(区分所有法における~) 

    区分所有物が、地震・火災・爆発などにより損害をうけた場合に、その損害を受けた部分を元の建物の状態に戻すことをいう。

    専有部分の損害について、区分所有法および民法によれば、各区分所有者が専有部分を単独で所有しているので、原則的には区分所有者が単独で(集会の決議等を経ないで)専有部分の復旧を行なうことができるのであるが、実際には管理規約の定めにより、専有部分を復旧するには理事長の承認等の手続を必要としているケースがほとんどである。なお専有部分の復旧工事にかかる費用は、その専有部分の区分所有者の自己負担となる。

    次に、共有部分の損害については、「小規模滅失」と「大規模滅失」により取り扱いが異なる。
    1)小規模滅失の場合
    損害を受けて効用を失った建物の部分(専有部分と共用部分の両方)の価格が、建物全体の価格の2分の1以下に相当する場合を「小規模滅失」という。
    この小規模滅失の場合には、区分所有法の規定によれば、それぞれの区分所有者が単独で(集会の決議等を経ないで)、損害を受けた共用部分を復旧することができる(区分所有法第61条第1項)。しかし実際には、管理組合の集会の普通決議を経ることがほとんどである(区分所有法第61条第3項・第4項)。
    共用部分の復旧工事にかかる費用は、共用部分の持分割合に応じて区分所有者全員が費用を分担する(区分所有法第61条第2項)。

    2)大規模滅失の場合
    損害を受けて効用を失った建物の部分(専有部分と共用部分の両方)の価格が、建物全体の価格の2分の1を超える場合を「大規模滅失」という。
    この場合には、復旧を行なうためには、区分所有者の集会の特別決議(区分所有者数の4分の3以上および議決権の各4分の3以上の賛成)により可決した場合にのみ、共用部分の復旧を行なうことができる(区分所有法第61条第5項)。
    このように大規模滅失については、復旧にかかる費用が巨額であること、建物自体の建替えも検討する必要があること等により、特別多数の賛成が要件とされている。

    なお、大規模滅失における復旧決議に賛成しなかった区分所有者は、復旧決議に賛成した区分所有者に対して、自己の所有する建物および敷地に関する権利を、時価で買い取るように請求することができる(区分所有法第61条第5項・第8項)。
    これは復旧に参加する意思のない区分所有者がすみやかに区分所有建物の権利関係から離脱できるように配慮した規定である。

    なお、上記の「小規模滅失」および「大規模滅失」のどちらについても、集会における区分所有者数の5分の4以上及び議決権の5分の4以上の賛成により、区分所有建物の「建替え決議」を可決して、建物全部を建て替えることも可能である(区分所有法第62条)。 

    • 普通決議 

    分譲マンションのような区分所有建物において、管理組合の集会で議案を議決する際に、通常の議案について過半数の賛成により可決することを「普通決議」という。
    この反対に、特に重要な議案について4分の3以上の賛成などの特別多数の賛成により可決することは「特別決議」と呼ばれる。

    区分所有法では、「集会での議案の議決は、原則として区分所有者数の過半数及び議決権の過半数の賛成で可決する」という旨を定めている(区分所有法第39条第1項)。
    従って、通常の議案については、区分所有者数の過半数と議決権の過半数の賛成があれば可決できることになり、こうした決議方法を「普通決議」と呼んでいるのである。

    ただし実際には、管理組合の集会において、区分所有者の出席が少なく(かつ書面による権利行使や代理人の選任も行なわれず)、上記のような過半数の決議要件を満たすことが困難なケースもある。こうした場合に備えて、管理組合が管理規約において、普通決議の要件を「過半数」よりもあらかじめ緩和しておくことも可能とされている(区分所有法第39条第1項)。

    • 普通借地権 

    借地借家に関する法制度は、かつては借地法・借家法の二本立てであったが、平成4年8月1日に借地借家法が施行されたことにより、一本化された。

    この新借地借家法(平成4年8月1日施行)にもとづく借地権であって、定期借地権ではない借地権のことを「普通借地権」と呼ぶ。

    これに対して、旧借地法にもとづく通常の借地権のことを「旧法上の借地権」と呼ぶことがある。

    普通借地権と旧法上の借地権の間には、次のような違いがある。

    1)旧法上の借地権は、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には、非堅固な建物(木造を指す)については存続期間を30年とし、堅固な建物については存続期間を60年としていた。
    しかし普通借地権では建物の堅固・非堅固による区別がなく、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には存続期間を30年とした。
    2)旧法上の借地権は、建物が老朽化し、朽廃した場合には、借地権が自動的に消滅することとされていた(旧借地法第2条、第5条)。しかし普通借地権にはこうした朽廃による消滅の規定がない。

    このようにいくつかの相違点があり、しかも現在でも、旧法上の借地権による借地と普通借地権による借地が並存しているため、不動産広告等では両者の違いを明記することが多い。 

    • 物上保証人 

    ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する手段のひとつとして、「第三者(C)の財産に対してAが抵当権をつける」ことがある。
    これは第三者Cが、Cの財産をBのために差し出すということであり、このような方法による債権の担保を「物上保証」という。またこのときのCを「物上保証人」という。

    • 不動産 

    不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
    定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。

    • 不動産鑑定 

    不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)に基づき、不動産鑑定士または不動産鑑定士補が不動産の経済価値を判定することを言う。

    不動産の経済価値を判定する方法としては、金融機関による担保評価や、不動産会社による簡易査定などがあるが、不動産鑑定は公式かつ最も信頼性の高い方法であると言える。

    地価公示における標準地の評価や、都道府県地価調査おける基準地の評価は、不動産鑑定によって行なわれる。

    また民事裁判において、相続された不動産の評価や、金融機関が担保とする不動産の評価が問題になるケースでは、不動産鑑定士または不動産鑑定士補に依頼し、不動産鑑定を行なうのが一般的である。

    • 不動産鑑定士 

    国土交通省が毎年実施する不動産鑑定士試験のすべてに合格し、国土交通大臣への登録を受けた者を不動産鑑定士と言う。不動産鑑定士の登録を受けるには、不動産鑑定士試験の3次試験に合格し、2年以上の実務経験があることが必要である。

    不動産鑑定士は職務上高度な倫理が求められるので、法律(不動産の鑑定評価に関する法律)の規定により、故意に不当な鑑定評価をした場合には、登録抹消などの厳しい懲戒処分が行なわれる。

    また不当な鑑定評価をした疑いが生じた場合には、誰でも、知事または国土交通大臣に対して調査等を行なうように要求することができる(不動産の鑑定評価に関する法律第42条)。 

    • 不動産鑑定士補 

    国土交通省が毎年実施する不動産鑑定士試験の一部に合格し、国土交通大臣への登録を受けた者を不動産鑑定士補と言う。不動産鑑定士補の登録を受けるには、不動産鑑定士試験の2次試験に合格し、2年以上の実務経験があることが必要である。

    不動産鑑定士補は職務上高度な倫理が求められるので、法律(不動産の鑑定評価に関する法律)の規定により、故意に不当な鑑定評価をした場合には、登録抹消などの厳しい懲戒処分が行なわれる。

    また不当な鑑定評価をした疑いが生じた場合には、誰でも、知事または国土交通大臣に対して調査等を行なうように要求することができる(不動産の鑑定評価に関する法律第42条)。 

    • 不動産鑑定事務所 

    不動産鑑定を専門とする事務所のこと。法律(不動産の鑑定評価に関する法律)上の名称は「不動産鑑定業者」である。

    不動産鑑定事務所は、少なくとも1名以上の不動産鑑定士を雇用しなければならない。ただし不動産鑑定事務所の代表者は不動産鑑定士でなくともよい。
    不動産鑑定事務所は知事または国土交通大臣への登録を受けなければならず、毎年1回、事業の実績を知事または国土交通大臣へ報告する義務がある。

    法律(不動産の鑑定評価に関する法律第31条)の規定により、この事業実績の報告書は、都道府県庁または国土交通省で一般人が閲覧することができる。 

    • 不動産質 

    不動産に質権を設定することを不動産質という。不動産質権を取得した債権者(=不動産質権者という)は、不動産を使用収益して利益をあげることができるが、その反面、債権の利息を債務者に請求することができないという特徴がある。ただし当事者がこれと異なる特約をした場合には特約が優先する(民法第356条から第359条)。

    また不動産質権の存続期間は10年以内とされており、存続期間終了時には10年以内の期間で更新することができる(民法第360条)。

    • 不動産収入 

    不動産収入とは、家賃収入、管理費収入、共益費収入、礼金収入、駐車場使用料収入などのことである。

    • 不動産取得税 

    不動産を有償または無償で取得した場合や改築等により不動産の価値を高めた場合に、その取得者等に課税される地方税のことである。
    不動産の所在地の都道府県が課税の主体となるので、実際の徴収事務は都道府県が行なうこととされている。

    不動産取得税の税率は原則的に「不動産の固定資産税評価額の4%」とされている。

    ただし「住宅の建物部分」に係る不動産取得税については「建物部分の固定資産税評価額の3%」とされている(地方税法附則第11条の2)。
    ちなみにここで言う「住宅」には別荘を含まない。ただし週末を過ごすため郊外に購入した2つめの住宅や、勤務地の近くに購入した2つめの住宅といったいわゆる「セカンドハウス」はここで言う「住宅」に含まれる。

    なお、一定の要件を満たす「住宅の建物部分」や一定の要件を満たす「住宅用土地」については、不動産取得税の税額そのものの大幅な軽減措置が設けられている。

    不動産取得税は原則的には、不動産を取得した者に対して、不動産の取得の日において課税される(地方税法第73条の2第1項)。
    ただし、新築によって建物を取得した場合には「最初に使用された日」または「譲渡された日」が「取得の日」とみなされて、その日における所有者が納税義務を負うケースがある(地方税法第73条の2第2項)。具体的には次のとおりである。

    1)「最初に使用された日」が「取得の日」となるケース
    賃貸業を行なう個人が、建築業者に賃貸建物を新築させた場合には、新築の日ではなく、最初に借家人が使用した日が「取得の日」となる。
    また一般の個人が建築業者に自己の居住用の建物を新築させた場合には、新築の日ではなく、最初にその個人が入居した日が「取得の日」となる。

    2)「譲渡された日」が「取得の日」となるケース
    建売分譲業を行なう会社が、建築業者に建売住宅を新築させた場合には、新築の日ではなく、建売住宅が販売された日に課税される。このとき納税義務者は建売住宅の購入者となる。

    なお、上記1)、2)の場合において、新築の日から6ヵ月を経過しても、最初の使用や譲渡が発生しない場合には、その6ヵ月を経過した日が「取得の日」とみなされる。

    • 不動産所得 

    不動産の貸付けによる不動産収入がある場合において、次の計算式で求めた金額のことを「不動産所得」と呼ぶ。

    • 不動産登記制度 

    不動産に関する所有権等の権利の取得・消滅を、第三者に対して公示するために、登記記録を作成し、登記記録を登記所に備え付けて一般に公開する制度のこと。

    この制度により不動産の物的状況・権利関係が一般に公示され、不動産の取引を安全に行なうことが可能となっている。 

    • 不動産登記簿 

    不動産の物的状況や権利関係を公示するために、登記所に備え付けられた書類のこと。
    不動産登記簿には、建物登記簿と土地建物登記簿の2種類があり、どちらもその不動産を管轄する登記所に保管されている。

    不動産登記簿は、1個の不動産ごとに1組の登記用紙を使用し、多数の不動産の登記用紙をまとめて1冊のバインダーに綴じ込んだものである。
    1組の登記用紙は「表題部」「甲区」「乙区」という3つの部分から構成されている。
    「表題部」は不動産の物的状況を記載した部分である。「甲区」にはその不動産の所有権に関する事項、「乙区」にはその不動産の所有権以外の権利(賃借権・抵当権等)に関する事項が記載されている。

    不動産登記簿は誰でも自由に閲覧することができ、また誰でも登記簿の写しを自由に入手することができる。 

    • 不動産投資信託 

    不動産を運用対象とする投資信託のこと。アメリカでは「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとって「REIT」(リート)と呼ばれている。

    不動産投資信託(リート)は、もともと1960年にアメリカで生まれた金融商品である。不動産投資信託(リート)の基本的な仕組みは、多数の投資家から資金を集め、不動産投資信託を運営する「投資法人」がその資金を不動産(オフィスビルなど)に投資し、不動産から生ずる賃料収入などを投資家へ配分するというものである。

    この不動産投資信託(リート)の最大の特徴は、投資法人が獲得した利益について、その利益のほとんどを投資家へ還元するならば、投資法人にかかる法人税は免除されるという点である。つまり投資法人は不動産と投資家との間を橋渡しする単なる器(うつわ)にすぎないという考え方により、投資法人自体は法人税非課税とされているのである。

    1960年にアメリカで誕生したリートの市場は1990年代に入って急拡大し、アメリカでは200以上のリートが株式市場に上場されて、有力な金融商品となっている。

    これに対して、かつて日本国内では法律上の問題から不動産投資信託(リート)を設立することができなかったが、平成12年に従来の「証券投資信託法」が改正され、「投資信託及び投資法人に関する法律」(改正投信法)となったことにより、日本でも不動産投資信託(リート)が解禁された。

    日本国内での投資信託の対象となる資産は、従来は有価証券(株式、社債など)に限定されていたが、この平成12年の法改正により、投資信託の対象資産に、不動産が加えられた。これにより日本でも、不動産を対象とする投資信託が初めて可能になったのである。この法改正によって登場した不動産を運用対象とする投資信託は「不動産投資信託」「日本版リート」「Jリート」等と呼ばれている。

    このような日本の不動産投資信託には、法的な仕組みとして、会社型投資信託と契約型投資信託の2種類があるが、現在のところ会社型投資信託が大半を占めている。また日本の不動産投資信託は、証券取引所に上場することが可能とされており、平成13年(2001年)9月10日の初上場以来、既に多数の不動産投資信託が東京証券取引所および大阪証券取引所に上場され、通常の上場株式と同様に毎日売買されている。

    日本の不動産投資信託(会社型)では、投資主体である会社は「投資法人」と呼ばれ、その会社に出資する投資家は「投資主」と呼ばれる。また実際に不動産の取得・運用・売却を指揮する不動産投資のプロフェッショナルは「投資信託委託業者」と呼ばれている(投資信託委託業者は「資産運用会社」とも呼ばれる)。

    最後に、日本の不動産投資信託に投資する際のポイントをいくつか挙げたい。
    第1に、投資口(投資家が投資法人に出資する単位。普通の会社における株式に相当する)が20から100万円程度に設定されており、比較的購入しやすいものとなっている。

    第2に、投資法人から投資家へ還元される分配金(通常の会社では配当金に相当する)は投資口価格(通常の会社では株価に相当する)に対して、3~4%という高水準にある。このため、預貯金や国債と比較して高い利回りを期待することができる。ただし投資口価格の下落による損失の危険もあることに留意したい。

    第3に、投資法人の投資先はオフィスビル・商業ビル・賃貸マンションなど多岐にわたるが、各投資法人ごとに特色があるので、投資口を購入する際に各投資法人の運用方針を、「資産運用報告書」などで理解しておくのが望ましい(資産運用報告書は各投資法人のホームページで公開されている)。

    第4に、投資法人は、資金を投入した不動産に関する情報の開示(ディスクロージャー)を法律により義務付けられている。具体的には、投資信託法(および政令)により「資産運用報告書」を開示しなければならない。この運用報告書には、投資対象であるひとつひとつの物件の稼働率・賃料収入が明記されている。ただし物件に入居しているテナントの名称までは開示されない(ごく一部の大口テナントの名称は有価証券報告書に記載される)。投資口を購入する際には、こうした物件の稼働率をチェックしておきたい。

    第5に、投資法人の売上は、賃料収入と不動産の売却益から構成される。その反面、保有する不動産の時価の上昇・下落は売上高には算入されない。そこで不動産の購入価格(簿価)と不動産の時価とのズレに関する情報を投資家に開示する必要が生じる。この点、上場された不動産投資信託については「有価証券報告書」において、不動産鑑定士の鑑定による会計期末の各物件の時価を表示することが投資法人に義務付けられているので、投資口の購入の際の参考とすることができる。 

    • 不動産特定番号(不動産登記における~) 

    平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法により導入された、すべての土地、すべての建物に付与される番号のこと。

    • 不動産の時価評価 

    主に上場企業が保有する不動産を「時価」で評価し、上場企業の財務内容を投資家に対して適正に開示することをいう。

    従来わが国では、上場企業の財務諸表を作成する場合には、不動産は取得価額で評価することが原則とされており、不動産の価格が上昇あるいは下落したとしても、その評価益や評価損を当期利益に含めて計上する必要は原則としてなかった。

    そのため業歴の長い企業では多額の土地の含み益を内部に抱え込んでいることが多く、投資家からはその含み益が判断しにくいという問題があった。

    また近年のように不動産価格が大幅に下落する局面では、販売用不動産や固定資産に多額の含み損が発生しても、その評価損が外部に開示されないため、投資家にとってはやはり有用な情報が得られないという問題があった。

    • 不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約) 

    不動産の広告に関する不動産業界の約束事であり、政府(公正取引委員会)が正式に認定したものを「不動産の表示に関する公正競争規約」という。不動産業界では一般的に「表示規約」または「広告規約」と呼んでいる。

    この表示規約が最初に作られたのは昭和38年のことであり、その後、10回以上も改正されて、不動産の広告に関する最も詳細な規制として、不動産会社にひろく遵守されている。

    この表示規約の改正作業や、表示規約に違反した不動産会社への警告などを行なっているのは、全国各地に設立されている「不動産公正取引協議会」である。

    • 不動産保存の先取特権 

    「不動産保存の先取特権」は民法第326条に定められた権利である。
    不動産に関する権利の保存費用を負担した人がいる場合に、その人がその旨を登記すれば、先取特権が発生し、不動産を競売して保存費用を取り戻せるという権利である。

    実際には、建物新築を請け負う建設会社が、棟上げを終えると同時に、この「不動産保存の先取特権」を登記し、棟上時から完成時までの間の建築費を「不動産保存費」として確保することが多い。

    この「不動産保存の先取特権」を登記すると、それ以前に登記された抵当権よりも優先するとされている(民法第339条)。

    そのため、建設会社が金融機関に対抗する有力な法的手段として多用されている。 

    • 不同沈下 

    建物荷重や外力の作用によって、場所によりむらがある沈み方で地盤下に沈下する現象。傾斜や地盤の状況、基礎の形状等が原因となり、地震時に軟化現象等を引き起こすことによって起きる。建築物の構造に障害を引き起こす可能性のある場合は、地盤改良、基礎形状の見直し等有効な対策を講じる必要がある。 

    • プラスター 

    鉱物性の粉末と水その他の材料を練り合わせ液体状の材料で、時間の経過とともに硬化するもの。左官材料などに用いられる。
    英語では「plaster」と表記する。

    • プラスターボード 

    石膏を心材とし、両面をボード用原紙で被覆した板のこと。
    施工が簡単で、温度・湿度による変化が非常に少ないことから、壁材、天井材(あるいは壁・天井の下地材)として多用されている。

    • プレイロット 

    おおまかには、都市における幼児対象の幼児公園のこと。砂場やブランコ、滑り台などの静的な遊具を設けて、幼児のための遊び場とする。特に、団地やマンション等の敷地内における、乳児用を対象とした簡単な遊び場のことをいう。 

    • プレキャストコンクリート 

    英語表記は「Precast Concrete」。
    工場であらかじめ製作された鉄筋コンクリートパネルのことである。
    現場で鉄筋コンクリートの壁等を製作するには時間と費用がかかるが、プレキャストコンクリートを使用することによって建築に要する時間とコストを大幅に削減することが可能となった

    • フレックスウォール 

    建築物の内部空間を区画するために設けられる開閉可能な間仕切りのこと。可動間仕切りとも呼ばれる。

    フレックスウォールは、ひとつの部屋を必要に応じて2つに仕切ることができる。
    フレックスウォールには、アコーディオン式(折り戸式)のものや、引き戸式のものなどさまざまなな種類がある。

    また小窓のついた家具調のものや、床から天井まで隙間無く覆う壁のようなものなど、形状もさまざまである。 

    • プレハブ住宅 

    現場での施工の前に、あらかじめ工場で部材の加工、組立を行ない、それを現場で組み立てる住宅。生産性の向上、質の均一性、精度の向上を目的とし、現場作業を軽減させることから工期も短縮できる。また、工場生産により価格が抑えられることなどの特徴がある。 

    • フローリング 

    木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。

    フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。

    近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。

    フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。 

    • 風呂がま 

    浴槽にためた水をガスで瞬間的に加熱し、風呂を沸かす機器のこと。「ガス風呂がま」とも言う。
    風呂がまは、ガス給湯器の一種ではあるが、台所・洗面台への給湯機能は持たず、風呂の湯沸し機能・追いだき機能・沸かし直し機能だけを持つ。またシャワー機能を備えている機種とそうでない機種がある。

    • プロムナード 

    遊歩道、散歩道のこと。タイル舗装したり、洒落たストリートファニチャーを設置したり、植裁を施したりして、商店街の活性化を図り、またビルの間道をやすらぎ空間として利用する事例が増えてきている。

    • 文化財保護法 

    文化財を保存・活用することを目的とし、従来の「国宝保存法」「史跡名勝天然記念物保存法」などを統合して昭和25年に制定された法律。

    • 分割登記 

    一個の建物を数個の建物に分ける登記のこと。
    建物に付属建物(離れなど)がある場合、分割登記により別々の建物として登記記録を作ることができる。 

    • 文教地区 

    特別用途地区のひとつ。
    教育施設の周囲や通学路において、教育上好ましくない業種(例えばパチンコ店や風俗店など)の進出を規制するという地区である。

    市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。

    従って文教地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。 

    • 分電盤 

    配電盤より配電された幹線を、分岐する箇所に設置する装置。分岐配線するという役目だけではなく、保守点検を行ないやすくするという利点も兼ね備えている。 

    • 分配金 

    不動産投資信託の投資法人おいて、利益の分配として投資家に対して支払われる金銭のこと。通常の株式会社でいえば「配当金」に類似する。

    分配金は、投資法人の会計期間の終了後に支払われる。不動産投資信託の投資法人の会計期間は通常6ヵ月に設定されているので、不動産投資信託の購入者(すなわち投資主)は、通常、年2回「分配金」を受け取ることができる。

    分配金の原資となるのは原則として、投資法人の「当期純利益」である。当期純利益とは、その会計期間中の所得(税引前当期利益)から、法人税等を差し引いた後に残る、最終的な利益を指している。

    また分配金の原資に関しては、出資総額(通常の会社でいえば資本金・資本準備金に相当)を原資にあてることも法律上は可能である。これは「出資の払い戻し」と呼ばれる。ただし現在のところ、上場されている不動産投資信託では出資の払い戻しは行なわれていない。

    ところで投資法人には、投資法人の課税の特例(租税特別措置法第67条の15)により、法人税が事実上ほぼ免除されるという特長がある。
    すなわち投資法人では、税引前当期利益(税法上の所得)の90%超に相当する額を、投資主へ分配金として支払うならば、その分配金に相当する額を法人税法上の「経費」として計上することができる。

    具体的には、例えば、ある投資法人の1会計期間(6ヵ月)の税引前当期利益(税法上の所得)が100億円、分配金が99億円、法人税等の税率が40%であったとしよう。
    この場合、分配金を損金(経費)扱いできるので、投資法人が支払うべき法人税等は(100億円-99億円)×40%=4,000万円となる。その結果、当期純利益は100億円から4,000万円を差し引いた残額、すなわち99億6,000万円となる。

    このような「投資法人の課税の特例」により法人税等が事実上ほぼ免除されるので、投資法人では「税引前当期利益」、「分配金」、「当期純利益」がほぼ等しいという現象が起きる。上記の設例でいえば、税引前当期利益は100億円、分配金は99億円、当期純利益は99億6,000万円である。

    実際に、上場されている不動産投資信託では、税引前当期利益(税法上の所得)の100%近くを分配金にあてていることが多い。

    なお、分配金の金額は、会計期間終了後2ヵ月以内に投資法人の役員会で正式に決定される。
    上場された不動産投資信託の過去の実績を見ると、投資口価格いわゆる株価に相当)に対して3%~5%に相当する金額が、(投資口1口当たりの)分配金の1年間の合計として支払われている。 

    • 分筆 

    土地登記簿上で一筆の土地を、数筆の土地へと分割すること。

    • 分筆登記 

    一筆の土地を分割して数個の土地にするという登記のこと。

     

     

    • ペアガラス 

    複層ガラスともいう。遮音性・断熱性を高めるため、ガラスを二重にしたサッシのこと。結露を防ぐ性能をもつタイプもある。 

    • ベイウィンドウ 

    出窓(張出し窓)のこと。もともとはサンフランシスコで湾の景色を見るために設けられたベイビューウインドウのことであったが、現在は出窓の総称として使われる。
    長方形、多角形、弓形等がある。 

    • 閉鎖登記簿 

    一筆の土地または一個の建物の登記記録が閉鎖された場合に、その閉鎖された登記記録が保存される帳簿(または磁気ディスク)のこと。
    一筆の土地または一個の建物に登記記録が閉鎖されるのは、土地が合筆される場合、建物が滅失した場合などがある。

    また、登記所がコンピュータ化し、従来の紙の登記簿が磁気ディスクの登記簿へ置き換えられるのに伴い、従来の紙の登記簿そのものが閉鎖される。これも「閉鎖登記簿」という。

    こうした閉鎖登記簿は、土地登記簿で50年間、建物登記簿で30年間保存されている。希望すれば、閉鎖登記簿の閲覧や、閉鎖登記簿の謄本(閉鎖謄本)の交付を受けることもできる。 

    • 閉鎖謄本(不動産登記における~) 

    閉鎖登記簿の写し(謄本)のこと。
    現在、登記所の大半はコンピュータ化され、従来の紙の登記簿は、現在では磁気ディスクの登記簿へ置き換えられている。
    しかし従来の紙の登記簿は、従来どおり登記所に閉鎖登記簿として保管されており、希望すれば閲覧したり、写し(謄本)の交付を受けたりすることができる。
    閉鎖謄本の交付を受けるには、登記事項証明書・登記簿謄本抄本交付申請書の中に、「閉鎖登記簿」というチェック欄があるので、その欄をチェックし、必要事項を記入して提出する。 

    • 壁心 

    建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のこと。「壁芯」と書くこともある。

    この「壁心」の考え方で計算すると、壁の厚みの分が床面積に加算されるので、実際に使用可能な部分の床面積よりもやや大きな床面積となる。

    建築基準法では、建物の床面積とは「壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積」であると規定しているので、建築基準法は壁心の考え方を採用していると言うことができる(建築基準法施行令2条1項3号)。

    なおこの「壁心」と異なる床面積の測定方法として「内法(うちのり)」がある。 

    • べた基礎 

    基礎の底部がすきまなく連続し、基礎の底部が一枚の板状になっている基礎のこと。

    • ベランダ 

    建物の壁面から突き出した床の部分。バルコニーとも言う。
    バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共有部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。 

    • 変更登記 

    不動産登記において、登記がなされた後に、登記と実体とにずれが生じた場合に、訂正するための登記のこと。登記名義人の住所変更の登記、登記名義人の氏名変更の登記などがある。 

    • 変更の登録 

    宅地建物取引主任者の登録を受けた者は、宅地建物取引主任者資格登録簿に登載された事項に変更があったときは、変更登録申請書を遅滞なく提出しなければならない。これを変更の登録という。

    • 変更の届出 

    宅地建物取引業者に関する一定の事項を登載した名簿(宅地建物取引業者名簿)の登載事項について変更が生じた場合に、宅地建物取引業者が行なうべき届出のこと(宅地建物取引業法第9条)。

    • ペントハウス 

    次の2つの意味がある。
    1)建物の最上階に設けられた非常に高級な部屋
    2)建物の屋上に造られた階段室・昇降機塔などのこと
    わが国では主に2)の意味で用いられる。

    なお、わが国の建築基準法では、建築面積の8分の1までの広さのペントハウス(2の意味)は、建築物の高さ及び階数に原則的に算入しないという特例がある(建築基準法施行令第2条)。 

     


     ホ

    • ポーチ 

    建物の入り口部分で、建物の屋根とは別の庇(ひさし)を持ち、建物の外壁から突き出している部分を「ポーチ」と言う。(建築用語では庇型ポーチと言う)
    ただし、建物の外壁に大きなくぼんだ空間を造り、そのくぼみの内側に玄関ドアを設けた場合もその空間を「ポーチ」と言うことがある。(建築用語では寄り付き型ポーチと言う)

    • ポーチの面積 

    一戸建て住宅の場合、ポーチの面積は、建築基準法では次のように扱われる。

    1)床面積の計算
    庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、主に通行専用の用途である限りは、建築基準法上の「床面積」に含まないこととされている。
    しかしポーチが通行専用ではなく、例えば車庫や作業場として使用される場合には、建築基準法上の「床面積」に含める必要がある。

    2)建築面積(いわゆる建坪)の計算
    庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、建築面積に含める必要がある。

    ただし庇型ポーチで、庇を支える柱がない場合には、庇が外壁から突き出した長さが1メートル以下であれば建築面積から除外される。

    • ホーム・エクイティー・コンバージョン・モーゲージ 

    米国の住宅都市開発省(HUD)が1989年に開発したリバースモーゲージ商品のこと。住宅資産転換融資と訳される。また頭文字をとってHECMと略称される。
    HECMでは、融資主体は各民間金融機関であり、連邦政府は高齢者の返済を保証するなどの形で融資契約に関与している。
    民間金融機関にとっては、リバースモーゲージを高齢者に対して行なう際には、一括返済の最終的な期限が高齢者の死亡時とされるので、高齢者が長生きをすれば、その長い年月において担保不動産の価格が下落し、一部返済不能に陥る危険性が高くなる。
    HECMではこのような民間金融機関の抱える不動産値下がりによる損失の可能性をなくすために、国が高齢者に代わって返済不能部分の返済を肩代わりするという保険の仕組みが設けられている。この保険は、FHA(連邦住宅庁)保険と呼ばれている。
    このFHA保険などによってHECMはもっとも安全なリバースモーゲージ商品となり、米国のリバースモーゲージの利用者全体の約3分の2がこのHECMの利用者となっている。 

    • ホールダウン金物 

    布基礎(ぬのきそ)にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物で、アンカーボルトよりも長い。
    ホールダウン金物は、1階の床組の水平材(これを土台という)にあけておいた穴にとおして、柱の側面にボルトで締めて緊結する。つまりホールダウン金物は、柱と布基礎を緊結するものである。

    特に3階建て住宅などでは水平方向の力がかかるときに柱が土台から浮き上がることがあるが、ホールダウン金物はこの浮き上がりを防止する効果がある。

    • ボウウィンドウ 

    ベイウインドウの形状の一つで、弓形のものをボウウインドウという。bowとは弓(弓形)のこと

    • 防火構造 

    建物の外壁や軒裏について、建物の周囲で火災が発生した場合に、外壁や軒裏が延焼を抑制するために一定の防火性能を持つような構造のことである(建築基準法2条8号)。
    このため、防火構造は一般に「外壁・軒裏防火構造」と呼ばれることも多い。

    • 防火地域 

    防火地域は、都市計画で指定される地域であり、火災を防止するため特に厳しい建築制限が行なわれる地域である(建築基準法61条)。

    • 防災街区整備地区計画 

    都市計画法第12条の4に規定する4種類の「地区計画等」のひとつ。密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に従い、都市計画によって定められる。

    防災街区整備地区計画は、火事・地震が発生した場合に延焼防止・避難確保のために支障を来している地区について、公共施設などの防災機能を整備しようとする計画である。

    防災街区整備地区計画を定めるための条件は、特定防災機能(火事または地震が発生した場合に延焼防止・避難確保のために必要とされる機能)を確保するだけの公共施設がないこと、特定防災機能に支障を来していること、用途地域が定められていること、である(密集市街地防災街区整備促進法第32条)。

    • 報酬額の制限 

    宅地建物取引業者による媒介または代理によって、宅地建物の売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者から所定の報酬を受け取ることができる。

    この報酬の額は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者と宅地建物取引業者の間で約定されるものである。
    またこの報酬の額の上限は、宅地建物取引業法により国土交通大臣が告示で定めるものとされており(法第46条第1項)、宅地建物取引業者はその告示の規定を超えて、報酬を受けてはならないという制限がある(法第46条第2項)。

    このような宅地建物取引業法の規定を受けて、昭和45年に建設省告示「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額を定める件」(いわゆる報酬告示)が告示されている(最終改正平成16年2月18日)。報酬額の制限の概要は次のとおり。

    1)報酬が発生する場合
    宅地建物取引業者の媒介または代理により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は依頼者に報酬を請求することができる(法第46条第1項)。
    しかし、宅地建物取引業者自らが売り主または貸し主として売買・交換・貸借が成立した場合には、その売り主または貸し主である宅地建物取引業者は取引当事者の立場にあるので、買い主または借り主に報酬を請求することはできない。
    またこの報酬は成功報酬と解釈されており、原則として売買・交換・貸借が媒介または代理により成立した場合にのみ報酬請求権が発生するとされている(標準媒介契約約款の規定等による)。

    2)売買の媒介における報酬額の上限
    売買の媒介の場合に、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることができる報酬額の上限は、報酬に係る消費税相当額を含めた総額で、次のとおりである(報酬告示第二)。

    ア:売買に係る代金の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)のうち200万円以下の部分について…5.25%
    イ:200万円を超え400万円以下の部分について…4.2%
    ウ:400万円を超える部分について…3.15%

    例えば、売買に係る代金の価額(建物に係る消費税額を除外)が1,000万円の場合には、200万円の5.25%、200万円の4.2%、600万円の3.15%で、10.5万円・8.4万円・18.9万円の合計として37万8,000円が依頼者の一方から受ける報酬額の上限となる(ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

    3)交換の媒介における報酬額の上限
    交換の媒介の場合には、交換する宅地建物の価額に差があるときは、いずれか高い方を「交換に係る宅地建物の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)」とする(報酬告示第二)。
    例えば、A社がX氏と媒介契約を結んでX氏所有の800万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介し、B社がY氏と媒介契約を結んでY氏所有の1,000万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介して交換が成立したとすれば、A社の報酬額の上限は800万円でなく、1,000万円をもとに計算する。従ってA社の報酬額の上限は37万8,000円である(ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

    4)貸借の媒介の場合
    宅地または建物の貸借の媒介において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬の上限は原則として借賃(ただし借賃に係る消費税額を除外する)の1月分の0.525倍である。ただしこの額には報酬に係る消費税相当額を含んでいる(報酬告示第四)。
    また、宅地建物取引業者が当該依頼者の承諾を得ているときは、最高で借賃の1月分の1.05倍を依頼者の一方から受けることができる。

    なお、宅地または非居住用の建物(店舗・事務所など)の賃貸借において、権利金が授受されるときは、その権利金の額を上記2)の「売買に係る代金の額」とみなして、売買の媒介の場合と同様に報酬額の上限を算出することが可能である(報酬告示第六)。

    5)代理の場合
    売買・交換・貸借の代理において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬額の上限は、上記2)・3)・4)の2倍となる(報酬告示第三・第五)。

    6)複数の宅地建物取引業者の関与
    複数の宅地建物取引業者が関与する場合には、それらの業者の受ける報酬額の合計は、上記2)・3)・4)の2倍を超えることはできない。

    7)特別の依頼に係る広告費用
    依頼者が特別に依頼した広告の料金に相当する額は、上記の1)から6)のほかに、宅地建物取引業者が依頼者から受けることができる(報酬告示第七)。 

    • 法人 

    法律により権利・義務の主体となることを認められた団体のこと。社団法人、財団法人、株式会社、学校法人、宗教法人などである。また名称が「組合」であっても、法人である場合がある(協同組合など)。
    法人を設立するには法律の規定が存在することが必要であり、法律に定める要件を満たさない場合にはその団体は法人となることができない。

    • 法人格 

    法人の権利能力のことを法人格という。法人は権利能力を有している(換言すれば法人格を有している)ので、権利義務の主体となることができる。
    例えば、法人が法人名義で財産を取得したり、財産を法人名義で登記したり、契約を法人として締結することが可能である。

    • 法人学説 

    本来、権利義務の主体となることができるのは人間(自然人)に限られ、法人は権利義務の主体となることができなかったのであるが、近代社会では当然のように法人を権利義務の主体と認め、法人に権利能力を付与している。その理論的根拠に関する学説を法人学説という。

    主な法人学説には、法人実在説、法人擬制説、法人否認説あり、わが国の法制度は法人実在説に立脚しているとされている。

    • 法人の権利能力・行為能力 

    民法第43条では「法人は法令の規定に従い、定款又はは寄附行為に定められた目的の範囲内において、権利を有し義務を負う」と規定している。
    この規定は、法人の権利能力の範囲を制限し、それと同時に法人の行為能力の範囲をも定めた規定であると解されている(判例、通説)。

    すなわち、定款または寄附行為に記載された目的を超えた行為を法人の代表機関=理事など)が行なった場合には、その理事などの行為は、法人の権利能力(および行為能力)の範囲を超えるので、その理事などの行為は法人に帰属しないという趣旨である。

    しかしながら実際には法人の理事が一見「目的の範囲」を超える行為を行なうことは多く見られるので、これをどのように解釈すべきかが問題となる。

    1:目的の範囲を一見超えていると見られる理事の行為
    定款には記載のない種類の行為を理事が行なった場合について、判例では、「目的の範囲」を極力拡大して解釈することにより、理事の行為を法人の行為として法人に帰属させている(例えば会社の政治献金を「目的の範囲内」と解釈する。)

    2:理事の不法行為
    理事が「目的の範囲内」の行為によって、不法に他者に損害を与えた場合には、法人がその不法行為について損害賠償責任を負う(民法第44条第1項)。この場合にも、理事の職務行為を広く解釈することにより、法人の損害賠償責任の範囲を広く解釈する)。

    • 法人の不法行為責任 

    民法第44条第1項では「法人の代表機関=理事など)が、定款または寄附行為に記載された目的の範囲内で、職務を行なって他人に損害を加えた場合には、法人がその損害賠償の責任を負う」旨を定めている。
    この規定について、法人実在説立場からは、法人が社会的実在である以上、法人自身が不法行為を行なうことは当然にあり得るので、目的の範囲内で法人は損害賠償責任を負うのが当然であると解釈されている(ただし法人擬制説・法人否認説では理事の不法行為について、法人に責任を負わせた特例的な規定であると解釈されている)。

    この法人の不法責任について、「理事などが職務を行なうについて他人に損害を加えた」という部分の解釈が重要である。
    もし理事の職務執行の範囲を厳格に解釈するならば、理事の職務執行に「不法行為」が含まれることはあり得ないので、この民法第44条第1項の規定が無意味なものとなってしまう。そこで判例では、理事の職務執行の範囲を広く解釈している。

    具体的には判例では「外形上、理事の職務行為と認められるもの、及び社会通念上その職務行為に関連するもの」を理事の職務執行としている(これを外形理論という)。
    このように理事の職務執行を広く解釈することにより、法人と取引をする相手方を保護しているのである。
    なお、民法第44条第1項により法人が不法行為責任を負う場合でも、理事個人も個人として不法行為責任を負うものとされている(判例)。

    • 法人否認説 

    法人否認説は、権利義務の主体となることができるのは人間(自然人)に限定されるので、法人とは個人または財産そのものであるとする考え方である。
    この説では、法人自体の行為はありえないので、理事の行為が法人に帰属しているに過ぎないと解釈される

    • 防水パン 

    洗濯機を置くための皿状の台のこと。洗濯機パンともいう。 

    • 法第15条第1項の国土交通省令で定める場所 

    宅地建物取引業法では、その第15条第1項で、一定の場所には、成年で専任の宅地建物取引主任者を置かなければならないと定めている。
    この専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所のことを、宅地建物取引業法では「事務所等」と表現している。

    「事務所等」とは具体的には次の2種類の場所を指す言葉である。

    • 法定講習 

    宅地建物取引主任者試験に合格し、都道府県知事の登録を受けた者が、宅地建物取引主任証交付を申請する際に、主任者証の交付を申請する日が宅地建物取引主任者資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、都道府県知事の定める「講習」を受講する義務が生じる(宅地建物取引業法第22条の2第2項)。
    この宅地建物取引業法第22条の2にもとづく講習を「法定講習」と呼ぶ。
    また、宅地建物取引主任者証の有効期間の更新を希望する場合にも、この「法定講習」を有効期間満了の前に受講することが義務付けられている。

    「法定講習」を実施するのは都道府県知事であるが、実際には知事が指定した実施機関が講習を実施している。
    どのような機関が実施機関となるかは各都道府県により異なっているので、法定講習を受講する際には、各都道府県の宅地建物取引業法を所管する課や、宅地建物取引業の業界団体へ問い合わせる必要がある。 

    • 法定代理 

    本人・代理人の意思に関係なく、法律の規定にもとづいて発生する代理権のこと。具体的には子に対する親権者の権限、成年被後見人に対する成年後見人の権限などが法定代理である

    • 法定代理人 

    「法定代理人」とは、法律の規定によって定められた代理人という意味である。
    これに対して、当事者同士の合意によって定められた代理人は「任意代理人」と呼ばれる。

    • 法定地上権 

    土地とその上の建物を同じ所有者が所有している場合に、競売等により土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際に、民法などの規定により建物のために地上権が自動的に発生することとされている。このように土地建物が強制的に分離処分される際に、法律の規定により建物のために発生する地上権を「法定地上権」と呼ぶ。

    民法第388条では、抵当権の実行(いわゆる任意競売)により、土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際に、建物のために法定地上権が発生すると規定する。また民事執行法第81条では、競売(いわゆる強制競売)の際にも、建物のために法定地上権が発生すると規定する。また租税徴収法では租税滞納による物件売却(いわゆる公売)の際にも、建物のために法定地上権が発生すると規定している。

    このように各法律で法定地上権を規定している理由は、競売等により土地と建物が別々の所有者に帰属することとなった際には、建物が敷地を利用する権利がいったん消滅することとなり、建物を土地から撤去しなければならないという不都合が生じるので、そうした不都合を回避するために、建物に地上権(法定地上権)を付与するという趣旨である。

    • 法律行為 

    法律関係を変動させようとする意思にもとづく行為のこと。

    • 保管振替制度 

    上場株券を証券保管振替機構に預託し、株券の受け渡しを簡略化する制度のこと。

    • 保佐人 

    被保佐人に対して、保佐開始の審判のときに、家庭裁判所が職権で選任する保佐人のことである(民法876の2条)。

    保佐とは「たすける」という意味である
    保佐人は、重要な財産行為について同意する権限を持つ(民法12条)。

    • 補償金の支払請求 

    事業認定の告示があったときに、土地所有者や土地に関する関係人が、補償金の前払いを請求できるという制度のこと。

    土地所有者または土地に関して権利を有する関係人(先取特権・質権・抵当権・差押債権・仮差押債権の権利者を除く)は、事業認定の告示の日以後に、補償金の支払請求をすることができる(土地収用法第46条の2)。

    ただし、収用者(起業者)が収用の裁決の申請をしていない場合には、収用の裁決の申請の請求(土地収用法第39条第2項)と一緒に、補償金の支払請求しなければならない(土地収用法第46条の2)。

    起業者は、補償金の支払請求を受けたとき、2ヵ月以内に、自己の見積りによる補償金を支払わなければならない(土地収用法第46条の4)。なお、このときの支払額と、収用の裁決による補償金額のずれについては、権利取得裁決で清算されることになっている。

    権利取得裁決では、補償金の支払請求がされた土地の算定方法は、事業認定の告示を基準とした相当な価格に、補償金の支払請求の支払期限(土地収用法第46条の4)までの物価変動率を乗じたものとされている。

    • 保証債務 

    主たる債務者の債務を、別の者が保証したとき、この保証人の債務を「保証債務」という。

    例えばAがBから借金をし、Aの友人であるCがその借金の保証人になったとしよう。このときAは主債務者、Bは債権者、Cは保証人、AB間の債務は「主債務(しゅさいむ)」、BC間の債務は「保証債務」と呼ばれる。

    保証債務とは、正確には「主債務者Aが債務を履行しない場合に、保証人CがAの代わりに債務を履行するという保証人Cの債務」である(民法446条)。従って保証人Cは、主債務者Aが借金を返済しない場合にのみ借金返済の義務を負うことになる。

    つまり債務履行の責任はまず主債務者にあり、保証人は補充的に債務を履行するだけである。このような保証債務の性質を「補充性」と呼んでいる(ただし連帯保証には補充性がない)。保証債務の主な特徴は次のとおりである。

    1)附従性にもとづく抗弁権
    保証債務は主債務を保証するものであるので、主債務自体が消滅すれば、保証債務もまた消滅する。このように主債務と保証債務が連動することを「附従性(ふじゅうせい)」という(民法第448条)。
    こうした保証債務の附従性により、保証人は主債務の消滅などの理由を債権者に主張することができる。例えば、主債務者Aの主債務が当初1,000万円であったが、主債務者が200万円を弁済したことにより主債務が800万円にまで縮減したとする。このとき、債権者Bが保証人Cに対して1,000万円を返済するように請求したとしても、保証人Cは債務が800万円であることを債権者Bに対して主張することができる。これを附従性にもとづく抗弁権という。

    2)補充性にもとづく抗弁権
    前述のように保証債務は補充性を有するので、保証人は債権者に対し、先に主債務者から弁済を受けるように主張することができる。具体的には催告に抗弁権(民法452条)、検索の抗弁権(民法第453条)が保証人に与えられている。

    3)保証人の求償権
    保証人は主債務者に代わって債務を弁済した場合には、その弁済した金額を保証人が主債務者に請求することができる(民法第459条)とされており、これを保証人の求償権という。
    ただし保証人が主債務者に代わって債務を弁済する際には、弁済の前と弁済の後に主債務者に通知をするべきである。これは保証人が弁済した後で主債務者が弁済すること(二重弁済)などを避けるためである(民法第463条、第443条)。

    なお、保証の特殊な形態として、保証人の責任を大幅に強化した「連帯保証」があり、実際の契約ではこの連帯保証が用いられることが多い。

    • 保証書(不動産登記における) 

    所有権移転登記を申請しようとする売り主が、登記済証を紛失している場合に、登記済証の代わりに作成する書類のこと。通常はこの保証書の作成は、不動産の売り主が司法書士に依頼する。

    保証書は、不動産の売り主がその不動産の真正な所有者であるということを2名の保証人が保証するという内容の書面である。
    2名の保証人は、いずれかの登記所(問題となっている不動産を管轄する登記所でなくてもよい)で登記を受けている成年者であることが必要である。

    なお、保証された者が実は真正な所有者でなかった場合には、保証人は損害を受けた者に対して民事上の賠償責任を負うことになるので注意が必要である。 

    • 補助人 

    被補助人に対して、補助開始の審判のときに、家庭裁判所が職権で選任する補助人のことである(民法876の7条)。

    補助人は、家庭裁判所が必要と判断した場合には、特定の重要な財産行為について同意する権限を持ち、代理する権限を持つ(民法16条・120条・876条の9)。

    • 補正(不動産登記における~) 
    • 舗装(土壌汚染対策法の~) 

    汚染土壌について、土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置のひとつ。

    汚染土壌との接触を遮断するため、汚染土地に厚さ10センチメートル以上のコンクリート舗装または厚さ3センチメートル以上のアスファルト舗装などを施すことである。(環境省の「土壌汚染対策法ガイドラインを参考とした)

    • 保存登記 

    初めてする所有権の登記のこと。登記記録上では、権利部の甲区に「所有権保存 所有者A」のように記載される。

    所有権の保存の登記をすることができるのは、原則として、表題部所有者である(不動産登記法第74条)。

    • ほふり 

    上場株券等の保管・受け渡しを合理化するために平成3年に設立されたわが国唯一の機関。
    平成16年現在で上場株券の約6割を保管している。

    昭和59年11月に「株券等の保管及び振替に関する法律」が施行され、この法律に基づき、平成3年10月より「保管振替制度」が実施されている。

    証券保管振替機構は、この保管振替制度に基づくわが国唯一の保管振替機関であり、わが国の公開会社の発行済株式のうち60%以上の株券を保管している。
    また平成16年現在、証券保管振替機構の取扱会社数は4,000社近くにのぼり、すべての公開会社の発行する株券等が取扱い対象となっている。

    証券保管振替機構の保管対象とする証券は「上場株」「店頭株」「転換社債」「転換社債型新株予約権付社債」「株価指数連動型投資信託受益証券(ETF)」「投資証券」などである。

    なお証券保管振替機構の組織形態は当初は財団法人であったが、平成14年4月より株式会社に移行した。現在の正式名称は「株式会社証券保管振替機構」である。 

    • 保留地 

    土地区画整理事業を実施した際に、事業主体が取得する宅地のことを「保留地」という。
    土地区画整理事業では、事業が施行される区域内のすべての宅地は、従来の宅地所有者に交付される新しい宅地(換地)となるのが原則である。
    しかし事業にかかる費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地は換地とせず、その土地を事業主体が取得することができるとされている。このような土地を「保留地」という(土地区画整理法第96条)。
    保留地は将来的には事業主体が一般人に売却して、その売却代金を事業費用に充てることが多い。 

    • ホルムアルデヒド 

    ホルムアルデヒドは、無色で刺激臭のある気体状の有機化合物(化学式はHCHO)であり、VOC(揮発性有機化合物)のひとつである。またホルムアルデヒドが一定の割合で水に溶けたものをホルマリンという。
    ホルムアルデヒドは建材や家具に多く使用されており、シックハウス症候群を引き起こす主要な原因物質のひとつであると言われている。
    ホルムアルデヒドは塗料・接着剤・フェノール樹脂などとして広く用いられる。建築関係では特に合板、繊維板、パーティクルボード、壁紙、フローリング材などに多用されるほか、合板を用いた家具にも使用されている。

    ホルムアルデヒドの有害性については、一般的には空気中の濃度が0.05ppmで臭気を感じ、0.8ppmでほとんどの人が目の刺激、鼻・喉の乾燥を感じるとされている(1ppmは100万分の1という意味)。また低濃度であっても長期間にわたって人体に吸収されることにより、化学物質過敏症を引き起こすとも考えられている。

    厚生労働省では、現状において入手可能な科学的知見に基づき、人がその濃度の暴露を一生涯受けたとしても、健康への有害な影響を受けないであろうとの判断により設定された安全な指針として、ホルムアルデヒド濃度を0.08ppm以下(重量換算で1立方メートルあたり0.1ミリグラム以下)にすることを勧めている。

    しかしながら国土交通省が平成12年度に実施した全国約4,500戸の住宅を対象とする実態調査においては、ホルムアルデヒドの平均濃度は0.071ppmであり、厚生労働省の濃度指針値0.08ppmを下回るが、同指針を超える住宅が全体の約27.3%に達していた。
    住宅の建築経過年数別に比較すると、築後4・5年の住宅が最も濃度が高く、築後2~3年のものや築後1年以内のものは逆に濃度が低くなっていた(これは近年シックハウス対策が普及しつつあるためと考えられる)。
    また同じく国土交通省が平成13年夏に新築住宅1,726戸を対象に行なった調査では、13.3%の新築住宅でホルムアルデヒドの濃度が厚生労働省の指針値を上回っていた。

    こうしたことから国では平成14年7月12日に建築基準法を改正・公布し、ホルムアルデヒドの規制に乗り出している。具体的には遅くとも平成15年7月12日までに建築基準法施行令を改正し、ホルムアルデヒドを含む建材の使用面積を制限する予定である。
    また、マンションなど気密性の高い住宅では、ホルムアルデヒドを発散するおそれのある建築材料を使用しない住宅等であっても、家具からの発散があるため、原則として、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置を義務付ける予定である。 

    • ホワイエ 

    劇場の談話室、休憩室を表すフランス語。ホテルなどではラウンジ、ロビーと称するが、ホワイエも同意である。

    • ボンエルフ 

    歩行者の快適性を考慮しながら、歩行速度程度の自転車や低速自動車の通行を可能にした歩車融合型のコミュニティ道路。車の速度を歩行者と同じ程度まで低下させるために、通行部分の蛇行やハンプ(路上の凹凸)を設置している。オランダ語で「生活の庭」の意。 

    • 本下水 

    下水道が完備されている区域を「下水道の処理区域」という。
    下水道の処理区域では、汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、汚水をそのまま公共の下水道管(汚水管)へと放流することができる。
    このことを不動産業界では、公共の下水道管(汚水管)が完備しているという意味で、「本下水」と呼んでいる。

    ただし不動産販売のパンフレット等では「下水:公共下水道へ直接放流」のように表記する方が一般に理解しやすいと思われる。 

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

    ナ行 不動産言語

    ナ行

    • 内容証明郵便 

    差出人が送った手紙(書面)の写しを郵便局が保存することにより、郵便局が手紙(書面)の内容を公的に証明するという制度である(郵便法第63条)。
    ただし内容証明郵便はあくまで手紙の内容を証明するだけであり、その手紙が相手方に到達したことまで証明するものではない。そのため通常は「配達証明付の速達書留内容証明郵便」として郵送するのが一般的である。

    内容証明郵便を出すことができるのは、地方郵便局長が指定する郵便局に限られており、小さな郵便局では取り扱わない。

    内容証明郵便を書く要領は次のとおりである。
    1)紙に次の字数で文章を書く。(句読点も1字として計算する)
    ・縦書きの場合:1枚につき1行20字以内、1枚26行以内(520字以内)
    ・横書きの場合:1枚につき1行26字以内、1枚20行以内(520字以内)
    2)使用できる文字は原則としてひらがな、カタカナ、漢字、および数字である。アルファベットは、氏名、会社名、地名、商品名などの固有名詞だけに使うことができる。また一般的に使用されている記号は使うことができる。
    3)紙の大きさや種類は自由である。B5、A4、B4、コピー用紙、ワープロ用紙などでよい。また手書きでもワープロ打ちでもプリンターからの出力でもよい。
    4)上記1・2・3の要領で作成した手紙のコピーを普通のコピー機で2部作成する。
    5)手紙が2枚以上の紙になるときは、綴目(とじめ)に契印(けいいん)を押す。(2枚以上からなる手紙の1枚目と2枚目にまたがって印鑑を押すことを「契印」という。契印に使用するのは、実印や代表者印である必要は無く、認印〔会社の場合は社印〕でよい)
    6)ひとつの封筒に、手紙に書いた相手方の住所氏名・自分の住所氏名と同一のものを書く。

    内容証明郵便を郵便局で発送する手続は次のとおりである。
    1)用意した封筒、手紙、そのコピー2部、印鑑(実印や代表者印である必要は無く、認印〔会社の場合は社印〕でよい)を郵便局に持参する。印鑑を持参するのは契印を忘れた時や郵便局で指摘を受け訂正をするために必要になる可能性があるからである。
    2)書留、配達証明付き、内容証明、速達で郵送の手続をする(料金は合計で1,490円。ただし手紙が1枚を超えると、超えた分1枚につき250円が加算される。また封筒の大きさ・重量により料金が加算される場合がある)。
    3)コピーの1部に「この郵便物は○年○月○日第○号書留内容証明郵便物として差し出したことを証明します。○○郵便局長」と押印されたものが返却される。この押印されたコピーは手紙の差出人が保管する(残りのコピー1部は郵便局に5年間保管される。手紙そのものは相手方に郵送される)。 

    • 長押 

    柱の側面や鴨居の上部などに取り付ける化粧材のこと。壁を装飾するための水平材で、断面は台形である。本来は、軸組を引き締める効果もあったとされている。取り付ける位置によっては天井長押、内法長押などと呼ぶ。 

    • 生放流 

    下水道が完備されている区域を「下水道の処理区域」という。

    下水道の処理区域では、汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、汚水をそのまま公共の下水道管(汚水管)へと放流することができる。このことを不動産業界では、汚水を生のまま放流できるという意味で「生放流(なまほうりゅう)」と呼んでいる。

    ただし不動産販売のパンフレット等では「下水:公共下水道へ直接放流」のように表記する方が一般に理解しやすいと思われる。

    • 縄縮み 

    土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が小さいことをいう。

    • 縄伸び 

    土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が大きいことをいう。

    • 納戸 

     

    もともとは屋内に設けた衣類などを収納する部屋という意味であるが、不動産広告では採光のための窓がない(または窓が小さい)部屋のことを「納戸」と表示する。

    建築基準法によれば、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない(建築基準法28条1項)。

    従って、住宅の構造上、採光のための窓を設けにくい部屋は、建築基準法上の「居室」となることができない。そこで、住宅の販売広告等ではこうした部屋を「納戸」と表示することにしているのである。

    また最近は「サービスルーム」、さらにはその頭文字をとって「S」と表示されることも多い。

    なお不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、建築基準法の採光等の規定をクリアしていないために「居室」となることができない部屋は「納戸」等と表示することと定めている(不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)第15条第26号)。 

    • 2項道路 

    建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道のこと。
    「みなし道路」とも呼ばれる。

    建築基準法第43条では、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2メートル以上の長さで接していなければならないと定めている。

    ここでいう「建築基準法上の道路」は原則として幅が4メートル以上あることが必要とされている(建築基準法第42条第1項)。

    しかしながら、わが国の現況では、幅が4メートル未満の道が多数存在しているため、次のa~cの条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられている(建築基準法第42条第2項)。

    a)幅が4メートル未満の道であること
    b)建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
    c)特定行政庁は知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

    これらを、その条文名をとって「2項道路」と呼んでいるのである。

    こうした2項道路に面している土地については、道路中心線から2メートル以内には建築ができないという制限(セットバック)があるので特に注意したい。 

    • 二世帯住宅                                                                                 親世帯と子世帯が一緒に住まう住宅で、その状況を考慮されたつくりのものをいう。少子化に伴う親子関係の密着度の増加、限られた土地の有効活用等が一緒に住まう理由の一つとして挙げられる。形状的にはいくつかのパターンがあり、それぞれのライフスタイルに合うものとする。いずれも税金や公的融資上の優遇措置がある。 
    • 二重床工法 

    防振・遮音・断熱(防寒)を目的として床板を二重に張り、床板の間に空間をつくるもの。スラブの上に根太、支柱を配置した「置き床工法」、床板を弾力性のある防振材で支持し、主要構造体と絶縁することによって音の伝搬を遮断する「浮床工法(単に浮き工法ともいう)」がある。 

    • ニッチ 

    廊下やホールなどの壁を凹状にえぐった部分のこと。西洋建築によく見られる。草花や彫像等を収めるためのスペースで、飾り棚として使用されることが多い。 

    • 二方道路 

    正面と裏面に路線(道路)がある土地のこと。

    • 日本住宅性能表示基準 

    (品確法)に基づき、国土交通大臣が定めた住宅性能の表示に関する基準のこと。

    登録住宅性能評価機関はこの基準に従って住宅性能評価書に住宅性能の評価の結果を表示しなければならない(品確法第3条、第5条)。
    この日本住宅性能表示基準は、国土交通大臣が必要に応じて公聴会を開催し、社会資本整備審議会の議決を経て、告示したものである(同法第3条)。

    具体的には、平成12年7月19日の告示により、この日本住宅性能表示基準が定められた。その後、住宅性能評価の対象として既存住宅(建設工事完了後1年以上が経過した住宅や、建設工事完了後1年以内に人が住んだことがある住宅のこと)が追加されたことにより、日本住宅性能表示基準は平成14年8月20日に大幅に改訂されている。

    この日本住宅性能表示基準の内容は次のア・イのとおりである。

    ア)新築住宅に関する表示基準
    日本住宅性能基準では、新築住宅に関する住宅性能評価書に表示すべき事項を下記の9分野(29項目)と定めている(同基準別表第1)。
    1:構造の安定に関すること
    2:火災時の安全に関すること
    3:劣化の軽減に関すること
    4:維持管理への配慮に関すること
    5:温熱環境に関すること
    6:空気環境に関すること
    7:光・視環境に関すること
    8:音環境に関すること
    9:高齢者等への配慮に関すること

    新築住宅に関する住宅性能評価書には「設計住宅性能評価書と「新築住宅の建設住宅性能評価書」という2種類が存在するが、どちらの評価書においても表示すべき事項の範囲と表示方法は全く同一である(ただし上記6のうち「室内空気中の化学物質の濃度等」に関しては「建設住宅性能評価書」だけで表示すべき事項とされている)。

    新築住宅に関する住宅性能評価書には、原則として上記1から9のすべての事項を記載するべきである。ただし、依頼者の要望により上記8のうちの「重量床衝撃音対策」「軽量床衝撃音対策」「透過損失等級(界壁)」「透過損失等級(外壁開口部)」と、上記6のうちの「室内空気中の化学物質の濃度等」に関しては、性能評価を実施しないことができる。(同法施行規則第3条第2項および国土交通省告示「住宅性能評価を受けなければならない性能表示事項を定める件」より)。

    イ)既存住宅に関する表示基準
    既存住宅に関する住宅性能評価書は「既存住宅の建設住宅性能評価書」である。この既存住宅の建設住宅性能評価書に表示すべき事項は次の1および2である(同基準別表2-1より)。
    1:現況検査により認められる劣化等の状況
    2:個別性能に関すること
    このうち2の個別性能については「構造の安定」「火災時の安全」「維持管理への配慮」「空気環境」「光・視環境」「高齢者等への配慮」という6分野(21項目)の表示事項が定められているが、どの分野について評価を行なうかは依頼者の自由意思に委ねられている。

    また新築住宅に関する表示事項のうち「劣化の軽減」「温熱環境」「音環境」という3分野については、既存住宅の表示事項からそもそも除外されている。
    このため既存住宅の建設住宅性能評価書においては「劣化の軽減」「温熱環境」「音環境」という3分野に関する表示を行なうことができない。ただし登録住宅性能評価機関が、法律外の独自のサービスとしてこれら3分野の査定を実施することは可能である。 

    • 任意規定 

    法律の規定であって、当事者の意思によって適用しないことができるような規定のことを「任意規定」という。また同じ意味で「任意法規」ということもある。

    この反対に、当事者の意思に左右されずに強制的に適用される規定は「強行規定」と呼ばれる。 

    • 任意代理 

    本人と代理人との間の代理権授与行為(授権行為ともいう)によって発生する代理権のこと。
    これに対して本人・代理人の意思に関係なく、法律によって発生する代理権は法定代理と呼ばれる。

    • 認定死亡 

    死亡の可能性が非常に高い場合に、特別失踪による失踪宣告をまたずに、ただちに死亡とする制度のことを「認定死亡」という(戸籍法89条)。

    具体的には、水難・火災・爆発などに遭遇し、死亡したことが確実であるが、死体が確認できない場合には、これを取り扱った官公署(警察署・海上保安庁など)からの死亡報告により、死亡地の市町村長が本人戸籍簿に「死亡」の記載をする。

    この場合、死亡とされた日において本人は死亡したこととなるので、ただちに相続が開始し、婚姻が消滅する。 

     

    • 貫 

    壁面において、柱どうしを水平方向につなぐ材のこと。
    伝統的な日本家屋の真壁(しんかべ)では、貫を利用して壁の下地を設けていた。

    • 抜き行為 

    ある依頼者(売主・買主・貸主・借主)が、ある宅建業者との間で媒介契約または代理契約を締結しているにもかかわらず、他の宅地建物取引業者がその依頼者を誘引して媒介契約又は代理契約を締結することを「抜き行為」という。

    依頼者の側から見た場合、先行する宅地建物取引業者と後行する宅地建物取引業者との間で二重に媒介契約又は代理契約を締結することになる場合もあれば、先行する宅地建物取引業者との媒介契約又は代理契約を解除して、後行する宅地建物取引業者との間でのみ媒介契約又は代理契約を締結する場合もある。

    いずれにしても先行する宅地建物取引業者からすれば、依頼者を「抜かれた」ものと捉えることができるため、トラブルを招きやすい行為である。

    なお、依頼者と先行する宅地建物取引業者との間で締結されていた媒介契約が「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」である場合には、依頼者は当該媒介契約にしたがって違約金を支払うこととなる可能性があるので、注意が必要である。

    また、依頼者と先行する宅地建物取引業者との間で締結されていた媒介契約が「一般媒介契約」(明示型・非明示型)」である場合には、依頼者は明示義務や通知義務を怠れば、当該媒介契約にしたがって違約金を支払うこととなる可能性がある

    • 布基礎 

    連続フーチング基礎ともいう。
    建物の土台にそって、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
    建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
    なお布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。 

    • ぬれ縁 

    屋根や壁などがなく、建物の外側に設けられる雨ざらしの縁側のこと。木口を見せる、すなわち縁と直角方向に縁板を張ることが多く、長手方向に張る普通の縁側(内部)の場合とは異なる。「雨縁」、「縁」ともいう。 

    • 年末調整                                                                                                          所得税は毎月の給料や賞与からあらかじめ概算の税額を差し引いておく仕組みになっており、この概算の税額を「源泉徴収税額」という。
      この源泉徴収税額はあくまで概算なので、1年の終了時点では、所得税の払い過ぎ(または不足)が発生するのが普通である。
      この払い過ぎの部分を、翌年1月の給料において、勤労者に戻すこと(または不足の部分を追加徴収すること)を「年末調整」と呼んでいる。

    • 農業委員会 

    市町村ごとに設立された農業に関する行政機関。
    農業委員会は、農地を農地として売買することを許可する権限を持つ。

    また市街化区域内において農地を宅地に転用する場合や、農地を宅地に転用する目的で売却する場合には、農業委員会への事前の届出が必要である。 

    • 農業振興地域 

    農業振興地域の整備に関する法律)により、知事が指定する地域のこと。

    農業復興地域は、相当規模の農地があり、農業経営が近代化しやすいような条件の整っている広い地域について指定される。

    農業振興地域に指定されると、市町村は「農業振興地域整備計画」を作成しなければならず、この計画により農業関係の公共投資が大規模に行なわれることとなる。

    • 農振法 

    「農業振興地域の整備に関する法律」(昭和44年法律第58号)のこと。農業の近代化をすすめ、農業への公共投資を推進することを目的とする法律である。

    • 農地 

    一般的には「耕作の目的に供されている土地」を「農地」と呼ぶ(農地法第2条第1項)。

    実際には、ある土地が「農地」であるかどうかをめぐって争いがあることが少なくない。ちなみ、過去の裁判例では次の1・2のような基準が設けられている。

    1:「農地」であるかどうかは、登記簿上の地目とは関係がない。たとえ地目が「原野」であっても、現状が「耕作目的の土地」であれば「農地」となる。

    2:「農地」とは継続的に耕作する目的の土地である。住宅を建てるまでの間、一時的に野菜を栽培しているような家庭菜園などは「農地」ではない。その反面、たとえ休耕地であっても将来にわたって耕作する目的のものは「農地」である。

    実務的には、宅地であるのか農地であるのか判断が分かれるような土地について取引を行なう場合には、市町村の農業委員会において確認を受けることが最も安全である。

    • 農地の宅地転用(市街化区域における~) 

    市街化区域内の農地について、農地の所有者が農地を宅地にする場合には、その農地がある市町村の「農業委員会」に対して、宅地転用に着手する前に届出をすればよいことになっている(農地法第4条)。 

    • 農地の宅地転用(市街化区域以外における~) 

    市街化区域以外にある農地について、農地の所有者が農地を宅地にする場合には、都道府県知事の許可を受ける必要がある(農地法第4条)。農地の面積が一定以上の場合には農林水産大臣の許可が必要とされている。(農地法第4条)。
    なお採草放牧地を宅地にする場合には、上記の許可は不要である。

    農家が農業用施設(温室など)を作る場合などには、原則的に上記の許可を受けることができるが、農地を宅地に転用する場合には上記の許可を取得することは難しい。

    • 農地の宅地転用目的の売買(市街化区域以外における~) 

    市街化区域以外にある農地について、農地を宅地にする目的で売却する場合や、農地を宅地として使用する目的で賃貸する場合には、その農地がある市町村の「農業委員会」に申請書を提出し、都道府県知事の許可を受ける必要がある(農地法第5条)。

    農地の面積が一定以上の場合には農林水産大臣の許可が必要とされている。

    なお上記の許可にあたっては、「農地転用許可基準」(昭和34年通達)が適用されることになっており、宅地開発のために上記の許可を取得するのは実際上困難である。
    上記の許可が必要であるのに、無許可で農地の売却等を行なった場合には、その契約は「無効」である(農地法第5条第3項)。

    • 農地の宅地転用目的の売買(市街化区域における~) 

    市街化区域内の農地について、農地を宅地にする目的で売却する場合や、農地を宅地として使用する目的で賃貸する場合には、その農地がある市町村の「農業委員会」にあらかじめ届出をすればよいことになっている(農地法第5条)。

    ただし宅地化するために、都市計画法上の「開発許可」が必要である場合には、開発許可を受けたことを証明する書面を、農業委員会に提出する必要がある。

    • 農地の売買 

    農地を農地として売却する場合や、農地を農地として賃貸する場合には、農地の購入者等がその農地の所在地である市町村に居住している場合には「農業委員会の許可」が必要である。また、農地の購入者や賃借人が他の市町村に居住している場合には「知事の許可」が必要である(農地法第3条)。農地が市街化区域にある場合でも、市街化区域以外にある場合でも、市街化区域以外にある場合でも、一律に上記の許可が必要とされている。

    なお次の場合には、上記の許可を与えることができない(農地法第3条第2項)。

    1)農地の購入者等が自らその農地を常時耕作すると認められない場合
    2)購入者等が農業生産法人以外の法人である場合

    また遺産の分割により、相続人等が農地を取得する場合には上記の許可は不要である。

    上記の許可が必要であるのに、無許可で農地の売却等を行なった場合には、その契約は「無効」である(農地法第3条第4項)。 

    • 農地法 

    「農業振興地域の整備に関する法律」(昭和44年法律第58号)のこと。農業の近代化をすすめ、農業への公共投資を推進することを目的とする法律である。 

    • 農用地区域 

    農振法(農業振興地域の整備に関する法律)により知事が指定した「農業復興地域」の中で指定される区域である。

    農業振興地域の中において農業基盤の整備をすすめる区域であり、農業関係の公共投資が重点的に投入される区域である。そのため、農地法では、農用地区域内の農地について、宅地転用や宅地転用目的の売却を、厳しく禁止している。

    • 延べ面積 

    建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

    なお、容積率算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

    1)自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
    2)建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1メートル以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
    3)共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし) 

    • 延べ床面積 

    延べ面積

    • 法面 

    宅地としては利用できない切土や盛土における傾斜面のこと。「法(のり)」ともいう

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

    タ行 不動産言語

    タ行

     

    • 第1種住居地域 

    都市計画法(9条)で「住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
    このでは,用途地域の限度は原則として60%である。
    また容積率の限度は200%から400%の範囲内で都市計画指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(3,000平方メートル以下のものに限る)
    4)事務所(3,000平方メートル以下のものに限る)
    5)危険や環境悪化のおそれが非常に少ない作業場面積が50平方メートル以下の工場
    6)ホテル・旅館(3,000平方メートル以下のものに限る)、
    7)ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場等(3,000平方メートル以下のものに限る)
    8)自動車教習所(3,000平方メートル以下のものに限る)

    (建築できないもの)
    1)上記に掲げたもの以外の店舗
    2)上記に掲げたもの以外の事務所
    3)上記に掲げたもの以外の工場
    4)上記に掲げたもの以外のホテル・旅館
    5)上記に掲げたもの以外の遊戯施設・風俗施設
    6)上記に掲げたもの以外の自動車教習所
    7)倉庫業の倉庫 

    • 第1種中高層住居専用地域 

    都市計画法(9条)で「中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
    この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内で用途地域で指定され、容積率の限度は100%から300%の範囲内で都市計画で指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店、物品販売店舗、飲食店、銀行など)
    4)2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

    (建築できないもの)
    1)上記に掲げたもの以外の店舗
    2)事務所
    3)上記に掲げたもの以外の工場
    4)ホテル・旅館
    5)遊戯施設・風俗施設
    6)自動車教習所
    7)倉庫業の倉庫

    • 第1種低層住居専用地域 

    都市計画法(9条)で「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。

    この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内で都市計画で指定される。

    また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10メートル(または12メートル)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」と言う。なお制限が10メートル・12メートルのいずれになるかは都市計画で定められている。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム

    (建築できないもの)
    1)大学、専修学校、病院
    2)店舗
    3)事務所
    4)工場
    5)ホテル・旅館
    6)遊戯施設・風俗施設
    7)自動車教習所
    8)倉庫業の倉庫

    • ダイオキシン類 

    ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシンおよびコプラナーPCBをいう
    ダイオキシン類は化学物質の製造や廃棄物の燃焼などに伴って副次的に生産される物質であり、極めて毒性が強い。わが国では平成11年にダイオキシン類の規制が先進諸国に比較して非常に遅れていることが指摘され、議員立法によりダイオキシン類対策特別措置法が制定されたという経緯がある。

    なお、土壌汚染ではダイオキシン類を特定有害物質から除外しており、ダイオキシン類の土壌汚染に関する規制はダイオキシン類対策特別措置法に委ねられている。

    • 耐火建築物 

    主要構造部が火災に耐える構造であり、ドアや窓に防火設備を備えた建築物を「耐火建築物」という。
    耐火建築物は建築基準法第2条9号の2で詳しく定義されている。
    耐火建築物とは、主要構造部のすべてを「耐火構造」とし、延焼のおそれのある開口部(窓やドア)を「防火戸」などとした建築物のことである。
    これは、主要構造部を火災に耐えるものとすることで建物の倒壊を防ぎ、同時に開口部からの火の回りによる延焼を防止するという2つの性能を有していると考えることができるだろう。

    なお建築基準法が性能規定化されるのに伴って、近年では上記以外の耐火建築物も認められるようになった。それは構造が「耐火構造」でなくとも、耐火性能が正式に検証されれば、耐火建築物として認めるというものである。これによって、木造の建築物であっても耐火建築物として認定されるケースが出てきた。しかし現状ではこうした新しい耐火建築物はあくまでも例外的な存在である。

    • 耐火構造 

    建築物の主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)のすべてが、通常の火災が終了するまでの間、倒壊および延焼を防止するのに必要な耐火性能をもつとき、この建築物の構造を「耐火構造」と呼ぶ(建築基準法2条7号)。

    上記の定義のように、ある建築物の構造が耐火構造であるかどうかは、各主要構造のそれぞれが十分な耐火性能をもつかどうかによって決定されている。

    例えば、鉄筋コンクリート構造は、主要構造部のすべてが十分な耐火性能をもつので、「耐火構造」であると認定されている。
    しかし鉄骨構造は、柱となる鉄骨が熱に弱いという弱点を持つので、そのままでは「耐火構造」にならない。そこで、鉄骨の表面を鉄網モルタルなどで覆うことによって耐火性能を高めることにより、はじめて「耐火構造」と認定される。

    このように、ある建築物の構造が「耐火構造」となるかどうかは、各主要構造部を形成するさまざまな材料の組合せによって決まるものである。

    なお、鉄骨造、鉄材で補強したコンクリートブロック造などは、材料の組合せによって「耐火構造」となることができるが、木造は「耐火構造」となることができない。

    • 代価弁済 

    抵当権が付着している不動産(抵当不動産)が第三者に譲渡された場合に、債権者が自らの意思により、抵当不動産の所有者から債権の一部の弁済を受け取ることで、抵当権が消滅するという仕組みのこと。民法第377条に規定されている。

    例えば、債権者Aが債務者Bに3,000万円を融資し、不動産Pに3,000万円の抵当権を設定したとする。その後Bがこの不動産Pを500万円で第三者Cへ売却したとする。本来この不動産Pの時価評価は3,500万円だが、3,000万円の抵当権が付着している分だけ売却価格が下げられているとする。
    このとき債権者Aは、第三取得者Cに対して「Cは抵当権の代価として2,800万円をAに支払え」と請求することができる(2,800万円という金額は例えとして挙げたもので、事情により幾らにするかは債権者が決めてよい)。このAの請求に対してCがその金額を支払った場合には、抵当権が消滅し、Cは抵当権の付いていない不動産の所有者となる。このような仕組みが民法377条に規定する代価弁済である。

    また、これによく似たものとして、民法第474条では「第三者弁済」という仕組みも設けられている。これは、第三者が他人の債務を肩代わりして弁済できるというものである。先程の例でいえば、第三取得者Cは債権の全額である3,000万円を、債権者の意思に関係なくいつでも債権者Aに支払うことができ(民法第474条第2項)、その結果として、Aの抵当権は原則として消滅するということである。

    なお、債権者と第三取得者との利害を調整する仕組みとしては、代価弁済のほかに、民法第378条の抵当権消滅請求がある

    • 大規模建築物 

    建築基準法6条1項2号と3号に定める一定の大規模な建築物のことを「大規模建築物」と呼んでいる。具体的には次の2種類がある。

    1)木造の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
    a)高さが13mを超える
    b)軒高が9mを超える
    c)階数が3以上
    d)延べ面積が500平方メートルを超える

    2)木造以外の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
    a)階数が2以上
    b)延べ面積が200平方メートルを超える

    例えば鉄骨造の2階建ての建築物であっても、建築基準法の上では「大規模建築物」となるので、注意が必要である。

    • 大規模修繕 

    分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、計画的に行なわれる修繕であって、多額の費用を要する修繕のことである(これに対して多額の費用を要しない計画的な修繕は「小規模修繕」という)。

    具体的には鉄部塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の修繕工事を指している。

    これらの修繕工事を適切に行なうためには、分譲マンションの管理組合が「長期修繕計画」を作成し、修繕積立金を積み立て、大規模修繕を実施することが不可欠である。

    なお大規模修繕を実施するためには、管理組合ので大規模修繕の実施を可決しなければならない。
    このとき必要とされる賛成が「区分所有者の過半数かつ議決権の過半数」でよいのか、それとも「区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上」の賛成が必要なのかについて、従来は区分所有法の規定がやや不明確であった。

    そのため多くの管理組合では後日紛争が起きることを避けるために「4分の3以上」の賛成により大規模修繕を可決する方針を採用していた。このため大規模修繕を実施する時期が遅れるケースがあった。また区分所有者の中に大きな議決権の割合を有している人がいるときは、その人の賛成がないと事実上大規模修繕が可決できないケースもあった。

    しかし2002年に区分所有法が改正されたことにより上記の賛成が「過半数」でよいことが明確化されたので、大規模修繕を実施することが従来よりも容易になった。
    具体的には、2002年12月11日に区分所有法第17条が次のように改正・公布された。

    (改正後の17条の要旨):共用部分の変更は4分の3以上の賛成で可決する。ただし「形状や効用が著しく変化しない場合」には、過半数の賛成で可決する。

    つまり大規模修繕は、マンションの形状や効用を著しく変化させるものではなく、マンションの効用を維持するためのものであるので、過半数の賛成で実施できることになるのである。
    なお上記の区分所有法第17条の改正は、公布日から6ヵ月以内に施行される予定である。

    • 大規模の修繕 

    「建築物の主要構造部の一種以上について行なう過半の修繕」と定義されている(建築基準法2条14号)。 

    • 大規模の模様替 

    「建築物の主要構造部の一種以上について行なう過半の模様替え」と定義されている(建築基準法2条15号) 

    • 大規模滅失 

    区分所有建物において、建物の価格の2分の1を超える部分が、地震・火災等により滅失することを「大規模滅失」という。

    • 第三者詐欺 

    詐欺により動機の錯誤に陥れられた者が、その錯誤にもとづいて意思表示を行なった場合には、その意思表示は取消すことができる(民法第96条第1項)。例えばAがBの詐欺によりBに対して土地の売却を行なった場合には、AはAB間の土地売買を、詐欺を理由として取消すことが可能である。

    しかしながら、詐欺を行なうのは取引の相手方とは限らず、相手方以外の第三者が詐欺を行ない、本人を錯誤に陥れる場合がある。このような詐欺は第三者詐欺と呼ばれ、民法第96条第2項が適用される。

    例えばAがCの詐欺によりBに対して土地の売却を行なった場合には、AはCの詐欺(第三者詐欺)のせいで錯誤に陥っているのであるから、本来ならば被害者であるAを保護し、AB間の土地売買を第三者詐欺を理由としてAが取消すことを可能にすべきであるとも考えられる。しかし、もしAの取消しを常に可能とするならば、詐欺に関与していないBの取引の安全を著しく害する結果となり不当である。

    そこで民法第96条第2項では「相手方がその事実を知っていた場合に限り、本人は取消すことができる」と規定し、本人保護と相手方保護の調和を図っている。つまり、上記の例で、Cの詐欺によりAが錯誤に陥っていることをBが知っていたのならば、そのようなBを保護する必要は無いので、Aの取消しを可能にするという趣旨である。

    なお、このようにAの取消しが可能な場合であっても、善意の第三者(例えば事情を知らないで上記のBから土地を購入してしまったD)が存在する場合には、AはDに対しては取消しの効果を主張することができないことに注意したい。

    • 第三取得者 

    抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者のこと。

    第三者取得者は、抵当権が付着している不動産(抵当不動産)の所有権を一応有してはいるが、債務の返済ができなくなった場合等では、債権者はいつでも抵当不動産を任意競売にかけることができる(抵当権の実行)。そのため、第三取得者は、所有権を喪失し、損害を受ける危険に常にさらされている。
    そこで民法では、債権者(抵当権者)と第三取得者との利害の調和を図るために、「代価弁済」と「抵当権消滅請求」という2種類の仕組みを用意している。(詳しくは「代価弁済」「抵当権消滅請求」へ)

    • 第2種住居地域 

    都市計画法(9条)で「主として住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
    この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として60%である。
    また容積率の限度は200%から400%の範囲内で都市計画で指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(面積の制限なし)
    4)事務所(面積の制限なし)
    5)危険や環境悪化のおそれが非常に少ない作業場面積が50平方メートル以下の工場
    6)ホテル・旅館(面積の制限なし)
    7)ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)
    8)自動車教習所(面積の制限なし)

    (建築できないもの)
    1)上記に掲げたもの以外の工場
    2)上記に揚げたもの以外の遊戯施設・風俗施設
    3)倉庫業の倉庫 

    • 第2種中高層住居専用地域 

    都市計画法(9条)で「主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
    この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内で都市計画で指定され、容積率の限度は100%から300%の範囲内で都市計画で指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(2階以下かつ1,500平方メートル以下のものに限る。すべての業種が可能)
    4)事務所(1,500平方メートル以下のものに限る)
    5)2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

    (建築できないもの)
    1)上記に掲げたもの以外の店舗
    2)上記に掲げたもの以外の事務所
    3)上記に掲げたもの以外の工場
    4)ホテル・旅館
    5)遊戯施設・風俗施設
    6)自動車教習所
    7)倉庫業の倉庫 

    • 第2種低層住居専用地域 

    都市計画法(9条)で「主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されている。
    この用途地域では、建ぺい率の限度は30%から60%の範囲内で都市計画で指定され、容積率の限度は50%から200%の範囲内で都市計画で指定される。

    また良好な住環境を確保するため、建築物の高さが10メートル(または12メートル)以下に制限されていることがこの用途地域の大きな特徴である。これを「絶対高さの制限」と言う。なお制限が10メートル・12メートルのいずれになるかは都市計画で定められている。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(日用品販売店舗、喫茶店、理髪店等のみ)
    4)2階以下で作業場の面積が50平方メートル以下のパン屋等の工場

    (建築できないもの)
    1)大学、専修学校、病院
    2)上記に掲げたもの以外の店舗
    3)事務所
    4)上記に掲げたもの以外の工場
    5)ホテル・旅館
    6)遊戯施設・風俗施設
    7)自動車教習所
    8)倉庫業の倉庫

    • DK 

    ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、ダイニング・キッチンは「食事室兼台所」という意味である。

    不動産広告を規制している「表示規約」では、広告中に「DK」と表示する場合には、「食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

    ただし具体的にどれだけの広さが必要かは規定されていない。

    • 代表者印 

    会社の代表取締役の印鑑であって、登記所に対して印鑑届けを行なった印鑑のこと。
    印影が円形であることが一般的なので、「丸印」とも呼ぶ。 

    代物弁済予約 
    代物弁済とは、金銭債権を返済できないときに、物をもって弁済に代えるということである。
    この代物弁済をあらかじめ予約しておくことで、その物を担保に入れたのと同じ状態に置くという方法が、代物弁済予約である。このような代物弁済予約に対しては仮登記担保法が適用される。
    • 代理(宅建業法における~) 

    不動産取引における宅地建物取引業者の立場のひとつ。

    宅地建物取引業者が、売買取引・交換取引・賃貸借取引について、売主の代理人や買主の代理人となって(又は貸主の代理人や、借主の代理人となって)、取引成立に向けて活動するという意味である。 

    • 代理(民法における) 

    代理とは、本人と一定の関係にある他人が意思表示を行ない、その意思表示の効果が本人に帰属するという法制度である。

    代理の本質は、代理権をもつ者(代理人)が存在し、その代理人が行なった行為の効果が本人に帰属することであると解釈されており、このことを「他人効」と呼ぶ。この他人効がなぜ発生するのかという理論的根拠については「顕名説」と「代理権説」が対立している

    代理が成立するためには、本人と他人との間に一定の関係が存在することが必要であり、このとき他人は「代理権」を持つものとされており、このような他人を「代理人」と呼ぶ。
    また代理において、行為の主体が本人であるのか、それとも代理人であるのかについて学説が分かれており、通説は代理人が行為主体であると考えている

    また代理はさまざまに分類されるが、主な分類としては、任意代理と法定代理がある。任意代理は本人と代理人との合意にもとづく代理権であり、任意代理が成立するには代理権授与行為が必要であるとされている。
    なお代理人が代理行為を行なうには、本人のためにすることを示すことが必要とされている。

    • 大理石 

    石灰岩が高温高圧下で結晶化した岩石。中華人民共和国の「大理」で多く産出することからこの名がある。光沢があり、色彩が美しいことから、室内の床材などに使用される。火熱や水に弱いという欠点もある。 

    • 耐力壁 

    建築基準法第20条の規定にもとづいて、地震力や風圧力による水平方向の力に対抗することができるように、筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁のことを「耐力壁」と呼ぶ。

    建築基準法では「建築物は、自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などに対して安全な構造でなければならない」として、すべての建築物が構造に関する基準を満たすことを要求している(建築基準法第20条第1号、同施行令第3章第1節から第7節の2)。
    また、木造3階建てなどの建築物では、特に構造計算により安全性を確認することを義務付けている(建築基準法第20条第2号)。

    この建築基準法第20条により、建築物は地震力・風圧力という水平方向の外力に十分に対抗できるような構造を有することが要求されており、この必要性を満たすために筋かいを入れ、または構造用合板等を張った壁を一般に「耐力壁」と呼んでいる。

    耐力壁の構造は、建築基準法施行令第46条第4項の表(一)と昭和56年建設省告示第1100号により詳しく規定されている。
    それによれば、例えば在来工法の木造建築物において、柱・梁・筋かいから構成される壁は耐力壁となる。また枠組壁工法において一定の面材(構造用合板、パーティクルボード、石膏ボードなど)を張った壁は、筋かいが無くとも、耐力壁である。

    なお建築物の形状や面積により、どれだけの耐力壁を備えるべきかという基準のことを「必要壁量」と言い、この必要壁量の計算方法は建築基準法施行令第46条第4項に規定されている。

    この必要壁量の計算方法では、建築物の下方階ほど強度の高い耐力壁を多く備えることが要求されている。これは地震力・風圧力とも下の階にいくほど多くの力がかかり、強い対抗力が必要になるからである。

    また建築物の形状については、奥行きの長い建築物ほど多くの力がかかるため、必要壁量も多くなる。このため奥行きの長い建築物では、外壁だけでなく、内部を仕切る内壁(間仕切り壁)も耐力壁にする必要性が生じやすい。 

    • タイルカーペット 

    50センチ×50センチなどの正方形に加工された小型のカーペット。
    施工しやすく、汚れた部分の取替が容易で、床下の配線工事などのための一時的な取り外しにも簡単に対応できるので、主に事務所で多用される。

    • タウンハウス 

    2階建ての連棟式住宅のこと。各住戸の敷地は、すべての住戸の所有者が共有していることが多い。 

    • 宅地(宅地建物取引業法における~) 

    宅地建物取引業法では、宅地の定義を次のように定めている(宅地建物取引業法第2条第1号、施行令第1条)。

    (1)用途地域内の土地について
    都市計画法で定める12種類の用途地域内に存在する土地は、どのような目的で取引する場合であろうと、すべて宅地建物取引業法上の「宅地」である。
    従って、例えば用途地域内に存在する農地を、農地として利用する目的で売却する場合であっても、宅地建物取引業法では「宅地」として取り扱う。

    (2)用途地域内の道路・公園・河川・広場・水路の用地について
    用途地域内の土地のうちで、5種類の公共施設の用に供されている土地については、「宅地」から除外する。具体的には、道路・公園・河川・広場・水路という5種類の公共施設の用地は「宅地」から除外される。(ただし下記の補足1を参照のこと)

    (3)建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地について
    建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地は、土地の原状の用途に関係なく、すべて宅地建物取引業法上の「宅地」である。
    従って、例えば、土地登記簿上の地目が「田」「畑」「池沼」「山林」「原野」である土地であっても、その土地を、建物の敷地に供する目的で取引するならば、宅地建物取引業法上はすべて「宅地」として取り扱われる。
    これについては、土地の所在がどこであろうと適用される判断基準である。従って、都市計画区域外の山林や原野を、建物の敷地に供する目的で取引する場合には、その山林や原野は「宅地」として取り扱われる。

    (補足1)用途地域内の道路・公園・河川・広場・水路の用地を、建物の敷地に供する目的で取引の対象とする場合について:
    例えば用途地域内の道路用地である土地を、建物の敷地に供する目的で取引する場合には、上記(3)の基準が適用される。従って、この場合は、用途地域内の道路用地が、宅地建物取引業法上の「宅地」に該当することになる。
     

    • 宅地(不動産登記法における~) 

    土地登記簿の最初の部分(表題部という)には土地の「地目」が記載されている。地目は、「田」「畑」「宅地」「山林」「原野」など全部で21種類に限定されており、ここでいう「宅地」とは「建物の敷地およびその維持もしくは効用を果たすための土地」と説明されている。

    なお、現況が明らかに「宅地」であるにもかかわらず、登記簿上の地目が「田」や「畑」となっている場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することが可能な場合もある。 

    • 宅地造成 

    一般的には、土地を宅地としての機能を備えたものとするために、傾斜をなくすための切土・盛土等の工事、擁壁の設置工事、排水施設の設置工事、地盤の改良工事などを行なうこと。こうして形成された宅地は「造成地」と呼ばれる。

    なお、宅地造成に伴う災害を防止するために昭和37年から施行されている宅地造成規正法においては、宅地造成とは「宅地以外の土地を宅地にするために行う一定の土地の形質の変更」(同法第2条第2号)と定義している。 

    • 宅地建物取引業 

    宅地建物取引業とは「宅地建物の取引」を「業として行う」ことである(法第2条第2号)。
    ここで「宅地建物の取引」と「業として行う」とは具体的には次の意味である。

    1)「宅地建物の取引」とは次のアおよびイを指している。
    ア:宅地建物の売買・交換
    イ:宅地建物の売買・交換・賃借の媒介・代理

    上記1)のアでは「宅地建物の賃借」が除外されている。このため、自ら貸し主として賃貸ビル・賃貸マンション・アパート・土地・駐車場を不特定多数の者に反復継続的に貸す行為は、宅地建物取引業から除外されているので、宅地建物取引業の免許を取得する必要がない。
    またここで言う「宅地」とは宅地建物取引業法上の宅地を指す

    2)「業として行う」とは、宅地建物の取引を「社会通念上事業の遂行とみることができる程度に行う状態」を指す。具体的な判断基準は宅地建物取引行の解釈・運用の考え方の「第2条第2号関係」に記載されているが、主な考え方は次のとおりである。

    ア:取引の対象者
    広く一般の者を対象に取引を行なおうとするものは事業性が高く、取引の当事者に特定の関係が認められるものは事業性が低い。

    イ:取引の反復継続性
    反復継続的に取引を行なおうとするものは事業性が高く、1回限りの取引として行なおうとするものは事業性が低い。 

    • 宅地建物取引業者 

    宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業免許を受けて、宅地建物取引業を営む者のことである(宅地建物取引業法第2条第3号)。

    宅地建物取引業者には、法人業者と個人業者がいる。
    なお、宅地建物取引業を事実上営んでいる者であっても、宅地建物取引業免許を取得していない場合には、その者は宅地建物取引業者ではない(このような者は一般に「無免許業者」と呼ばれる)。

    • 宅地建物取引業者名簿 

    宅地建物取引業者に関する一定の事項を登載した名簿のこと。
    都道府県知事または国土交通大臣は、下記の1)から8)の事項を登載した宅地建物取引業者名簿を作成しなければならない(宅地建物取引業法第8条)(※末尾参照)。

    1)免許証番号・免許を受けた年月日(法第8条第2項第1号)
    2)商号または名称(法第8条第2項第2号)
    3)事務所の名称と所在地(法第8条第2項第5号)
    4)宅地建物取引業者が法人である場合には、その法人の役員の氏名および事務所の代表者の氏名(法第8条第2項第3号)
    5)宅地建物取引業者が個人である場合には、その者の氏名および事務所の代表者の氏名(法第8条第2項第4号)
    6)事務所に置かれる専任の宅地建物取引主任者の氏名(法第8条第2項第6号)
    7)宅地建物取引業以外の事業を営んでいるときは、その事業の種類(施行規則第5条第2号)
    8)過去に指示処分(法第65条第1項、第3項)または業務停止処分(法第65条第2項、第4項)を受けた場合には、その内容および処分の年月日(施行規則第5条第1号)

    上記2)から7)までは免許申請書の記載事項(法第4条第1項)と同じである。
    また上記2)から6)に関して変更があったときは、宅地建物取引業者は免許権者である知事または大臣に対して、宅地建物取引業者名簿の登載事項の変更の届出がある。

    ※●宅地建物取引業者が、不動産投資信託等に関して取引一任代理等の認可を国土交通大臣から得ている場合にはその旨も宅地建物取引業者名簿に登載される(法第50条の2、法第8条第2項第7号)。
    ●大臣と知事では、宅地建物取引業者名簿を作成する範囲が異なっている。
    国土交通大臣は、国土交通大臣が免許を与えた宅地建物取引業者の名簿のみを作成する。
    各都道府県知事は、その都道府県知事が免許を与えた宅地建物取引業者の名簿と、その都道府県内に本店を置く国土交通大臣が免許を与えた宅地建物取引業者の名簿を作成する(法第8条第2項本文)。

    • 宅地建物取引業者名簿等の閲覧 

    宅地建物取引業法では、都道府県知事または国土交通大臣は、宅地建物取引業者名簿などの一定の書類を広く一般の閲覧に供しなければならないと定めている(宅地建物取引業法第10条)。

    これは、宅地建物取引業者の業歴、信用状況、行政処分歴などを公開することにより、宅地建物の取引の円滑化を図る制度であるということができる。具体的には次のとおり。

    1)閲覧できる書類の範囲
    次のように広い範囲の書類が閲覧対象とされている(法第10条)
    ア:宅地建物取引者名簿
    イ:免許申請書
    ウ:免許申請書の添付書類
    エ:宅地建物取引業者名簿の変更の届出に係る書類

    上記アには指示処分、業務停止処分の履歴が登載されており、行政処分歴が把握できる。
    また上記ウには、貸借対照表および損益計算書(施行規則第1条の2第6号)、資産に関する調書 (施行規則第1条の2第7号)などの財務書類が含まれており、信用状況の把握に役立つ。

    2)閲覧の方法
    誰でも閲覧できることとされている。具体的な閲覧の方法は、閲覧場所ごとに閲覧規則を定めて規定している(施行規則第5条の2)。これにより閲覧可能な時間帯、閲覧申請書の記入方法などが個別に定められている。

    3)閲覧場所
    宅地建物取引業者が都道府県知事から免許を受けた場合(知事免許)は次のアの場所で、国土交通大臣から免許を受けた場合(大臣免許)は次のイの場所で、それぞれ閲覧できる。

    ア:知事免許の場合
    各都道府県の宅地建物取引業を所管する部署において、上記1)の書類が閲覧できる。
    例えば、東京都知事免許の宅地建物取引業者であれば、東京都庁の宅地建物取引業所管課で上記1)の書類が閲覧できる。

    イ:大臣免許の場合
    この場合には次の2ヵ所で上記1)の書類が閲覧できる。
    A:その宅地建物取引業者の本店の所在地を管轄する都道府県の宅地建物取引業所管課
    B:全国の国土交通省地方整備局の宅地建物取引業所管課(注)

    例えば、大阪府に本店・東京都に支店を置く大臣免許の宅地建物取引業者であれば、大阪府庁および全国の地方整備局において上記1)の書類が閲覧できることになる。
    (ただし支店所在地である東京都庁では閲覧できないことに注意)

    (注)地方整備局とは「北海道開発局」「東北地方整備局」「関東地方整備局」「北陸地方整備局」「中部地方整備局」「近畿地方整備局」「中国地方整備局」「四国地方整備局」「九州地方整備局」「沖縄総合事務局」のこと。

    • 宅地建物取引業者名簿の登載事項の変更の届出 

    都道府県知事または国土交通大臣は一定の事項を登載した宅地建物取引業者名簿を作成するが、この名簿の登載事項のうち一部の登載事項について変更があったときは、宅地建物取引業者は30日以内に変更の届出を行なう義務を負う。具体的には次のとおり。

    1)変更の届出を行なうべき事項

    次のアからオの事項に変更が生じたとき、宅地建物取引業者は変更の届出を行なう必要がある(法第9条)(※参照)。
    ア:商号または名称(法第8条第2項第2号)
    イ:事務所の名称と所在地(法第8条第2項第5号)
    ウ:宅地建物取引業者が法人である場合には、その法人の役員の氏名および事務所の代表者の氏名(法第8条第2項第3号)
    エ:宅地建物取引業者が個人である場合には、その者の氏名および事務所の代表者の氏名(法第8条第2項第4号)
    オ:事務所に置かれる専任の宅地建物取引主任者の氏名(法第8条第2項第6号)
    ※●宅地建物取引業以外の事業を営んでいるとき、その兼業している事業の種類(施行規則第5条第2号)については、変更の届出を行なう義務がない。
    ●役員・事務所の代表者・専任の宅地建物取引主任者の氏名の変更があったときは届出の必要があるが、住所の変更があったときは届出の必要がない。
    ●事務所の新設・移転・廃止は、「事務所の名称、所在地」の変更(法第8条第2項第5号)に該当するので、新設・移転・廃止を行なってから30日以内に届出が必要である。
    ●法人の場合、資本金の額や定款は、そもそも宅地建物取引業者名簿の登載事項ではない。従って資本金の額の変更や定款変更は、届出が不要である。

    2)届出期間・届出の相手方

    変更が生じてから30日以内に、免許権者(知事免許ならばその知事、大臣免許ならば国土交通大臣)に対して、宅地建物取引業者名簿登載事項変更届出書(施行規則様式第3号)を提出しなければならない(施行規則第5条の3第1項)。
    この際に、役員・事務所の代表者・専任の宅地建物取引主任者の増員・交代については、成年被後見人および被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書を提出するなど、さまざまな添付書類が必要となる場合がある(施行規則第5条の3第2項)。 

    • 宅地建物取引業初任従業者教育研修 

    (財)不動産流通近代化センター等が実施する従業者向けの研修のこと。宅地建物取引業務に必要な法律、制度等を実務に即して基礎から体系的に習得するためもので、受講資格要件はない。
    講座内容は、3ヵ月間の通信講座と2日間のスクーリングのいずれか一方を選んで受講するというものである。

    • 宅地建物取引業法 

    宅地建物取引を業として行なう者に対して、免許制度を実施し、その業務について必要な規制を加える法律(昭和27年制定)。宅地建物取引業法では、宅地建物取引業免許、宅地建物取引主任者、営業保証金、業務上の規制、監督規定など、広汎な規制により宅地建物流通の円滑化を図っている。 

    • 宅地建物取引業法施行規則第6条の2で定める場所 

    事務所。それ以外で専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所 宅地建物取引業法では、法第3条第1項の「事務所」には専任の宅地建物取引主任者を一定割合以上設置することを義務付けている(詳しくは宅地建物取引主任者の設置義務)。

    しかし法第3条第1項の「事務所」に該当しない案内所・展示会等であっても、契約締結等を行なう場合には、宅地建物取引業の業務の適正を確保すべき必要性が非常に高いと言える。
    そこで宅地建物取引業法では、こうした案内所等が一定の要件に該当する場合には、1名以上の成年の専任の宅地建物取引主任者を常時設置するように義務付けているのである(法第15条第1項、第2項、施行規則第6条の2)。

    このような「事務所以外の場所であって、専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所」とは、具体的には、施行規則第6条の2で規定されている。ただしこの施行規則第6条の2の内容は複雑なので、A:外形的な要件とB:実質的な要件に分けてそれぞれ説明する。(なお以下の文章は国土交通省の宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方にもとづいている)

    A:外形的な要件
    施行規則第6条の2で規定する「事務所以外で専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所」とは、次の4種類の場所のどれかに該当することが必要である。
    (1)事務所以外で継続的に業務を行なう施設を有する場所
    (2)10区画以上の一団の宅地または10戸以上の一団の建物を分譲する場合の案内所
    (3)他の宅地建物取引業者が分譲する10区画以上の一団の宅地または10戸以上の一団の建物について、代理または媒介をする場合の案内所
    (4)宅地建物取引業者が展示会その他の催しをする場所

    上記の(1)は、「事務所」と同等程度に事務所としての物的施設を有してはいるが、宅地建物取引業に係る契約を締結する権限を有する者(支店長・支配人など)が設置されていないせいで、「事務所」から除外されるような場所を指している。
    具体的には「特定の物件の契約又は申込みの受付等を行なう場所」「特定のプロジェクトを実施するための現地の出張所」等が該当する。

    (2)は、一団地(すなわち10区画以上の一団の宅地または10区画以上の一団の建物)の分譲をするための案内所のことである。これには臨時に開設する案内所も含まれる。例えば「週末に宅地建物取引主任者や契約締結権者が出張して申込みの受付や契約の締結を行なう別荘の現地案内所等のように、週末にのみ営業を行なうような場所」も含まれる。

    (3)は、上記(2)の分譲について、販売の代理や媒介を行なう宅地建物取引業者が設置する案内所を指している。

    (4)は、「宅地建物の取引や媒介契約の申込みを行なう不動産フェア」「宅地建物の買い換え・住み替えの相談会」「住宅金融公庫融資付物件等のように一時に多数の顧客が対象となる場合に設けられる抽選会」「売買契約の事務処理等を行なう場所」などのように、催しとして期間を限って開催されるフェア・展示会・相談会・抽選会その他を指している。

    B:実質的な要件
    上述のAの(1)から(4)の場所において、契約を締結しまたは契約の申込みを受けるとき、その場所は「事務所以外で専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所」となる。

    ここで「契約の締結」「契約の申込みを受ける」という言葉の具体的な意味が「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」で詳しく規定されているので以下で紹介する。

    (ア)契約の締結
    契約とは、「宅地建物の売買・交換の契約(予約を含む)」「宅地建物の売買・交換・貸借の代理・媒介の契約(予約を含む)」を指している。従って、物件の売買契約だけでなく、物件の売買の媒介契約や、物件の賃貸の媒介契約なども含まれている。
    このような意味での契約を締結するためには、「契約を締結する権限を有する者が派遣されている」か、または「契約を締結する権限の委任を受けた者が置かれている」ことが必要となる。

    (イ)契約の申込みを受ける
    契約の意味は上記(ア)と同じである。
    また「申込み」とは、契約を締結する意思を表示することであるが、手付金・申込証拠金などの金銭を交付して締結の意思表示をする場合だけではなくて、「物件の購入のための抽選の申し込み」のような金銭の授受を伴わない意思表示も含まれるので、注意したい。
    なお「申込みを受ける」ためには、「契約を締結する権限を有する者が派遣されていること」または「契約を締結する権限の委任を受けた者が置かれていること」は必須ではない。この点にも注意したい。

    • 宅地建物取引主任者 

    宅地建物取引主任者資格試験に合格し、都道府県知事の登録を受けて、宅地建物取引主任者証の交付を受けた者のこと(法第15条第1項)。

    宅地建物取引主任者は一定以上の知識・経験を持つ者として公的に認められた者である。宅地建物取引業者は、事務所ごとに従事者5名に対して1名以上の割合で、専任の宅地建物取引主任者を置かなければならない(法第15条第1項)。
    宅地建物取引において特に重要な次の3つの業務は、宅地建物取引主任者だけが行なうことができるとされている(宅地建物取引主任者ではない者はこれらの業務を行なうことができない)。
    ア:重要事項説明(法第35条第1項、第2項、第3項)
    イ:重要事項説明書への記名・押印(法第35条第4項)
    ウ:37条書面への記名・押印(法第37条第3項)

    宅地建物取引主任者となるためには、具体的には次の1)から5)の条件を満たす必要がある。
    1)宅地建物取引主任者資格試験に合格すること
    宅地建物取引業に関して必要な知識に関する資格試験である宅地建物資格試験に合格することが必要である。なお一定の要件を満たす者については宅地建物資格試験一部免除の制度がある。

    2)都道府県知事に登録を申請すること
    この際に、宅地建物取引に関して2年以上の実務経験を有しない者であるときは、財団法人不動産流通近代化センターが実施する「実務講習」を受講し修了することが必要である(法第18条第1項本文、施行規則第13条の15、第13条の16)。

    3)都道府県知事の登録を受けること
    登録を受けるには一定の欠格事由に該当しないことが必要である(法第18条第1項各号)。

    4)宅地建物取引主任者証の交付を申請すること
    宅地建物取引主任者の交付を申請する日が宅地建物取引主任者資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、都道府県知事の定める「法廷講習」を受講する義務がある(法第22条の2第2項)。

    5)宅地建物取引主任者証の交付を受けること
    氏名、住所、生年月日、有効期間の満了する日等が記載されている宅地建物取引主任者証の交付を受けてはじめて正式に宅地建物取引主任者となる(法第15条第1項)。 

    • 宅地建物取引主任者資格試験 

    宅地建物取引業法第16条第1項に基づき、都道府県知事が実施する資格試験。宅地建物取引業に関して必要な知識について行なわれる試験である。

    年齢、学歴、宅地建物取引業に関する実務経験などによる受験資格の制限は一切ないので、誰でも受験することができる(ただし試験を受けようとする都道府県内に居住していることが条件となっている場合が多い)。

    なお、一定の実務経験を有し、登録講習機関が実施する講習(登録講習)を受けた者については、試験の一部を免除する制度が設けられている(宅地建物取引業法第16条第3項)。

    • 宅地建物取引主任者資格試験の一部免除 

    宅地建物取引主任者資格試験は、宅地建物取引業法第16条にもとづき、都道府県知事が実施する資格試験である。この試験で、一定の講習(「登録講習」)を受けた者については、試験の一部を免除する制度が設けられている(宅地建物取引業法第16条第3項)。
    これを宅地建物取引主任者資格試験の一部免除と呼んでいる。

    一部免除を受けるために必要となる「登録講習」は(財)不動産流通近代化センターをはじめとする複数の登録講習機関が実施している。
    「登録講習」を受講するためには、宅地建物取引業に従事していることが要件となっている(平成16年までの「指定講習」を受講するためには「通算して3年以上の宅地建物取引業務に関する実務経験を有すること」が必要だったが、平成17年からは宅地建物取引業に従事しているだけで受講できることになった)。

    「登録講習」は通信講座およびスクーリングから成り立っている。
    スクーリングの最終日に登録講習修了試験が実施され、この試験に合格すると「登録講習修了者証明書」が交付される。この証明書によって、証明書の公布日から3年以内に実施される宅地建物取引宅地建物取引主任者資格試験の一部免除の適用を受けることができる。

    なお一部免除を受ける者(即ち証明書の交付を受けた者)については次の要領で試験が実施される。
    ア)試験時間は1時間50分(通常の受験者より10分短い)
    イ)5問免除される結果、45問4肢択一の試験問題
    ウ)上記のイ)の45問は、通常の受験者と同一の問題である
    エ)免除される5問の範囲は「宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること」および「土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること」である。過去の出題から分析すれば、具体的には「統計・景品表示・住宅金融公庫・土地・建物」が免除されるという意味である(宅地建物取引業法施行規則第10条の5、同施行規則第8条第1号および第5号)。
    オ)合格点は通常の受験者と同一である。例えばその年の通常の受験者の合格点が33点であるときは、指定講習修了者は45問中28問に正解すれば合格することとなる。

    • 宅地建物取引主任者資格試験の試験内容 

    試験は択一式で、4肢択一の50問(50点満点)である。 年によって多少の変化があるが、最近では次のような科目構成となっている。
    1)権利の変動(民法など)・・・15問
    2)法令上の制限(行政法規)・・・10問
    3)宅地建物取引業法・・・16問
    4)税法・・・3問
    5)その他・・・6問
    合格ラインは公表されていないため不明だが、32又は33点で合格となる年が多いと言われている。なお都道府県ごとの合格ラインの差異はない。

    • 宅地建物取引主任者資格試験の日程 

    試験日程は6月初めまでに各都道府県から公表される。
    例年、7月初めに受験申込書の配布と共に郵送申し込みが始まり、7月末頃の5日間に持参による受験申込みの受付が行なわれる(平成17年度からはインターネットによる申し込みも可能となった)。
    試験そのものは10月の第3日曜日に実施される。
    ただし年によって日程は異なる可能性がある。

    試験日程や申込み方法については、都道府県の宅地建物取引業を所管する課、または試験協力機関(各都道府県において宅地建物取引主任者資格試験の事務手続を行なっている都道府県の外郭団体や宅地建物取引業の業界団体を言う)から情報を収集しておくことが望ましい。 

    • 宅地建物取引主任者証 

    都道府県知事の行なう宅地建物取引試験に合格し、都道府県知事の登録を受けた者は、登録をしている都道府県知事に対して申請することにより、宅地建物取引主任者証の交付を受けることができる(宅地建物取引業法第22条の2)。

    宅地建物取引主任者証は顔写真付のカードであり、氏名、住所、生年月日、有効期間の満了する日等が記載されている。
    有効期間は5年であり、申請により更新することができる(宅地建物取引業法第22条の3)。

    主任者証の交付を受ける際に、主任者証の交付を申請する日が宅地建物取引主任者資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、「法廷講習」を受講する義務が生じるので注意が必要である(宅地建物取引業法第22条の2第2項)。 

    • 宅地建物取引主任者証の提示義務 

    宅地建物取引主任者は、不動産取引の当事者から請求があったときは、宅地建物取引主任者証を必ず提示しなければならない(宅地建物取引業法第22条の4)。
    また、宅地建物取引主任者は、不動産取引の当事者に重要事項説明を行なう際には、不動産取引の相手方等に対して、宅地建物取引主任者証を必ず提示しなければならない(宅地建物取引業法第35条)。 

    • 宅地建物取引主任者の設置義務 

    宅地建物取引業者が、その事務所等に、「成年の専任の宅地建物取引主任者」を置かなければならないという義務のこと(宅地建物取引業法第15条第1項)。

    • 宅地建物取引主任者の登録 

    宅地建物取引主任者資格試験に合格した者が、宅地建物取引主任者として業務に従事するのにふさわしい資格等を有していることを都道府県知事が確認する手続のこと(宅地建物取引業法第18条、第19条)。具体的には次のとおりである。

    1)登録を申請する相手方
    宅地建物取引主任者資格試験に合格した者が、試験を行なった都道府県知事に対して登録を申請する(宅地建物取引業に従事しようとする都道府県の知事ではないことに注意)。

    2)登録を受けるための要件
    宅地建物取引主任者の登録を受けるには次のアとイの要件を満たすことが必要である。

    ア:宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有すること
    宅地建物取引業者の下で2年以上勤務していた経験(または免許を受けた宅地建物取引業者としての2年以上の経験)が必要である。
    ただし、(財)不動産流通近代化センターが実施する実務講習を受講し修了することにより、この実務経験を有するものと同等以上の能力を持つ者として認定されることができる。

    イ:一定の不適格な事情(欠格事由)に該当しないこと
    成年被後見人であることなどの一定の不適格な事情(欠格事由)がある者は、登録を受けることができないとされている。

    3)登録の申請の方法
    宅地建物取引主任者資格試験に合格した者が、試験を行なった都道府県知事に対して、一定の事項を記載した登録申請書を提出する(法第19条第1項、施行規則第14条の3、施行規則様式第5号)。このとき実務経験証明書などの一定の書類の添付が必要である(施行規則第14条の3)。

    4)宅地建物取引主任者資格登録簿への登載
    登録申請書を提出された都道府県知事は、上記2)の要件を満たしていることを確認した後に、宅地建物取引主任者資格登録簿に一定の事項を遅滞なく登載する(法第19条第2項)。
    これにより宅地建物取引主任者の登録が完了する。

    5)変更の登録
    宅地建物取引主任者資格登録簿の登載事項(氏名、住所など)に変更が生じた場合には、登録を受けている本人が遅滞なく変更を申請しなければならない(法第20条)。これを「変更の登録」と呼んでいる。

    6)登録の移転
    宅地建物取引主任者の登録を受けた者は、一定の事情が発生したときは、他の都道府県知事に対して登録の移転を申請することが可能である。

    7)死亡等の届出
    宅地建物取引主任者の登録を受けた者について、死亡等の事情が発生した場合には、登録を受けている都道府県知事への届出が必要である。

    8)登録の消除
    上記7)の死亡等の届出があった場合やその他の場合には、登録を受けている都道府県知事は、宅地建物取引主任者の登録を消除しなければならない。

    9)登録の有効期間
    有効期間の制限はないので、一度登録すれば生涯にわたって有効である。ただし上記8)により消除される場合あり。

    10)宅地建物取引主任者との関係
    宅地建物取引主任者の登録を受けた者は、宅地建物取引主任者証の交付を受けることによって、はじめて宅地建物取引者となることができる(宅地建物取引主任者の登録を受けただけではまだ宅地建物取引主任者ではない)。 

    • 宅地建物取引主任者の登録の移転 

    を受けている者は、登録をしている都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所において、業務に従事する(または業務に従事しようとする)ときは、登録を移転することができる。

    宅地建物取引主任者の登録は、試験を行なった都道府県知事から登録を受けることとされている。しかし、宅地建物取引主任者の登録を終えた後に、他の都道府県内の事務所で勤務する(または勤務する予定の)場合には、登録を移転することが可能とされている(宅地建物取引業法第19条の2)。具体的には次のとおり。

    1)登録を移転できる場合
    登録をしている都道府県以外の都道府県に所在する事務所において、業務に従事する(または業務に従事しようとするとき)ことが必要である。

    例えば東京都知事の登録を受けている者が、大阪府知事免許の宅地建物取引業者に勤務する(または勤務しようとする)場合には、登録の移転を申請して、大阪府知事の登録を受けることができる。また、東京都知事の登録を受けている者が、国土交通大臣免許の宅地建物取引業者(本店は大阪府、支店が兵庫県と京都府)の兵庫県の支店に勤務する場合には、登録の移転を申請して、兵庫県知事の登録を受けることができる。
    登録の移転をするには、勤務する(または勤務する予定の)事務所が登録を受けた都道府県以外にあることが必要である。従って、住所を変更したが、勤務地は登録を受けた都道府県のままであるという場合には、登録の移転はできない。

    ちなみに登録の移転は任意であるので、他の都道府県の事務所に勤務するときは必ず登録を移転しなければならないということではない。

    2)登録を移転する方法
    登録を受けている本人が、自分が勤務する(または自分が勤務する予定の)事務所を管轄する都道府県知事に対して、登録の移転を申請する。ただし実際の手続としては、現に登録を受けている都道府県知事を経由して登録の移転を申請する。

    例えば東京都知事の登録を受けている者が、大阪府知事免許の宅地建物取引業者に勤務する予定である場合には、大阪府知事に対して登録の移転を申請する。(実際には東京都知事に登録移転申請書を提出する。ただし登録移転申請書の冒頭に記載するあて先は大阪府知事とする)。

    3)提出する書類
    登録移転申請書(施行規則様式第6号の2)に必要事項を記載して提出する(施行規則第14条の5)。

    4)登録の移転が禁止される場合
    宅地建物取引主任者としてすべき事務の禁止の処分を受けている場合(法第68条第2項、第4項)には、事務の禁止の期間が終了するまでは、登録の移転をすることができない(法第19条の2但書)。 

    • 宅地建物取引主任者の登録の基準 

    宅地建物取引主任者の登録を受けた者に関して、都道府県知事が作成した登録簿のこと。

    宅地建物取引主任者となるためには、その前提として、宅地建物取引主任者の登録を受けることが必要とされている(宅地建物取引業法第18条第1項)。
    この宅地建物取引主任者の登録を受けた者について、都道府県知事が作成した登録簿が宅地建物取引主任者資格登録簿である(宅地建物取引主任者資格登録簿の様式は施行規則様式第4号に規定されている)。

    1)宅地建物取引主任者資格登録簿の登載事項
    宅地建物取引主任者資格登録簿には、宅地建物取引主任者の登録を受けた者に関する次の事項が登載される(法第18条第2項、施行規則第14条の2)。
    ア:氏名
    イ:生年月日
    ウ:住所
    エ:本籍(日本の国籍を有しない場合は、その者の国籍)
    オ:性別
    カ:試験の合格年月日および合格証書番号
    キ:実務経験を有する者である場合は、登録申請時現在の実務経験の期間、その内容、従事していた宅地建物取引業者の商号(または名称)と免許証番号
    ク:実務講習の修了者である場合は、修了認定の年月日
    ケ:宅地建物取引業者の業務に従事している場合は、当該宅地建物取引業者の商号(または名称)および免許証番号

    2)宅地建物取引主任者資格登録簿の登載事項の変更
    登録簿に登載された上記アからケの事項について変更が生じた場合には、登録を受けた者は遅滞なく変更登録申請書を提出しなければならない(法第20条、施行規則第14条の7、施行規則様式第7号)。これを「変更の登録」と呼んでいる。

    具体的には、下記の4つの事項について変更が生じれば、変更登録申請書を遅滞なく提出する必要が生じることになる
    A:氏名
    B:住所
    C:本籍
    D:宅地建物取引業者の業務に従事している場合は、当該宅地建物取引業者の商号(または名称)および免許証番号  

    • ダクト 

    空気調和や換気された空気を所定の場所に導くための長方形や円形の管路をいう。風道とも(ductは送管、導管の意味で、ガスや電気等の管も含む)。

    また、空調や換気用の複数の管を内蔵するための空間(ダクトスペース)のことをいう。

    • ダストシュート 

    ビルやアパートの各階廊下に設けられたゴミ投入口(ホッパー)にゴミを投棄すると、筒状の孔を経て最下部の収集口に集まるという塵芥投棄用設備。ゴミ・シュートとも。防災面、管理面から最近ではあまり採用されることはない

    • たたき 

    「三和土」とも。建物内において、床を張らずに、地面のまま、もしくは叩き土、しっくい、コンクリートなどで叩き固めて仕上げられた土間のこと。最近では、コンクリート仕上げのものが多い。 

    • 畳 

    不動産広告では、建物の間取りを表示する際には「和室6畳」「洋室8畳」「台所3畳」のように表示している。

    このとき、畳数から部屋の床面積を求める方法としては、一般的には、おおよそ「畳数×1.65平方メートル」が部屋の床面積になるものと考えられていると言ってよい。

    ただし実際に、ある部屋が何畳間に相当するかは、地域ごとの慣行の違いなどにより、確立したルールがあるわけではない。そのため上記の計算によって必ず正確な部屋の床面積が算出できるというわけではない

    • 宅建試験 

    宅地建物取引業法第16条第1項にもとづき、都道府県知事が実施する資格試験のこと。正式名称は宅地建物取引主任者資格試験である。
    宅地建物取引業に関して必要な知識について行なわれる試験で、試験科目は宅建業法、民法、都市計画法、建築基準法、税法その他。配点は50点満点。試験は例年10月の第3日曜日に実施される。

    • 宅建免許 

    宅地建物取引業を営もうとする者は、都道府県知事または国土交通大臣に宅地建物取引業の免許を申請し、免許を受けることが必要である(宅地建物取引業法第3条)。

    不正の手段で宅地建物取引業の免許を受けた者や、無免許で宅地建物取引業を営んだ者には、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金という罰則が予定されている(法第79条第1号、第2号)。(詳しくは無免許営業等の禁止へ)

    免許を受けるには、宅地建物取引業を営もうとする者(個人または法人)が、一定の不適格な事情(欠格事由)に該当しないことが要件とされている(法第5条第1項)。
    この免許の欠格事由は、法律により詳細に規定されている(詳しくは免許の基準へ)

    また宅地建物取引業の免許を受けるには、免許申請書および免許申請書の添付書類を都道府県知事または国土交通大臣に提出する必要があり、その記載事項等は詳細に法定されている(法第4条第1項、第2項、施行規則第1条の2)。

    なお、宅地建物取引業の免許の有効期間は5年とされている(法第3条第2項)。
    免許の有効期間の満了後、引き続き宅地建物取引業を営むためには、有効期間満了の日の90日前から30日前の期間内に免許の更新の申請書を提出する必要がある(法第3条第3項、施行規則第3条)。 

    • 建替え決議の要件 

    分譲マンションのような区分所有建物について、建物が著しく老朽化した場合や地震による大きな被害を受けた場合などには、建物を元の状態に戻すことが難しいケースや、経済的に見て建物を元の状態に戻すよりも建物全部を建て替えるほうがメリットが大きいケースがある。

    このため、区分所有法では、集会において「建替え決議」がなされた場合には、建物を取り壊し、新しい建物を新築することを可能としている。

    このような「建替え決議」について、平成14年12月11日に区分所有法の規定が大幅に改正・公布された。この法改正により建替え決議の要件について、次のような内容で区分所有法が平成14年12月11日に改正・公布された。(施行日は公布日から6ヵ月以内の予定)

    1:建替え後の建物の敷地が、「建替え前の敷地と同一」または「建替え前の敷地の一部」または「建替え前の敷地の全部または一部を含む土地」であること
    2:集会において区分所有者数の5分の4以上の賛成と議決権の5分の4以上の賛成があること

    つまり改正後には、老朽化の程度(新築後の経過年数)や、復旧工事にかかる費用の程度にかかわらず、区分所有者数及び議決権の各5分の4以上の賛成さえあれば、建替え決議ができるということである。
    またその際、建物の敷地は同一でなくともよい(隣接地を含んでもよく、前の敷地の一部などでもよい)。また建物の主たる使用目的は変更してもよいので、例えば全戸が住居のマンションを取り壊し、商業店舗と住宅が複合したマンションに建替えることも可能である。

    このように建替え決議の要件は、区分所有法改正により大幅に緩和されたので、今後分譲マンションの建替えが活発化することが期待されている。

    • 立看板 

    容易に移動させることができる状態で立てられ、または工作物等に立てかけられている看板のこと。またその看板を支える台なども立看板に含まれる
    立看板は、店舗の宣伝や不動産物件の告知のために屋外に掲出されることが多いが、近年では立看板に対する法規制が強化されているので注意が必要である。

    • 建物 

    民法では、土地の上に定着した物であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
    具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

    • 建物登記簿 

    1個の建物ごとに作成される登記記録のこと。

    • 建物の区分所有等に関する法律 

    分譲マンションなどの区分所有建物に関する権利関係や管理運営について定めた法律。
    正式名称は「建物の区分所有等に関する法律」と言う。「マンション法」と呼ばれることもある。

    区分所有建物とは、分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物のことであり、通常の建物に比べて所有関係が複雑であり、所有者相互の利害関係を調整する必要性が高い。

    このため昭和37年に民法の特別法として区分所有法が制定された。これにより、専有部分・共用部分・建物の敷地に関する権利関係の明確化が図られ、規約・集会に関する法制度が整備された。

    その後、分譲マンションが急速に普及したことに伴って、分譲マンションの管理運営に関するトラブルが生じたり、不動産登記事務が煩雑になるなどの問題点が生じたので、昭和58年に区分所有法が大幅に改正された。
    このときの改正点は、区分所有者が当然に管理組合を構成すること、集会での多数決主義の導入、建替え制度の導入、敷地利用権と専有部分の一体化などであった。

    その後、平成7年の阪神淡路大震災により、被災マンションの建替えが問題となり、また老朽化したマンションの建替えや大規模修繕を円滑に行なうための法制度の不備が指摘されるようになった。

    こうした点に対応するため、平成14年12月11日に区分所有法が改正・公布された(施行日は公布日から6ヵ月以内)。この改正により、建替えや大規模修繕の法律上の要件が緩和されることとなった

    • 他人物売買 

    他人の物を売買すること。民法では、他人の物を売買する契約も有効な契約であるとしている(民法第560条)。

    (1)概要
    本来、他人の物を売買することは不可能であり、当初から不能(すなわち原始的不能)であるので、そのような売買契約の効力を無効とするという考え方もありうる。
    しかしわが国の民法では、他人の物の売買契約であっても、当事者間(売り主と買い主の間)では有効な契約として取り扱うという法的構成を採用している(民法第560条)。

    (2)他人物売買契約の成立
    他人物売買契約が有効に成立するためには、他人物の売り主がその物が他人の物であると知っていた場合(売り主が悪意の場合)でも、知らなかった場合(売り主が善意の場合)でも、どちらでもよいとされている。
    また買い主についても同様で、買い主が他人の物であることについて善意でも悪意でも、他人物売買契約は有効に成立する。

    また、その物の真の所有者が、他人物の売り主に対して、その物を譲渡する意思が全くなかった場合はどうか。この場合は、客観的に見て売り主が買い主に対して義務を履行することが当初から不能だったように見えるが、判例(最判昭和25年10月26日)は、そのような場合でも、他人物売買契約が有効に成立するとしている。

    (3)過去に遡って売り主が無権利となった場合についての他人物売買の適用
    契約当初には物を売り主が所有していたが、その後に売り主が所有権を過去に遡って否定されたという場合にも、他人物売買の規定(民法第560条)が適用される。
    例えば、ある土地がA氏からB氏へ売却され、B氏はC氏へ売却したが、土地の登記簿上の所有者はA氏のままであったとする。そしてA氏がこれを利用して、その後にこの土地をD氏に売却し、D氏は登記簿上の所有者になったとする。
    この場合、二重譲渡により先に登記を備えたD氏が有効に所有権を取得するので、C氏は無権利のB氏から土地を購入したことになる。この場合、民法560条の適用によりBC間の契約は他人物売買契約として有効となる。
    従ってC氏は他人物の売り主の担保責任(民法第561条)をB氏に対して追及できることになる。
    また、売り主と前所有者との間の契約が無効であった場合や契約が取り消された場合についても、同様に考えることができる。

    (4)他人物の売り主の責任
    売り主が他人物を取得することができず、その結果売り主が買い主にその他人物を移転することができなかった場合には、買い主は売り主の責任を追及することができる。
    この売り主の責任を追及する方法としては、他人物の売り主の担保責任(民法第561条)と、債務不履行責任(民法第543条・第415条)という2種類が存在する。

    (5)他人物の売り主の担保責任
    売り主が買い主にその他人物を移転することが不能になった場合に、民法第561条により売り主が負う責任のこと。

    (6)債務不履行責任
    買い主が売り主の責任を追及する手段としては、他人物の売り主の担保責任(民法第561条)がある。
    しかし、この方法では、買い主が悪意(すなわち他人の物であると知っていた)の場合には、買い主は契約を解除できるのみであり、損害賠償請求ができないとされている。
    そこで悪意の買い主が、善意または悪意の売り主の責任を追及する方法として、債務不履行責任(民法第543条・第415条)が挙げられる。
    判例(最判昭和41年9月8日)では、売り主・買い主ともに悪意の事例において、義務の履行が不能になったことについて売り主に故意または過失があれば、悪意の買い主は民法415条により損害賠償を請求できるとしている。

    (7)善意の売主による契約解除
    善意の売り主は、善意の買い主に対して、買い主の損害を賠償することにより契約を解除することができる(民法第562条第1項)。また善意の売り主は、悪意の買い主に対して、買い主の損害を賠償することなく、契約を解除することができる(民法第562条第2項)。
    これは善意の売り主を早期に契約から解放するための規定である。

    • 担保責任 

    特定物の売買契約において、特定物に何らかの問題があったときに、売り主が負うべき責任を「担保責任」という(民法第561条、第563条、第565条、第566条、第567条、第570条)。

    特定物とは、取引当事者がその物の個性に着目して取引するような物のことであり、具体的には美術品、中古車、不動産(土地・新築建物・中古建物)などを指す。

    こうした特定物の売買では、買い主はその物の個性(長所・欠点の両方を含む)に着目して購入を決定するのであるから、仮にその物になんらかの欠点があったとしても、買い主はその欠点があることを理由に、売り主の責任を問うことはできないはずである。

    しかしこれでは買い主の保護に欠けるし、売買取引の信頼性も損なわれる。

    そこで法律(民法)では、担保責任の規定を設け、一定の場合には特定物の売り主に責任を負わせることとしたのである。こうした売り主の責任が「担保責任」である。

    「担保責任」には具体的には次のものがある。

    1)他人の所有物を売却しようとした売り主の担保責任(民法第561条・第563条)
    2)物の数量が不足した場合の売り主の担保責任(民法第565条)
    3)土地の上に賃借権等がある場合の売り主の担保責任(民法第566条)
    4)不動産に抵当権が設定されている場合の売り主の担保責任(民法第567条)
    5)物に「隠れたる瑕疵(かし)」がある場合の売り主の担保責任(民法第570条)

    特に上記5)は「瑕疵担保責任」と呼ばれ、不動産の売買契約において特に重要な役割を果たしている。 

    • 担保物権 

    債権を保全するために設定される物権のこと。担保物権は約定担保物権と法定担保物権に分類することができる。
    約定担保物権は、債務者の信用を創出するために、当事者の合意によって設定される担保物権であり、抵当権、質権がある。
    法定担保物権は、政策的な必要性から、一定の事情がある場合に法律上当然に成立する担保物権であり、先取特権、留置権がある。

    • 地域地区 

    都市計画法第8条第1項に掲げられている地域・地区・街区の総称。

    • 地役権 

    地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。 

    • 地階 

    次の2つの条件を満たす階をいう。
    1)床が地盤面下にあるような階であること。
    2)床から地盤面までの高さが、床から天井までの高さの3分の1以上であること。
    (建築基準法施行令第1条第2号)

    • 地価公示 

    もっとも代表的な土地評価である地価公示は、地価公示法にもとづき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年3月下旬に公表する土地評価である。

    地価公示では全国で選定された3万数千地点の「標準地」について、毎年1月1日時点を基準日として各標準地につき2名以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その正常な価格を土地鑑定委員会が判定し、毎年3月下旬に公示する。この公示された価格を「公示地価」という。

    地価公示によって評価された公示地価は、一般の土地取引価格の指標となるだけでなく、公共用地の取得価格の算定基準ともなっている。

    • 地下室 

    地階に設けた室のことである。
    建築基準法では、床面から天井までの高さの3分の1以上が平均地盤面より下にある部屋を「地下室」と呼んでいる。

    例えば、地下室の床面から地下室の天井までの高さが2.4メートルであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さを80センチメートル以上にすれば、法律上は「地下室」であるということになる。
    このように地盤面から見れば「やや下にある1階部分」のように見える場合でも、法律上は「地下室」ということになる。

    ただし、地下室に関する容積率の優遇措置を受ける場合には、地下室の天井が地盤面の上に出ている高さが1メートル以下であることが必要である。この場合には、地下室の床面から天井までの高さが2.4メートルであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さは140センチメートル以上にしなくてはならない。つまり天井高の半分以上が地盤面より下に埋まっている状態となる

    • 地区計画 

    それぞれの地区にふさわしい良好な環境を形成するために市町村が定めるきめ細かな計画。

    • 地区整備計画 

    地区計画の区域において定められる、道路・公園の整備、用途の制限などに関する具体的な計画。

    • 知事免許 

    宅地建物取引業者が、都道府県知事から免許を受けていること。

    宅地建物取引業を営もうとする者が、ひとつの都道府県内においてのみ事務所を設ける場合には、その都道府県の知事から免許を受けることが必要とされている(宅地建物取引業法第3条第1項)。この規定にもとづき、都道府県知事から免許を受けることを、一般に「知事免許」と呼んでいる。

    • 地上権 

    建物や工作物を所有する目的で、他人の土地を使用する権利のこと(民法第265条)。

    土地賃借権と地上権は非常によく似ているが、次のような違いがある。
    1)土地賃借権は債権だが、地上権は物権である
    2)地上権は、土地所有者の承諾がなくても、他人に譲渡することができる。
    3)地上権を設定した土地所有者には登記義務があるので、地上権は土地登記簿に登記されているのが一般的である。
     

    • 地積 

    土地登記簿に記載されている土地の面積をいう。
    この地積は、明治初期の測量にもとづく場合がある等の事情により、不正確であるケースが少なくない。
    そのため、土地の売買にあたっては、土地登記簿の地積を信頼するのは危険であり、実際に測量をすることが望ましいといわれている。

    • 地代 

    借地契約や土地賃貸借契約において、借り主が地主に対して支払う賃料のこと。

    • 地番 

    土地登記簿の表題部に記載されている土地の番号のこと(不動産登記法第79条)。
    地番は民有地のみに付される(公有地は無番地である)。
    なお、分筆された土地の場合には、地番には番号と符号が付けられている。

    • 地目 

    登記所の登記官が決定した土地の用途のこと。
    土地登記簿の最初の部分(表題部という)には、土地の所在、地番、地目、地積(土地面積)が記載されている。
    地目は、現況と利用状況によって決められることになっており、次の21種類に限定されている。
    田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、
    墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、
    堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

    • 仲介 

    不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のひとつ。
    「媒介」と同意。 

    =媒介契約
    宅地建物取引業者がこうした活動を行なう際に、依頼者(売主・買主・貸主・借主)と宅地建物取引業者との間に締結される契約を「媒介契約」と呼ぶ。

    • 仲介手数料 

    媒介報酬(仲介報酬)とも。

    宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。

    • 仲介報酬 

    媒介報酬とも。宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと

    • 中間金 

    中間金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買い主から売り主へ交付される金銭のこと。契約成立から義務履行(財産移転)までの間に支払われるので、中間金と称する。

    また手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、中間金は交付される時点ですでに代金の一部である。

    • 中間検査 

    阪神・淡路大震災で倒壊した建物が多数存在したことに鑑み、建築物の安全性の向上のために平成11年に導入された新制度。
    この制度では、建築物を新築する際のある中間工程を「特定工程」とし、この特定工程の工事が済んだ時点で検査を義務付けるというものである。それと同時に、中間検査に合格しない限り、それより先の工程の工事が全面的にストップするという厳しい内容となっている。

    具体的には、建築基準法の規定(7条の3)によれば、建築主は、特定行政庁が指定した特定工程の工事を完了した日から4日以内に、建築主事に「中間検査」を申し出る必要があるとしている。この申出を受けた建築主事は申出から4日以内に工事中の建築物を検査する必要がある。このように中間検査の申し出から実際の中間検査まで8日間とされており、中間検査が迅速に行なわれるよう配慮されている。
    この中間検査の結果、建築物が建築基準法に適合している場合は、建築主事は「中間検査合格証」を建築主に交付しなければならない。

    どのような建築物について中間検査を義務付けるかは、それぞれの特定行政庁(知事や市長)が自由に決定できることとされている(建築基準法7条の3)。従って、詳しくは自治体の窓口(建築確認の担当部署)に問い合わせる必要がある。

    一例を挙げれば、首都圏のある政令指定都市では、次のような中間検査を義務付けている。まず、対象となる建築物は、木造3階建ての一戸建て住宅などである。
    特定工程に指定されているのは、木造3階建て住宅では「屋根工事」である。この「屋根工事」の中間検査に合格する前には、構造耐力上主要な部分を覆う壁・床・天井を設ける工事の工程に進むことはできないこととされている。
    このように、屋根工事をひとつの区切りとして、工事途中の段階で、建物の構造の安全性をチェックする仕組みになっているのである。 

    • 中高層階住居専用地区 

    特別用途地区のひとつ。中高層の階を「住宅以外」の用途に使用する場合に、建築物の規制を強化する地区である。市町村が指定する。

    • 中高層共同住宅標準管理委託契約書 

    建設省(現国土交通省)により定められた、標準的な分譲マンションに関する管理委託契約書のひな型のこと。昭和57年に初めて作成され、平成9年に大幅に改訂された。

    法的な強制力はないが、実際に広く利用されている。

    • 中高層共同住宅標準管理規約 

    分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約について一定のガイドラインを示すために、国土交通省(旧・建設省)が昭和57年に作成したマンション管理規約のモデルのこと。
    現在は名称が変更され、「マンション標準管理規約」となっている。

    • 注視区域 

    地価が一定の期間内に相当な程度を超えて上昇し、またはその恐れがある区域において、適正な土地利用の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、知事は注視区域を指定することが可能となる(国土利用計画法第27条の3)。
    注視区域に指定されると、注視区域が市街化区域である場合には、その注視区域内の2,000平方メートル以上の土地を取引しようとする者は、あらかじめ知事に届出を行なうことが必要となる(国土利用計画法27条の4)。
    知事は6週間以内に審査を終え、必要な場合には勧告を行なうことができる。取引をしようとする者がこの勧告に従わないときは、知事はその者の氏名・商号等を公表することができる(国土利用計画法第27条の5)。
    注視区域では監視区域よりも土地取引の規制の程度が緩やかであり、注視区域の指定でも効果がない場合について、監視区域への移行が予定されている。

    • 長期修繕計画 

    分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、管理組合が作成する分譲マンションの長期的な修繕計画のことである。

    長期修繕計画は、一般的に10年から30年程度の期間を対象として、マンションの各箇所に関する鉄部等塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の大規模修繕をどの時期に、どの程度の費用で実施するかを予定するものである。

    平成11年度の建設省(現・国土交通省)の「マンション総合調査」によると、これらの大規模修繕のうち新築後5~6年で実施率が高まるのが鉄部等塗装工事である。
    また新築後9~10年では外壁塗装工事と屋上防水工事の実施率が高まり、給水管工事・排水管工事は新築後15年以降に実施率が上昇する。
    ただしマンションの建築・設備の仕様によってこれらの時期は大きく変化する。

    • 張壁 

    構造耐力(自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などを支えまたは対抗する力のこと)を負担しない壁である。

    具体的には、耐力壁ではない間仕切壁が張壁である。また近年、高層ビルの外壁に使用されているカーテンウォールも張壁である。 

    • 直接基礎 

    建物の荷重が、基礎を通じて直接的に地盤に伝達されるとき、この基礎を直接基礎という。
    直接基礎には「独立基礎」「布基礎」「べた基礎」の3種類がある。

    • 賃借権の取得時効 

    取得時効とは、物を一定期間占有したとき、その物の権利を取得することができるという時効の制度であるが、わが国の民法では、所有権の取得時効を定める(民法第162条)だけでなく、地上権・地役権などの所有権以外の財産権の取得時効も定めている(民法第163条)。

    このため、地上権・地役権などの物権(用益物権)については当然に取得時効が成立するのである。賃借権という債権についても取得時効が成立するかについては、取得時効は「物」を支配するという事実状態を尊重する制度であり、債権は取得時効の対象にはなりえないと考えることもできるが、判例では、不動産賃借権は地上権と同様に不動産を占有する権利であるので、民法第163条の財産権に含まれ、取得時効が成立するものとしている。
    このような賃借権の取得時効については、取得時効を主張する者が「自己のためにする意思」をもち、「権利を行使する」ことが必要である。

    自己のためにする意思とは「賃借の意思」であり、不動産を使用収益するという意思のことである。また「権利の行使」とは、「賃借の意思にもとづいて不動産を使用収益し、その使用収益が賃借の意思にもとづくものであることが客観的に表現されていること」であると解釈されている(判例)。

    「客観的に表現されている」といえるためには、賃料の支払い(または供託)が必要であるというのが判例の立場である。例えば、Aは自称代理人であるBとの間で土地賃貸借契約を締結し、Aがその土地上に建物を建築し、継続的に自称代理人であるBに対してAが地代を支払ってきたという事例において、判例は、地代支払いという事実を重視して、Aが土地賃借権を10年間の時効期間により時効取得することを認めている(昭和52年9月29日最高裁判決)。

    • 2×4(ツーバイフォー)工法 

    北米で生まれた木造建築の工法。わが国における正式名称は「枠組壁工法」である。
    断面が2インチ×4インチの木材を使用することから、このような名称が付けられた。

    このツーバイフォー工法の最大の特徴は、木材で組んだ「枠組」に構造用合板を打ち付けることで、構造全体の強度を得ることである

    • 通行地役権 

    通行地役権とは、通行という目的のために設定される地役権のことである(民法第280条)。

    例えばA氏の所有地が、ある公道に面しているとする。
    しかしA氏がその公道を使用すると、通勤の関係では遠回りになるので、できることならば、裏手にあるB氏の所有地を横切って、その向こうにある別の公道に出たいと考えているとする。

    このときA氏がB氏の所有地を通行するには、A氏がB氏の土地の一部を賃借するという方法がまず考えられる。
    しかしながら賃借権を設定するならば、その土地の一部をA氏が排他的・独占的に使用することとなる。そのためB氏の承諾を得ることが難しいし、また賃借料も高額になるであろう。

    こうした場合によく用いられるのが通行地役権である。通行地役権の場合には、その目的が「A氏の通行」に限定されているため、賃借権の場合に起きるであろう問題を回避することができるからである。

    こうした通行地役権を設定するには、用益地の所有者(上記例ではA氏)と承益地の所有者(上記例ではB氏)との間で「地役権設定契約」を締結することが必要である。

    この設定契約において地役権の対価(通行料の支払い)が定められるが、法律上は無償の地役権とすることも可能である。また地役権は登記することができる(不動産登記法第114条)。 

    • 通謀虚偽表示 

    本人が相手方と通じて、虚偽の意思表示をすることをいう

    • 継手 

    部材の長さが確保できないときに、2つ以上の部材を継ぎ足すことがある。
    このときの接合部のことを「継手」と言う。
    しかし「継手」は強度が非常に小さくなるので、できるだけ「継手」は行なわないことが望ましい。またやむをえず行なうときは金物で補強する必要がある。

    • 坪 

    土地面積や部屋の広さを測るときの単位。1坪おおよそ3.3平方メートルに相当する。

    土地の売買契約においては、一般的に「1辺を6尺(約1.818メートル)とする正方形」が1坪であるという慣行が成立しているものと思われる。この慣行に従えば、1坪とは約3.3058平方メートルであると言うことができる。

    • DCF法 

    不動産鑑定評価において収益をベースとして対象不動産の価格を求める手法(収益還元法)のひとつ。
    対象不動産が将来生み出すであろう各期間の純収益を現在価値へと換算し、それらの現在価値の合計値を試算価格とする方法のことである。

    DCF法とは「Discounted Cash Flow法」の頭文字を並べたものである。日本語では「割引キャッシュフロー法」と訳されることもある。

    DCF法では、毎期の収益をもとに詳細な計算を行なうため、特に不動産投資信託では、保有不動産をDCF法によって鑑定評価することが原則とされている。

    • 定款 

    社団法人に関する根本的な規則を定めた書面のこと(民法第37条)。
    定款は社団法人の設立者が作成する。定款の必要的記載事項は、目的、名称、事務所、資産に関する規定、理事の任免に関する規定、社員資格の得喪に関する規定である。

    • 定期借地権 

    平成4年8月1日に施行された新借地借家法では、借地権を普通借地権と定期借地権に区分した。
    普通借地権とは、借地権の存続期間が満了した際に、地主側に土地の返還を請求するだけの正当事由が存在しなければ、借地人が更新を望む限り自動的に借地契約が更新されるというものである。
    これに対して定期借地権とは、借地権の存続期間が満了した際に、地主側の正当事由の有無にかかわらず、借地人は借地を地主に返還しなければならないというものである。

    • 定期借家制度 

    新借地借家法(平成4年8月1日施行)の一部が改正されたことにより、平成12年3月1日に創設された制度。
    従来の新借地借家法では、一部の例外(期限付き建物賃貸借)を除いて、貸し主側に建物の返還を求めるだけの正当事由がない限り、貸し主は借家契約の更新を拒否することができないとされていた。
    しかし平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸し主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、期間満了に伴い借家契約を終了させることができることとなった。
    従って、平成12年3月1日以降の借家契約では「従来の借家契約」と「定期借家契約」のいずれかを当事者が選択できることとなった。 

    • ディスポーザー 

    生ゴミを細断・破砕する装置。流しの排水口下部に取り付け、流れ落ちてくる生ゴミをカッターで破砕、水とともに下水道に流す。ガーベジ・クラッシャー(gabage crusher)ともいう

    • 定着物 

    定着物とは、土地の上に定着した物を言う。具体的には、建物、樹木、未分離の果実、移動困難な庭石などが定着物である。なお土砂は土地そのものであり、定着物ではない。

    定着物は、土地から分離することができないので、原則として定着物は土地の所有権に吸収され、土地の取引とともに取引され、土地と法律的運命をともにすることに最大の特徴がある。
    ただしこの例外として次のような定着物がある

    1)建物
    定着物のうち、建物は常に土地から独立した定着物であり、独立して取引の対象となる。
    ただし建築中の建物は、土地から独立した定着物ではない

    2)立木(りゅうぼく)法により登記された立木
    定着物のうち、立木法により登記された立木(注:立木とは樹木の集団のこと)は、建物と同様に、土地から独立した定着物となる。

    3)果実、桑葉、立木法により登記されていない立木など
    これらはすべて定着物であるが、明認方法を施すことにより、土地から分離して取引することができる

    • 抵当権 

    債権を保全するために、債務者(または物上保証人)が、その所有する不動産に設定する担保権のこと。債務者(または物上保証人)がその不動産の使用収益を継続できる点が不動産質と異なっている。
    債権が弁済されない場合には、債権者は抵当権に基づいて、担保である不動産を競売に付して、その競売の代金を自己の債権の弁済にあてることができる。

    • 抵当権者 

    ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する目的のために、Bの所有する財産に対してAが抵当権を設定したとき、Aのことを「抵当権者」という。またBは抵当権設定者と呼ばれる。

    また、Aが債権を保全する目的のために、第三者(C)の財産に対してAが抵当権を設定することがあるが、このときもAは「抵当権者」と呼ばれる。またこのとき第三者Cは「物上保証人」と呼ばれる。

    • 抵当権者の同意により賃借権に対抗力を与える制度 

    抵当権設定登記以後に設定された賃借権について、抵当権者の同意のもとに、賃借権が抵当権に対抗できるものとする制度のこと。
    この制度は、改正後の民法387条に規定されており、平成16年4月1日よりスタートした。

    • 抵当権消滅請求 

    抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者(第三取得者という)は、いつ債権者の意向により任意競売(抵当権の実行)にかけられるかわからないという不安定な状態に置かれてしまう。
    そこで民法第378条では、第三取得者からの請求により抵当権を消滅させることができるという仕組みを設けており、この仕組みを「抵当権消滅請求」と呼んでいる(民法改正により2004年4月1日以降は「抵当権消滅請求」という名称になった。旧名称は「敵所(てきじょ)」)。

    なお、この反対に、債権者からの請求により抵当権が消滅する仕組みとして民法第377条の代価弁済が設けられている。

    民法第378条の抵当権消滅請求の仕組みは次のとおり。
    まず、抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者(第三取得者)は、自分が適当と認める金額を債権者に呈示して、抵当権の消滅を要求することができる(改正後の民法第378条)。債権者がこの要求から2ヵ月以内に任意競売の手続き(すなわち競売の申し立て)を行なわない場合には、第三取得者が呈示した金額の支払いで抵当権が消滅することを債権者が承諾したことになる(改正後の民法第384条)。

    例えば、債権者Aが債務者Bに3,000万円を融資し、不動産Pに3,000万円の抵当権を設定したとする。その後Bがこの不動産Pを500万円で第三者Cへ売却したとする。本来この不動産Pの時価評価は3,500万円だが、3,000万円の抵当権が付着している分だけ売却価格が下げられているとする。
    このとき第三取得者Cは、債権者Aに対して「Cが2,500万円をAに支払うので、これにより抵当権を消滅させる」旨を請求することができる(2,500万円という金額は例えとして挙げたもので、事情により幾らにするかは第三取得者が決めてよい)。

    このCの請求を拒否するためには、Aは請求から2ヵ月以内に任意競売の申し立てをしなければならない。Aが任意競売の申し立てをしないときは、Cが2,500万円を支払うことで抵当権が消滅する。このような仕組みが改正後の民法378条に規定する抵当権消滅請求である。

    (補足)「滌除」と「抵当権消滅請求」の違いについて
    現在の「抵当権消滅請求」では、抵当不動産の所有者からの要求により抵当権が消滅するが、民法改正前の「滌除」では、抵当不動産の所有者のほかに、抵当不動産の地上権の取得者も抵当権の消滅を要求することができた(旧民法第378条)。
    また現在の「抵当権消滅請求」では、債権者は単純に2ヵ月以内に任意競売を申し立てればよいが、民法改正前の「滌除」では、増価競売をする必要があった。また増価競売をして買受人が現れなかった場合には、債権者自らが抵当不動産を増価競売の価額で買い取ることが必要とされていた(旧民法第383条・第384条)

    • 抵当権設定者 

    ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する目的のために、Bの所有する財産に対してAが抵当権を設定したとき、Bを「抵当権設定者」という。またAは「抵当権者」と呼ばれる。

    また、Aがその債権を保全する目的のために、第三者(C)の財産に対してAが抵当権を設定することがあるが、このとき第三者Cは「物上保証人」と呼ばれる。

    • 抵当権の及ぶ範囲 

    抵当権は担保にとった不動産におよぶだけでなく、その不動産に付属している物や権利にもおよぶ(民法第370条)。

    従って、抵当権にもとづいて不動産を競売する場合には、付属している物や権利も一緒に競売されることとなる。 

    • 鉄筋コンクリート構造 

    鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。
    比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

    • 鉄骨構造 

    骨造、S造とも。

    柱と梁を「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。

    • 鉄骨鉄筋コンクリート構造 

    鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。
    比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

    • 手付 

    売買契約・請負契約・賃貸借契約などの有償契約において、契約締結の際に、当事者の一方から他方に対して交付する金銭などの有償物のこと(民法第557条・第559条)。

    手付には交付される目的により、解約手付、証約手付、違約手付の3種類がある。民法では手付とは原則的に解約手付であるとしている。また一般に取引において交付される手付の大半は解約手付であると考えてよい。

    宅地建物取引業法では、消費者保護の観点から、売り主が宅地建物取引業者である場合にはその売買契約で交付される手付は解約手付とみなすという強行規定を設けている(宅地建物取引業法第39条第2項)。これを解約手付性の付与という。

    なお、契約にしたがって当事者が義務を履行したとき、手付は代金の一部に充当される。
     

    • 手付金等 

    売買契約の締結から宅地建物の引渡し前の間に支払われる手付金などの金銭で、最終的に代金の一部になる金銭のこと(宅地建物取引業法第41条第1項)。

    • 手付金等の保全 

    物件の引渡し前に買い主が支払う金銭(手付金・内金・中間金)について、第三者に保管させる等の方法で保全することを「手付金等の保全」という(宅地建物取引業法第41条・第41条の2)。

    • 手付流し 

    売買契約成立時に買い主が売り主に解約手付を交付している場合において、買い主が手付を放棄することにより、契約を解除することを「手付流し」という。

    この手付流しによる契約解除では、買い主は手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいとされている(民法第557条第2項)。

    • 手付の額の制限 

    売り主が宅地建物取引業者である宅地建物の売買契約を締結するとき、手付は、代金の額の10分の2を超えてはならないという制限のこと(宅地建物取引業法第39条第1項)

    • 手付倍返し 

    売買契約成立時に買い主が売り主に解約手付を交付している場合において、売り主が手付の倍額を買い主に償還することにより、契約を解除することを「手付流し」という。

    この手付倍返しによる契約解除では、売り主は手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいとされている(民法第557条第2項)。

    • テトラクロロエチレン 

    揮発性有機化合物のひとつで、不燃性があり、脱脂洗浄力が高いため、ドライクリーニング用の溶剤としてクリーニング店でよく使用されている。比重が1.6と水より重いため、土壌中に漏れ出した場合は、長く土壌中に残留する傾向がある。
    土壌汚染対策法では、このテトラクロロエチレンを特定有害物質に指定し、テトラクロロエチレンによる土壌汚染を規制している。

    • 出窓 

    外壁から外部に突き出した窓のこと。
    建築基準法では、外壁から外側に突き出した長さが50センチ未満であれば、この突き出し部分は床面積から除外することとしている。このため、出窓の突き出しは50センチ以下であることが多い。

    • テラス 

    庭の一部にコンクリートやレンガ等を敷き詰め、住宅から自由に出入できるようにした場所のこと。

    • テラスハウス 

    2階建ての連棟式住宅のこと。各住戸の敷地は、各住戸が単独で所有している

    • テラゾ 

    白セメントに大理石の粒を入れて練り、板状にし、表面を研磨することにより、大理石に似た模様を作り出したものを「テラゾ」という。大理石に似せた人造石である。
    大理石以外の石の粒(花崗岩など)を入れたものも「テラゾ」と呼ぶ場合がある。

    • 電気温水器 

    割安な深夜電力を利用して夜間に高温の温水を沸かし、貯湯タンクに蓄えておいて、台所・洗面台・ふろ・シャワーなどのへの給湯をまかなう電気機器のこと。

    深夜電力は通常の電灯料金の約3分の1と割安であり、また電気ヒーターで加熱するので二酸化炭素が発生せず、燃焼音がなく静かに湯を沸かすことができるというメリットがある。

    近年では、湯を使用すると同時に必要な量の湯を自動的に追加して沸かすタイプや、給湯圧を高めて2階でも湯の出る勢いを高めたタイプなど様々な製品が普及している。また配管を電気温水器本体部に内蔵し、配管工事の手間を軽減した製品が主流となっている。標準的な貯湯タンクの容量は3人家族で300リットル程度が目安とされている。

    浴槽への給湯については、給湯のみを行なうタイプ、自動的に風呂釜への湯はりを行なうタイプ(オートタイプ)、自動湯はりだけでなく自動追いだき・自動足し湯も行なうタイプ(フルオートタイプ)という3種類がある。

    なお、電気温水器の「ふろ追いだき機能」については昼間電力を使用するためコストが高いなどの課題があったが、近年は深夜電力の蓄熱を利用して熱交換方式で追いだきをすることにより低コストかつスピーディーな追いだきができる製品が平成12年に開発されており、ガス給湯器に劣らない性能となっている。 

    • 天然記念物 

    記念物であって、「動物・植物・地質鉱物で、わが国にとって学術上価値の高いもの」に該当し、文部科学大臣が官報に告示することによって指定したものを「天然記念物」という

    • 天板 

    カウンターや机、棚(箱物家具)等の最上面の板。「甲板(こういた)」ともいう。 

    • 天袋 

    2つの意味がある。
    1. 天井面に接して、もしくは近い位置に造られる戸棚のこと。押入上部や天井から吊り下げて設置されることが多い。

    2. 押入の上部にある、小さいふすまのつけられた収納部分のこと

    • 転付命令 

    債務者の預金などを債権者へ直接的に移すのと同じ効果を生じる手続のこと。債務者の財産に対する強制執行のひとつである。

    • 天窓 

    トップライトともいう。
    屋根に設けられる窓のこと。天井からの採光のために作られる。
    壁面の窓にくらべて、3倍の採光効果があるとされている。
    また天井近くの高い位置に設ける窓も「天窓」と呼ばれることがある。 


    • ドーマー 

    屋根から突き出した切妻の小屋根付き窓のこと。ドーマーウインドーともいう。

    採光と換気のために用いるが、最近は、外観上のデザインアクセントとしてつけることもある。屋根面に完全にのったルーフドーマーウインドー、軒部分から立ち上がるウォールドーマーウインドーがある。 

    • 等価交換方式 

    土地の上にマンションなどの建物をディベロッパーが建設し、土地と建物の評価額に応じて双方が土地と建物を取得する方法をいう。地主は自己資金を必要とせず、土地の一部を提供することにより、等価の建物の一部を取得することになるのが特長。

    • 動機 

    内心的効果意思(具体的にある法律効果を意欲する意思)を形成するもととなった心意のこと。
    例を挙げれば、品物を家族にプレゼントしようという意図が「動機」であり、その動機にもとづいて店頭で品物を買おうと意欲する意思が「内心的効果意思」である

    • 登記官による本人確認 

    不動産登記の申請において、登記官が申請人以外の者が申請していると疑うに足るだけの相当な理由があると認められる場合に、登記官は当該申請人の権限の有無を調査しなければならない。この制度のことを「登記官による本人確認」という。

    • 登記完了通知 

    登記を申請した者に対して、登記手続きが完了したことを知らせるために通知される通知のこと

    • 登記義務者 

    不動産の登記により形式的に不利益を受ける者のこと。
    売買による所有権移転登記の場合で言えば、移転登記により不利益を受けるのは従前の所有権名義人であるので、「登記義務者」は従前の所有権名義人(すなわち売り主)である。

    また所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹消登記)で言えば、抵当権抹消登記により不利益を受けるのは金融機関であるので、「登記義務者」は金融機関となる。

    • 登記記録 

    一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記の記録のこと。

    従来は紙であったため「登記用紙」と呼ばれていたが、現在はほとんどの登記所でハードディスク上のデータとなっているため、現在の不動産登記法では「登記記録」という用語が使用されている。(不動産登記法第2条第5号) 

    • 登記権利者 

    不動産の登記により形式的に利益を受ける者のこと。
    売買による所有権移転登記の場合で言えば、移転登記により利益を受けるのは新たな所有権名義人であるので、「登記権利者」は新たな所有権名義人(すなわち買い主)である。

    また所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹消登記)で言えば、抵当権抹消登記により利益を受けるのは所有者であるので、「登記権利者」は所有者となる。

    • 登記識別情報 

    登記の権利を終えた場合に、その登記名義人が真正な権利者であることを公的に証明するために、その登記名義人に対して通知される秘密の12桁の番号のこと。従来の登記済書に代わるものである。

    平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、オンライン庁を指定することとした。オンライン庁では、従来の登記済証の代わりとして、登記識別情報の提出・交付の制度を導入している。
    オンライン庁では、不動産登記をオンライン申請または書面申請する際には、登記申請者(登記義務者)は、自分が真正な権利者であることを証明するために、登記識別情報を添付しなければらない。またオンライン庁で登記が完了した場合には、登記申請者に対しては、登記済証が交付されるのではなくて、登記識別情報が通知されるだけである。

    「登記識別情報」とは、12桁の英数字からなる秘密の番号であって、他人が盗み見ることができないような方法で、登記名義人に通知される。
    オンライン庁でオンライン申請した場合には、登記識別情報は、暗号技術を用いた方法でインターネットを通じて登記名義人に通知される。またオンライン庁で書面申請した場合には、登記識別情報は、書面に印刷して目隠しシールを貼った状態で、登記名義人に交付される(この書面を「登記識別情報通知書」という)。 

    • 登記識別情報通知書 

    登記完了後に、登記名義人に対して登記識別情報を通知するために交付される書面のこと。
    オンライン庁では、従来の登記済に代わるものとして、登記識別情報(12桁の秘密の番号)を、登記完了時に登記名義人に交付することとなっている。
    オンライン庁で書面申請をする場合には、登記申請者は、この登記識別情報を「書面」の形で受け取ることとなり、この書面を「登記識別情報通知書」と呼んでいる。

    この登記識別情報通知書では、登記識別情報(12桁の秘密の番号)を書面に印刷し、その登記識別情報の部分に、一度剥がすと二度と貼れない特殊な目隠しシールを貼った状態になっている。このような特殊なシールにより登記名義人以外の者が、登記識別情報を盗み見ることを防止している。 

    • 登記事項証明書 

    一筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録の全部または一部を、登記官が公的に証明した書面のこと。

    従来は登記記録(登記用紙)が紙で調製されていたため、その写しを交付しており、これを登記簿謄本と呼んでいた。
    しかし現在は大半の登記所がコンピュータ化されたため、登記記録は磁気ディスク上に調製されている。この電磁的な登記記録の記載事項を、公的に証明したものが登記事項証明書である。
    現在はほとんどの登記所で登記情報交換システムが稼動しているため、遠隔地の不動産に関する登記事項証明書であっても、最寄りの登記所で交付を受けることができる

    • 登記事項要約書 

    筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録を要約した書面のこと。
    従来は登記記録(登記用紙)が紙で調製され、バインダー式の帳簿に閉じられており、これを登記所内の所定の場所で閲覧することができたが、現在では大半の登記所がコンピュータ化されたため閲覧ができない。そこで閲覧に代わるものとして、磁気ディスク上の登記記録の要約を、希望者が入手できるようにしたものが登記事項要約書である。

    なお、登記事項要約書は、その登記所が管轄している区域内の不動産に関して交付されるのみであり、他の登記所の管轄については交付されない。これは閲覧制度の代替が登記事項要約書であるからだと考えられる。

    また、登記事項要約書は、登記事項証明書よりも記載事項が少ない。
    まず、現在の権利だけが登記事項要約書に記載され、過去の権利の発生・移転・消滅の履歴は判らない状態になっている。また権利の発生原因(売買など)も省略されているので知ることができない。また、登記の受付番号・受付年月日も省略されているので知ることができない。 

    • 登記所 

    登記事務を担当する機関のこと。一般名称として「登記所」と呼んでいるが、正式名称は「法務局」、「地方法務局」、「支局」、「出張所」である。 

    • 登記情報交換システム 

    法務省が平成12年以降、各地の登記所をコンピューター・オンラインで結び、ある登記所において別の登記所の管轄する不動産登記を閲覧できるというシステムを導入した。このシステムのことを「登記情報交換システム」という。現在全国各地で順次稼動を開始している。

    これまでは、遠隔地にある不動産の登記簿を閲覧する場合、その遠隔地の登記所へ出向くか、もしくはその遠隔地で開業している司法書士に閲覧を依頼する必要があったが、このシステムが既に導入された地域では、登記所の管轄を超えて、登記簿を閲覧することが可能になっている。

    • 登記済証 

    所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記などの権利の登記をしたとき、登記手続きの完了後に、その権利の登記をした者(登記名義人)には、登記申請書の写し(副本)に、登記官が「登記済」と押印したものが返還される。
    このように登記名義人となった者に返還される、押印された申請書副本のことを「登記済証」と呼んでいる。

    登記済証は、登記名義人が所持する書面であり、その所持人が登記名義人であることを公的に証明する書面である。そのため登記済証は、別名「権利証」と呼ばれている。

    ただ、平成17年3月7日から全面的に改正された新たな不動産登記法が施行され(以下、新不動産登記法)、登記済証という制度を順次廃止し、登記識別情報による本人確認を全面的に導入する方向に進んでいる。そのため、オンライン庁でオンライン申請する場合には、登記済証ではなく、登記識別情報を送信しなければならない。
    オンライン庁で書面申請(郵送申請を含む)をする場合にも、同じく、登記識別情報を添付情報として添付しなければならない。ただし新不動産登記法の施行後の初回の書面申請では、まだ申請人は登記識別情報を保有していないのであるから、その場合には登記済証の提出でよいとされている。

    また未指定庁では、登記識別情報の制度が未導入であるので、従来どおり、登記済証を添付して、書面申請(郵送申請を含む)をすることになる。 

    • 動機の錯誤 

    錯誤とは、内心的効果意思と表示行為が対応せず、しかも表意者(=意思表示をした本人)がその不一致を知らないことである。
    従って、動機そのものが思い違いに基づくものである場合には「錯誤」の範囲に含めることができないので表意者を保護することは本来できないはずである。しかし実際にはこうした動機に関する思い違いが「錯誤」の問題として争われることが非常に多いため、判例ではこうした動機に関する思い違いも次の3つの要件を同時に満たすとき「錯誤」として取扱い、表意者の保護を図っている。

    1:法律行為の要素の錯誤であること
    法律行為の要素とは「意思表示の内容の主要な部分であり、社会通念上この点について錯誤がなければ表意者はそのような意思表示をしなかっただろうと認められるような部分」のことである。このような重要な部分について、動機の思い違いがあれば、表意者を保護しようという趣旨である。

    2:動機が明示または黙示に表示されたこと
    動機が何らかの形で表示され、相手方がその動機を知ることができたことである。これにより相手方が不測の損害を受けることを回避しようとする趣旨である。

    3:表意者に重大な過失がないこと
    これは通常の錯誤と同じ要件である。表意者が少し注意すれば、要素に該当する動機の思い違いを回避できた場合には、その表意者は保護しないという意味である。

    • 登記簿 

    登記記録が記録される帳簿のこと。
    従来は登記簿とはバインダーに閉じられた登記用紙の帳簿をさしていたが、新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)では、磁気ディスクなどをもって調製される帳簿を、登記簿と呼ぶことが原則になった。 

    • 登記簿謄本 

    ある不動産に関する1組の登記用紙のすべての写しのこと。
    登記簿謄本の末尾に登記官が押印することにより、その内容が正しいことを証明している。
    土地の場合、登記簿謄本はその土地に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。また建物の場合、登記簿謄本はその建物に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。

    なお1組の登記用紙の一部のみの写しは「登記簿抄本(とうきぼしょうほん)」という。
    コンピューターシステムを導入している登記所では、登記簿謄本に代わるものとして「登記事項証明書」を交付している。 

    • 登記名義人 

    一筆の土地または一個の建物に関する登記記録において、不動産に関して所有権・賃借権・抵当権などの権利を有する者として記載されている者のことを「登記名義人」という。
    例えば、A氏からB氏への所有権移転登記が記載されている場合、B氏が登記名義人と呼ばれる。 

    • 東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例 

    東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月から東京都内で施行された、住宅の賃貸借の紛争防止のためのルールのこと。

    東京都住宅局は平成16年2月6日『民間賃貸住宅に関する「東京ルール」の推進について』とする方針を公表し、民間賃貸住宅に関して、退去時の敷金の精算や入居期間中の修繕をめぐる紛争など、多くの相談が寄せられていることから、紛争の未然防止を図るため、契約時点での的確な説明を義務付けた全国初の条例を策定する方針を明らかにした。
    (なおこのとき同時に、「戦後の住宅難等を背景に地域的に始まったとされる礼金・更新料については、それらの授受のない契約を普及させ、円滑な住み替えを促進する」ことも言明している)

    このような東京都住宅局の方針を受けて、東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月1日から東京都内で施行されている条例が「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」である。この条例ではおおよそ次のことを定めている。

    (1)重要事項説明における説明義務の加重(条例第2条関係)
    宅地建物取引業者は、住宅の賃貸借の代理または媒介をする場合は、当該住宅を借りようとする者に対して法第35条第1項の規定により行なう同項各号に掲げる事項の説明に併せて、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
    1.退去時における住宅の損耗等の復旧並びに住宅の使用および収益に必要な修繕に関し東京都規則(以下「規則」という。)で定める事項
    2.前号に掲げるもののほか、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図るため、あらかじめ明らかにすべきこととして規則で定める事項

    (2)指導・勧告・公表(条例第5条・第6条関係)
    知事は、宅地建物取引業者に対し、説明を行ない、または報告もしくは資料の提出をし、もしくは報告もしくは資料の内容を是正するよう指導および勧告をすることができる。
    知事は勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
    知事は、公表をしようとする場合は、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。

    • 東京ルール 

    東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月から東京都内で施行された「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」において示された、住宅の賃貸借の紛争防止のためのルールのこと。

    東京都住宅局は平成16年2月6日『民間賃貸住宅に関する「東京ルール」の推進について』とする方針を公表し、民間賃貸住宅に関して、退去時の敷金の精算や入居期間中の修繕をめぐる紛争など、多くの相談が寄せられていることから、紛争の未然防止を図るため、契約時点での的確な説明を義務付けた全国初の条例を策定する方針を明らかにした。
    (なおこのとき同時に、「戦後の住宅難等を背景に地域的に始まったとされる礼金・更新料については、それらの授受のない契約を普及させ、円滑な住み替えを促進する」ことも言明している)

    このような東京都住宅局の方針を受けて、東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月1日から東京都内で施行されている条例が「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」である。この条例ではおおよそ次のことを定めている。

    (1)重要事項説明における説明義務の加重(条例第2条関係)
    宅地建物取引業者は、住宅の賃貸借の代理または媒介をする場合は、当該住宅を借りようとする者に対して法第35条第1項の規定により行なう同項各号に掲げる事項の説明に併せて、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
    1.退去時における住宅の損耗等の復旧並びに住宅の使用および収益に必要な修繕に関し東京都規則(以下「規則」という。)で定める事項
    2.前号に掲げるもののほか、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図るため、あらかじめ明らかにすべきこととして規則で定める事項

    (2)指導・勧告・公表(条例第5条・第6条関係)
    知事は、宅地建物取引業者に対し、説明を行ない、または報告もしくは資料の提出をし、もしくは報告もしくは資料の内容を是正するよう指導および勧告をすることができる。
    知事は勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
    知事は、公表をしようとする場合は、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。 

    • 登記料 

    一般的には、不動産の所有権などを登記する場合に、登記印紙によって納税する「登録免許税」のことを「登記料」と呼んでいる。

    不動産登記手続を代行する司法書士に支払う報酬と、登録免許税との合計額を「登記料」と呼ぶこともある。

    • 動産 

    動産とは「不動産以外の物」のことである(民法第86条第2項)
    そして不動産とは「土地及び定着物」とされているので、動産とは「土地及び定着物ではない物」ということができる。
    特に重要なのは、不動産に付属させられている動産(例えば家屋に取り付けられているエアコンなど)である。このような動産は「従物(じゅうぶつ)」に該当し、不動産実務でよく問題となる

    • 投資口 

    不動産投資信託において、投資家が投資法人に出資する単位のこと。通常の会社における「株式」に相当する。

    投資法人は投資家からの出資を集めて設立される法人であり、投資家が投資法人に出資する単位のことを「投資口」と呼んでいる。また投資口を保有する投資家は「投資主」と呼ばれる。

    証券取引所に上場されている不動産投資信託の場合、投資口の1口の価格(すなわち投資主の最低の投資額)は、おおむね20万円から100万円程度となっている。
    投資主は保有する投資口の口数に応じて、投資法人から分配金を受け取ることができる。

    • 投資口価格 

    不動産投資信託において、投資家が投資法人に出資する単位のことを「投資口」という。投資口は普通の会社における「株式」に相当するものである。なお、投資口を購入した投資家は「投資主と呼ばれる。

    東京証券取引所・大阪証券取引所に上場されている不動産投資信託の場合には、投資主が保有する「投資口」は、普通の上場株式と同じように自由に売買することができる。

    具体的には、証券取引所が開いている時間帯に、投資主は証券会社を通じてある希望価格で(または買い手の言い値で)投資口を売却するという注文を出す。また投資口を買いたい投資家は証券会社を通じてその投資口をある希望価格で(または売り手の言い値で)買い付けるという注文を出す。そして売り手と買い手の注文が合致したとき売買が成立する。

    このようにして証券取引所では時々刻々と投資口の取引価格が成立していることになる。この投資口の証券取引所における取引価格のことを「投資口価格」と呼んでいる。なお実際には新聞やインターネット上では、「投資口価格」という正式名称の代わりに「株価」と呼ばれることが多い。 

    • 投資口の追加発行 

    不動産投資信託において投資法人が営業開始後に出資を追加的に募集すること。
    「新投資口の発行」と同じ意味である。(

    • 投資証券 

    投資信託における投資法人において、投資主であることを表す証券のこと。
    普通の株式会社でいえば「株券」に相当する。

    投資法人は、投資主で構成される法人である。投資主の権利は、保有する投資口に由来している。普通の株式会社でいえば、投資主は「株主」、投資口は「株式」に相当する。

    このような投資主の地位(すなわち投資口の権利)を表した証券が「投資証券」と呼ばれている。

    投資法人は、法人設立の際または新投資口の発行の際に、投資証券を新たに発行して、投資主に交付する。
    また証券取引所で不動産投資信託を売買する場合には、不動産投資信託を購入した投資主は、以前の投資主から、既存の投資証券を受け渡されることになる。

    ただし実際には、投資証券そのものの交付や受け渡しは原則として行なわれず、「証券保管振替機構において投資証券が一括保管されることになっている

    • 道路(建築基準法上の~) 

    建築基準法第43条では、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2メートル以上の長さで接していなければならないと定めている。

    ここでいう「建築基準法上の道路」には、次の2種類が存在する。
    1)建築基準法第42条第1項の道路
    建築基準法第42条第1項では次のア~ウを「道路」と定義している。
    このア~ウの道路はすべて幅が4メートル以上である。
    ア)道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路
    イ)建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4メートル以上の道
    ウ)特定行政庁から指定を受けた私道

    2)建築基準法第42条第2項の道路
    建築基準法第42条第2項では「建築基準法が適用された際に現に建築物が立ち並んでいる幅4メートル未満の道であって、特定行政庁が指定したもの」を道路とみなすと定めている。
    このように建築基準法では、道路とは原則として4メートル以上の幅の道であるとしながらも、4メートル未満であっても一定の要件をみなせば道路となりうることとしている。

    • 道路(道路法上の~) 

    道路法上の道路とは、国道・都道府県道・市町村道のことである(道路法第2条・第3条)。

    市町村道とは、市町村長が議会の議決を経て、正式に認定した道路である。

    市町村の区域内にあって、現況は公衆の通行する道路(国有地)でありながら、市町村長が正式に認定していない道路も数多く存在する。

    こうした道路は「里道(りどう)」と呼ばれ、道路ではなく単なる国有地として保持・管理されている。 

    • 道路位置指定 

    特定行政庁が、私道の位置を指定することを「道路位置指定」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。
    この「道路位置指定」を受けることによって、私道は「建築基準法上の道路」となることができる。
    従って、私道のみに接する土地で建築をしようとする際には、まず私道について「道路位置指定」を受けることが必要である。
    「道路位置指定」を受けるためには、その私道が建築基準法施行令第144条の4の基準を満たすことが必要である。この基準によれば、私道の幅は少なくとも4メートル(袋路地の場合には6メートル)であることが必要とされている。 

    • 登録 

    宅地建物取引主任者資格試験に合格した者が、宅地建物取引主任者として業務に従事するのにふさわしい資格等を有していることを都道府県知事が確認する手続のこと。

    • 登録講習 

    宅地建物取引主任者資格試験では一定の講習を受けた者については、宅地建物取引主任者資格試験の一部免除の制度(50問中の5問の免除)が設けられている(宅地建物取引業法第16条第3項)。

    この宅地建物取引業法第16条第3項に定められた一部免除を受けるために受講しなければならない講習のことを「登録講習」と呼んでいる。

    この「登録講習」は(財)不動産流通近代化センターをはじめとする複数の登録講習機関が実施している。
    「登録講習」を受講するためには、宅地建物取引業に従事していることが要件となっている(平成16年までは「通算して3年以上の宅地建物取引業務に関する実務経験を有すること」が必要だったが、平成17年からは宅地建物取引業に従事しているだけで受講できることになった)。

    「登録講習」は通信講座およびスクーリングから成り立っている。
    スクーリングの最終日に登録講習修了試験が実施される。この終了試験に合格すると「登録講習修了者証明書」が交付される。この証明書によって宅地建物取引宅地建物取引主任者資格試験の一部免除の適用を受けることができる。

    • 登録住宅性能評価機関 

    品確法に基づき住宅性能評価の業務を行なう機関であって、国土交通大臣の登録を受けた機関のこと。
    住宅品質確保促進法第5条第1項では「登録住宅性能評価機関は住宅性能評価を行い、住宅性能評価書を交付することができる」と定めている。
    この規定により、正式な住宅性能評価書の交付を行なうことができる機関は、登録住宅性能評価機関だけに限定されているということができる。 

    • 登録免許税 

    不動産の所有権を登記する場合や、抵当権を登記する場合に、登記所で納付する国税のことである。登録免許税は一般には「登記料」などと呼ばれることも多い。

    登録免許税は、原則的には現金で納付し、その領収証書を登記申請書に貼付するが、その税額が3万円以下の場合には印紙によって納付することができる。

    登録免許税の税率は、登記の種類ごとに次のように決められている(ただし住宅の建物部分の登記や土地の登記については登録免許税の軽減措置が設けられている)。

    1)所有権の保存登記
    → 不動産の固定資産税評価額の0.6%
    2)所有権の移転登記
    → 不動産の固定資産税評価額の5%
    3)抵当権の設定登記
    → 債権金額の0.4% 

    • 登録免許税の軽減措置(住宅の建物部分) 

    平成15年3月31日までに行なう住宅の建物部分の登記については、登録免許税の大幅な軽減措置が実施されている。
    (平成15年4月1日以降については、平成14年末の税制改正により軽減措置を延長するか否かか決定される予定である)。

    具体的には、次の要件を満たす住宅の建物部分については、登録免許税率は次のように定められている。

    1)要件
    ・住宅の種類は一戸建て、共同住宅のいずれでもよい。
    ・住宅の用途は賃貸用ではなく、自己の居住用であることが必要である。
    ・住宅の建物部分の登記簿上の床面積が50平方メートル以上であること。
    ・中古住宅の場合には、木造その他の構造では建築後20年以内、鉄骨造や鉄筋コンクリート造では建築後25年以内であること。

    2)登録免許税率
    ・所有権の保存登記・・・家屋の固定資産税評価額の0.15%
    ・所有権の移転登記・・・家屋の固定資産税評価額の0.3%
    ・抵当権の設定登記・・・債権金額の0.1% 

    • 登録免許税の軽減措置(土地) 

    バブル以降地価が上昇したことを考慮して、平成15年3月31日までに行なう登記については軽減措置が実施され、登録免許税額は次のように定められている。
    1)土地の所有権の保存登記
    土地の固定資産税評価額の3分の1の0.6%
    2)土地の所有権の移転登記
    土地の固定資産税評価額の3分の1の5%

    • 道路斜線制限 

    建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
    中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

    道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。
    1)建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である。(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)
    2)上記1の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規程されている。

    一例を挙げると、第2種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20メートルと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20メートル以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。 

    • 道路高さ制限 

    建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
    中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

    道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。
    1)建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である。(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)
    2)上記1の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規程されている。

    一例を挙げると、第2種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20メートルと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20メートル以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。 

    • 通し柱 

    2階建て以上の木造建築物で土台から軒桁まで1本の材で通された柱のこと。一般に建物の隅部などの要所に使われる。途中で桁・胴差などで中断されている短柱は管柱という。

    • 特殊建築物 

    特殊な用途を持つ建築物のことで、例えば多数の人が集う建築物(映画館など)や衛生上・防火上特に規制すべき建築物(汚物処理場など)などがこれにあたる。
    建築基準法では、こうした建築物については、特に厳しい規制を設けてしている。

    建築基準法によれば、次の用途の建築物が「特殊建築物」である(建築基準法別表第1による)。
    1)劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
    2)病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎など
    3)学校、体育館、博物館、図書館、ボーリング場、スケート場など
    4)百貨店、マーケット、展示場、ダンスホール、キャバレー、料理店、飲食店、遊技場、公衆浴場など
    5)倉庫
    6)自動車車庫、自動車修理工場、映画スタジオ
    さらに上記の1)から6)だけでなく、危険物貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場なども特殊建築物に含める場合がある(建築基準法2条2号)。

    特定街区は、市街地の特定のエリアを整備改善するために、市町村が定める地区である。
    特定街区では、通常の建築規制の多くが撤廃され、大規模な建築物を建築できるように容積率や建築物の高さの最高限度が新たに指定される(建築基準法第60条、都市計画法第9条)。
    こうした仕組みにより、特定街区では大規模な都市開発プロジェクトが可能になる。東京新宿の副都心はこの特定街区を活用して建設されたものである。

    • 特定行政庁 

    「知事」や「市長」などのことである。
    法律上の定義(建築基準法2条36号)によれば、建築主事を置いている市町村では、その市町村長のことを「特定行政庁」と言い、建築主事を置いていない市町村では、その市町村が属する都道府県の知事が「特定行政庁」となると定められている。
    従って、原則的には人口が25万人以上の市では、市長が特定行政庁であり、それよりも小さな規模の自治体では知事が特定行政庁であると言ってよい。
     

    • 特定口座 

    上場株式・店頭株式・上場不動産投資信託の売却益に関しては、個人投資家が確定申告を行なって納税しなければならない。そこで個人投資家の確定申告にかかる手続負担を軽減するために設けられた制度が「特定口座」である。

    1.特定口座の概要
    個人投資家は、自己の取引口座のある証券会社に「特定口座開設届出書」を提出することによって、自己の取引口座を「特定口座」として指定することができる(ちなみに特定口座に指定されていない取引口座は「一般口座」と呼ばれる)。

    特定口座は証券会社に一つだけ開設することができる。複数の証券会社に取引口座がある場合にはそれぞれの証券会社でそれぞれ一つずつ開設することができる。

    こうして個人投資家が特定口座を持つと、証券会社は個人投資家の上場株式・店頭株式・上場不動産投資信託の売却益(または売却損)を毎月末締めで自動的に計算する。さらに1年間の取引結果が「年間取引報告書」にまとめられて、翌年1月末頃に個人投資家の手元に届けられることになる。

    2.「特定口座(源泉徴収あり)」の特徴
    このような特定口座は、所得税額・住民税額の天引きをするかどうかによって、「特定口座(源泉徴収あり)」と「特定口座(源泉徴収なし)」という2種類に分かれている。

    「特定口座(源泉徴収あり)」とは、証券会社が毎月の取引から生じた売却益に係る所得税額・住民税額(現行では税率10%)を、毎月末締めで自動的に顧客口座から天引きするという方式である。ただしある月に売却損が生じた場合には、その売却損は翌月以降に持ちされて翌月以降の売却益と相殺される仕組みとなっている。

    この月末締めで天引き(源泉徴収)された金銭は、証券会社が翌月10日までに税務署に納税する。この納税により証券会社が個人投資家の確定申告を代行することになるので、個人投資家自身は税務署で申告手続をする手間を省くことができるというメリットがある。

    個人投資家は「特定口座開設届出書」を提出する際に「特定口座源泉徴収選択届出書」を併せて提出することによって、この方式の適用を受けることができる。

    なお、個人投資家がその年において売却損を被り、「上場(株式の譲渡損失の繰越控除に適用を希望する場合には、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択している場合であっても、自分自身で確定申告をしなければならないことに注意したい。

    3.「特定口座(源泉徴収なし)」の特徴
    個人投資家が「特定口座(源泉徴収なし)」を選んだ場合には、上記のような天引き(源泉徴収)の仕組みが適用されないため、個人投資家は自分自身で税務署にて確定申告の手続を行なわなければならない。

    ただし「特定口座(源泉徴収なし)」では、1年間の取引結果が「年間取引報告書」にまとめられて、翌年1月末頃に個人投資家の手元に届けられるので、この「年間取引報告書」によって簡便な方法で確定申告手続を行なうことができるというメリットがある。

    なお「特定口座(源泉徴収なし)」で確定申告を行なう場合、上場株式等の売却益は「配偶者控除等を適用するための所得金額」に加算されてしまうというデメリットがある。

    例えば、パート収入のある妻の給与所得が、配偶者控除を受けられる範囲内の給与所得であったとしても、その妻が株式売買で多額の利益をあげたならば、その利益が配偶者控除の適用の判定にあたっての妻の所得金額に加算される結果、配偶者控除の適用外と判定されることがある。
    (これに対して、「特定口座(源泉徴収なし)」を選べば、株式売却益は「所得金額」に加算されないので上記のようなデメリットは生じない) 

    • 特定工作物 

    都市計画法における開発許可の対象となる、コンクリートプラント、ゴルフコース、テニスコート、墓園などのこと。

    • 特定施設 

    有害物質を排出しまたは生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された施設のこと。全部で101種類の施設が特定施設とされている。

    環境省の調べ(平成12年度)によると、こうした特定施設を設置している工場・事業場等(「特定事業場」という)は、全国で約30万ヵ所にのぼる。
    多い業種は旅館(約7万ヵ所)、畜産(約3万ヵ所)、自動車洗浄(約3万ヵ所)である。

    • 特定道路 

    建築基準法の容積率に関する規定では、幅15m以上の道路のことを「特定道路」という。
    このような幅員の広い道路から近い距離にある建物については、一定の割合で「前面道路による容積率の制限」が緩和され、容積率の割増を受けることができる。

    • 特定有害物質 

    用途地域では「特別用途地区」を設けてきめ細かな建築規制を実施できるが、そもそも用途地域が定めれていないエリアでは「特別用途地区」を設けることができないという問題があった。

    そこで平成12年に都市計画法が改正され、用途地域がないエリアでは、「特別用途地区」に代わるものとして「特定用途制限地域」を設けることが可能になった(都市計画法第9条第14項)。

    「特定用途制限地域」を設けることができるのは次の2つのエリアである。

    1)準都市計画区域の中
    2)非線引きの都市計画区域の中で、用途地域がないエリア

    「特定用途制限地域」では、好ましくない業種(例えばパチンコ店)の建築を禁止するというような建築規制を実施することができる。

    • 特定用途制限地域 

    用途地域では「特別用途地区」を設けてきめ細かな建築規制を実施できるが、そもそも用途地域が定めれていないエリアでは「特別用途地区」を設けることができないという問題があった。

    そこで平成12年に都市計画法が改正され、用途地域がないエリアでは、「特別用途地区」に代わるものとして「特定用途制限地域」を設けることが可能になった(都市計画法第9条第14項)。

    「特定用途制限地域」を設けることができるのは次の2つのエリアである。

    1)準都市計画区域の中
    2)非線引きの都市計画区域の中で、用途地域がないエリア

    「特定用途制限地域」では、好ましくない業種(例えばパチンコ店)の建築を禁止するというような建築規制を実施することができる

    • 特別決議 

    分譲マンションのような区分所有物において、管理組合の集会で議案を議決する際に、特に重要な議案について特別多数の賛成により可決することを「特別決議」という。

    この特別決議を必要とする議案は、区分所有法により次の8種類が規定されている。
    1)管理規約の設定・変更・廃止(同法第31条)
    2)管理組合法人の成立(同法第47条)
    3)共用部分等の変更(同法第17条・第21条)
    4)大規模滅失における建物の復旧(同法第61条第5項)
    5)建物の建替え(同法第62条)
    6)専有部分の使用禁止の請求(同法第58条)
    7)区分所有権の競売の請求(同法第59条)
    8)占有者に対する引渡し請求(同法第60条)

    上記の8種類のうち、「建物の建替え」を除く7種類については、特別決議を行なうための議決要件は、「区分所有者の4分の3以上」かつ「議決権の4分の3以上」の賛成である。
    ただし「共用部分等の変更」についてはこの議決要件を管理規約により「区分所有者数の過半数」かつ「議決権の4分の3以上」の賛成にまで緩和することができる。

    また「建物の建替え」についての決議要件は「区分所有者数の5分の4以上」かつ「議決権の5分の4以上」の賛成である。
     

    • 特別工業地区 

    特別用途地区のひとつ。
    もともと地元の中小工場が多いエリアについて、地元産業を振興するために定める地区である。具体的には、工場と調和しにくい事業(例えば飲食店)の進出を規制したり、工場の建設を容易にするような建築規制が実施される。

    市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。
    従って特別工業地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。

    • 特別養護老人ホーム 

    老人福祉法第20条の5、第11条1項2号にもとづく老人福祉施設のひとつ。65歳以上で身体上または精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、居宅において適切な介護を受けることが困難な者を入所させる施設である。寝たきりや痴呆性の状態となった高齢者を受け入れる施設でもある。

    特別養護老人ホームでは、介護費だけでなく住居費・光熱費についても介護保険の適用があるため、1人当りの入居費用は月額5万円程度と非常に安い。しかし個室が極めて少なく、通常は4人部屋でプライバシーがない、食事室等があまり整備されていないなど、在所者の生活の質という点では多くの問題が指摘されている。 

    • 特別用途地区 

    都市計画法第8条第1項に列挙されている地域・地区のひとつ。

    • 独立基礎 

    独立フーチング基礎ともいう。
    主要な柱の底部に、それぞれ独立したフーチングを置いた基礎である

    • 都市計画 

    土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画であって、都市計画の決定手続により定められた計画のこと(都市計画法第4条第1号)。
    具体的には都市計画とは次の1から11のことである。

    • 都市計画基礎調査 

    都道府県が都市計画区域に関して5年ごとに実施する調査で、都市計画区域における人口、産業別就業人口、市街地面積、土地利用、交通量、地価など多種多様な項目が調査対象となっている(都市計画法第6条、都市計画法施行規則第5条)。 

    • 都市計画区域 

    原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域。
    原則として都道府県が指定する。

    1)都市計画区域の指定の要件
    都市計画区域は次の2種類のケースにおいて指定される(都市計画法第5条第1項、第2項)。
    ア)市または一定要件を満たす町村の中心市街地を含み、自然条件、社会的条件等を勘案して一体の都市として総合的に整備開発保全する必要がある場合
    イ)新たに住居都市、工業都市その他都市として開発保全する必要がある区域

    ア)は、すでに市町村に中心市街地が形成されている場合に、その市町村の中心市街地を含んで一体的に整備・開発・保全すべき区域を「都市計画区域」として指定するものである(※1)。なおア)の「一定要件を満たす町村」については都市計画法施行令第2条で、「原則として町村の人口が1万人以上」などの要件が定められている。
    イ)は、新規に住居都市・工業都市などを建設する場合を指している。
    (※1)都市計画区域は、必要がある時は市町村の区域をこえて指定することができる(都市計画法第5条第1項後段)。また都市計画区域は2以上の都府県にまたがって指定することもできる。この場合には指定権者が国土交通大臣となる(都市計画法第5条第4項)。

    2)都市計画区域の指定の方法
    原則として都道府県が指定する
    3)準都市計画区域について
    都市計画区域を指定すべき要件(上記1)のア)またはイ))を満たしていない土地の区域であっても、将来的に市街化が見込まれる場合には、市町村はその土地の区域を「準都市計画区域」に指定することができる。準都市計画区域では、必要に応じて用途地域などを定めることができ、開発許可制度が施行されるので、無秩序な開発を規制することが可能となる

    • 都市計画区域の指定 

    都市計画区域は、原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域である。
    この都市計画区域を指定するための手続は次のように規定されている(都市計画法第5条)。

    A)一の都道府県内で都市計画区域を指定する場合

    指定の主体は都道府県である。都道府県は次の手続を行なう。
    1)都道府県は都市計画区域を指定しようとするとき、事前に関係する市町村の意見を聴き、さらに都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければならない(都市計画法第5条第3項)。
    2)次に都道府県は、国土交通大臣と協議し、国土交通大臣の同意を得なければならない(都市計画法第5条第3項)。
    3)都市計画区域の指定を公告することにより、都市計画区域が指定される(都市計画法第5条第5項)。

    B)二以上の都府県にわたって都市計画区域を指定する場合

    指定の主体は国土交通大臣である。国土交通大臣は次の手続を行なう。
    1)国土交通大臣は都市計画区域を指定しようとするとき、事前に関係する都府県の意見を聴かなければならない(都市計画法第5条第4項)
    2)上記Bの1において都府県が国土交通大臣に意見を述べるためには、都府県は事前に関係する市町村の意見と都道府県都市計画審議会の意見を聴いておかなければならない(都市計画法第5条第4項)
    3)都市計画区域の指定を公告することにより、都市計画区域が指定される(都市計画法第5条第5項)

    • 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針 

    都市計画区域に関して都道府県が定める基本的な方針のこと。
    都道府県は、都市計画区域に関して必ずこの方針を定める(都市計画法第6条の2)こととされているので、区域区分の定められていたに都市計画区域(いわゆる非線引き区域)においてもこの方針を定める必要がある。

    この方針には、次の内容が定められる(都市計画法第6条の2第2項)
    1)都市計画の目標
    2)区域区分の決定の有無(区域区分を定める時はその方針)
    3)主要な都市計画の決定の方針

    都市計画区域の中で、都市計画決定を行なう際には、必ずこの方針に即して都市計画を決定しなければならない(都市計画法第6条の2第3項)。
    なお、この方針を決定する主体は都道府県である(都市計画法第15条第1項第1号)。 

    • 都市計画施設 

    都市計画法第11条に掲げられている都市施設(道路、公園、水道、下水道など)に関して、その名称・位置・規模などが「都市計画」に定められたとき、その都市施設を「都市計画施設」と呼ぶ(都市計画法第4条第6項)。 

    • 都市計画税 

    市町村が条例で定めた区域内に存在する土地や建物の所有者に課税する地方税。
    この条例で定めた区域は、原則として市街化区域の中に設定される。

    この都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業の費用を集めるために課税される税金であるとされている。
    税率は0.3%以下であり、市町村の条例で税率を設定する。

    ちなみに都市計画税については、土地に関する軽減措置は存在するが、建物に関する軽減措置は存在しない。 

    • 都市計画税の軽減措置(住宅用地) 

    都市計画税の課税において、住宅の敷地となっている土地(住宅用地)については、課税標準(税率を掛ける基礎となる金額)を3分の1または3分の2とする措置がとられ、都市計画税が大幅に軽減されている。

    1)小規模住宅用地
    専用住宅1戸につき面積が200平方メートルまでの住宅用地のこと。この場合の住宅には、賃貸住宅も含まれる。
    小規模住宅用地の課税標準は3分の1とする。
    2)その他の住宅用地
    小規模住宅用地以外の住宅用地の課税標準は3分の2とする。

    例えば、住宅用地の面積が1,000平方メートルで、土地評価額が1平方メートルあたり6万円、その上に戸数4戸のアパートがあるとする。このとき小規模住宅用地は200平方メートル×4戸で800平方メートルである。
    この場合、この土地の課税標準は
    800平方メートル×2万円+200平方メートル×4万円=2,400万円。

    • 都市計画法 

    計画的なまちづくりの推進を目的として、昭和43年に制定された法律。
    基本的な仕組みは、まちづくりを行なう区域を「都市計画区域」に指定し、その都市計画区域の中においてさまざまな区域・地域・地区を指定し、都市施設の整備や市街地開発事業の推進を図る、というもの。

    • 都市再開発方針等 

    都市再開発法等の規定に基づき、都道府県が定める方針のこと。

    • 都市施設 

    都市施設とは、道路、公園、上下水道など都市において必要となる公共的な施設のことである。

    1)都市施設の種類
    都市計画法では、都市施設として、次の11種類の施設を定めている(都市計画法第11条1項)。
    ア)道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルその他の交通施設
    イ)公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地
    ウ)水道、電気供給施設、ガス供給施設、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場その他の供給施設または処理施設
    エ)河川、運河その他の水路
    オ)学校、図書館、研究施設その他の教育文化施設
    カ)病院、保育所その他の医療施設または社会福祉施設
    キ)市場、と畜場または火葬場
    ク)一団地(50戸以上)の住宅施設
    ケ)一団地の官公庁施設
    コ)流通業務団地
    サ)電気通信事業用の施設その他(施行令第5条)

    • 都市緑地保全法 

    都市の緑化を目的として昭和48年に制定された法律。
    この法律により、市町村は、都市の良好な環境を維持するために、都市計画において「緑地保全地区」を定めることができるようになった。
    その他に、市町村が「緑の基本計画を定めること、地域住民が「緑地協定」を締結することもこの法律によって可能となっている。

    • 土台 

    建物の最下部で、柱の荷重を受ける水平材のこと。
    柱から受けた荷重は、土台を通じて基礎へと伝えられる。 

    • 土地家屋調査士 

    不動産の表示に関する登記の専門家。

    • 土地区画整理事業 

    雑然とした市街地を整然とした街並みに造り変えるため、または新しい市街地を形成するために行われる事業。土地区画整理法にもとづいて実施される。

    • 土地賃借権 

    土地賃貸借契約にもとづいて、土地を賃借する権利のこと

    • 土地登記簿 

    1筆の土地ごとに作成される登記記録のこと。 

    • 土地利用審査会 

    国土利用計画法第39条にしたがって都道府県に設置される有識者7名からなる委員会。

    • トップライト 

    天窓の事

    • 戸袋 

    雨戸を開けた際、収納するための造作物のこと。

    • 土間 

    一般に屋内の玄関部分を地面のまま、あるいは粘土に漆喰を混ぜて叩き込んだ三和土(たたき)で仕上げた土足空間をいう。コンクリートやタイル貼りした床面のケースなども土間と称するようになった。 

    • 留置権 

    ある人が他人の物を占有していて、しかもその物に関係する債権を有しているときは、その人はその物を、債権の担保とするために、占有しつづけることができる。
    この権利を「留置権」と言う(民法第295条)。 

    • ドライエリア 

    地下室がある建物において、建物の周囲の地面を深く掘り下げて作った「からぼり」のこと。

    目隠しとして、また雨水の侵入を防ぐため、地上部に腰壁が設けられていることが多い。

    建築基準法では衛生上の要請から地下室にはこのドライエリア(からぼり)を設けることを原則として必要としている(建築基準法29条)。 

    • トラップ 

    水により管路中の空気の流通を遮断することを水封というが、この水封により汚染物質の流入を阻止するための器具をトラップという。下水や排水管などから悪臭や汚染された空気が逆流するのを防ぐため、管部をS型、P型、U型などに曲げて使う。防臭弁ともいう。

    • トランクルーム 

    分譲マンションにおいて、区分所有者が利用するために、各住戸とは別に設置された小型の倉庫のこと。
    区分所有者が各住戸を購入する際に、同時にトランクルームを購入する場合もあれば、区分所有者はトランクルームを所有せず、毎月使用料を支払う場合もある。 

    • トリクロロエチレン 

    揮発性有機化合物のひとつ。金属や機械部品の洗浄剤として非常に多用されており、精密機械工場などでの土壌汚染の主犯となることが多い。比重が1.4と水より重いため、土壌中に漏れ出した場合は、長く土壌中に残留し、広汎な地下水汚染を起こす傾向がある。

    • 取引事例比較法 

    不動産鑑定評価において、多数の不動産の取引事例をベースとして、対象不動産の価格を求める手法のこと。

    取引事例比較法では、まず多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行ない、選択した取引事例について事情補正および時点修正を行ない、さらに選択した取引事例について地域要因の比較・個別的要因の比較を行ない、こうして求められた価格を比較考量し、これによって対象不動産の試算価格を求める。このような取引事例比較法による試算価格を「比準価格」という。
     

    • 取引態様 

    不動産広告における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のこと。

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

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    • サーキュレーター 

    室内の暖房の空気等を循環させる装置。天井などに取り付け、冷暖房と併用する。暖房時には上部に溜まりやすい暖かい空気を下方へ、冷房時には下部に溜まる冷たい空気を循環させる。すなわち、室内の空気の質・温度を均一にする道具である。

    • サービスヤード 

    いわゆる裏庭、側庭、勝手庭のこと。台所と直結した庭園の一部分で、洗濯、物干し、ゴミ置き、通路等に使用される。 

    • サービスルーム 

    居室における、建築基準法上必要な採光や換気の基準を満たしていない室。準備室という意で、収納スペース等としての使用が望ましい。間取り図上ではSやFで表示することが多い。納戸とも。 

    • サーモスタット 

    thermoは熱、statは安定装置、反射装置の意。自動制御で室温を一定に保つ温度調節器のこと。

    t

    • 再開発等促進区 

    地区計画の区域の内部において定められる、市街地の再開発・開発整備を実施すべき区域。

    1)趣旨
    地区計画は、特定の区域における街づくりを誘導するために市町村が定める計画である。この地区計画の区域の内部において、市街地の再開発・開発整備を実施すべき区域を定めることができ、この区域を「再開発等促進区」と呼んでいる(都市計画法第12条の5第3項)。

    2)再開発等促進区の決定
    再開発等促進区は、地区計画の内容のひとつとして、都市計画で決定される。再開発等促進区となるための条件としては次のアからエをすべて満たすことが必要である(都市計画法第12条の5第3項)。
    ア)用途地域が定められている区域であること。
    イ)現に土地の利用状況が著しく変化しつつあり、または著しく変化することが確実であると見込まれること
    ウ)適正な配置および規模の公共施設がないこと。
    エ)高度利用を図ることが、当該都市の機能の増進に貢献すること。

    3)再開発等促進区で定めるべき事項
    再開発等促進区では、通常の地区計画の区域において定めるべき事項に加えて、次の事項をも定める必要がある(都市計画法第12条の5第4項、施行令第7条の5)。
    a)土地利用に関する基本方針 。
    b)施設(道路、公園、緑地、広場その他の公共空地)の配置および規模 。
     ところでこのb)の「施設」からは、都市計画施設および地区施設は除外される。ここで都市計画施設とは「都市計画で決定されている都市施設」をいう。また地区施設とは「主として街区内の居住者等の利用に供される道路・公園・緑地・広場などの公共空地であって、地区整備計画で定められているもの」をいう。

    4)施設の配置および規模を定めない場合
    上記3)のb)の「施設」については、その施設の整備事業が行なわれる見込みがないなどの特別の事情がある場合には、「施設」の配置および規模を定めなくてよいとされている(都市計画法第12条の5第5項)。

    • 債権 

    人がある人に対して給付を要求することができるという権利を債権という。 

    • 債権差押 

    債務者が有する金銭債権から、債権者が満足を得る手続のこと。債務者の財産に対する強制執行のひとつである。

    債権差押では、債務者が保有する金銭債権が対象になる。例えば債務者が銀行に預けている預金(預金債権)、債務者が取引先に請求できる売掛金(売掛金債権)、債務者が勤務先に請求できる給与(給与債権)など、いろいろな金銭債権が差押え可能である。

    債権を実際に差し押さえる手続は次のとおりである。
    仮に債務者Aが債権者Bから金銭を借りており、債権者Bが債務者AのC銀行の預金口座を差し押さえると想定する。債権者Bはまず債務者Aの住所地を管轄する地方裁判所に、債権差押命令の申立を行なう。これを受けた裁判所では、債務者Aが預金債権を有している相手方であるC銀行(これを「第三債務者」と表現する)に対して、債権差押命令を郵送する。

    この命令が送達されてから1週間が経過すると、債権者Bは、C銀行に対して預金を自己(B)に支払うように請求することが可能となる。このようにして債権者Bは満足を得ることができる。
    なお債権差押に類似した手続として「転付命令(てんぷめいれい)」がある。

    • 採光 

    建築基準法によれば、住宅の居室においては、採光のために、窓その他の開口部を設けなければならない(建築基準法28条1項)。
    この住宅の採光のための開口部の面積は、居室の床面積の7分の1以上でなければならないとされている。

    ふすま、障子などの常時開放できるもので仕切られた2つ以上の居室は、1つの居室とみなすこととされている(建築基準法28条4項)。従って1つの居室には必ず1つの窓が必要というわけではなく、障子で仕切られた2つの居室について1つの窓でもよいということになる。

    ところで、住宅の販売広告等では、窓のない部屋はこの採光の規定(建築基準法28条)を満たしていないため、「居室」と表示することはできない。その代わりに、「納戸(なんど)」「サービスルーム」などと表示することは可能とされている。

    また、地階に設けた居室についてはこの限りではないとされているので、居室として使用される地下室では採光のための開口部を設ける必要はない(建築基準法28条1項但し書き)。
    ただしこうした地下室では衛生上の要請から「ドライエリア(からぼり)」等の設備をもうける必要がある(建築基準法29条)。 

    • 催告の抗弁権 

    債権者が保証人に保証債務の履行を請求してきた場合には、保証人は「先に主債務者に対して債務の履行を催告せよ」と債権者に主張することができる。これを催告の抗弁権という(民法第452条)。

    例えばAがBから100万円の借金をし、Aの友人であるCがその借金の保証人になったとしよう。このとき債権者Bが、保証人Cに対して100万円の債務を支払うように請求したとする。その際保証人Cは「まず主債務者Aに対して借金返済の督促をせよ」と債権者Bに主張できることになる。

    しかしながら、単に督促をするだけでよいのであるから、債権者にとってはこの催告の抗弁権は実際上ほとんど問題とならない。ただし保証人にはより強力な抗弁権として、検索の抗弁権が与えられている(民法第453条)。

    • サイディング 

    建物の外壁に使用する仕上材のこと。木材、セメント板、金属、セラミック等が用いられる

    • 債務 

    人がある人に対して給付を履行しなければならないという義務を債務という。 

    • 債務不履行 

    債権と債務との関係において、債務が履行されない状態のことを「債務不履行」という。

    例えば、売買契約において、代金を支払ったにもかかわらず、売り主が物件を引き渡さないとき、売り主は引渡し義務を怠っているのだから、売り主に
    「債務不履行」があると言うことができる。

    このような債務不履行に対しては、法律(民法)により、債権者が債務者に対して損害賠償を請求することが可能とされている(民法第415条)。

    ただし債務不履行を理由とする損害賠償を請求するには、次の条件を満たすことが必要である。

    1)債務者が債務を履行しないこと(履行不能・履行遅滞・不完全履行の3形態がある)
    2)債務者に故意または過失があること
    3)債務不履行を正当化するような法律上の理由が存在しないこと 


    • GIS 

    Geographic Information Systemsの頭文字を取ったもの。「地理情報システム」と訳される。
    GISとは「地理情報を総合的に管理し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術」のことである。土地利用、住民台帳、ライフラインなど省庁や企業が個別に作成してきた各種の地図データを統合し、統一的に扱うシステムである。

    1995年1月の阪神・淡路大震災の反省をきっかけに、政府は同年9月、各省庁局長級による「GIS関係省庁連絡会議」を発足させた。2002年2月に決定された「GISアクションプログラム」によれば、2006年までにGISの基盤をおおむねつくり上げることが予定されている。

    • GPS 

    Global Positioning Systemの頭文字をとったもの。「地球測位システム」と訳される。

    人工衛星から電波を発信し、電波を発信した時刻とその電波を受信した時刻との差を計算することによって、受信者と人工衛星との距離を割り出し、さらに複数の人工衛星について同様に距離を割り出すことにより、受信者の現在位置を知ることができるという位置測定技術。もともとは冷戦時代に米国国防総省が開発した軍事技術である。そのため民生用に使用されている人工衛星の電波は精度が低く、位置測定において最大100mの誤差が生じるといわれている。

    こうしたGPSの精度の問題点を克服するため、1997年12月にわが国の科学技術庁(現・文部科学省)航空科学研究所では「リアルタイム・キネマティック」方式という新しいGPS技術を開発した。この方式は頭文字をとって、RTK-GPSとも呼ばれている。
    RTK-GPSでは、あらかじめ位置が正確にわかっている位置基準点と、移動可能な受信機が、ともにGPS衛星からの電波を受信する。それと同時に位置基準点から受信機へと無線により補正用のデータが送信される。こうして、受信機側では位置のずれを自動的に修正し、受信機の正確な位置を高精度で測定することができる。その誤差はわずか数センチで、精度は通常のGPSのおよそ1,000倍に達する。
    そのため、土木・建築の測量においても、RTK-GPS受信機を使用することにより、カーナビのような感覚での精密測量が可能となる。またRTK-GPSはリアルタイムで高精度の位置情報が得られることから、高度道路交通システム(ITS)への応用が期待されている。

    こうしたRTK-GPSを活用するには、RTK-GPS用の受信機が普及すると同時に、あらかじめ位置が正確にわかっている位置基準点が多数整備されることが必要である。この点について国土交通省国土地理院は2002年度から3年計画で、RTK-GPSに対応する「電子基準点」の整備を進めている。電子基準点は高さ約5mのステンレス製の塔で、アンテナ、受信機および通信用機器で構成される。電子基準点の位置は毎日精密に測定され、地殻変動によるずれが補正されている。このような電子基準点の位置情報をリアルタイムで提供するサービス(「GPS民間活用基盤」という)も一部地域ですでに稼動している。

    こうしたRTK-GPSの実用化に伴って、1995年から各省庁が連携して検討を進めてきたGIS(Geographic Information Systems:地理情報システム)の推進にも拍車がかかるものと予想される。
    GISでは「世界測地系」に準拠した地図情報の集積が必要となるが、RTK-GPSは「世界測地系」に準拠したデータシステムである。しかもRTK-GPSでは前述のように高精度の測量が可能となるので、これまで困難とされてきた各種の地図情報を統合するデータベースの構築が進展するものと期待されている。

    • ジェットバス 

    浴槽の中の穴から気泡を含んだ湯を勢いよく噴出し、マッサージ効果を発揮する風呂のこと。

    • 市街化区域 

    都道府県が、都市計画区域の中で定める区域である(都市計画法7条、15条)。
    市街化区域に指定されるのは、既に市街地を形成している地域や今後市街化を予定している地域である。
    市街化区域の中では、12種類の用途地域が必ず定められており、きめ細かい建築規制が実行されている。

    • 市街化調整区域 

    都道府県が、都市計画区域の中で定める区域(都市計画法7条、15条)。
    市街化調整区域に指定されるのは、多くの場合、農地が広がり、建築物の密度が低い地域である。
    市街化調整区域では、少数の例外を除いて住宅等の建築が禁止されている。

    • 直床工法 

    鉄筋コンクリートの床スラブにカーペットやフローリングを直張りすること。
    歩行性や遮音性向上、また転倒時の安全性確保のために、クッション性のある材料を採用した方がよい。

    床面が均一であることが絶対条件であることは言うまでもないが、フロア全体を均一に仕上げる(バリアフリー)ためには、スラブと床の間に収蔵する配管類のスペース分スラブを下げることも必要となる。 

    • 敷居 

    開口部の下部に設けられる水平材。門の内外を仕切ったり、部屋を区切るために敷く横材で、同時に建具を受ける役目もする。建具の受け方は、戸の開閉形式によって異なり、レールを上に設けたり、溝を彫る等の手法がある。略して「敷き」とも。 

    • 敷金 

    建物の賃貸借契約を新規に締結する際に、借り主から貸し主に対して、次のような目的のために預けられる金銭。

    1)賃料の不払い・未払いに対する担保
    2)契約により借主が負担すべき修繕費用や原状回復費用の前払い

    将来契約が終了した場合には、上記1や2の金額を控除した残額が、借り主に対して退去後に返還される。なお関西等では「敷引」の慣行がある。 

    • 敷地 

    建築物のある土地のことを「敷地」という。

    なお同一の敷地の上に2つの建築物がある場合には、建築基準法では、2つの建築物が用途上分けられないときは、同一敷地にあるものとみなすことになっている(建築基準法施行令1条)。
    例えば、ある人の所有地の上に「住宅」と「物置」が別々に建っている場合は、この2つは用途上不可分であるので、別々の敷地上に建てたと主張することはできない、ということである。

    ところで建築基準法では「敷地」が衛生的で安全であるように、次のようなルールを設定しているので注意したい(建築基準法19条)。
    1)敷地は、道より高くなければならない(但し排水や防湿の措置をとれば可)
    2)敷地が、湿潤な土地や出水の多い土地であるときは、盛土や地盤の改良を行う。
    3)敷地には、雨水と汚水を外部に排出する仕組み(下水道など)をしなければならない。
    4)崖崩れの被害にあうおそれがあるときは、擁壁(ようへき)の設置などをしなければならない。

    • 敷地権である旨の登記 

    一棟の建物を区分した各部分のことを、不動産登記法では区分建物と呼ぶ。
    また区分建物がその敷地を利用するための法律上の権利(例えば所有権の共有持分)のことを、敷地利用権と呼ぶ。

    区分建物と敷地利用権は、別々に処分することが可能であるとすると、権利関係がいたずらに錯綜する可能性があるので、法律(建物の区分所有等に関する法律第22条)では、区分建物と敷地利用権を常に一体で処分することを原則的に義務付けている。

    そこで不動産登記法では、区分建物の敷地である土地については、「敷地権である旨の登記」という特殊な登記を記載することとしている。土地の登記記録において、「敷地権である旨の登記」がなされて以降は、区分建物と敷地利用権が常に一体で処分されることを明確にしている。

    また区分建物の登記記録においても、敷地権の内容が表示される。(詳細は「敷地権の表示の登記」へ)

    • 水質汚濁防止法 

    公共用水域(河川・湖沼・沿岸等)および地下水の水質汚染を防止するために、昭和45年に制定された法律のこと。特に平成元年に地下水に関する規定が追加されて以降は、この法律が地下水汚染に関して中心的な役割を担っている。

    水質汚濁防止法の概要は次の通り。
    1)生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出し、または有害物質を使用する等の理由により、水質汚染を招く危険のある施設を「特定施設」と定義する(水質汚濁防止法第2条)
    2)特定施設を設置する工場・事業場等を「特定事業場」と定義する(同法第5条)
    3)特定施設を設置する者・使用廃止する者に特定施設設置の届出を義務付ける(同法第5条等)
    4)特定事業場に、排水基準の遵守を義務付ける(同法第3条)
    5)指定地域内の特定事業場に、水質汚濁の総量規制を実施する(同法第4条の5)
    6)特定事業場に、排出水および特定地下浸透水の汚染状態の特定を義務付ける(同法第4条の5)
    7)有害物質を使用する特定事業場において、特定地下浸透水が有害物質を含んでいるとき、その特定地下浸透水を地下に浸透させることを禁止する(同法第12条の3)
    8)上記7)に違反して、特定事業場の事業者が、有害物質を含む特定地下浸透水を地下に浸透させた場合において、都道府県知事は地下水の水質浄化を命令することができる。これを地下水の水質浄化の措置命令という(同法第14条の3、同法施行規則第9条の3、同法施行規則別表)
    9)都道府県知事に地下水の水質を常時監視することを義務付けた。これにより平成元年以降、毎年全国の約1万2千の井戸について水質調査が実施されている。これを地下水モニタリングという(同法第15条~第17条)
    10)工場・事業場から有害物質を含む水を排出し、または有害物質を含む水を地下に浸透させた場合には、工場・事業場の事業者に過失がなくても、工場・事業場の事業者に健康被害の損害賠償の責任を負わせる(同法第19条~第20条の3)(

    • スキップフロア 

    の垂直面において、垂直材(柱)と水平材(胴差し・土台など)を対角線にそって斜めにつなぐ材のこと。

    筋かいを入れることによって、軸組が水平方向の力に対抗できるようになり、構造強度が増す。

    建築基準法施行令第45条では、筋かいの基準を設けるとともに、筋かいと柱・土台等を「金物」で緊結することを義務付けている。

    なお平成12年6月1日に施行された建設省(現国土交通省)告示第1460号により、筋かい端部における仕口(筋かいと柱・土台等との接合部のこと)の接合方法が具体的に厳しく規定された。

    この結果現在では、筋かい端部の接合部においては、事実上、Zマーク金物(またはそれと同等以上の性能を有する金物)の使用が義務付けられている。
     

    • スケルトン・インフィル 

    スケルトンとは骨組ともいえる躯体や共用設備、インフィルは、住戸専有部分の内装・間仕切りや設備。これらを分離させることで、耐久性と可変性が得られる。略してSI(エス・アイ)とも言う。

    また、集合住宅において、インフィル部分を入居者の要望により間取りや使用を自由に構成する方式をスケルトン方式と言う。

    集合住宅において、入居者の要望により各住戸の間取りや仕様を構成する方式の住宅。集合住宅においても、生活様式の多様化に対応した注文住宅を実現できるように考えられた手法。スケルトン(骨組ともいえる躯体や共用設備)とインフィル(住戸専有部分の内装・間仕切りや設備)が分離することにより、耐久性と可変性が得られる。 

    • 筋かい 

    軸組みの垂直面において、垂直材(柱)と水平材(胴差し・土台など)を対角線にそって斜めにつなぐ材のこと。

    筋かいを入れることによって、軸組が水平方向の力に対抗できるようになり、構造強度が増す。

    建築基準法施行令第45条では、筋かいの基準を設けるとともに、筋かいと柱・土台等を「金物」で緊結することを義務付けている。

    なお平成12年6月1日に施行された建設省(現国土交通省)告示第1460号により、筋かい端部における仕口(筋かいと柱・土台等との接合部のこと)の接合方法が具体的に厳しく規定された。

    この結果現在では、筋かい端部の接合部においては、事実上、Zマーク金物(またはそれと同等以上の性能を有する金物)の使用が義務付けられている。
     

    • スプリンクラー 

    「自動散水消化器」ともいわれる消火設備の一つ。天井面に配置された散水口(スプリンクラーヘッド)と送水管より成り、火災時の熱によって散水口の可溶片が溶け、水が自動的に散水される。感知する温度を設定することができるので、厨房等でも設置する事が可能である。

    連結される送水管は常時水を満たしている湿式と圧縮空気による乾式とがあり、湿式の方が一般的である。 

    • スラブ 

    本来は英語で「石板」のこと。
    建築用語では、鉄筋コンクリートにおける床板のことを「スラブ」と言う。
    鉄筋コンクリート構造では、スラブは大梁や小梁と一体化して成型される。

    • 生石灰 

    石灰石を高温で焼いて作られる白色の物質。
    主成分は酸化カルシウム(CaO)である。
    なお石灰は英語で「lime」(ライム)という。

    • 成年後見人 

    を保護するために、家庭裁判所が職権で選任する後見人のこと(民法843条)。

    成年被後見人の財産を管理し、法律行為について成年被後見人を代理する権限を持つ(民法859条)。 

    • 成年被後見人 

    精神上の障害があるために、後見人を付けられた者のこと。

    精神上の障害により物事を判断する能力が欠如した状態にある者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「後見開始」の決定をし、「後見人」を職権で選任する(民法第7条、第843条)。

    こうした手続により後見人を付けられた者のことを「成年被後見人」と呼ぶ。

    また、成年被後見人に付けられる後見人は成年後見人」と呼ばれる。

    この「成年被後見人」の制度は、平成12年の民法改正によって創設されたもので、それ以前は「禁治産者」という名称であった。

    成年被後見人は法律行為を有効に行なうことができないものとされているので、どんな法律行為でも原則的に後で取消すことが可能である(ただし日用品の購入などは有効に自分で行なうことができる)(民法第9条)。

    従って、成年被後見人との契約を行なうには、その成年後見人を代理人として契約を行なうべきである(民法第859条)。 

    • 石綿 

    蛇紋石・角閃石など繊維状ケイ酸塩鉱物の総称。繊維質であるため紡績することができる。

    引張強さが大きく、また溶融点が1,300℃程度と高く、熱絶縁性が大きいため、保温材、断熱材として利用される。また、セメントや石灰、珪藻土などと混合して断熱・保温のために吹き付けたりする。しかし、石綿の粉塵が人体に健康障害を及ぼすことが社会問題化し、大部分のアスベスト製品が代替化やノンアスベスト化されている。

    「いしわた」とも。

    • 石灰石 

    炭酸カルシウム(CaCO3 )を主成分とする天然鉱石のこと。
    石灰は英語で「lime」(ライム)という。

    • 設計住宅性能評価書 

    登録住宅性能住宅機関が設計図等に基づいて作成した住宅性能評価書を「設計住宅性能評価書」という(品確法)第6条、同法施行規則第3条)。

    住宅品質確保法では、設計住宅性能評価書を交付された新築住宅については、設計住宅性能評価書に記載された住宅の性能が、そのまま請負契約や売買契約の契約内容になる場合があると規定しており、この規定により注文者保護・買い主保護が図られている。(詳しくは「住宅性能評価と請負契約・売買契約の関係へ。)
    このような設計住宅性能評価書が作成される手順はおよそ次のとおりである。

    1)作成の依頼
    新築住宅の請負人または注文者(もしくは新築住宅を売却する売り主または買い主)が、登録住宅性能評価機関に対して、設計住宅性能評価書の作成を依頼する(同法施行規則第3条)。
    この評価書作成の費用は10万円から30万円程度といわれているが、その費用は請負人または注文者(もしくは売り主または買い主)が負担することになる。
    なお既存住宅(建設工事完了後1年以上が経過した住宅や、建設工事完了後1年以内に人が住んだことがある住宅のこと)については、設計住宅性能評価書の作成を依頼することができない。

    2)必要な書類の提出
    依頼者は、登録住宅性能評価機関に対して、設計住宅性能評価書を作成するために必要な関係書類を提出する。
    この依頼者が提出すべき書類は、配置図・仕様書・各階平面図など非常に多岐にわたる(提出書類は国土交通省告示「設計住宅性能評価のために必要な図書を定める件」により定められている)。

    3)設計住宅性能評価書の作成
    登録住宅性能評価機関は提出された多数の書類に基づき、国土交通大臣が定めた基準に準拠して、新築住宅の性能を評価し、設計住宅性能評価書を作成する

    このように設計住宅性能評価書は、あくまで設計図等の書面のみに基づく評価結果であり、現地で住宅を検査した結果に基づく評価ではない。
    そのため、請負人・注文者(もしくは売り主・買い主)が、検査結果に基づく住宅性能評価書の作成を希望する場合には、登録住宅性能評価機関に対して建設住宅性能評価書の作成を別途依頼する必要がある(同法施行規則第5条)。

    このようにして依頼者の費用負担で作成された設計住宅性能評価書を、実際に請負契約書・売買契約書に添付等するかどうかは請負人・売主の自由に委ねられている(同法第6条)。

    なお、設計住宅性能評価書が交付された住宅については、弁護士会に対して原則として1万円の費用負担で紛争処理を申請することができる(同法第62条、同法施行規則第104条・第105条)。
    しかし設計住宅性能評価書だけが交付されている住宅については、この紛争処理の申請をすることができない。

    • 設計図書

    建物を施工するために必要な図面その他の書類の総称。建築士法では建築物や工作物だけでなく敷地を含めた工事実施のために必要な図面と仕様書、と規定されている。

    実際には、施工段階で設計変更、仕様変更、追加工事等が生じることが多いために、竣工図という最新の設計内容を記録した設計図書がある。これらは、経年に伴う改修・改築等の際に必要なものであるため、建築主は必ず保管しておく必要がある。

    • 石膏 

    硫酸カルシウム(CaSO4)を主成分とする物質のこと。
    二水石膏(CaSO4・2H20)、半水石膏(CaSO4・1/2H20)、無水石膏(CaSO4)の3種類がある。
    二水石膏を焼成すると半水石膏となる。このため半水石膏を「焼石膏」ともいう。
    この焼石膏に水を加えて練ると、流動性の液体となるが、この液体は数分から数十分で再び二水石膏となり固体化する。
    このような性質があるため、石膏は左官材料等として多用されてきた。

    また石膏には、天然に産出する天然石膏と人工的に生産する化学石膏とがあるが、わが国で用いられる石膏の大半は化学石膏である。
    石膏は英語で「gypsum」という。

    • 石膏ボード 

    石膏を心材とし、両面をボード用原紙で被覆した板のこと。
    施工が簡単で、温度・湿度による変化が非常に少ないことから、壁材、天井材(あるいは壁・天井の下地材)として多用されている。

    • 絶対高さの制限 

    第一種、第二種低層住居専用地域では、住環境をよくするために、建築物の高さが10メートルまたは12メートル以下に制限されている。これを「絶対高さの制限」と呼んでいる(建築基準法55条)。

    この絶対高さの制限が「10メートル以下」と「12メートル以下」とのどちらになるかは、都市計画で規定される。

    なおこの絶対高さの制限には例外がある。建築審査会が同意して特定行政庁が許可した場合には、絶対高さの制限を上回る高さの建築物を建築することができる

    • セットバック 

    1. 建物の上部を下部よりも後退させること。

    2. 2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4メートル未満の道のこと)に面する土地では、次のア)またはイ)の範囲に建物を建築することができない。

    ア)その道路の中心線から水平距離2メートルの範囲
    イ)その道路の片側ががけ地、川、線路等である場合には、そのがけ地等の側の道路境界線から水平距離4メートルの範囲

    つまり、2項道路はその幅が4メートル未満であり、そのままでは防火等の面で十分な道の幅を確保することができないので、2項道路を含めて4メートルの範囲内には、建築物や塀などを造ることを禁止し、4メートルの空間を確保しようという趣旨である。

    その結果、2項道路に面する土地では、自分の土地でありながら、一定の部分には建築をすることができないこととなる。これを不動産業界ではセットバックと呼んでいる(セットバックとは英語で「後退」という意味である)。

    このセットバックについて次の点に注意が必要である。

    1)セットバックしなければならない部分には、建築物を建築できないのみでなく、門や塀や擁壁を建築することもできない。
    2)セットバックしなければならない部分は、容積率や建ぺい率を算出する場合には、敷地面積から除外される。

    例えば、幅2メートルの2項道路(片方ががけ地等ではない)に面していて、道路に接する長さが10メートル、奥行が10メートルの正方形の土地があるとしよう。
    この土地の本来の面積は100平方メートルである。セットバック部分の面積は1メートル×10メートルなので、10平方メートルである。よってこの土地の建築可能部分の面積は90平方メートルである。
    この土地の容積率が80%であるとすると、この土地に建築できる建物の延べ床面積は、最大で90平方メートル×80%により、72平方メートルとなる。 

    • 接道義務 

    建築基準法第43条の規定によれば、建築物の敷地は原則として、建築基準法上の道路と2メートル以上の長さで接しなければならない。これは消防活動などに支障をきたすことがないように定められたものである。この義務のことを「接道義務」と呼んでいる。
    (なお建築基準法第43条では、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物等については、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したものについては、接道義務を免除することができるとも定めている。)
     また多数の人が出入りするような特殊建築物(学校・ホテルなど)や大規模建築物(3階建て以上の建築物など)については、防火の必要性が特に高い等の理由により、地方自治体の条例(建築安全条例)において、より重い接道義務を設けていることが多いので、注意したい。 

    • セメント 

    本来は、水と練り混ぜることにより、時間の経過とともに硬化する物質をすべてセメントと呼ぶ。
    建築工事では通常、ポルトランドセメントのことを「セメント」と呼んでいる。
    ポルトランドセメントとは、石灰、粘土、石膏から作られる粉末状の物質である。

    • 善管注意義務 

    取引上において一般的・客観的に要求される程度の注意をしなければならないという注意義務のこと。
    すべての取引においてこの注意義務が要求されるものではなく、この注意義務が要求される取引の種類は限られている。

    1)善管注意義務の意味
    善管注意義務とは、正確には「善良なる管理者の注意義務」のことであり、民法第400条の条文に由来する。
    民法第400条では、特定物(中古車・美術品・建物のようにその物の個性に着目して取引される物のこと)の引渡しの義務を負う者は、その引渡しが完了するまでは、その特定物を「善良なる管理者の注意義務」をもって保存しなければならない、と定めている。
    この民法第400条の趣旨は、例えば美術品の売買契約が成立した場合に、契約成立後から美術品の引渡しまでの期間においては、美術品の売り主は、一般的・客観的に要求される程度の注意義務(すなわち善管注意義務)をもって保管しておかなければならない、ということである。

    従って、契約成立後から美術品の引渡しまでの期間に、なんらかの事情で美術品が破損したとすると、売り主が一般的・客観的に要求される程度の注意義務(善管注意義務)を果たしていたかどうかが問題となる。善管注意義務を果たしていたのであれば、売り主には過失がないことになるので、売り主には債務不履行責任(民法第415条の責任)は発生しないことになり、破損による損失は危険負担(民法第534条)として処理されることになる。
    このように善管注意義務は、その義務を果たしていれば、債務者が責任を回避できるという点に実益がある。

    2)善管注意義務が要求される場面
    民法第400条では、特定物の引渡し前に善管注意義務が要求されると規定するが、これ以外にもさまざまな民法の条文で善管注意義務が要求されている。
    具体的には「留置権にもとづいて物を占有する者(民法第298条第1項)」「質権にもとづいて物を占有する者(民法第350条)」「委任契約の受任者(民法第644条)」などである。

    3)善管注意義務よりも軽い注意義務
    民法では善管注意義務よりも軽い注意義務を要求する場合がいくつかある。
    例えば、無報酬で物の保管を引き受けた者(受寄者という)は、その物の保管について「自己の財産におけると同一の注意をなす義務」を負う(民法第659条)。
    また、親権者は子の財産を管理するにあたっては、「自己のためにすると同一の注意をなす義務」を負う(民法第827条)。
    このように「自己の財産におけると同一の注意をなす義務」「自己のためにすると同一の注意をなす義務」と表現するのは、いずれも注意義務の程度が「善管注意義務」にくらべて軽いということを意味している。

    従って、例えば無報酬の受寄者が保管していた物を、その受寄者の不注意によって破損した場合には、受寄者の注意義務は軽いので、重大な不注意(すなわち重過失)があるときだけ、受寄者は損害賠償責任を負う。逆に、軽い不注意(すなわち軽過失)であるならば、受寄者は損害賠償責任を負わない。

    • 専属専任媒介契約 

    媒介契約であって、次のアとイの特約が付いている契約のことを「専属専任媒介契約」と呼ぶ。

    ア:依頼者は、他の宅地建物取引業者に重ねて売買(又は交換)の媒介(又は代理)を依頼することができない。
    イ:依頼者は、依頼した宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買(又は交換)の契約を締結することができない。〔すなわち依頼者は自分で発見した取引の相手方と、当該宅地建物取引業者の媒介(又は代理)を経ずに、契約を締結してはならない〕。 

    • 専任主任者 

    宅地建物取引業者が、その事務所等に、「成年の専任の宅地建物取引主任者」を置かなければならないという義務のこと(宅地建物取引業法第15条第1項)。

    (1)主任者を置くべき場所と人数
    最低設置人数は、その場所の種類で異なることとされており、具体的には次のとおり。

    (ア)「事務所」に設置すべき成年の専任の宅地建物取引主任者の最低設置人数は、事務所の「業務に従事する者」(以下「従事者」という)の数の5分の1以上である。
    例えば事務所における従事者が11人ならば、その5分の1は2.2人であるので、成年の専任の宅地建物取引主任者を3人(またはそれ以上)置かなければならない(施行規則第6条の3による)。
    なお従事者の範囲については、詳細なガイドラインが設けられている(別項目の「従事者」を参照のこと)

    (イ)「事務所以外で専任の宅地建物取引主任者を置くべき場所」に設置すべき成年の専任の宅地建物取引主任者の最低設置人数は、その場所の従事者の人数に関係なく、1名以上である。

    (2)置くべき主任者の要件
    上述の(1)において置くべき宅地建物取引主任者は「成年」かつ「専任」でなければならないとされている。

    ここで「専任」とは、国土交通省の宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方によれば、原則として、宅地建物取引業を営む事務所に常勤(宅地建物取引業者の通常の勤務時間を勤務することをいう)して、専ら宅地建物取引業に従事する状態を言うと解説されている。
    ただし、当該事務所が宅地建物取引業以外の業種を兼業している場合等で、当該事務所において一時的に宅地建物取引業の業務が行なわれていない間に他の業種に係る業務に従事することは差し支えないものと解説されている。

    また「成年」とは満20歳に達したことをいうが、民法第753条により未成年でもいったん結婚すると成年に達したものとみなされる(詳しくは別項目の「成年」へ)。

    (3)置くべき主任者の要件に関する特例措置
    役員(個人業者の場合には業者本人)が、宅地建物取引主任者であるときは、その者が「成年の専任の宅地建物取引主任者」とみなされるという特例措置が設けられている。

    従って、例えば、ある宅地建物取引業者において、18歳の役員である宅地建物取引主任者(婚姻はしていない者)がいて、主として専らある事務所の業務に従事している場合には、その役員がその事務所の「成年の専任の宅地建物取引主任者」とみなされることになる。

    なおここでいう「役員」とは、取締役よりも広い範囲を指している。具体的には「役員とは、業務を執行する社員、取締役、執行役、またはこれらに準ずる者」とされている。ちなみに監査役はここでいう「役員」から除外されている。(法第15条第2項)

    (4)設置義務違反の是正措置
    上述の(1)の最低設置人数に違反する状態になった場合には、宅地建物取引業者は早急に是正しなければならない(法第15条第3項)。
    具体的には、既存の事務所等がこの成年の専任主任者の設置義務に違反する状態となったときは、2週間以内に設置義務を満たす必要があるとされている。

    • 専任媒介契約 

    媒介契約であって、依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて依頼することが禁止されている契約のことを「専任媒介契約」と呼ぶ。 

    • 占有権 

    占有権とは、物を支配する権利のことである(民法第180条)。

    土地の所有者は、その土地を所持しているので、占有権を有している。また土地の賃借人は、その土地を使用する権限があるので、やはり占有権を有している。

    そうすると占有権という権利を考えなくても、所有権や土地賃借権だけに着目すればよいようにも考えられるが、あえて占有権という権利を想定するにはそれなりの理由がある。

    例えば、ある人が土地を現実に支配し利用しているが、他の人がその土地の真実の所有者であると主張したような場合には、土地を現実に支配している人はまったくの無権利者である可能性があることになる。
    こうした場合には、法律上、現実に支配している人をとりあえず保護することが必要となるので、現実に支配している人に「占有権」という権利があると考えるのである。

    もちろん、民事裁判によって土地を現実に支配している人が無権利者であることが確定すれば、占有権は最終的には失われることになるが、裁判が確定するまでの間は占有権によって事実状態が保護されることになるのである。

    なお、真実の権利者が長期間にわたって権利を主張せず、無権利者の占有状態が長期間継続した場合には、無権利者が土地の所有権を取得することが認められている。この制度を「所有権の時効取得」という。 

    • 専有部分 

    分譲マンションなどの区分所有建物において、それぞれの区分所有者が単独で所有している建物の部分のことを「専有部分」と呼ぶ(区分所有法第1条・第2条)。

    分譲マンションの場合で言えば、各住戸の内部が「専有部分」に該当する。

    この反対に、区分所有建物において区分所有者が全員で共有している部分(例えば廊下・階段・バルコニーなど)は「共用部分」と呼ばれる。 

    • 専有面積 

    分譲マンションなどの区分所有建物において、それぞれの区分所有者が単独で所有している建物の部分のことを「専有部分」と呼ぶ(区分所有法第1条・第2条)。

    この専有部分の床面積が「専有面積」である。

    したがって専有面積とは「区分所有者が単独で所有している専有部分の床面積」のことであり、具体的には各住戸の内部空間の床面積を指している。

    分譲マンションの販売広告では一般的に「専有面積60平方メートル、他にバルコニー5平方メートル」のように床面積を表示していることが多い。

    バルコニーは専有面積から除外される扱いとなるが、これはバルコニーは一見それぞれの住戸に付属しているように見えるが、法律的にはバルコニーは共有部分」とされているからである。

    なお区分所有建物の場合、専有面積には「内法」と「壁心」という2種類の計算方法が存在し、両者の計算方法による専有面積の大きさは異なったものとなるので注意したい

    • 専用使用権 

    区分所有建物における共有部分は、本来、各区分所有者が、通常の用法に従ってそれぞれ自由に使用することができる。敷地についても同様である。
    しかし、次のいずれかの場合には、共用部分や敷地の使用を、特定の区分所有者または第三者だけに限定することが可能とされている。

    1)管理規約にその旨の定めがあるとき
    2)集会の決議があるとき
    3)共有者全員の同意があるとき

    このようにして、特定の区分所有者又は第三者が、共用部分や敷地を排他的に使用できるとき、その使用の権利を「専用使用権」と呼ぶ。

    具体的には、分譲マンションの1階の住戸に専用庭を設けるケースなどで、専用使用権が設定されることが多い。 

    • 専用庭 

    分譲マンションにおいて敷地に設けられた庭やテラスであって、1階部分の区分所有者が排他的に使用できるもののこと。1階部分の区分所有者のために専用使用権が設定されていることが多い。 

    • SOHO 

    Small-Office Home-Officeの頭文字で、小規模事務所や自宅で働く職場形態、もしくはその用途に対応した物件のこと。

    近年では、都市郊外にコピー、FAXなどのOA機器を共用する賃貸型小規模SOHO施設も登場し、高齢者や主婦などがニュービジネスを展開するケースもある。

    • ソーラー発電システム 

    屋根の上になどに設置した集光板で太陽の光エネルギーを集め、電力を発生させるシステムのこと。CO2(二酸化炭素)を発生させない、環境問題に対応したエネルギー源であると同時に、省エネにもつながるとして、近年このシステムを採用するケースが増えている。また、自宅で発電した電気を電力会社に売る売電システムもあり、今後設置費用がより廉価になれば、飛躍的に普及することが期待されている。

    • 増価競売 

    抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者(第三取得者という)は、いつ債権者の意向により任意競売(抵当権の実行)にかけられるかわからないという不安定な状態に置かれてしまう。そこで民法改正(2004年4月1日)より以前の旧民法第378条では「滌除(てきじょ)」という制度を設けていた。
    この「滌除」では、第三取得者が自ら適当と認める金額を債権者に呈示して、債権者がそれを承諾すれば抵当権が消滅するが、債権が承諾しないときには債権者はかならず一定の金額以上で抵当不動産を任意競売にかけなければならないとされていた。この一定の金額以上での債権者による任意競売のことを「増価競売」という(改正前の民法第383条・第384条)。

    増価競売では、第三取得者が呈示した金額の10分の1以上高価な価額で競売を申し立てなければならない。例えば、債権者Aが債務者Bに3,000万円を融資し、不動産Pに3,000万円の抵当権を付けたとする。その後Bがこの不動産Pを500万円で第三者Cへ売却したとする。本来この不動産Pの時価評価は3,500万円だが、3,000万円の抵当権が付着している分だけ売却価格が下げられているとする。
    このとき第三取得者Cは、債権者Aに対して「Cが2,500万円をAに支払うので、これにより抵当権を消滅させる」旨を請求することができる(2,500万円という金額は例えとして挙げたもので、事情により幾らにするかは第三取得者が決めてよい)。
    債権者がこの2,500万円の呈示に承諾しかねるときは、債権者は、2,750万円の最低売却価額を設定して、抵当不動産を任意競売にかけなければならない。そして買受人が現れないときは、債権者自らが抵当不動産をその最低売却価額で買い受けなければならない。このような仕組みが「増価競売」である。
    増価競売では、特に不動産の相場が下落している時期には、債権者(主に金融機関)にとって損失が発生する可能性があり、債権者にとって酷であると考えられてきた。そのため、2004年4月1日の民法改正により増価競売は廃止されている。なおこのとき滌除の制度そのものも大幅に改正され、抵当権消滅請求という名称になっている。(詳しくは抵当権消滅請求へ)
     

    • 相続登記 

    相続の発生に伴って、土地建物の権利者(または権利の割合)が変わった場合に、その権利の変更を登記することを「相続登記」という。
    相続登記をするには、法定相続分のままで登記する場合と、遺産分割協議で決定した内容にもとづいて登記する場合がある。また有効な遺言書が存在すれば、遺言書に従って相続登記をすることなる。

    法定相続分のままで相続登記をし、その後に遺産分割協議が成立した場合は、その協議の決定内容にもとづいて再度、相続登記を申請することになる。 

    • 贈与 

    当事者の一方がある財産権を相手方に無償で移転する意思を表示し、相手方がそれを受諾する意思を表示し、双方の意思が合致することによって成立する契約のこと(民法第549条)。

    贈与は諾成契約とされている。つまり当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引渡されたときに成立するのではない)。また贈与は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。

    本来、贈与は好意・謝意などの動機で行なわれるものであるから、契約ではないとする考え方もあるが、わが国の民法では、贈与も契約であると構成した上で、「書面による贈与」と「書面によらない贈与」に区分し、異なった取扱いをするという方法を採用している。

    「書面による贈与」とは、贈与者による贈与の意思が現れた書面が存在する贈与である。書面による贈与は書面が存在する以上、もはや撤回することができない。
    「書面によらない贈与」は、原則的にいつでも撤回することができるが、履行が終わった部分については撤回できないとされている(民法第550条)。
     

    • 贈与者の担保責任 

    贈与した財産権に瑕疵や欠陥があった場合に、贈与者が負うべき責任のこと(民法第551条)。

    贈与とは、当事者の一方がある財産権を相手方に無償で移転する意思を表示し、相手方がそれを受諾する意思を表示し、双方の意思が合致することによって成立する契約である(民法第549条)。

    このような無償性を考慮して、民法では、贈与した財産に瑕疵や欠陥があった場合であっても、贈与者は損害賠償責任を追及されないと規定した。
    ただし贈与者が悪意の場合(贈与者が瑕疵や欠陥を知っていた場合)には、贈与者は損害賠償責任を負うとされる。

    また負担贈与については、無償であるとはいえ、性格上有償に近いといえる。そのため、負担付贈与では、その受贈者の負担の限度において、贈与者が善意・悪意にかかわらず、瑕疵や欠陥について責任を負うとされている。しかもこの責任は売主の担保責任と同じ責任である。

    • 贈与の履行 

    贈与とは、当事者の一方がある財産権を相手方に無償で移転する意思を表示し、相手方がそれを受諾する意思を表示し、双方の意思が合致することによって成立する契約である(民法第549条)。
    わが国の民法では、贈与を「書面による贈与」と「書面によらない贈与」に区分し、両者に異なった取り扱いを設けている。

    「書面による贈与」とは、贈与者による贈与の意思が現れた書面が存在する贈与である。書面による贈与は書面が存在する以上、もはや撤回することができない。「書面によらない贈与」は、原則的にいつでも撤回することができるが、履行が終わった部分については撤回できないとされている(民法第550条)。

    では書面によらない贈与が撤回できなくなるような「履行が終わった」とは具体的にはどのような状態を指すのか。判例によればおよそ次のとおりである。

    まず、原則的には、動産・不動産が受贈者に引渡された時点で「履行が終わった」とされる。
    次に、引渡しはされていないが、登記の移転は終了したという場合が問題になる。判例は、登記を経由していれば贈与者の意思が明確になったとして「履行が終わった」としている。
    さらに、引渡しも登記移転もされていないが、重要な書類(例えば権利証など)を受贈者に与えていた場合はどうか。これについても、「履行が終わった」とする判決がいくつか見られる。
    このように判例は、「履行が終わった」をゆるやかに解釈する傾向にあると言うことができる。

    ただし農地贈与については農地の引渡しがあって、農地法による農地の権利移動に関する知事の許可が下りていない場合に、「履行が終わっていない」とする判決がある。

    • 促進区域 

    市街地の再開発などを促進するために定められる区域のこと。

    促進区域とは次の4種類の区域の総称である(都市計画法第10条の2第1項)
    1)都市再開発法第7条第1項の規定による「市街地再開発促進区域」
    2)大都市地域における住宅および住宅地の供給の促進に関する特別措置法第5条第1項の規定による「土地区画整理促進区域」
    3)大都市地域における住宅および住宅地の供給の促進に関する特別措置法第24条第1項 の規定に「住宅街区整備促進区域」
    4)地方拠点都市地域の整備および産業業務施設の再配置の促進に関する法律第19条第1項 の規定による「拠点業務市街地整備土地区画整理促進区域」

    促進区域の具体的な内容は、それぞれの法律によって規定されている。

    例えば上記1)の「市街地再開発促進区域」については、その促進区域内の宅地の所有者又は借地権者は、できるだけ速やかに第1種市街地再開発事業などを施行するよう努めなければならず、5年以内に自主的再開発が行なわれない場合等には、市町村(または都道府県)が第1種市街地再開発事業を施行することが予定されている(市街地再開発法第7条の2)。
    また「市街地再開発促進区域」では容易に移転除却できる建築物の建築であっても知事(または市長)の許可が必要である(市街地再開発法第7条の4)。
    このように促進区域では建築を規制し、本来の事業への移行を促す措置が規定されている。

    なお上記1)から4)の促進区域は、市街化区域または区域区分の定められていない都市計画区域(いわゆる非線引き区域)において都市計画として定める(都市計画法第13条第1項第8号)。
    促進区域の都市計画決定の主体は市町村である(都市計画法第15条)。 

    • 外断熱 

    室外側に断熱層を設け、室内への外気温移動の影響を少なくする構法のこと。

    建物の外壁に使われるコンクリートは雨風を防ぎ、堅牢であるために耐久性、防犯性などに優れているが、太陽熱を蓄熱し、夜間にはその熱を空中に放熱するため、都市部の熱帯夜の主要原因ともいわれている。
    鉄筋コンクリート造やブロック造などの構造躯体の外側に断熱材を張れば、外壁のコンクリートは室内側に近い温度になり、外気の影響を受けにくく、劣化も進みにくくなる。従来は室内側に断熱材を取り付ける内断熱構法が一般的であったが、近年は断熱効率を上げるために外断熱構法を採用するケースが増えている。 

    • 損益通算 

    不動産所得において赤字が発生した場合は、給与所得の黒字や事業所得の黒字から、不動産所得の赤字を控除することができる(所得税法69条)。
    このようにある種類の所得の赤字を、他の種類の所得の黒字から差し引くことを「損益通算」と呼んでいる。
     

    • 損害賠償額の予定 

    不動産の売買契約において、当事者の一方が債務を履行しない場合に備えて、あらかじめ損害賠償の金額を取り決めておくことがある。このような予定された賠償金額のことを「損害賠償額の予定」と呼ぶ。

    「損害賠償額の予定」を契約に盛り込むことにより、売買契約の当事者は、将来に債務の不履行が発生した場合には、実際の損害額を立証しなくとも、所定の金額の損害賠償を請求できるというメリットがある。

    また、実際の損害額が、予定された賠償額よりも少ない場合であっても、債務を履行しない債務者には予定された賠償額を支払う責任が生ずるので、債務者にとっては過剰な支払いとなる可能性がある。

    このように「損害賠償額の予定」に関する契約条項は、当事者の一方に不利なものとなる可能性があるので、宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者が売主となる宅地建物の売買契約においては、「損害賠償額の予定」と「違約金」との合計額が売買代金の2割を超えてはならないと定めている(宅地建物取引業法第38条)。

    この宅地建物取引業法第38条により、売買取引に精通していない一般の買い主が不利にならないように保護しているのである。ただし宅地建物取引業者同士の売買取引については、この宅地建物取引業法第38条は適用されない。

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:不動産言語

    カ行 不動産言語

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    ◎カーテンウォール
    高層ビルや高層マンションにおいて、建築物自身の軽量化を実現し、地震の際にガラスが飛散することを防止するために開発された非常に軽量な外壁のこと。

    通常の高層建築では鉄骨鉄筋コンクリート造を採用し、外壁が荷重を支え、かつ地震力や風圧力に対抗する役割を有しているが、高層化が進むと、外壁自体の重さが課題となった。また高層建築で柔構造(地震の揺れに抵抗せずにしなって地震力を吸収するような建築構造)が採用されると、地震の際に壁面の変形によりガラスが飛散することが問題となった。

    こうした問題を解消するために、建築物の主要構造を柱と梁とし、外壁は構造体に張り架けただけのものとし、かつ外壁をウロコ状に配置して建物のしなりによる歪みの影響をごく小さくするという工法が開発された。

    この工法による外壁のことをカーテンウォールと呼ぶ。またカーテンウォールを採用すると、外壁施工の際に建物外部に足場を組む必要がないため、施工しやすいという長所もある。

    わが国では初期の代表例としては霞ヶ関三井ビルのアルミカーテンウォールが挙げられる。
    その後さらに改良を加えたハニカムアルミパネルや、ガラスカーテンウォール、チタンパネル、セラミックパネル、PCカーテンウォール(=プレキャストコンクリートカーテンウォール)などのさまざまな製品が登場している。 

    ◎買換え特約

    不動産の買主が、別の不動産を売却した代金をもって当該不動産の購入費用にあてることを「買い換え」という。
    こうした買い換えでは、別の不動産の売却が不調に終わったときには、当該不動産の購入ができなくなるケースが多い。

    そのため実際の不動産取引では、別の不動産の売却が不調に終わった場合には、買主は不動産を購入する契約を解除し、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。
    こうした特約を「買い換え特約」と呼んでいる。

    「買い換え特約」は、買主が一定の場合に解除権を行使することを認める特約であるので、「買い換え特約」では次の事項を明記しておくのが望ましい。

    1)買主に解除権が発生するための具体的な条件(どのような物件がいくらで、いつまでに売却できないときに買主に解除権が発生するのか)
    2)買主が解除権を行使した際の売主の義務の内容(売主が契約締結時に受領した手付金や代金を返還するか否か)
    3)買主が解除権を行使した際の買主の義務の内容(買主に損害賠償義務が存在しないこと等) 

    ◎開口部

    壁・床・屋根に設けられた開口部分のこと。窓、出入口、天窓などを指す。

    ◎解約手付

    手付の一種で、手付の放棄(または手付の倍額の償還)によって、任意に契約を解除することができるという手付のこと(民法第557条第1項)。

    通常、契約を解除するためには、解除の理由が必要である。
    具体的には、「法律上の解除原因の発生(債務不履行、売り主の担保責任)」か、または「契約成立後に当事者が解除に合意したこと(合意解除)」のどちらかが必要である。

    しかしわが国では、手付を交付することにより、契約を解除する権利を当事者が保持しつづけるという手法を用いることが非常に多い。
    これは、売買契約成立時に買い主が売り主に手付を交付し、買い主は手付を放棄すればいつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいというものである(これを「手付流し」という)。
    また売り主も、手付の倍額を買い主に償還することで、いつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよい(これは「手付倍返し」という)。このように手付相当額の出費を負担するだけで、いつでも売買契約関係から離脱できるのである。

    また判例(昭和24年10月4日最高裁判決)によると、「契約において特に定めがない場合には、手付は解約手付であると推定する」こととなっている。つまり、契約上単に「手付」とされた場合には、反証がない限り、解約手付として扱われる判例が確立している。

    宅地建物取引業法ではこの判例より更に進んで、売り主が宅地建物取引業者である売買契約では、契約内容の如何にかかわらず、手付は必ず「解約手付」の性質を与えられると規定している(宅地建物取引業法第39条第2項)。これを解約手付制の付与という。

    なお、手付流し・手付倍返しによる契約解除はいつまでも可能ではなく、契約の相手方が「履行の着手」を行なった時点からは、このような契約解除ができなくなるとされている。

    ◎強行規定

    法律の規定であって、公(おおやけ)の秩序に関する規定を「強行規定」という。また同じ意味で「強行法規」ということもある。

    強行規定は、当事者の意思に左右されずに強制的に適用される規定であると解釈されている。従って、強行規定に反するような契約をした場合には、その契約はその部分について無効とされる。

    この反対に、当事者の意思によって適用しないことができる規定は「任意規定」という。

    ある規定が強行規定であるかどうかは、その規定の性質にもとづいて判断するのが原則である。例えば、民法の相続に関する諸規定は、社会秩序の根本に関わる規定であるから「強行規定」であると判断されている。

    これに対して、消費者や社会的弱者を保護するようないくつかの法律では、法律中で強行規定であることを明記している場合がある。
    例えば、借地権の存続期間等について定めた借地借家法第3条から第8条については、借地借家法第9条で「第3条から第8条に反する特約で、借地権者に不利な特約なものは無効とする」と明記されている。 

    ◎給与所得

    給与所得とは、給与収入から給与所得控除を差し引いた金額のことである。

    「給与所得」の金額は、源泉徴収書の「給与所得控除後の金額」の欄に記載されている。

    ◎給与所得控除

    所得税の計算において、給与収入から差し引くことができる金額のこと。

    事業収入や不動産収入からは収入を得るために必要とされた経費(必要経費)を差し引くことができるが、給与収入からはごく一部の例外を除いて必要経費を差し引くことができない。

    その代わりとして、給与収入から給与所得控除を差し引くことができるものとされている。
    そのような意味で、給与所得控除は、サラリーマンにとっての必要経費であると言われることがある。

    給与所得控除の額は、給与収入に応じて次のように段階的に決められている。

    1)給与収入が162万5000円以下のとき
    ・給与所得控除は「65万円」

    2)給与収入が162万5000円を超え180万円以下のとき
    ・給与所得控除は「給与収入×40%」

    3)給与収入が180万円を超え360万円以下のとき
    ・給与所得控除は「給与収入×30%+18万円」

    4)給与収入が360万円を超え660万円以下のとき
    ・給与所得控除は「給与収入×20%+54万円」

    5)給与収入が660万円を超え1,000万円以下のとき
    ・給与所得控除は「給与収入×10%+120万円」
    ※他の場合は省略した。 

    ◎共有持分

    複数の人が一つの物を共同で所有しているとき、それぞれの人がその物について持っている所有権の割合を「共有持分」という。
    例えば、相続が発生して、3人の子が1つの土地を相続したとき、遺産分割をする前の時点では、各相続人のその土地に関する共有持分は「3分の1」である。 

    ◎共有部分

    分譲マンションのような区分所有建物について、区分所有者が全員で共有している建物の部分を「共用部分」と言う。
    その反対に各区分所有者がそれぞれ単独で所有している部分は「専有部分」と呼ばれる。

    具体的には次の3つのものが「共用部分」である(区分所有法第2条)。

    1)その性質上区分所有者が共同で使用する部分(廊下、階段、エレベーター、エントランス、バルコニー、外壁など)
    2)専有部分に属さない建物の付属物(専有部分の外部にある電気・ガス・水道設備など)
    3)本来は専有部分となることができるが、管理規約の定めにより共用部分とされたもの(管理人室・集会室など)

    このような1~3の共用部分は、原則として区分所有者全員の共有である(区分所有法第11条)。

    また共用部分は共有であるから、各区分所有者はそれぞれ共用部分に関する共有持分を持っていることになる。
    この共有持分の割合は、原則として、専有部分の床面積(専有面積)の割合に等しい(区分所有法第14条)が、この割合は規約により変えることができる。

    また区分所有者は、その共用部分の共有持分のみを自由に売却等することはできない(区分所有法第15条)。

    ◎虚偽表示

    本人が相手方と通じて、虚偽の意思表示をすることをいう。例えば、本人も相手方も土地の売買契約を締結するつもりが全くないのに、お互いに相談のうえで、土地の売買契約を締結したかのように見せかける場合が、この虚偽表示に該当する。
    <お互いに通じたうえで行なう虚偽の表示であるという意味で「通謀虚偽表示(つうぼうきょぎひょうじ)」と呼ばれることもある。>

    このような虚偽表示は、本人の有効内心的効果意思を欠くので、原則として無効となる(民法第94条第1項)。
    例えばAが土地を売る意思がなく、Bが土地を買う意思がないのに、相談の上で仮装の土地売買契約を締結し、土地の所有名義をAからBに移したという場合には、AB間ではこの土地売買契約は無効である。従ってAは、この土地の所有名義をBからAへ戻すように、Bに対していつでも主張することができる。

    しかしながら、上記の例で土地の所有名義をAからBに移した間に、Bが所有名義が自分にあることを利用してこの土地を事情を知らない第三者Cに売却してしまった場合には、この善意の(=事情を知らない)第三者は保護されるべきである。
    そこで民法ではこうした善意の第三者を保護する規定として民法第94条第2項を置いている。

    ◎議決権

    区分所有法の第39条によれば、管理組合の集会において通常の議案を議決する場合には、「区分所有者の過半数」かつ「議決権の過半数」の賛成で可決することができる。(「普通決議」「特別決議」参照)

    ここでいう「議決権」とは、原則として各区分所有者の専有部分の割合を指している(区分所有法第38条)。
    例えば、ある区分所有建物の専有部分の面積の合計が1,000平方メートルの場合に、ある区分所有者の専有部分の面積が70平方メートルであるならば、その区分所有者の議決権は「1,000分の70」となるのが原則である(区分所有法第38条・第14条第1項)。

    ただし管理規約の定めによって、これとは異なる割合で、議決権を定めることも可能である(区分所有法第38条)。

    ◎杭基礎

    直接基礎では十分に建物を支持できない場合に用いられる基礎。
    コンクリート製などの杭を打設して硬い地盤まで到達させ、その杭の上に建物の土台を築くものである。

    また固い地盤がない場合には、杭自体の摩擦力で、建物全体の荷重を支える方法が取られる。 

    ◎区域区分

    ひとつの都市計画区域を、市街化区域と市街化調整区域に区分すること。

    この「区域区分」は都市計画のひとつであるので、都市計画決定決議に従って決定される。
    また「区域区分」を決定する主体は、都道府県である(詳しくは都市計画の決定主体へ)。

    区域区分については次の基準が定められている(都市計画法第7条、施行令第3条)
    ア)都道府県は、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要がある時は、「区域区分」を定めることができる(従って区域区分を定めるか否かは原則的に都道府県の裁量である)。
    イ)ただし都市計画区域が、「指定都市の区域、首都圏の既成市街地・近郊整備地帯、近畿圏の既成都市区域・近郊整備区域、中部圏の都市整備区域」の全部または一部を含む場合には、都道府県はかならず区域区分を定めなければならない。

    なお、ある都市計画区域が区域区分されたとき、その都市計画区域は必ず市街化区域と市街化調整区域とに色分けされる。従って、区域区分がされた都市計画区域では、市街化区域にも市街化調整区域にも属していない土地は存在しないことになる。

    また、上記イ)のような大都市地域以外については、ある都市計画区域について区域区分をするか否かは上記アの原則のとおり都道府県の裁量であるので、いまだ区域区分がされていない都市計画区域が存在する。このような都市計画区域は「区域区分の定められていない都市計画区域」または「非線引き区域」と呼ばれる。
    (かつては「未線引き区域」とも呼ばれていたが平成12年の都市計画法の改正によりこの呼称は廃止された)

    ◎区分所有権

    分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物を「区分所有建物」と言う。
    この区分所有建物において、建物の独立した各部分のことを「専有部分」と言う。
    区分所有権とは、この専有部分を所有する権利のことである。

    ◎グルニエ

    アティックともいう。屋根裏部屋のこと。アティック(attic、アテカともいう)とは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。 

    ◎クロス天井や壁などの仕上げ材として用いられる薄い布製の装飾用壁紙のこと。布製だけではなく、ビニル製やプラスチック製のものも多く、環境問題を含めた安全性が問われている。

    最近ではシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを含まない壁装用接着剤がつかわれていたり、環境対応商品や機能性壁紙も登場している。

    ◎CATV

    地上波・BS波・CS波のテレビ番組を、通信ケーブルによって各家庭へ送るサービスのこと。各地域で設立されたケーブルテレビ会社と各家庭が契約をすることにより、番組を視聴できるようになる。通信ケーブルは、光ファイバーによる幹線と、幹線から枝分かれして各家庭に引き込まれる同軸ケーブル(メタルケーブル)から構成されている。

    またこのようなCATVの通信ケーブルを利用して高速のインターネット接続を行なうサービスが開始されており、こちらは「CATV」または「CATVインターネット」と呼ばれている。
    このインターネット接続サービスでは、家庭にケーブルモデムを設置し、これに同軸ケーブルを接続する。通信速度は数Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)という高速である。初期費用は数万円、月額費用は5,000円前後が主流。

    ◎蹴り上げ

    階段の一段の高さのこと。階段は足が乗る水平面の板(踏面=ふみづら)と踏面と垂直に交わる蹴上げで構成される。建築基準法では、住宅の場合、幅750cm以上、蹴上げ230cm以下、踏面150cm以上と決められている。 

    ◎ケアハウス

    元気だが、事情により自宅での生活が困難な60歳以上の個人または夫婦が入所する老人ホームを「軽費老人ホーム」という。この「軽費老人ホーム」で、入所にあたっての所得制限がないものを「ケアハウス」と呼んでいる。

    ケアハウスでは個室または夫婦室でプライバシーが確保され、さらに介護費用については介護保険が適用されるため、1人当たり月額15~20万円程度で入居することができ、近年人気が高まっている。

    しかし、ケアハウスの場合、「入浴と食事がひとりでできなくなる」と退去を迫られるケースが非常に多いことが指摘される。そこで事業主体側も近年では、ケアハウスに特別養護老人ホームを併設したり、「特定施設入所者生活介護」に基づく介護報酬を得る体制を整えるなど、「終(つい)のすみ家」としてのケアハウスの姿を模索しつつある。

    ◎競売

    債権者が裁判所を通じて、債務者の財産(不動産)を競りにかけて、最高価格の申出人に対して売却し、その売却代金によって債務の弁済を受けるという制度のこと。 

    ◎軽量鉄骨

    正式名称は「軽量形鋼」(けいりょうけいこう)。
    厚さ6ミリメートル以下の鋼板を、複雑な形状に折り曲げてつくった鋼材のことである。

    この軽量鉄骨には、断面の形状等により多数の種類がある。
    もっともよく使用されるのは、断面の形状がアルファベットの「C」に似たもの(「リップ溝形鋼」)である。 

    ◎結露

    空気の温度を徐々に下げていくと、ある温度で空気中の水蒸気が飽和状態になり、さらに下げると過飽和状態になり水滴となる。これを結露という。

    住宅の床・壁・天井や窓ガラスなどに結露すると(これを表面結露という)、カビや汚れの原因になる。また、断熱材や構造部材などに結露すると(これを内部結露という)、断熱性能はゼロ状態になるし、建物の耐久性を著しく低下させることになる。

    ◎建築基準法

    建築物の構造等に関する最低の基準を定める法律(建築基準法第1条)。

    主に次のような内容から構成されている。

    1)建築の手続(建築確認、中間検査、工事完了検査など)(法第4条から第18条)
    2)建築物の敷地、構造および建築設備の基準(法第19条から第41条)
    3)都市計画区域等における建築物の敷地、構造及び建築設備の基準(法第41条の2から第68条の26) 

    ◎建ペイ率

    建築面積を敷地面積で割った値のこと。
    例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。

    建築する建物の建ぺい率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。

    ◎権利書

    不動産の所有権移転登記を行なう際に、不動産の売り主が登記所へ提出する「登記済証」のことを「権利証」とも呼ぶ。 

    ◎権利の登記

    登記記録の甲区または乙区になされる登記のこと。不動産の所有権、賃借権、抵当権などの権利関係を公示する登記である。「権利登記」ともいう。 

    ◎行為能力

    自分が行なった法律行為の効果を確定的に自分に帰属させる能力のこと。
    法律行為を有効に行なうには意思能力を持つことが必要とされているが、実際の契約等において意思能力を持たない者(=意思無能力者)が、契約当時に意思能力を欠いていたことを事後的に証明することは非常に困難である。

    そこで民法では、正常かつ完成された精神能力を持たない者を画一的に「行為能力が制限された者」(=制限能力者)として取り扱い、こうした者を保護している。
    このような制限能力者には、法定代理人または保佐人・補助人が選任されている。制限能力者が、これらの法定代理人等の同意を得ないで単独で行なった法律行為は原則として事後的に取消しが可能である。

    このように法定代理人等に同意権を与えることにより、制限能力者が不適切な法律行為により不利益を被ることがないよう監視しているのである。
    制限能力者とされているのは、未成年、成年被後見人、被保佐人、被補助人である。

    ◎工業専用地域

    都市計画法(9条)で「主として工業の利便を増進するため定める地域」と定義されている。この用途地域では、建蔽率の限度は都市計画により30%から60%の範囲内である。
    また容積率の限度は200%から400%の範囲内で都市計画で指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)公衆浴場
    2)店舗(面積の制限なし、ただし飲食店等を除く)
    3)事務所(面積の制限なし)
    4)工場(面積の制限なし)
    5)カラオケボックス
    6)自動車教習所(面積の制限なし)
    7)倉庫業の倉庫

    (建築できないもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院
    3)老人ホーム
    4)飲食店等
    5)ホテル・旅館
    6)ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場、パチンコ屋・麻雀屋、映画館・劇場、料理店、キャバレー、個室付浴場

    ◎工業地域

    都市計画法(9条)で「主として工業の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
    この用途地域では、建蔽率の限度は原則として60%である。
    また容積率の限度は200%から400%の範囲内で都市計画で指定される。
    この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

    (建築できるもの)
    1)住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
    2)公衆浴場、老人ホーム
    3)店舗(面積の制限なし)
    4)事務所(面積の制限なし)
    5)工場(面積の制限なし)
    6)ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)
    7)自動車教習所(面積の制限なし)
    8)倉庫業の倉庫

    (建築できないもの)
    1)幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院
    2)ホテル・旅館
    3)映画館・劇場、料理店、キャバレー、個室付浴場

    ◎公序良俗違反

    公の秩序または善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は無効とされている(民法第90条)。
    民法などにおける強行規定に違反する法律行為は無効とされているが、こうした強行規定に該当しない法律行為であっても、民法第90条により、公序良俗に違反したことを理由として法律行為が無効とされる場合がある。
    例えば、暴利行為(高利貸し)、倫理に反する行為(妾契約)、正義に反する行為(悪事をしないことを条件として金を与える行為)、人権を侵害する行為(男女を差別する雇用契約)などである。

    なお公序良俗違反に関しては実際の状況に応じて、無効か否かを判断するという処理がされることが多い。例えば、密輸資金の融資を強く要請され、やむをえず融資した者が貸金の返還を請求した事案では、最高裁は、融資した者の不法性は微弱であり、公序良俗違反に当らないとして貸金の返還請求を認めている。

    ◎更新料(借地契約における~)

    普通借地権や旧法上の借地権に関する借地契約においては、存続期間が満了したとしても、地主の側に契約更新を拒絶するだけの正当事由がない限りは、地主は契約の更新を拒絶することができない(借地借家法第6条)。そのため地主は、契約の更新について異議を唱えない代わりに、借地人に対して更新料を請求するケースが多い。更新料の金額は土地の価額の5%前後であることが多いようである。 

    ◎公正証書

    個人や法人からの嘱託により、公証人が公証役場で作成する契約書・合意書などのことをいう。

    公正証書の内容としては、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約、遺言などが一般的であるが、公序良俗に反しない限り、どのような契約や合意であっても公正証書にすることが可能である。

    公正証書を作成するには、当事者全員(または委任状を持参した代理人)が公証役場に出頭し、公証人に案文を提出し、公証人が公正証書を作成し、当事者全員に読み聞かせ、当事者全員が署名捺印するという手続を踏む。
    このため、文書の内容に関して後日裁判になった場合でも、文書の内容が真実であることが非常に強く推定されるので、公正証書に記載された内容がそのまま裁判で証拠になるというメリットがある(これを「証拠力」という)。

    また、金銭消費貸借契約に関しては、債務者が一定の事情が発生したときには直ちに強制執行に服するという旨の陳述(これを「執行認諾約款」という)が記載されている場合には、この公正証書は裁判所の確定判決と同等の効力を持つこととされている。

    このため、「約束の支払い期日までに債務者が債務を返済しない場合には債務者及び連帯保証人はただちに強制執行を受けても何ら異議はない」という旨の執行認諾約款のある公正証書が存在すれば、裁判を経ないで、ただちに債務者と連帯保証人の財産に対して強制執行を開始することができるというメリットがある。

    このような強い効力を持つ公正証書であるが、その作成手数料は低額であり、利用しやすい制度となっている。 

    ◎構造耐力

    建築物には、自重(建築物そのものの重さ)、積載荷重(人間・家具・設備の重さ)、積雪という垂直方向の力がかかり、また地震力・風圧力という水平方向の力がかかる。
    これらの垂直方向・水平方向の力に対して、建築物が垂直方向の力を支え、水平方向の力による変形に対抗することができるということを「構造耐力」と呼んでいる。

    また特に水平方向の力による変形に対抗することができるということを「水平耐力」と呼んでいる。
    この水平耐力を備えるように筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁は「耐力壁」と呼ばれている。

    建築基準法では、すべての建築物が十分な構造耐力を備えるように、詳しい技術的な基準を設けている(建築基準法第20条第1号、建築基準法施行令第36条から第80条の2まで)
    また木造三階建てなどの建築物については十分な構造耐力を持つことをチェックするために、設計段階で構造計算を行なうことを義務付けている(建築基準法第20条第2号、建築基準法施行令第81条から第99条まで)。 

    ◎構造耐力上主要な部分

    建築基準法施行令第1条第3号に規定されている、建築物の部分のこと。建築物の荷重を支え、外力に対抗するような建築物の基本的な部分のことである。具体的には次の部分が「構造耐力上主要な部分」に該当する。

    1)在来工法の木造住宅の場合
    基礎に関するものとして「基礎」「基礎ぐい」、軸組に関するものとして「土台」「壁」「柱」「斜材(筋かいなど)」「横架材」「床版」、屋根に関するものとして「小屋組」「屋根版」が、「構造耐力上主要な部分」に該当する。

    2)鉄筋コンクリート造のマンションの場合
    「基礎」「基礎ぐい」「壁」「床版」「屋根版」が「構造耐力上主要な部分」に該当する。

    このような「構造耐力上主要な部分」については、品確法で新築住宅に関する10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている。

    なお、「構造耐力上主要な部分」の正確な定義は次のとおりである。
    「基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう」(建築基準法施行令第1条第3号)。

    またよく似た用語として建築基準法第2条第5号では「主要構造部」という用語を定義している。
    この「主要構造部」とは「壁・柱・床・はり・屋根・階段」のことである。ただし、構造上重要でない最下階の床、間仕切り用の壁、間柱、つけ柱、局所的な小階段などは「主要構造部」から除外されている。

    ◎後見人

    未成年や成年被後見人を「後見」する者を「後見人」と言う。
    後見とは、人(未成年者や成年被後見人)を保護するという意味である。

    後見人は民法により次の権限を持つ(民法第859条)。
    1)未成年者又は成年被後見人の財産を管理する権限を持つ。
    2)未成年者又は成年被後見人の法律行為を代理して行なう権限を持つ

    このように後見人には財産管理権と代理権という強い権限が付与されている。

    なお、未成年者の後見人は未成年後見人と呼ばれる。
    また、成年被後見人の後見人は成年後見人と呼ばれる。 

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    2010年12月6日 | コメント/トラックバック(0) |

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